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履歴書に空欄はダメ?印象がよくなる履歴書の提出方法

転職活動など新たな仕事先を見つけるため、多くの面接を受ける機会もあるでしょう。そんななかで忘れてはならない貴重な書類が「履歴書」。履歴書はこれまでのあなたの職歴や得意分野、自己PRと感じる部分を全面にアピールできる書類です。だからこそ、埋められる項目はしっかり埋め、企業にとってあなたが魅力的な存在であることを伝えなければなりません。しかし、埋められなかった部分や書きにくい部分など、空欄ができてしまった場合はどのように対応すべきなのでしょうか。

目次

履歴書の空欄はなぜダメなの?

応募者の詳細を伝えるための手段として用いる「履歴書」。しかし、なかには書きにくい項目や「必要ないのでは?」と感じるような項目も少なくありません。そんなとき、履歴書は空欄を作った状態で提出しても良いのでしょうか。実は、履歴書を提出する際は、できるだけ各項目をしっかり埋めることが大切と言われています。

空欄だと応募者の意図が読み取りにくい

履歴書に空欄を作らない方がいい理由は大きく分けて2つあります。ひとつめは、空欄があることで応募者の意図が読み取りにくいといった点があります。たとえばあなたが採用担当者の立場で、空欄がある書類を応募者から郵送されたとしましょう。空欄がある場合、以下のような想像ができるはずです。

  • 本人の意思で空欄のまま提出したのか
  • 書けない理由、または書きにくい理由があったのか
  • 単純に書き忘れている可能性

このように、空欄ひとつあっただけでもあらゆる可能性が考えられることから、応募者の意図が読みにくくなるのです。例の場合は郵送ですから、直接応募者に問うこともできません。採用担当者に自分の特徴・経歴を知ってもらうためには、丁寧に各項目埋めることが重要なのです。

空欄が多いと読み飛ばすケースも

あなたが採用担当者だった場合、空欄の多い履歴書を見てどう感じるでしょうか。このように考えることはありませんか?

  • 本当に働きたいと思っているのだろうか
  • 働く意欲がなさそう
  • 知ってもらおうと努力が伝わってこない

採用担当者も同じ気持ちを抱く可能性が大いにあります。採用担当者は企業にマッチした人材を見つけ出すプロです。そのため、空欄ばかりある履歴書に目を通した段階で、上記の3点が想起され、読み飛ばしたり、最悪の場合書類選考の時点で不採用となったりする可能性があります。

履歴書を空欄にしない!項目別書き方

ここからは履歴書に空欄を作らないよう、項目別の書き方について解説します。自己PR・志望動機ほど具体的且つ簡潔に書き、あなたの応募者としてアピールできるポイントをイメージしながら書き進めましょう。

志望動機

志望動機では

  • 企業へ応募した理由
  • 求人募集の業務に対して、自分が持つスキル・経験をどのように活かせるか
  • 自分が入社したことで企業にどのようなメリットがあるか
  • 入社への意欲
  • 入社後の活躍内容

について簡潔に書きましょう。求人応募を見たときに感じたことをもとに、上記について回答するように書き進めることで、採用担当者の把握したいあなたの志望動機が明確に伝えられます。

自己PR

自己PRでは企業がどのような人材を求めているかを把握したうえで、これまでの経験や経歴などで得たスキルなどをもとにアピールすることが大切です。また、これまでの職種で得た経験について、結果までのプロセスについて具体的に記載することで、採用担当者も履歴書を読み進めるなかで応募者の入社後の活躍がイメージできます。

  • これまでの企業で経験してきたこと
  • これまでの人生のなかで経験してきたこと
  • 結果に基づくプロセスや感じたこと
  • これらをもとに人生にどのような影響があったか

