エクセルを使い始めて間もない頃だと、ちょっとした変更やエラーが起きてしまうだけでドキドキするものです。
たとえば、エクセルシートに複数のデータを作成していたはずなのに、なぜかシートの見出しが消えていて選べなくなっていたり、非表示になっていたりすると、どのような方法を用いることで再表示させれば良いのかわからず、慌てて探してしまうこともあるのではないでしょうか。
この記事では、
- エクセルの見出しが非表示になっているときの対処法
- エクセルの画面が非表示になってしまったときの対処法
- エクセルの列や行が非表示になっているときの対処法
など、エクセルの非表示に関する対処法について解説します。
この記事を読んでおくことで、共有されたデータが非表示であった場合でも冷静に対処することができるようになりますから、ぜひ一緒にやって覚えてしまいましょう。
目次
全てのエクセルシートを表示する方法
一枚のエクセルシートにあらゆるデータを複数作成し、ブック表示していたはずなのに、
なぜか見出しが消えていて、どこにデータがあるのか探せなくなってしまうことはありませんか?
そのような場合の対処法を解説します。
こちらの画像を確認すると、エクセルの見出しが表示されていないことがわかります。
このような状態のときは、
エクセル上部にある【ファイル】をクリックし、エクセルの最初の画面を開きます。
エクセルのトップ画面の左側の下のほうに【その他】という部分があるので、それをクリックすると【オプション】と書かれた部分が出てくるのでクリックしましょう。バージョンによってはエクセルの最初の画面に入れば、すぐ左側にあるメニューの1つとして【オプション】のボタンがある場合もあります。
【Excelのオプション】というダイアログボックスを開いたら、【詳細設定】を選択し、下にスクロールしていくと【次のブックで作業するときの表示設定】という項目があります。そのなかの【シート見出しを表示する】という項目があるので、ここに✔を入れましょう。
チェックを入れたら【OK】をクリックしましょう。
すると、エクセルのなかにそれぞれの見出しを表示することができました。
見出しがあるべきところに表示されていないときは、まずエクセルの詳細設定を開き、【シート見出しを表示する】の項目に✔が入っているかを確認すると良いでしょう。
特定のエクセルシートを非表示にする方法
エクセルの見出しを非表示にする方法は、さきほどの項目のチェックを外すことで非表示にすることも可能ですが、もっと手頃に非表示にする方法もあります。
非表示にしたいシートの見出し部分を右クリックで選択することで、上の画像のように各メニューが表示されます。そのなかの【非表示】をクリックします。
すると上の画像のように【余白なし】の見出しが非表示になったことが確認できます。
このように、見出しを一つずつ選択して非表示する方法があります。
ちなみに複数のシートを一気に非表示にすることも可能です。
隣り合うシートを何枚か非表示にする場合は、まず非表示にしたいシートの一番端を選択し、Shiftキーを押しながらもう片方の端のシートをクリックします。そうするとその間のシート、つまり非表示にしたいシートすべてが選択できます。
また、隣り合っていないシートをいくつか非表示にしたい場合は、まずいずれかのシートを1つ選択し、Ctrlキーを押しながら他の非表示にしたいシートを選択していきます。
複数枚のシートを選択出来たあとの手順はこれまでと同様で、右クリックをしてメニューを開いたら、【非表示】を押せば表示が無くなります。
なお、すべてのシートを選択する場合は、任意のシートの見出しの上で右クリックをしてメニューを開き、【すべてのシートを選択】を選ぶとすべてのシートが選択されます。
そして【非表示】を選択すると、
ポップアップが表示され、まとめての非表示はできないことがエラーとして表示されますから、非表示にしたい場合は一つずつ選択するようにしましょう。
ちなみに、非表示にしたいシートの見出し部分で右クリックをしてメニューを開く方法で非表示にしてきましたが、それ以外にも非表示をおこなう方法があります。
エクセル上部の【ホームタブ】のなかの、【セルグループ】のなかに【書式】というアイコンがあります。それをクリックして、メニューを開くと【非表示/再表示】という項目があります。そのなかの「シートを表示しない」を選択すると、自分が指定したシートが非表示になります。
エクセルシートを再表示する方法
非表示にしたエクセルの見出しを再表示させる方法も同時に覚えておきましょう。
最初に紹介したエクセルの詳細設定から見出しを表示させるやり方でも、再表示することは可能ですが、あらかじめ自分で非表示にしたことがわかっている場合は、次に説明する方法を用いるとスムーズに表示できるようになります。
まず、任意のエクセルシートを選択し、その見出しの上で右クリックすると、メニューが表示されるのでそのなかの【再表示】を選択します。
すると、非表示となっている各シートが表示されますので、再表示したいシートをクリックして【OK】をクリックします。
複数表示させたい場合は【Ctrl】を押しながら表示させたい見出しを選択していきます。ただしこの機能はExcel for Microsoft365のバージョンからの機能です。それ以外のバージョンのエクセルを使っている場合は1枚ずつしかシートを再表示することしかできません。
複数選択できたので【OK】を押してみましょう。
【非表示】になっていた見出しも全て表示されました。
自分で非表示にしていたことを覚えている場合はこの方法で表示させましょう。
また、エクセルを開いた時点で見出しが非表示になっているときは、
- エクセルデータを共有した段階
- パソコンを共有していることで他者が非表示設定している可能性
もあるので、随時オプション画面から見出しを非表示設定していないか確認する方法との2種類を使い分けると良いでしょう。
エクセルシートを一括で再表示する方法
