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「略歴」の正しい意味は?就職・転職活動に役立つ略歴の書き方やサンプル例文をご紹介

就職・転職活動やアルバイトの応募のときに、企業あてに略歴の提出を求められることがあります。しかし、「何を書けばいいの?」「どの程度書けばいいの?」という疑問を頂いている方も多いことでしょう。

そこで本記事では、略歴の正しい意味や使い方、英語表現などの知識について解説していきます。あわせて略歴を書く際のポイントや例文もご紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

目次

略歴とは?

略歴とは「おおまかな経歴」「だいたいの経歴」、またそれを記したもの、という意味です。以下のように、太宰治の「猿面冠者」の一節にも「略歴」という言葉が使われています。

ふるさとに帰った彼は、怠けてなどいなかった。
蔵から父の古い人名辞典を見つけだし、世界の文豪の略歴をしらべていた。
バイロンは十八歳で処女詩集を出版している。

そもそも「略」には「省略する」という意味があるため、「経歴を省略したもの」という言葉の成り立ちから理解することも可能です。

略歴と経歴の違いは?

略歴と似た言葉に「経歴」があります。こちらも就職活動中によく見聞きする言葉ですよね。略歴と経歴の違いは次のようにあらわすことができます。

略歴省略されただいたいの経歴、経験
経歴過去にあるすべての経歴、経験

経歴の意味は「現在までに経験してきた事柄」「特に学業や職業、地位など」のことをさします。他にも、「実際に見聞すること」「体験すること」「年月を経る」といった意味がありますが、あまりその意味で使われるシーンはありません。

略歴は簡単な自己紹介やプロフィール欄に用いられることが多いです。

最近は、転職やアルバイト応募の際に、詳細な職務経歴を求めずに、略歴の提示を求めることが多くなっており、ビジネスシーンでも使われているようです。

その背景には、卒業校で何をしてきたのか、就職していた企業での実績は、ということよりも、入社後、どのような貢献ができるのかといった未来を重んじる価値観の浸透があるのかもしれませんね。

とはいえ、経歴を求める場合に「略歴を教えてください」というのは相手に失礼になることもあるので、基本的には「経歴を教えてください」と伝えた方が無難です。

以上のことからも、経歴と略歴は似たような意味を持ちますが、他者に求めるときには簡単に伝えて欲しいという誤解を招かないように「経歴」を、自ら明かすときには時間をかけずに簡潔にという意味合いから「略歴」を使った方がビジネスマナーとしては良いでしょう。

略歴とプロフィールの違いは?

略歴はプロフィールに用いられることに触れましたが、プロフィールは経歴とほぼ同じ意味で使われます。そのため、プロフィールは略歴とは異なります。

略歴省略されただいたいの経歴、経験
プロフィール人物紹介、人物像、人物評価

プロフィールとはその人が何年生まれで、どのような学業や仕事をしてきたのか、身分や地位といったより詳細な人物像を説明するものです。

「プロフィールを紹介する」といったシーンでは、書面やパワーポイントを用いて、ある程度丁寧に記載、準備することが多いですよね。

プロフィールは人物像、人物評価の情報を網羅しているため、この点でも略歴とは意味が違うことがわかります。

略歴の使い方

経歴やプロフィールとの違いを説明してきましたが、実際、略歴はどんなシーンで使うのかを解説していきます。具体的には次の3つです。

書類へ記載するとき

例)就職活動や転職活動で、面接を受ける企業から略歴の記入を求められた。

口頭で説明するとき

例)転職初日の挨拶冒頭で、略歴を話した。

人物の活動を要約するとき

例)書籍の一番最後のページに、作家の略歴が記載されていた。

略歴の類義語

略歴には以下のような類義語があります。

履歴・経歴・前歴・学歴・職歴・病歴・閲歴・素性・生い立ち・育ち・人となり・横顔

デジタル大辞泉|略歴

最後に記載されている「横顔」というのは聞きなじみがあまりないかもしれませんね。

「横顔」は、「人のあまり知られていない一面」という意味です。

これを機に覚えておくことは、社会人として損はありませんよ。

略歴の英語表現

英語の略歴を書く作業は、外資系企業への応募ややり取りで、自己紹介をする上で大変重要です。外資系企業は即戦力や個性を求める傾向が強いため、しっかりとした略歴を提示することは、好印象を与えるだけでなく、プロフェッショナルとして適性のある人物かどうかのアピールにもなり得ます。

印象に残る英語の略歴の書き方を身に付けたい方は、記載すべきポイントを知っておくと良いでしょう。

ポイントは以下の4つです。

  1. 文章のスタイルを決めること
  2. 職種を明記すること
  3. 個人の理念を記載すること
  4. 過去の実績や成果を記載こと

文章のスタイルを決めること

文章のスタイルというのは、目的に応じて、一人称と三人称のどちらを使うのかも決めることです。

たとえば、SNSのプロフィール用のフランクな自己紹介を英文で書く場合は、一人称視点で書くのがおすすめです。

一方、企業ページに掲載するようなビジネスシーンの場合は、上司や同僚の自己紹介が三人称になっているならそのスタイルに合わせてください。

文章のスタイルはあなたの印象に直結します。冗談をまじえたユーモアや親しみやすさ、日本人ならではの謙虚さなど、自分がアピールしたい内容に応じて文章のスタイルを決めて下さい。

職種を明記すること

英語の略歴は、名前と職種から始まります。

書き出しの例としては「Steve Brow is the Marketing Director for field sales. (スティーブ・ブラウンはフィールドセールスのマーケティング部長です)」となります。

