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人生で初めて打ち込んだ演劇
大学で演劇サークルに入っていました。それまで、あまり人から称賛される経験が少なかった私はそのまま、演劇の道にドップリつかるようになりました。
毎日、発声練習とランニングと腹筋を欠かさず行っていて、人生で初めて自分が打ち込めるものが見つかったようで、嬉しかったです。
4年生の最後の舞台が終わった後、楽屋でOBに一緒にやらないかと声を掛けられ、二つ返事で了承しました。大学卒業後、その小劇場の劇団員になりました。
好きなだけでは食べてはいけない
楽しかったことは、お客さんの反応がリアルタイムで感じることができることでした。笑いを狙って演じたシーンでお客さんが笑ってくれると、とても嬉しかったです。
逆に、それ以外は辛いことしかなかったと思います(笑 一番辛かったのは経済的なことです。
小劇場公演に給与はありません。舞台衣装や小道具などはほぼ自腹でした。その上、ほとんど出演しないのに、チケットノルマを課されました。ノルマがクリアできないとその分も自腹になるので、毎回2万円ほど消えていきました。
一般の人にはあまり買ってもらえないので、知り合いを頼るしかありませんでした。はじめは応援してくれていた友人もチケットの押し売りをしているような感じになって関係が悪くなったこともありました。
バイトもしていましたが、稽古や公演があると中々働けないので、生活は大変でした。続けていた理由は別に将来女優になりたいとか特に考えていなかったので・・お芝居が好きだったということだけでした。
いつかはやろうと思っていた就活
転職を考えるようになったのは、劇団員になってから四年後、久しぶり地元の同級生にあったときでした。彼女は子供が生まれ、二人目もお腹にいました。それでいて、出産が終わればまたすぐに働くと言っていました。
言い知れぬ焦りに襲われました。大学を出たにも関わらず、私が将来のことを全く考えないで趣味だけに没頭していた間に、彼女は人生のパートナーを見つけ、家庭を築き、仕事にもやりがいを感じていたのです。
私は演劇だけで食べていけるプロになろうと元々思っていたわけではありませんでした。いつまでも、このような暮らしをしていこうとは心のどこかでは思っていましたが、今更ちゃんと働くとかカッコ悪いという羞恥心やもう後戻りはできないという勝手な思い込みがその気持ちに蓋をしていたのだと思います。
でも、もうなりふり構ていられないと思えたので、将来のために行動しようと決心できました。大学四年生の時に買い、そのまま袖を通さなかったリクルートスーツを引っ張り出し、人生初めての就職活動をしました。
収入の安定は生活の安定
今まで社会人の経験を全くしたことがなかった私は書類選考もほとんど通らず、面接に行けたとしても、何を話して良いのかわからず、ひたすら落ち続けました。
そんな時にキャリチェンに出会いました。エージェントゲートさんの面接は私の人柄を見てくれた印象です。ちゃんと正社員雇用なので、収入はもちろん上りましたし、安定しました。
研修は少し苦労したこともありましたが、エクセルのスキルを身に着けることができたおかげで、こんな私でも常駐先ではちゃんとお仕事ができています。会社の帰りに劇団四季を見に行ったりと充実したプライベートを過ごせています。
正社員として安定した給料を頂いて働くこと、きちんとお休みをいただきながら働くということが結果的に生活と精神を安定させてくれた気がします。心からキャリチェンには感謝しています。