特定のシートについて、表示にしたり非表示にしたり繰り返しおこなう人もいるでしょう。またシートが多すぎてわかりやすく管理をしたいという人には、エクセルシートを一括で再表示したり、非表示にする方法を使いこなしていきましょう。
先ほど紹介したようなシートを1つずつ、あるいは複数個選択して非表示にする方法もありますが、いちいち選択をしなければいけないため、手間がかかります。そこで非表示にするシートをグループ化してエクセルに登録することで、一括で非表示もしくは再表示ができます。反対にすべて表示させるパターンも登録することで、一括ですべてのシートを表示させることも可能です。
まずはすべてのシートを表示させる状態をエクセルに登録します。
非表示のシートがないように、すべてのシートを表示させた状態で作業をおこなっていきましょう。
シートをすべて表示させたら、エクセル上部にある【表示】タブを選択し、そのなかにある【ユーザー設定のビュー】をクリックします。
そうすると「ユーザー設定のビュー」という名前のダイアログボックスが表示されます。
そして【追加】をクリックします。すると「ビューの追加」という名前のダイアログボックスが表示されます。これがシートを一括で表示させるときの登録フォームです。「名前」の項目にはグループ名を入力します。すべてのシートを表示させるグループであれば「すべて表示」でしょうか。
これで【OK】を押せば登録完了です。
もしいくつかのシートを非表示にしたあと、すべてのシートを表示させたくなった際には、このグループを選択して表示させることで、シートの一括表示が可能です。
設定のときと同じように、エクセル上部にある【表示】から【ユーザー設定のビュー】を選択し、ダイアログボックスを表示します。そこに登録した「すべて表示」グループがあるので、それを選択して【表示】をクリックしましょう。そうすると、一括ですべてのシートが表示されます。
毎回同じシートを非表示にさせて作業することがあるのであれば、非表示のシートがある状態で登録をするのもいいでしょう。
前述したような同じ手順で「ユーザー設定のビュー」から登録します。グループ名は「一部非表示」や「〇〇作業時の状態」などわかりやすい名前だと効率よく作業ができます。一部非表示のグループとすべてのシートを表示するグループがあれば、シートの表示・非表示作業の効率が格段に上がります。
エクセルを開いたのに画面が表示されないときの対処法
エクセル画面を開いたのに、画面がこのようにグレー一色になっていることがあります。
これは使用者が見えないようにエクセルのデータ自体を非表示にしている可能性が考えられます。
このようなときは、
エクセルのメニューを【表示】へと変更し、そのなかのウィンドウグループのなかにある【再表示】をクリックします。
【ウィンドウの再表示】というダイアログボックスが表示されるので、再表示させたいブックを選択し【OK】を押します。(今回は【中央値】という名前のエクセルを開きます)
【中央値】の名前のエクセルが再表示され、見出しもデータも元通りに表示されました。
画面が一切表示されないときはパニックになってしまいますが、この方法を覚えておくことで冷静に対処できるようになります。
ちなみに最初のグレー一色の画面にするには、【表示】のなかにある【表示しない】を選択するとできます。人に見られたくないデータを扱っていて席を外すときに、これを使うと、すぐに非表示になるので便利です。
特定の行・列が非表示になっているときの対処法
エクセルのみならず、その中身が非表示になっている場合もあります。
データを変更して欲しくない場合などに使用する方法であるため、そのまま非表示設定されたままの状態でデータを共有されることもあるでしょう。
そのようなときは、次のような方法で対処することができます。
行が非表示になっているときの対処法
上の画像のように左側の【1】【2】【3】……と書かれた行が非表示になっていることが確認できます。このような場合は
エクセルの【ホーム】にある【書式】をクリックします。
【書式】をクリックすると各項目が表示されます。
今回は行を再表示させたいので【非表示/再表示】を選んだら【行の再表示】をクリックします。
左側の【1】【2】【3】……と書かれた行が表示されるようになりました。
列が非表示になっているときの対処法
同じように列が非表示になっているときの対処法を解説します。
画像を確認すると【A列】と【B列】が非表示になっていることが確認できます。
この場合も、前述した方法と同じ要領で再表示させます。
【ホーム】になっていることが確認できたら【書式】をクリックし【非表示/再表示】を選んだら【列の再表示】をクリックします。
【A列】と【B列】が表示され、エクセル内にあったデータが表示されるようになりました。
編集されては困るものなどは、このような方法で非表示設定されている可能性があります。
もし共有されたデータが今回のように非表示設定されている場合は、あらかじめデータ共有元の担当者に「再表示しても構わないか」を確認してから共有データを参照するようにしましょう。
まとめ
エクセルを使い始めた頃であれば、なぜ設定が変わってしまったのかわからず、作業中でもパニックになってしまうことがあります。
今回のように、エクセルを開いたら画面全部がグレー一色だったり、データを見たくても列や行が非表示になっていると、作業を進めることができません。また、対処法を知らなければ、同僚にエクセルの使用方法を聞いてまわってしまえば、お互いの作業効率も下げかねません。
なぜそのような表示になったのか、理由と対処法さえ覚えておけばいつでも誰でも簡単に直すことができます。
エクセルでの作業は大変捗りますが、対処法がわからないうちはあまり触りたくないと考える人も多いでしょう。
今回はエクセルに関する非表示・再表示の基本の対処法を紹介しましたが、ぜひこの機会にエクセルの使い方を覚えて、仕事中でもプライベートでも使いこなせるように少しずつ慣れていけるように練習していきましょう。