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「なるほどですね。」は間違った敬語!?正しい敬語の使い方をお教えします!

あなたは上司や取引先の人と会話していて、つい「なるほどですね。」と相槌を打っていないですか?実はその「なるほどですね。」という言葉は間違った敬語なんです!会社に間違いを指摘してくれる人がいるとは限りません。間違いに気付かず、ずっと使い続けると社会人として恥ずかしいですよ。そこで、この記事では「なるほどですね。」の正しい言い換えや良くない言い換え、英語表現などをご紹介したいと思います。

目次

「なるほど」という言葉

まずは「なるほど」という言葉の意味からご紹介しましょう。

意味

「なるほど」は自分の知らなかったことを相手から示されて納得・同意・承知した時の気持ちを表す相槌として使用される言葉ですが、そもそも「なるほど」という言葉の意味はなにでしょうか。goo国語辞書より以下のような意味があることがわかりました。

①他人の言葉を受け入れて、自分も同意見であることを示す。たしかに。まことに。

②その範囲でできるだけのことをする意を示す。なるべく。

③相手の言葉に対して、その通りであると同意する気持ちを表す。

「なるほど」は「副詞」または「感嘆詞」

「なるほど」という言葉は、主語にならない語のうちで、下に来る用言を修飾する【副詞】と、「ああ」「おお」のように一語で同意や応答、驚きなどを表す【感嘆詞】の2つの品詞があります。

【副詞】として用いられる「なるほど」は先ほどの①②の意味も持ちます。

例えば

*なるほど、あのお店は美味しかった。

→相手が言う通り、あのお店は美味しかった。

というように相手への納得・同意の意味があります。

【感嘆詞】として用いられる「なるほど」は先ほどの③の意味も持ちます。

例えば

*なるほど、こうように解くのか。

このように、一語だけで応答や理解を表す使い方もできます。

漢字は「成る程」

「なるほど」は漢字で「成る程」と書きます。

「成」という漢字は「出来上がる」という意味で、「程」という漢字は「程度・ほどあい」を意味します。これらから「成る程」は、元々「出来る限り」という意味の言葉でした。しかし、現在では「なるほど」を漢字で表すことはなくなりました。

語源

先ほど「なるほど」は元々「出来る限り」という意味の言葉だったとご紹介しましたが、

そこから段々と意味が以下のように変化していき、現在の納得や同意を意味した相槌の言葉になったと考えられます。

出来る限り以上のものはない

他には考えられない

明らかである

現在の納得や同意

「なるほどですね。」は上司や目上の人にはNG!

「なるほどですね。」は「なるほど」+丁寧語の「ですね」を付け加えた言葉で、丁寧な表現だと思われますが、いったいどこがNGなのでしょうか。

文法的に成り立たない

「なるほどですね。」の品詞を見てると、「なるほど」は副詞なので「ですね」を続けて使うことができません。

例えば、「はい」という言葉に「ですね」を付けて「はいですね」と使うと違和感がありますよね。このように「なるほどですね。」は文法的に成り立たないということです。

敬語ではない

「なるほど」は副詞または感嘆詞なので、敬語ではありません。上司や取引先、目上の人に対しては敬意を払って会話をするのがビジネスマナーです。「なるほどですね。」と使うことは相手に失礼にあたります。

相手に不快な気持ちをさせてしまう

「なるほど」という言葉は「相手の言うことに、確かにそうであるという評価を下して同意する」という意味合いがあります。そのため、丁寧語の「ですね」を付けていても若干見下しているようなニュアンスがあり、相手を不快に思わせてしまう可能性があります。特に上司や取引先、目上の人と会話するビジネスシーンでは失礼にあたるので、適切な言葉に言い換えましょう。

「なるほどですね。」の正しい言い換え

次に「なるほどですね。」の正しい言い換えをご紹介したいと思います。

はい。

「はい。」は、「丁寧に応答する」「相手の言葉に承諾した意を表す」動詞です。「はい。」と一言述べるだけで、同意や承諾の意思を伝えることができます。改まった場面で、「はい、わかりました。」といった応答で使います。これは、最初に「はい。」と相手の言うことを肯定した上で「理解しました。」という意味があります。

わかりました。/承知しました。/かしこまりました。

【わかりました。】

動詞の「わかる」の連用形「わかり」に、丁寧語「ます」の過去形「ました」が付いた言葉です。意味は「事の筋道がはっきりする」「合点がゆく」ということで「理解・承知・承諾・納得・得心」ということを表しています。

「わかりました。」はれっきとした敬語ですが、丁寧語なので上司や取引先、目上の人に使う場合、少し敬意が足りない表現になります。その場合は、「承知しました」「かしこまりました」を使うとより良いです。

【承知しました。】

「承知」は「わかる」の謙譲語です。なにか返答する際に「承知」だけでは失礼なので、「承知しました。」「承知いたしました。」と丁寧語の「しました」や「しました」の謙譲語「いたしました」を付けましょう。そうすると、上司や取引先など目上の人に対して自分がへり下っている印象になります。

【かしこまりました】

「かしこまる」は、「目上の人に対して、敬う気持ちを表して慎んだ態度をとる」という意味で「目上の人が言ったことを理解し、その言葉に従う」というニュアンスになります。

「かしこまりました。」は「ただ理解する」ではなく、理解した上で「目上の人の命令を承る」という意味が強く、懸命な姿勢を相手に示したい時に使いましょう。

(例文)