について回答するように書き進めることで、細かな部分までアピールすることが可能になります。

趣味

趣味欄では面接時の空気を明るいものへと変えたり、雰囲気を華やかにさせたりする項目です。採用担当者だけでなく、企業にも関連する趣味であればあるほど、共通の話題で盛り上がることも可能です。また、応募者のコミュニケーション能力を測ることができたり、人柄を知ったりする機会にもなりますから、あなたらしい趣味を書き出し、面接時も具体的に回答できるよう頭のなかでイメージしておきましょう。

本人希望欄

本人希望欄では応募企業への希望を書く項目です。希望職種や勤務希望時間帯などを書く項目であり、特に希望がない場合は必ず「特になし」とひと言記入しましょう。

特記事項

特記事項欄では仕事に直接的に影響が起こりうる可能性がある場合に記載します。たとえば、引っ越しをする予定があり、履歴書に記載した住所でなくなる可能性や、引っ越しによって通勤時間に変更がある恐れがある場合などに記入します。特記事項として伝えることがなければ、こちらも「特になし」とひと言書いて別項目へと進みましょう。

健康状態欄

健康状態欄では持病や病歴について申告する項目です。現状、および病歴について業務に差し支えがない場合は「良好」「前職では病欠はありませんでした」など、体調に問題が無いことを記入します。また、定期的に通院し、且つ服用中の薬などがあり、その結果体調が良好な場合は「良好(血圧の薬を服用しています。月1回通院し、検診を行っています)」と書いておくことで、持病はあるものの治療中により良好であることを伝えられます。

保有資格

保有資格欄では、特に記載する資格がない場合は「特になし」と記入しましょう。ただし、取得中に向けて現在勉強している方の場合は、空欄することよりも「現在○○検定を取得するため勉強中です」などと記載すると効果的です。また、資格取得予定が明確な場合は「○年○月○○資格取得予定」と記載しましょう。いずれも向上心がアピールでき、「仕事に対しても同じ取り組みができるかも」といった良い印象を与えられます。

自由記入欄

自由記入欄ではこれまでの項目のなかで書くことができなかった、あなたの魅力について記入しましょう。

  • これまでの人生のなかで印象に残ったこと
  • 苦難を乗り越え感じたこと
  • 趣味

などでも良いでしょう。ほかにも、これまでの職種で得たことや、自分の性格についてなどをアピールするのも効果的です。ただし、好きなことや自分のこと、これまでのことを振り返りながら書いてしまうと、ついダラダラとした文章になってしまうもの。それでは主観が混ざりわかりにくい文章となります。自由記入欄を書く場合は、まずなにを書くか決めること。そのうえで、起承転結などを用いて具体的且つ簡潔に記入しましょう。

好印象を与える!履歴書のポイント

履歴書の内容から採用担当者に好印象を与えるためには「特になし」を避けることが大切。内容を充実させ、「あなたへの興味」を引き出すことで、書類選考が通過しやすくなります

。ここでは、内容を充実させ、且つ好印象を与えるための履歴書のポイントについて解説します。

「特になし」は全く書くことがない場合のみ

「特になし」は使用厳禁。とまではいかないものの、できる限り避けたいワードであることは確か。しかし、

  • どうしても書くことがない
  • 特記事項など、特別伝える内容はない
  • 病歴などは一切ない

など、ポジティブな面で書くことがない場合は「特になし」を使用しても問題ありません。履歴書はできる限り埋めることが大切ではあるものの、「特になし」を使用するに至った場合は、他のワードで埋めることができないかを考えることも大切です。病歴がなく、健康状態に問題がない場合であれば「特になし」ではなく「良好」などと言い換えたり、「良好です。前職でも病欠は一切していません」など、健康状態についてひと言添えたりできるような工夫を取り入れることが重要です。

採用担当者の印象に残る内容を「具体的」「簡潔」に

履歴書を書く場合は、自分のアピール度を重視するだけでなく、採用担当者にとって印象が残る内容であるかについても気を留めることが大切です。なぜならアピールだけを全面的に意識した内容では、単なる自慢に受け取られたり、企業にとってどのような人材になり得るかを判断できなかったりするからです。採用担当者があなたの履歴書を見たときに、

