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IFERROR関数とは?書式や使い方、応用方法を一挙解説!

エクセルはオフィスワークだけに留まらず、自宅でのパソコン作業や家計簿など多岐にわたって大活躍する作業ツールです。

使い方をマスターすることにより、どの作業にはどの関数を使えば良いのかを選ぶことができるため、より効率よく作業を進めることができるようになります。

今回はエクセル関数の中でも特にメジャーな【IFERROR関数】について解説。

IFERROR関数の意味や応用方法を画像とあわせて説明しているので、一緒にやってみることでをおすすめします。

実際にやってみることでより早く覚えられるようになりますから、エクセルをマスターしたい方や、もっと簡単に早く作業を終わらせたい方は、ぜひこの記事をきっかけにエクセルの使い方を覚えてくださいね。

目次

IFERROR関数とは?

IFERROR関数とは「値」で指定したセルや数式の結果が、エラーとなった場合には「エラーの場合の値を表示」させ、エラー値でない場合には正常な「値」を表示させる関数です。

対応するエラーは以下になります。

  1. #N/A
  2. #VALUE!
  3. #REF!
  4. #DIV/O!
  5. #NUM!
  6. #NAME?
  7. #NULL!

また、「エラーの場合の値」部分には、エラー値の代わりとして

  • 数値
  • 数式
  • 範囲指定したセル
  • 文字列

を指定することが可能です。また、文字列を指定する場合には【””】で囲う必要があります。

IFERROR関数の使い方と書式

IFERROR関数の書式は以下の通りです。

=IFERROR(値,エラーの場合の値)

IFERROR関数の基本的な使い方

IFERROR関数の基本的な使い方を解説します。

IFERROR関数は引数の意味さえしっかり理解できれば誰でも覚えた日から幅広いシーンで使うことができますよ。

このような店舗全体の前年度、今年度の売り上げを表示したテーブルデータがあります。

前年比の入力ができていないことが確認できるかと思います。

それでは前年比にIFERROR関数を入力していきます。

さっそくE3のセルから入力していきましょう。

E3セルに入力する関数は以下の通りです。

=IFERROR(C3/D3,””)

エラーのある表示の場合は【””】で指定したように、空白で知らせるようになっています。

関数を入力し終えたら【Enter】を押しましょう。

東店の前年比が表示されました。

表示されたということは、エラーがないということです。

では、関数を入力したE3のセルの右下角にマウスをあて、オートフィルを用いてE6までドラッグして関数を入力させていきましょう。

E4、E6には西店、北店の前年比がそれぞれ表示されましたが、南店の前年比は空白で表示されました。

これはIFERROR関数の第1引数である【値】に空白があり、前年比を求められずにエラーとなり、空白で知らせたという意味となります。

たとえば空白ではなく、よりわかりやすい記号に設定して、エラーを知らせることも可能です。

このように、あらかじめ【””】の間にエラーであることがわかりやすい記号や絵文字などを用いておくことで、

オートフィルを使い関数を自動入力した際に、よりはっきりとエラーがどこにあるのかを確認することができます。

今回は店舗の売り上げの前年比についてテーブルを作成しましたが、どんなシーンでも使えますから、エラーや未記入などを瞬時に検索したい方は、IFERROR関数を使って探し出すと、効率よくスムーズに修正・追記することができるようになりますよ。

関数の挿入を使ってIFERROR関数を行う

エクセルでは手入力で複数の引数を組み合わせて関数を作成する方法とは別に、【関数の挿入】というツールを用いて関数をよりわかりやすく簡単に作成し入力する方法があります。

エクセル初心者やエクセルの関数を使ったことがない方、パソコンが家にあるからエクセルを使って見ようと思った方など、エクセルの関数と引数の意味に詳しくない方でも、どこになにを入力するべきなのかを説明を読みながら作成することができます。

関数の挿入は480種以上もの関数のなかから、いくつかの英文字を入力することで、検索にかけた英文字を含む関数を検索してくれます。

関数を覚えていたがスペルを忘れてしまうといった方にも非常に有効なツールなので、ぜひこの機会に関数の挿入での関数の作成方法を学んでおきましょう。

まずは関数の挿入の場所について確認しておきましょう。

fxと書かれた部分をクリックすることで関数の挿入を使用することができます。

ではこの部分をクリックしてみましょう。

関数の挿入と書かれたダイアログボックスが開きました。

上述したように、この部分で関数の英文字を入力し検索します。

【何がしたいかを簡単に入力して、[検索開始]をクリックしてください。】

と書かれた部分を削除し、

今回はIFERROR関数を使用したいので【IF】と入力し【検索開始】をクリックします。

すると【IF】を含めた関数が4種類ヒットしたことがわかるかと思います。

上から2つめの【IFERROR】を選択したら【OK】を押しましょう。

【OK】を押すと関数の引数ダイアログボックスが開き、IFERROR関数における引数の入力に進みます。

ここでは前年度と今年度の2種類を値として使用するため、C3セルをクリック、または手入力したら、【/】を入れてD3セルをクリック、または手入力します。

【/】は演算子のひとつで【スラッシュ】と読み、値を値で割るといった意味があります。

今回の場合だと、C3の数値をD3の数値で割る、といった意味があります。

つぎにエラーの場合の値を入力します。

ここでは空白でエラーを表示させたいので【””】を入力し【OK】を押します。

手入力で入力したときと同じように【89%】という前年比と共に、IFERRROR関数が入力されたことが確認できます。

エラーの場合の値の部分で、

このように文字列を挿入するだけでも、

このように関数として作成することができます。

オートフィルを使えば、手入力と同様に、【★】【×】【😑】の文字列で、エラーを知らせてくれるようになります。

※関数を作成する際に文字列を使用する場合には【””】で区切る必要があります。しかし、関数の挿入では、文字列を入力するだけで自動で【””】を用いて区切ってくれます。

