今後の将来を左右する転職活動。しかし、転職活動にはあらゆる項目を実施し、応募しなければならないため、厳選した1社に落ちてしまえば、再度数ヶ月の期間を要しなければなりません。そういった状況では非効率であるため、転職者の多くは複数の企業に応募することがほとんどです。本記事では、転職活動中の応募平均数や、複数応募で得られるメリット、そして、複数応募するための方法について解説します。これからの転職活動を効率的に進められるよう、参考資料のひとつとしてお役立て下さい。
目次
転職活動中の平均応募数ってどれくらい?
転職活動を進めていくなかで、同時に同じような転職者の活動内容も気になるもの。実際、転職活動をする方は、どれくらいの数の企業へ応募しているのでしょうか。大手転職情報サイトdodaによると、dodaを利用した人のなかで転職活動を実施してから内定までに応募した求人の数は、平均で19.4社と公表しています。また、アンケート結果の約83%が2社以上の企業に応募していたと公表しています。さらに、47.8%の転職者は11社以上応募したといった結果もあり、積極的に複数応募・継続的な応募が採用に導いたことになります。また、マイナビ転職でも同様のアンケートを実施。マイナビ転職を利用する登録者のうち、転職の際の平均応募数を見てみたところ、平均で8.4社応募し、年齢が上がるにつれて応募者数が比例するといった点も公表されています。
書類選考を通過する確率は半分以下
しかし、マイナビ転職のアンケート結果では、積極的且つ継続的に複数応募していても、その30%~50%しか書類選考を通過しないといった結果であることにも注視しています。つまり、理想的な企業を見つけ、自分とのマッチ度を理解したうえで応募するためには、時間配分や作業効率を意識しなければならないのです。
一度にどれくらい応募するべき?メリットは??
採用を勝ち取るためにどの程度の応募が必要になるのでしょうか。今後を想定するためにも、具体的な数値は知っておく必要があると言えます。冒頭で紹介した2つの転職情報サイトのアンケートをもとに応募企業数を考慮すると、6社〜10社ほどは応募をした方が良いと考えられます。また、年齢が上がるにつれて応募企業数も上がることも考慮すると、転職が困難と言われる世代の場合は、それ以上の数、つまり、20社以上の応募は積極的に行う必要があると言えるでしょう。第一志望の企業がスムーズに採用へとつながることは非常にまれであること、そして、転職活動を行う現在の年齢によっても採用が困難になることを受け止めたうえで、応募をすることが大切です。
複数の企業へ応募するメリットは「次」を意識できること
1社に絞って転職活動を進めていても、書類選考が通過しなかったり、面接時に企業とのミスマッチ感を抱いたりした場合、また初めから転職活動を行わなければなりません。企業を見つけ出したら企業リサーチを行い、自己分析結果と照らし合わせて、本当にマッチしているかを見つめ、そのうえで応募するのですから、効率の良いものではありません。そういったことにならないためにも、万が一企業や自分とのミスマッチを感じても、複数応募しておくことで「次に行こう!」と切り替えられるようになります。納得のいく企業との採用ほどうれしいものはなく、今後の目標も掲げやすくなります。複数応募し、「次があること」を後ろ盾にすることで、心にもゆとりが生まれ、地に足のついた転職活動を進められるようになります。
複数応募すべき状況・避けるべき状況
これまで話してきたように、1社に絞って転職活動を進めることは非効率であることが分かりました。転職中のご自身の年齢や、「応募してみたものの面接を経て自分とはミスマッチな気がした」など、面接を行うことで見えてくるものもあります。そのような場合、1社に絞っての転職活動を進めていては、なかなか採用先が決まらず、転職活動期間が長引いてしまう可能性が考えられます。転職期間が長くなれば、働く意思が弱いと不安視されたり、能力が不足しているのではないかと受け取られたりします。そうならないためにも、ここでは、複数応募すべき状況・避けるべき状況について解説します。
複数応募すべき状況①企業と自分の双方にマッチしている企業を見つけた場合
複数の転職エージェントを閲覧していると、企業と自分の双方にとってマッチ度の高い企業を見かけることがあります。そういったときは、積極的に応募数を上げることが重要です。1社に絞って応募するよりも効率よく採用が決まりやすいだけでなく、マッチ度の高い企業のなかでも、より自分にとってふさわしい企業が見つけられる可能性があるからです。採用という花を咲かせるためには、複数の種を植えることが肝心なのです。
複数応募すべき状況②転職活動を速やかに終わらせたい場合
転職活動を速やかに終わらせ、転職活動期間に空きができないよう活動したい場合も、応募数を上げることが大切です。冒頭のデータからも分かるように、一社ずつ丁寧に転職活動を行っても、スムーズに決まらないことが大半なのです。また、昨今世界を脅威へと追いやる新型コロナウイルス感染症の影響により、転職率も大幅に減少しています。これらを考慮し、転職活動を速やかに終わらせたい場合は、複数の企業へと応募し、複数の可能性を生み出す方が懸命と言えるでしょう。
複数応募すべき状況③未経験職種などキャリアチェンジしたい場合
未経験職種にチャレンジしたい場合や、これまでの経験を活かしながらも、新しい仕事に就きたいと考えている場合も応募企業社数を上げた方が良い方向に進むことがあります。保有するスキルやこれまでの経験が、思いがけない職種で活きる可能性も充分に考えられるからです。また、特に自信を持てるような経歴・スキルがない場合も、今後の目標を明確にできれば、採用へとつながる可能性がアップします。
複数応募を避けるべき状況①転職において一定の条件がある場合