  • この人に会ってみたい(書類選考の場合)
  • もっと詳しい話を直接聞いてみたい
  • 企業にとって業績・人間関係など幅広い面でプラスになりそうな人材だ

など、あなたに対する興味をもつ工夫を取り入れましょう。

どうしても書きにくい場合は「項目数」の少ない履歴書を選ぼう

一般的な履歴書を使って履歴書を作成してみても、どうしても空欄を作らざるを得ない場合は、項目数の少ない履歴書を選んで作成し直してみましょう。履歴書と一口に言っても、実は4種類と幅広くあり、項目数の少ない履歴書も存在します。

JIS規格(履歴書のなかでも一般的なもの)志望動機好きな学科アピールポイントの3つが1つの項目にまとめられたもの記入項目の少ないタイプ
転職用(職務経歴欄)職務経歴欄が多いタイプ転職回数が多い場合は主に転職用を使用する
アルバイト・パート用曜日ごとに勤務時間記入欄が設定されている
学生の就職活動用履歴書自己PR長所・短所健康状態といった欄が広く設定されている項目数が多い

これらを考慮し、項目数の少ない履歴書を選ぶ場合はJIS規格が最適と言えるでしょう。

「無記入」よりも「特になし」を取り入れよう

冒頭でもお話ししたように、書くことが浮かばない、または書くことがない場合に無記入で提出する人も少なくありません。しかし、無記入では

  • 書くことがなかったのか
  • 書けなかったのか
  • 単純に書き漏れているのか

などといったいくつかの可能性が考えられ、応募者の意図が読み取りにくいといった問題が生じます。採用担当者が応募者であるあなたの意向を理解しやすくするためにも、無記入ではなく、

  • できる限りひと言添えて内容を充実させる
  • どうしても書けない場合は最終手段として「特になし」を使う

といった取り組みを行うことが大切です。

履歴書・空欄に関するよくある質問

ここでは本記事の振り返りとして、履歴書の空欄におけるよくある質問についてまとめています。これから履歴書を作成する方、または履歴書を作成する際、頻繁に無記入・特になしを使っている方は、よくある質問をしっかり読み、今後に活かしましょう。

「特になし」はマイナス評価につながる?

「特になし」を使うことでマイナス評価にはならないものの、

  • 企業への応募意欲が薄い
  • 自分をアピールできていない

など、採用担当者によってはあらゆる感情を抱く可能性があります。「特になし」はどうしても書けない場合に使うに留め、使用回数も1回を限度にすることが大切です。

空欄のままはまずいですか?

書くことがないからといって空欄のまま提出することは控えましょう。なぜなら、履歴書の空欄を見たことで、採用担当者によっては

  • 書くことがなかったのか
  • 書けなかったのか
  • 単純に書き漏れているのか

といった疑問が生じ、応募者の意図が読み取りにくくなります。書くことがなくてもできる限りひと言添えるよう努めましょう。

どうしても書くことがなく「特になし」を使ってしまう……

どうしても書くことがなく、「特になし」を使うに至る場合は、以下のような方法でできるだけ使用回数を避けることが大切です。

  • JIS規格の履歴書を選ぶ(項目数が少ないため)
  • 「○○であるため、○○です」などひと言添えられないか熟考する
  • 転職エージェントを利用し、キャリアアドバイザーに書類の添削・指導を行ってもらう

どうしても埋められない場合は「項目数」の少ない履歴書をチョイス

転職活動や就職活動では履歴書を提出することは避けられません。社会人経験が豊富な方が「特になし」の多い履歴書を提出すれば、これまでの社会人としての活躍や常識に疑問を抱く原因にもつながります。「特になし」の使用は、印象が悪い・マイナス評価を生み出すというよりも、「内容の薄さ」「働く意欲の薄さ」「企業への興味の薄さ」などが垣間見えることに留意しましょう。そのためにも、できる限り内容を充実させる努力、または自分に合った履歴書を選ぶなどの工夫を取り入れながら、最高の仕上がりとなる履歴書を作成しましょう。

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