大変便利でありがたい機能なのですが、文字列を使う場合は【””】を使うことを意識して覚えなければ、手入力で関数を作成する際に【””】を抜いた関数を作成し、エラーを招いてしまいかねませんから、日頃から【””】の使用は意識するのがおすすめです。

IFERROR関数を使ってエラーの場合の値を0を用いて返す方法

では実際にIFERROR関数の使い方について見ていきましょう。

店舗名と前年度、今年度からの前年比がわかるデータを作成しました。

しかし、E5のセルが【#DIV/0!】エラーになっていることが確認できるかと思います。

このエラーをIFERROR関数を使って改善してみましょう。

その際、E3のセルには以下のような関数を入力します。

=IFERROR(C3/D3,0)

よく見ると、もともと前年比を出す関数【=C3/D3)】を少しだけ加工した状態です。

書式の【0】は、「エラーの場合の値」に表示させるために0を入力しています。

【0)】まで入力したら【Enter】を押します。

E3のセルにIFERROR関数を使って求めた答えが表示されました。

つづいてIFERROR関数が入ったE3のセルをオートフィルを使ってE6のセルまで引っ張りコピーさせます。

エラーとなっていたE5のセルが設定した【0】と表示されました。

このように、エラーとして表示される場合の答えを、あらかじめ設定した数値を使って表示させる方法がIFERROR関数となります。

IFERROR関数を使ってエラーの値を空白を用いて返す方法

さきほどは【0】を用いて表示させましたが、空白を用いて返す方法を解説します。

今回もこのデータを使って説明します。

空白で返す場合にE3セル内に記入する書式は以下の通りです。

=IFERROR(C3/D3,””)

E3のセルに、エラーの場合の値を空白にする書式が入れ終わりました。

これをオートフィルを使ってE6セルまでドラッグしましょう。

エラーが出ていたE5のセルが空白で表示されました。

IFERROR関数は主に、エラーが表示されて見にくくなってしまうことを防ぎたい場合や、エラーが出てしまう可能性を予想して、あらかじめ空白などを使って表示させるよう設定したい場合に使うのがマストと言えます。

IFERROR関数を用いた応用方法

IFERROR関数はエラーの場合の値をあらかじめ設定するだけでなく、複数の関数を組み合わせることでさまざまなワークシーンに活用することができます。

VLOOKUP関数と組み合わせる

IFERROR関数とVLOOKUP関数を組み合わせることで、別々のシートのデータを用いて1つのデータを作成することができます。

たとえば、Aには商品のコードや商品名、価格や在庫数が記載されているデータが、Bには請求書があるとします。

請求書には、ひとつずつ商品コードや商品名、価格などを入力しなければなりませんが、それを毎回請求のたびに行うのは大変ですよね。

このような場合に、IFERROR関数とVLOOKUP関数を用いり、さらにオートフィルでドラッグすれば、請求書等の重要書類を効率よく作成することができるようになりますよ。

実際にどのような作成工程であるのかを解説します。

このように、別々のシートにデータが作成されているとします。

請求書内の商品コードはあらかじめ書かれていて、その横の商品名や価格などをIFERROR関数とVLOOKUP関数を用いてそれぞれ表示させます。

まずはNo1の商品コード【1001-001】の商品名を返したいので、C3のセル内にこのような書式を入力します。

=IFERROR(VLOOKUP(B3,商品リスト!$B$3:$D$6,2,FALSE),””)

それぞれの意味を説明します。

B3商品リスト内の商品コードと一致する値が記入されたセルを指定
商品リスト!商品リストを選択すると自動で入力される(【!】まで自動入力される)
$B$3:$D$6商品リスト内のB3~D6のセルを範囲指定し【F4】キーを押して絶対参照に設定したもの。絶対参照にすることで、オートフィルを使っても選択範囲がずれることなく参照されるようになる。
2,FALSE),””)2はB3と一致する行が商品リスト内にあった場合は、2列目(商品リスト内の商品名のなか)から抽出するよう設定するための【商品名=2列目】の【2】。FALSEは【完全一致】の意味。【””】はエラーだった場合に空白で表示させる意味がある。

関数を入力したら【Enter】を押します。

【B3】に書かれた商品コード【1001-001】と完全一致した商品名を関数によって探し出し、C3セルに商品名を表示させることができました。

つづいてこのC3セルの関数を、オートフィルを使ってC6まで自動で入力させましょう。

商品リストに掛かれた商品名通りに表示させることができました。

同じように、価格も入力していきましょう。

価格を表示させたい場合は、関数の【2】と書いた部分を【3】に変更し、価格を表示させたい部分に入力するだけで完成です。

参照したい列の数値を変えるだけで、

価格を返すことができ、また【F4】キーで絶対参照に設定しているため、オートフィルを使用しても、

すべての商品の価格を関数で返すことが可能になります。

類似率4%/一致率39%

IFERROR関数における主なエラーの理由と解決方法

【0】になる理由と解決方法

参照したいセルの数値が入力されておらず、参照対象が不明確となり0と表示されてしまうことがあります。

この場合は参照したいセルの項目をあらかじめ入力しておくことで、その対象となる数値と一致するものを検索し返すことが可能になります。

まとめ

まとめとグラフ

パソコンで作業する方なら絶対に覚えておきたいエクセル。しかし、たくさんの関数や使い方があって覚えることにためらいを感じてしまう方も多いかもしれません。

しかし、関数を使うシーンさえイメージできれば、「この関数はこんな作業の時に使えそう!」と捉えることができるため、より頭に浸透しやすくなります。

この記事をきっかけに、ぜひエクセル上級者を目指してくださいね。