転職活動を行ううえでは、これまでの経験をもとに、待遇や条件、働き方にこだわりを持ちたいと考える方も少なくないでしょう。そのなかでも「これまでの経験からここだけは絶対に譲れない」といった条件がある場合は、応募数を下げることが好ましいでしょう。応募数を増やしてしまえば、転職活動の軸がぶれ、妥協をしての応募となりかねません。採用へとつながり、入社し、実際に働いてみても、「妥協しなければ良かった」といった後悔を生んでしまえば、再度転職活動を行う必要があります。そうならないためにも、これまでの経験から譲れない条件がある場合は、その軸に沿った転職活動を進めることが大切です。
複数応募を避けるべき状況②これまでの業種・職種での転職を望んでいる場合
これまでの業種や職種での転職を希望する場合は、その職種・業種に絞って応募することが得策です。あらゆる職種に応募をしても、いざ採用となった場合に「やっぱりあの仕事がしたい」といった後悔を生みかねないからです。しかし、職種を絞ってしまうことで、スムーズに進まないケースも考慮する必要があります。転職活動期間を早めに終わらせたい場合は母数を増やして応募することが望ましいですが、転職するなかで、希望する職種や業種が明確になった場合は、母数を下げて的確に狙った方が良いと言えます。
複数応募を避けるべき状況③転職活動に思うように時間が取れない場合
在職中の場合の転職活動だと、思うように時間が取れないといった悩みがつきものです。仕事と両立しながら転職活動を進める場合は、応募数を上げてしまえば仕事への意識が薄れ、ミスを起こしたり、スケジュールがうまく取れなかったりといった事態を引き起こしかねません。仕事と転職活動を両立する場合も、応募数を下げて、ご自身の対応できる範囲で行うことが重要です。
複数応募する際の3つの注意点
転職活動を有利に進めるために取り入れたい取り組み「複数応募」。しかし、複数応募するうえでは、気を付けなければならない注意点もあります。手当たり次第に応募をしてしまえば、企業リサーチの時間や企業との連絡、面接日の調整などが困難になってしまいます。どれだけ応募数を上げても、具体的な志望動機、自己分析結果、今後の目標などを明確にできていなければ、採用となり得た企業さえもリサーチ不足などから不採用となりかねません。ここでは、転職活動を進めていくなかでも、確実に採用へとつなげるために留意すべき注意点について解説します。
優先順位をはっきりさせる
転職活動を進めていくなかで、魅力的な企業がたくさん見つかります。どれもこれも手当たり次第に応募しても、企業リサーチと自己分析、そしてそのうえで明確な志望動機が伝えられるかが採用のカギとなります。そのためにも、まずは自分が志望する企業のなかでも、特になにを優先して応募するべきなのかをはっきりさせることが大切です。その結果、優先順位の高い企業だけを洗い出すことができ、応募したいと思える企業から順番に面接の日を組むことができます。
余裕のあるスケジュールを組む
在職中の方の場合、仕事があるなかでの転職活動ですから、面接日時の調整などが非常に困難です。なぜなら、仕事がある日は面接を希望する企業の営業日でもあり、仕事の日と面接日時が重なりやすいからです。しかし、面接を希望する企業との面接日時変更は、原則一回。それ以上は応募する気がない、働く意思が低いとみなされ、その時点で不採用となってしまいます。転職活動を早めに終わらせたいといった理由で後先考えず面接日時を組むのではなく、余裕のあるスケジュールを組むことが大切です。
応募企業数は「入念な準備ができる数」
どれだけ理想的な企業が見つかっても、手当たり次第に応募することは控えましょう。たくさんの企業を一度に応募しても、企業リサーチに必要な時間が減少し、志望動機を具体的に書き出すことが難しくなり、内容の薄い書類を提出することになります。採用へとつなげるためには、徹底した企業リサーチは欠かせません。中途半端な内容だけで志望動機を書き出してしまえば、どこにでも送っているようなぼんやりとした内容となる可能性や、企業と応募者の双方にメリットがある人材であることが伝わりにくい書類ができるなど、結果として転職活動の長期化が進む原因となってしまいます。面接も大切ですが、面接に至るまでの経緯として、書類選考があることを忘れず、書類選考の準備も面接同様丁寧に行うことが求められます。
複数応募には「転職エージェント」の導入も効果的
リクルートエージェント公式サイトのアンケート結果によると、転職活動をした人の40%近くは、求人応募してから採用に至るまでに2ヵ月以上掛かることが分かっています。「今回も不採用だった……。じゃあ次の企業を探そう」という1社ベースの転職活動だとすれば、転職活動の長期化が予想されます。そうならないためにも、一度に複数の企業へ応募する方が効率的であり、採用は近づきやすいと言えるでしょう。ただし、一度に複数の企業へ応募する場合は、スケジュール調整や企業とのやりとりを重点に行わなければなりません。これらに留意し、転職エージェントを登録しておくのも方法の1つです。なぜなら、転職エージェントに登録すれば、応募者一人に対して、数人のキャリアエージェントが担当し、採用までのサポートを受けられるからです。書類選考につなげる書類の改善はもちろん、
- 転職者にマッチした企業を紹介する
- 応募者を理想的な企業へ紹介する
- 企業からのスカウトを受けられる
といったメリットもあります。このように、ひとりで行うには疲労や不安がつきものの転職活動でも、転職エージェントを利用することで効率的に安心して進められるようになります。
まとめ
転職活動を進める場合、企業リサーチや自己分析、書類作成を行い、それらを経て、書類選考や一次面接、二次面接などへと進んでいきます。採用までには多くの項目をクリアしなければならず、そのための準備も徹底して行わなければ採用にはつながりません。転職エージェントなどを上手に活用しながら、これまでにない理想的な企業を見つけてください。
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