ネガティブなことを考え続けるよりも、できることならポジティブな思考に切り替えて心穏やかに健やかに暮らしたいものです。周囲のポジティブな人を見ては、自分と比較し、そんなことを考える人も多いのではないでしょうか。この記事では現在ネガティブな思考がもたらすメリットをはじめ、ポジティブに切り替える方法などについて解説。これからのあなたの人生がより暮らしやすいものになるよう、役立ててください。
目次
ネガティブ思考がもたらすメリット
ネガティブよりもポジティブの方が良い!と考える人も多いかもしれませんが、ネガティブはマイナスなことだけでなく、良い効果をもたらすメリットの部分もあります。ネガティブもポジティブも良いものだけを取り込めるよう、ここではネガティブ思考のメリットについて解説します。
メリット①危機管理能力に長けている
ネガティブな思考の人は、あらかじめさまざまなことに対して予測します。新しい仕事が始まるとしても、どういった作業が主なのか、どのような失敗が命取りとなるのかをイメージしながらあらゆる危険性を予測します。そのためネガティブな思考を持つ人の方が慎重でありながらも、スムーズに作業を進められます。周りから見ると「考えすぎだよ」と思われがちな点も、あらゆる危険性から自分を守っていると解釈できるため、危機管理能力に長けていると考えられます。
メリット②自分の欠点に気付き改善できる
ネガティブな思考の人は自分の欠点に気付きやすいといった特徴もあります。というのも、ネガティブな思考の人は、他人と自分を比べることが多く、自分にあらゆる目標を設定しがち。そのため、「自分には難しいかも」と思うタスクであっても、憧れの対象人物がいることで自分もやってみようと努力しようとします。ネガティブな思考の人は、憧れの対象を見つけることで、自分の欠点に気付き、改善する要素が人よりも高いと考えられます。
メリット③楽しさや幸せに気付ける
ネガティブな思考の人は深く傷つきやすく落ち込みやすいといったデメリットがあります。ただ、そういった感情に強く押しつぶされてしまう状況があるからこそ、楽しい時間や充実した日々、平穏な暮らしに対しても幸せを感じるメリットがあります。辛く悲しい時間と向き合い、受け止め、しっかり前進してきたからこそ、人一倍楽しさや幸せに気付くことができると考えられます。
ポジティブな人に見られる特徴
ポジティブな人に見られる特徴にはどのような事柄があるのでしょうか。現在自分の性格がネガティブで困っている人や、これからの自分のためにポジティブな思考を取り入れたいという方は、各項目をしっかりチェックしていきましょう。
何事にも意欲的
ポジティブな人はどんなことにもチャレンジする意欲があります。失敗を恐れるネガティブな人と比べ、ポジティブな人は成功をイメージする傾向にあり、とにかく行動してみようといった思いがいつも自らを突き動かしています。万が一失敗したとしても、なぜ失敗したのか、どうしてそうなってしまったのかを考え、受け止めたら、あとは自分の経験値やスキルとして昇華し、次へとチャレンジすることができます。失敗が「ムダ」と思うことはなく、いついかなるときも行動全てに対して「経験値」「スキル」と受け止めます。そういった経験から成功する道筋がしっかりと浮き彫りになり、確実に成功を手にするといった特徴もあります。
自分に自信がある
失敗したことを「経験値」「スキル」など、自分の武器のひとつとして捉えられるポジティブな人は、そういった背景により自信を持っているといった特徴もあります。あらゆる経験が自分の武器や盾になってくれるために、経験すればするほど自信に満ちあふれていきます。あらゆる経験は未経験の人にとっては非常に有益な情報であり、多くの人の興味や学びの価値となり得ます。自信がある人ほど、たくさんの経験を積み上げた結果だと考えられます。
どんなことも楽しめる気持ちを持っている
ネガティブな人の場合、自分に対して不利益なものや失敗に対して臆病、または避けて通りたいと考えています。いつでも正確な道を進むべきだと考え、またその方が傷つかずに済むと考えているからです。一方でポジティブな思考の人はあらゆるメリット・デメリットを踏まえながらも、どんなときも楽しめる気持ちを持ち合わせています。たとえその行動が自分に対して大きなデメリットを生むとしても、「結果が伴うのだからムダではない」と言い切れる思考を持ち合わせているからです。
ポジティブになることで見られる仕事への影響
ネガティブな人の場合、あらゆる結果を予測して行動するために、トラブルに発展しにくいといったメリットが仕事に影響すると考えられます。しかし、ネガティブな思考が強過ぎるあまり、自分に自信を持てずにいたり、率先して挑戦できなかったりといったデメリットもあります。では、ポジティブな思考の人は仕事においてどのような影響をもたらすのでしょうか。
仕事への悩みを軽減する
ポジティブな人の場合、いつまでもクヨクヨしないといった特徴があります。上司から注意を受けたりミスをしたりしても、数時間ほどで回復します。その理由は、いつまでも落ち込んでいても意味がないことを知っているからです。クヨクヨ落ち込んでいたとしても、なにも前進しないことを知っているからこそ、すぐに切り替え、次に進むことができます。ポジティブな人は注意されたことをしっかりと受け止め、次はどうすればいいかを考えるだけで良いことを知っています。その結果、ミスをしたとしても仕事が着実に進み、確実にゴールへと達成できる人として仕事にも大きな影響を与えるのです。
職場の人間関係を良好にする
ポジティブな人は自分のミスに対していつまでも引きずることはしません。その思考は自分だけでなく周囲にも同じです。周囲がミスを起こしたとしても、上司同様ミスを責めるのではなく、どうすればミスを防ぎながら仕事ができるのかを一緒に考える傾向にあります。そのため、周囲からも信頼を獲得しやすく、一緒に働いていて安心できるといった人間関係の風通しの良さを与えてくれる存在とも言えます。
