会社の電話対応に対して、「うまく聞き取れなかったらどうしよう」「うまく話せなかったらどうしよう」「そもそも会社の電話対応なんて教えてもらってない!」など、コールが鳴り響く間もさまざまな不安が気がかりで、取るに取れないといった人もいるのではないでしょうか。この記事では、回数自体は少ないけれど、いざというときが必ずある会社の電話対応について解説します。基本的なポイントや覚えるべき社会人としてのマナー、さらには「できる」と思われる電話対応の方法まで紹介しますから、電話対応が得意となるよう、普段の電話対応を思い浮かべながら読んでいきましょう。
目次
【会社の電話対応】心掛けるべき4つのポイント
企業名や応対の仕方など、企業によって少しの異なる部分はあっても、基本的な受け方は変わらないのが会社の電話対応です。基本的な受け方やマナーを把握していることで、先輩や上司に電話対応について聞かなくても、率先して自分から行えるようになります。ここでは、会社の電話対応において心掛けるべき4つのポイントをご紹介します。
電話を掛けた人は「会社の社員」として見ていることを忘れない
会社にとってあなたがどのような立場であっても、会社へ電話を掛けている人、つまり顧客や取引先にとっては全く関係ないことを理解しましょう。新人という立場であったり、部署を異動したばかりで電話応対の方法をよく理解していなかったりといった場合であっても、通常は社員が電話に出ると思っています。これはごく一般的な解釈で、あなたが顧客として企業へ電話した場合を想像するとわかりやすいと思います。たとえば宅配便の不在連絡票がポストに入っていたとき。あなたはまず宅配業者に電話を掛けるはずです。そのとき宅配業者には新人しかおらずなかなか電話に出ない、といった状況だった場合、電話口のあなたはどのようなことを考えるでしょうか。「早く出て欲しい」「伝えたいことがあるのに」「荷物は今日受け取れるのかな」など、感じたり考えたりすることで気持ちがモヤモヤしてしまうのではないでしょうか。宅配便の例と同じように、あなたの勤める会社に掛かってきた電話の相手も、きっと同じように思っているはずです。そういった理由があることをしっかりと受け止め、自分の立場がどれだけ新人であっても、会社にいるひとりの社員という意識を持って電話を受け取りましょう。
「もしもし」は使用しない
「もしもし」は会社での電話対応には使用しません。その理由は、上から目線といった印象を与える懸念があるからです。一般的な会社の電話対応では以下のような受け答えをしましょう。
掛かってきた電話に出る場合 | 「お電話ありがとうございます○○会社(会社名)、●●でございます」 |
電話を掛ける場合 | 「お世話になっております○○会社の●●でございます」 |
企業によっては社名のあとに部署名、そのあとに名前を伝えてから要件、または対話したい相手を呼び出すことがあります。職場で聞こえる日常的な電話対応に耳を澄ませ、先輩や上司がどのような対応をしているか思い浮かべることで、企業のカラーに合わせた受け答えができるようになります。
正しい日本語・敬語を使う
電話を掛ける場合、相手の顔が見えていないからこそ正しい日本語、敬語を丁寧に使うことが望ましいです。企業の社員として、または会社の顔として電話に出るわけですから、意味不明な日本語や敬語は使わないよう気をつけましょう。
(もし敬語などの記事がすでに公開されている場合はここにいくつか貼ると良いかもしれません(勝手な意見申し訳ありません!))