*「資料のこの部分を変更して欲しいのですが」

  ー「わかりました、至急変更いたします。」

*「A案とB案では私はB案がいいと思います。」ー「承知しました、B案ですね。」

*「変更の件、かしこまりました。」

おっしゃる通りです。

「おっしゃる通りです。」は、「まさにあなたの言う通りです」「あなたの言っていることは決して間違っていません」という意味で、相手の発言に同意や納得の際に使います。

また「おっしゃる」は「言う」の尊敬語なので、正しい敬語です。

「その通りです。」も同じ意味でありますが、「その通り」+丁寧語の「です」を付け加えた言葉なので、上司や取引先など目上の人に対する敬意は少し薄いです。ビジネスシーンでは「その通りです。」ではなく、「おっしゃる通りです。」を使いましょう。

(例文)

*「資料のこの部分、間違っていませんか?」

  ー「おっしゃる通りです、大変失礼しました。」

左様でございます。/左様でございますか。

「左様」は 「その通り、そう」という意味があり、「ございます」は「です・ます」の丁寧語です。

「左様でございます。」は相手の発言を肯定、賛成する表現で、正しく、理にかなっていることを表します。

相手の発言に「そうです」「その通りです」という感じた際は「左様でございます。」を使い、「そうだったんですね」という際は「左様でございますか。」を使いましょう。

<例文>

*「お手洗いはこの通路真っ直ぐですか?」ー「左様でございます。」

*「○○は本日お休みを頂いております。」ー「左様でございますか。」

「なるほどですね。」の良くない言い換え

はい、はい、はい

「はい、はい、はい」のように同じ言葉を繰り返し言うことはやめましょう。

「はい」という言葉は先ほど述べたように「相手の言葉に承諾した意を表す」動詞ですが、何度も同じ言葉を繰り返して相槌をうつことは相手に大変失礼なことです。不快に感じる人も少なくないので、「はい。」は1回にしましょう。

確かに

「なるほど」と同じような意味で「確かに」という言葉があります。

「確かに」も相手の発言に納得、同意する表現ですが、「確かに」は少し上から目線で物を言っているニュアンスがあります。「確かに。」と相槌をうってしまうと、相手に失礼にあたるので避けましょう。

参考になります。/参考になりました。

上司や取引先など目上の人から知らなかったことを教えてもらたり、アドバイスをうけることがあるでしょう。その際に「参考になります。」「参考になりました。」と相槌をうつのはやめましょう。

「参考」とは、「何かするときに他人の意見を自分の考えの足しすること」という意味があり、「参考になります。」は「あなたの意見を手がかりにします。」というニュアンスになります。上司や取引先など目上の人から頂いたアドバイスに対して、「参考になります。」と相槌をうつことは、「私が言ったことは手がかり程度にしかならないのか」と嫌な気持ちにしてしまう恐れがあります。また、「あなたの意見も少し聞いておきますね」のような上から目線で偉そうな印象を与えてしまうかもしれません。

「参考になります。」「参考になりました。」の正しい言い換えとして、「勉強になります。」「勉強になりました。」を使いましょう。

「勉強になります。」「勉強になりました。」は、「役に立ちます。」「役に立ちました。」というニュアンスがあります。「あなたのアドバイスは役に立ちます。」といった意味ならば、目上の人は悪い気はしないでしょう。

<例文>

【NG】丁寧にご指導いただき、大変参考になります。

【OK】丁寧にご指導いただき、大変勉強になります。

「なるほどですね。」の英語表現

英語には日本語ほど敬語表現が多く存在しません。

英語で敬語表現をしたい場合は、丁寧な言い回しを意識しましょう。

I see.

「I see.」「Oh, I see.」「I see how it is.」は最もよく聞く相槌の1つです。

直訳すると「私は見える」ですが、「相手の考えなどが見える=理解できる」というニュアンスがあります。日本語で「わかりました。」という意味です。

<例文>

He has been on vacation until tomorrow. – I see.

(彼は明日までお休みをいただいております。-わかりました。)

I understand.

こちらも相手が言ったことに対して、「わかりました」「理解しました」という意味です。

<例文>

Could we please change the time for the meeting from 11am to 4pm? -I understand.

(会議の時間を午前11時から午後4時に変更してもらえますか?ー承知しました。)

I get it.

こちらも「わかりました」「理解しました」という意味ですが、「I understand.」より少しカジュアルな表現です。

<例文>

Please come at 10am tomorrow morning.-I get it.

(明日10時に来てください。ーわかりました。)

That makes sense.

「That makes sense.」はネイティブな英語で直訳すると「感覚を作る」です。

これを自然な日本語にすると、「相手の発言に対して理にかなってる」「筋が通っている」というニュアンスになります。

<例文>

I was absent from work for this month because I was sick. – That makes sense.

(今月は病気になったので仕事を休みました。-左様でございますか。)

まとめ

今回は、相槌をうつ際の言葉「なるほどですね。」の正しい言い換えや悪い言い換えについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。「なるほどですね。」は少し敬意が足りない表現となりますので、「承知しました。」や「おっしゃる通りです。」が最適であることがわかりました。また英語にも同じ「理解した」という意味を持つ単語でもフォーマルやカジュアルな表現があることがわかりました。その場の状況や相手の雰囲気を見て少し変えてみるのもいいかもしれません。