モチベーション維持・アップ
上司だけでなく、同僚との信頼関係も築きやすいポジティブな人。だからこそ、周囲のモチベーションが維持されたり、向上を図ったりすることもできます。チーム全員がうまく仕事を進めるにはどうしたらいいのかを考えられるからこそ、誰か一人を置いて進めたり、自分だけの手柄にしたりといった考えは持ち合わせていません。「One for all All for one(ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために)」の精神を持っているポジティブな人だからこそ、仕事に関わる人のモチベーション向上に役立つと考えられます。
ポジティブになるための行動方法
ポジティブな思考になるためには意外と簡単な行動で取り入れられます。しかし、その日からポジティブになれるのではなく、毎日の積み重ねが重要になります。ここでは、ポジティブな思考になるための方法を5つ紹介します。自分ができそうだと思う事柄をさっそく取り入れ、まずは一週間ほど続けてみましょう。
定期的にネガティブを受け入れる
記事の最初にネガティブな思考のメリットについて3つ紹介しました。ネガティブはマイナスの部分だけでなく、プラスに作用する部分も多くあります。現時点で自分をネガティブだと思うのであれば、ネガティブのなかでも良い部分だけを抽出し、ポジティブと掛け合わせることをおすすめします。なぜならポジティブな人は、あらゆる可能性にアクティブにチャレンジすることが多く、危機管理能力が乏しかったり、自分の行動を振り返る時間を取らなかったりといった欠点があるからです。そういったポジティブならではの欠点を、ネガティブの長所で埋めることができれば、理想的な自分を手にすることができるはずです。
スキルアップにつながるものを取り入れる
ポジティブな自分を確立させるためには、自分に自信を持つことが重要です。ただ、人前でチャレンジをして盛大に失敗するのはイヤだと考えているのであれば、自分しか知らない自分だけの目標を立ててみることをおすすめします。今から6ヵ月の間に資格を取得する、今抱えている作業をあと3時間で片付けるなどです。あらゆる状況ですぐに目標を作ることができ、さらに周囲に知られないため、作ろうと思えば1日に数個の目標達成を遂げることが可能です。小さな目標を確実にこなすと次は現在の実力を試したくなります。その気持ちのときこそ自分に自信が付いたときであり、率先して新しい仕事にチャレンジしたり、上司に仕事を任せてほしいと打診したりするチャンスなのです。この積み重ねを日々繰り返すことで、今よりも確かな自信を持つことができます。
ポジティブな人と過ごす
ネガティブな人は周囲に同じような空気感を持つ人をそばに置くことで安心する傾向にあります。それは自分の考えを否定されたり、傷つけられたりするのを恐れているからです。しかし、自分がポジティブになりたいと考えているのであれば、ポジティブな人と過ごすよう意識しましょう。ポジティブな人のそばにいることで、自分では気付くことのできない視点に気付けたり、学んだりすることができます。今までネガティブな人と一緒にいたからこそ、新たな部分に気付き、新鮮な気持ちで物事を見られるようになります。
これからの人生でやりたいことをまとめる
1ヵ月後、3ヵ月後、または今後の人生において、やりたいことをまとめるのもポジティブになる方法のひとつです。その理由は、これからやりたいことを目の当たりにすることで、そのための経験値として現状を受け止めることができるからです。つまり、現在経験するすべての結果が、これからの人生で役立つスキルへとつながると理解でき、結果的にポジティブな考えへと結びつけるのです。やりたいことが見つけられなければ、ミスを注意されたときに投げやりな気分になったり落ち込んだりしますが、やりたいことが見つけられれば簡単に切り替えられるようになります。そのためにも、これから自分はどんなことにチャレンジしたいのかを細かくリストアップするのがおすすめです。
ポジティブになれる本を読む
周囲にポジティブな人がおらず、今の環境ではポジティブになることが難しいと考える人も少なくないでしょう。そういった状況の場合はポジティブになれる本を見つけるのがおすすめ。自分の指南書として本を一冊見つけておくことで、先達の行動や思考が今後の自分のヒントとなります。Googleで【ポジティブ 本】と検索すると、16,100,000件もヒットします。【ポジティブ 本 おすすめ】などで探してみると、あらゆる人が読んだ結果、おすすめしたいと考える人のブログなども見つけることができますから、効率よく自分にマッチした本を見つけ出すことができます。また、科学者や企業創設者の格言が一冊に集約された本なども、自分の思考をすっとポジティブにしてくれることもありますから、読みやすく吸収しやすい本を選ぶと早い段階でポジティブな思考を取り込めるようになります。
まとめ
ネガティブな思考は決して悪いことだけではありません。危機管理能力に長けていたり、トラブルから自分や周囲を守ったりすることにもつながるため、状況によっては必要なスキルとも言えます。ポジティブになって性格をひとしきり変えてしまう前に、まずは現在の自分を見つめ直し、長所と短所を見つけてみましょう。そうすることで、どこを改善すべきかが明確に見つけられるようになります。今の自分の良い部分を生かしつつポジティブになる方が、明らかに精神衛生上健全で効率が良いですから、自分改革の前に、まずはあなた自身の傾向をしっかり振り返ってみましょう。