電話に出ることを仕事のひとつだと捉え、事前準備や心の準備をしておく
会社の電話対応もひとつの仕事と捉えることで、電話対応に必要な準備や心の準備を常日頃持ちながら仕事ができるようになります。苦手意識に囚われることなく、仕事の一環として受け止めることが、電話対応上達の近道となります。
【会社の電話対応】電話を受けるときの基本的な5つのマナー
会社の電話対応において基本的なマナーについて理解していきましょう。受話器をガチャッと取ったり、切るときも強く置いたりすれば、電話口の相手に対して不快感を与えてしまいます。こういったことが日常的に行われてしまえば、企業のイメージも悪くなりますから、基本的なマナーを知り、すみやかに取り入れていきましょう。
受話器を取るタイミング
会社に電話が掛かってきたとき、どれくらいのタイミングで受話器を持ち上げますか?お客様を待たせまいと、1、2コールほどで持ち上げる人も少なくないでしょう。一般的に企業での電話を取るタイミングは3コール目がなり終える頃に持ち上げるのが推奨されています。なお、受話器を持ち上げるタイミングについては、企業によってそれぞれ異なるケースもあるため、普段から先輩や同僚のタイミングを伺って取り入れていくと良いでしょう。
相手の用件や名前などを復唱しメモを取る
先方の電話に出たときは用件や名前などを復唱し、メモを取ることがマスト。その理由は、メモを取りながら内容を復唱することで、先方に用件・名前を確認できるからです。
電話を取り次ぐ(必要に応じて)
先方の指示に従い、電話を取り次ぐ必要がある場合は、どれだけ近い距離の人だとしても保留を用いることが大切です。また、先方からの問い合わせに対して待たせてしまう場合でも、保留を用いてから確認するようにしましょう。万が一確認や呼び出しが長くなるようであったり、すぐに確認が取れなかったりする場合は、保留を解除し、周囲に確認してから折り返す旨を伝えます。
聞き取りにくい場合や聞き取れなかった場合
先方の声が遠く聞こえにくかったり、周囲の雑音がひどく聞こえなかったりなど、電話口の相手の話がうまく聞き取れないケースも少なくありません。こういった状況になった場合は、「申し訳ございません、もう一度よろしいでしょうか?」と申し出て、再度伝えてもらうことが大切です。聞き返すことが失礼にあたるよりも、こちらにうまく伝わらず、先方に迷惑を掛ける方が重大です。そうならないためにも、丁寧な言葉を用いて聞き直し、内容をすみやかにメモを取るようにしましょう。
電話は静かに切る
先方との電話が終わった場合は静かに受話器を置くようにしましょう。また、会話が終わったからと言ってすぐに切らず、5秒ほど待ってからそっと受話器を置くよう努めましょう。そうすることで、万が一話漏れた内容を先方が話そうとしている場合でもすぐに受話器を持ち上げることができますし、そっと切ることで「ガチャッ」といった音がなく、先方にとっても最後まで気持ち良く電話を終えることができます。
【会社の電話対応】電話を掛けるときの5つのマナー
こちらが顧客や取引先に対して電話を掛ける場合についてご紹介します。
あらかじめ用件をまとめておく
顧客や取引先に対して、伝えたいことや用件などがある場合は、伝えるべき内容を具体的にまとめて置くことが重要です。頭のなかでイメージしていても、緊張によってうまく伝えられなかったり、重要事項を伝えきれずに終わったりする可能性があります。なにを伝えるために電話を掛けるのかを、あらかじめメモすることで、わかりやすくスムーズに用件を伝えられます。
時間帯を確認する
どれだけ急ぎの用件があったとしても、先方にとって失礼な時間ではないかを確認しましょう。忙しいと想定できる月曜などの休み明けの午前中や、連休明けの午前中、月末やお昼休憩などは忙しかったり、席を外していたりする可能性が多分にあります。「この時間に電話が来ると困るな」といった気遣いを取り入れながら電話を掛けましょう。
発言は明確に
緊張や話慣れない相手といった理由から、ついうまく話せずに、モゴモゴと話してしまう人も少なくありません。そのような状態では、先方もうまく話す内容を聞き取れず、かえってストレスを与えてしまいます。電話を掛けるときも出るときも、発言は明確にはっきりと行いましょう。
相手が不在の場合
先方に電話を掛けたところ、話したい相手が不在である場合は、戻ってくる時間を確認したり、帰社とともに電話を折り返してもらったりなど臨機応変に対応しましょう。また、いつ戻ってくるかわからない、本日はもう戻らないと言われた場合には、伝言をお願いするといった臨機応変な対応を取り入れましょう。
静かに電話を切る
先方との電話が終わったあとは「お忙しいところありがとうございました、失礼いたします」と、感謝の言葉を添えて電話を切りましょう。こちらが電話を掛けた場合も、受話器をそっと置くことで、お互い気持ち良く電話を終えることができます。