個人の理念を記載すること

自己紹介の次は、個人が大切にしている理念を記載します。

例えば、個人理念には、「自分が好きなことで社会貢献する」「人の役に立ちながら豊かになる」「家族を養う」といったものです。

他にも、プロフェッショナルとして、「専門知識を身に着けること」「高次なスキル取得」などがよいでしょう。

実は、個人理念は考えれば考えるほど、言葉にするのが難しい作業です。

これを機に、「個人理念の作り方」について学び、あなたが大切にしていることを端的にまとめておくことをおすすめします。

過去の実績や成果を記載こと

略歴で過去の実績や業績をアピールするときには、読み手に伝わりやすい文章であることが大切です。

例えば、「Music Television Award .(ミュージックテレビジョンアワード受賞)」だけで終わらすだけでなく、「multi musician who won the 2021  Award Music Television for artistic excellence.(多才なミュージシャンで、優れた芸術に授与される2021 Music Television Awardを受賞)」とする方がどんな賞であるのかまで伝えることができるので良いです。

過去の成果をすべて記載するのではなく、優先順位を付けることが重要です。

アピールに直結する専門知識、スキルを持っていることが伝わる受賞歴や表彰歴を選ぶのが得策です。

略歴を書くときのポイント

略歴はあなたの経歴を簡潔に伝える目的があります。

そのため、企業の採用担当が必要とする内容はどのようなものかを事前に考えておく必要があります。必要とされている情報以外の内容を書き連ねてしまうと、略歴そのものが見にくくなってしまいます。

そこで、略歴を書くときのポイントをまとめましたので参考にしてください。

正式名称を使う

学校名や企業名は通称で書かずに正式名称で記載してください。

正式名称でしっかりと書くことによって、書類の作成に手を抜かない性格であることも相手に伝わります。

時系列で書く

転職によって職歴が複数ある場合は、時系列順に並べて記載してください。採用担当者があなたがどういった経歴の持ち主なのか、ひとめで把握できるようになります。

数字表記を統一する

時系列順に並べるときも、年号や数字の表記を統一しましょう。

略歴は簡潔に相手に必要な情報を伝えるという目的があるため、わかりやすく書く必要があります。表記方法を統一させることは、資料を見やすくする基本的な書き方です。

和暦と西暦を統一する

略歴に記載する学歴・職歴の欄には、「令和〇年」などと書くのがいいのか、それとも「20〇〇年」などと西暦で書くのがいいのか、迷う方もいると思います。

結論、西暦・和暦どちらで記入しても構いません。ただし、必ずどちらかに統一してください。

付け加えるのであれば、和暦を使用する場合は元号を省略しないことです。元号とは「令和」や「平成」、「昭和」のことです、「令和」を「R」、「平成」を「H」、「昭和」を「S」とアルファベットで表記することは一般的ですが、略歴に記載するのは不適切です。

簡潔に読みやすくする

略歴を読むのは採用担当者です。そのため、採用担当者が読みやすく、簡潔に記載することが重要です。文字数の目安としては300文字以内におさめることを意識してください。

伝えたいことが多いからといって、ダラダラと記載して文字数が長くなってしまうと文章を簡潔にまとめる能力が乏しいというマイナスの印象を与える可能性もあります。

早期退職した企業も記載する

早期退職した企業を記載することに抵抗を感じる方もいますよね。

しかしながら、記載しないことで無職と想像される期間ができてしまうよりは、正直に記載した方がよいです。「前職では実現できなかったことに挑戦したい」「新たな場所で成長したい」といった本音があるのであればなおのこと、正直に記載した方が良いです。

短期間で退職したからといって略歴に記載しないことは経歴詐称です。

早期退職した理由まで記載する必要はありませんが、面接時に質問されることを想定して、前向きな理由を用意しておくことをおすすめします。

虚偽の内容は絶対NG

職歴に虚偽の内容を記載することを職歴詐称といいますが、それは略歴にも当てはまります。勤めてもいない企業を記載したり、本当は半年の在籍期間なのに2年と書いたり、アルバイトだったのに正社員と書いたりなど、内容に嘘を書くことは絶対にNGです。

経歴詐称が発覚すれば、せっかく入社した会社を退職させられる可能性も高いです。

「略歴」の英語表記

最後に略歴の英語表記について紹介します。外資系企業やグローバルに事業を展開している企業に勤めている方は海外の方を紹介する機会もあるでしょう。そのようなときに活用できる略歴の英語表記の例をまとめました。

略歴は「brief history」

略歴を英語に訳すと「brief history」です。

一方、経歴は「biography」と記載し「bio」 と略すこともあります。

履歴書は「CV(Curriculum Vitae)」

CVは 「Curriculum Vitae(カリキュラム・ビタエ)」を略したもので、「英文履歴書」という意味です。ラテン語で「人生の行路」を意味し、職歴や学歴を詳細に記した文書のことをさします。

 一般的にCVには以下のようなものを記載します。

  • 職務経歴
  • 過去の成果や実績
  • 受賞歴

新卒で就職活動をしている学生であれば、修得したカリキュラムや卒論、研究プロジェクトといった情報を意味します。

ResumeとCVの違いは?

Resumeは経歴、スキル、学歴をまとめた書類のことです。Resumeの語源はフランス語の「résumé」で、「抽象的」「要約」を意味します。

ResumeとCVの違いはおおまかに2つに分類することができます。

  • 文書の長さ
  • カスタマイズが自由である

Resumeをできるだけ簡潔に、理想的には1ページから2ページに抑えて作成するのが一般的ですが、CVはResumeよりも多くの情報が記載されているため、数ページに及ぶこともあります。

まとめ|ポイントをおさた魅力的な略歴を記載することが重要

略歴は過去の経歴を省略したものとはいえ、自分のことをアピールする欄であることに変わりはありません。

今回の記事を参考に、略歴の正しい書き方や、ポイントを押さえた上手な書き方をぜひマスターしてくださいね。

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