これであなたも一人前!「できる人」と思われる電話対応5つのポイント
会社での電話対応についてご紹介してきましたが、ここまではあくまでも基本的なマナーです。そこで、一人前と思われるよう、すぐに活用できる5つのポイントをまとめました。これまでにご紹介した基本的なマナーと合わせてポイントを織り交ぜることで、会社としても安心できる電話対応ができるようになりますから、しっかりチェックしておきましょう。
顔が見えていなくても大きな声で明るく話そう
電話は顔が見えない状態で相手と話すツールです。そのため、声色だけでも華やかにすると、先方の印象もぐっと明るくなり、話しやすい環境を作り出せます。まるで目の前にお客様がいるように電話を受けることで、丁寧な印象が電話でも伝えられるようになります。電話であっても、すぐそばにお客様や取引先がいるつもりで電話対応を行いましょう。
言葉遣いの丁寧さはあなたの心遣いが伝わる
電話は声色や言葉遣いなどで相手の印象を測ることができます。そういったことを考慮し、顔が見えない電話こそ丁寧な言葉を使って対応するよう心掛けましょう。そういった積み重ねが、あなたの心遣いを伝えられるポイントとなり、会社や部署の印象がよりよいものになります。
ポジティブな言葉を使って印象を前向きに
たとえば先方から『明日の10時に●●へ来て欲しい』と言われたとしましょう。その時間は朝からプレゼンがあるため出掛けられないとします。そういった状況の場合、どのような言葉を用いて対応できかねることを伝えますか?「大変申し訳ありませんが、明日の10時は……」と素直にできない理由を伝えてしまう人も多いでしょう。そういった場合は、ネガティブな印象で返すのではなく、ポジティブな印象になるよう言い換えてみる工夫を取り入れましょう。例の場合であれば「明日10時は会議が入っておりますので、明日11時以降であればいつでも可能です」のようなイメージです。先方の意図に添えず申し訳ない気持ちが率先してしまいがちな状況は、ポジティブな印象に変える「言い方の切り替え」を応用しましょう。
クッション言葉をしっかり取り入れる
日本語には多くのクッション言葉が存在します。自宅のインターホンが鳴ったとき「どちら様ですか?」と聞いてしまえば失礼にあたります。そういったときは、日本語特有のクッション言葉を用いり「失礼ですがどちら様でしょうか?」といった一文に変えるはずです。会社での電話対応も同様で、思ったことを丁寧に言っても不躾に捉えられてしまうことがあります。先方に対して不快感を与えないよう、あらゆるクッション言葉を用いて対応するよう心掛けましょう。
状況 | クッション言葉 | 本来言うべきこと |
電話に出るのが遅くなったとき | お待たせしてしまい申し訳ございません | こちら●●会社●●事業部の○○です |
保留が長くお客様を待たせたとき | お待たせしております | ●●については現在外回りに出掛けております。伝言をお預かりしますのでご用件をお話しください。 |
このように、状況に合わせたクッション言葉を用いてから、本題へ入るようにしましょう。
曖昧な言葉は誤解を与える!適切な言葉で回答を
仕事をするうえでも、電話対応の場合でも、曖昧な言葉は誤解を与えてしまう可能性が多分にあります。「問題ないと思います」といった言葉であれば、「問題ないのかできないのかどっちなんだ」と思わせてしまう可能性もあるでしょう。曖昧な表現は相手を不快にさせてしまいます。そうならないよう、できないことはクッション言葉を使いながら「できかねます」と断る、できる場合は具体的な時間や日時、内容を添えていつまでに対応できるかを伝えるよう心掛けましょう。
実践あるのみ!恐怖心にとらわれず経験を重ねて
会社の電話対応は、実は思っているほど難しくなく、相手に失礼の無いよう心掛ければ誰だって得意になる作業内容のひとつです。不安を抱えてしまうのは、回数をこなさず、イメージが先行して不安を膨らませているから。電話対応ができる社員がいると、先輩も同僚も上司も、手を休めることなく仕事に取りかかれるため、非常に助かる項目です。電話を受けてしまえば、現在の作業が滞ったり、今日中に仕上げる必要のあるタスクを忘れたりする可能性につながるため、できることなら上司も先輩も同僚も、忙しいときほど誰かに出て欲しいと思っています。そういったことを考慮し、率先して電話対応を心掛ければ、職場からも一目置かれる存在となり得ます。本記事でも紹介した基本的なマナーとポイントを大いに活用し、職場からも顧客、取引先からも一目置かれる社員の顔を目指してくださいね。
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