履歴書を書く際、書式について迷うことはありませんか?丁寧な印象を与える「ですます調」と、応募者の自信がうかがえる「である調」。どちらが採用担当者の目を引きやすく、読みやすい印象を与えるのでしょうか。この場合、どちらもそれぞれ印象の与え方が異なり、どちらを使っても問題はないとされています。本記事では、そんな「ですます調」と「である調」双方のメリット・デメリットなどについて解説します。あなたの印象を正確に表現できる言葉使いをチョイスし、面接へとつなげやすい履歴書を作成しましょう。
目次
履歴書の言葉使いは「ですます」or「である」どっちが正しい?
履歴書を作成する際に迷いがちなのが「書式」です。丁寧な印象と同時に読みやすさを与える「ですます調」と、応募者の自信が溢れた「である調」、どちらが履歴書には最適なのでしょうか。
どちらも可能だが、一般的には「ですます調」
結論から言うと、履歴書を提出する際、企業から特に指定されていない場合はどちらを使っても問題ありません。あなたの個性や性格にマッチする方を選びましょう。履歴書に目を通す採用担当者へ、「丁寧な印象を与えたい」「綺麗な日本語を使って読みやすく仕上げたい」と考える場合には「ですます調」を、「経歴や職歴に自信がある」「これまでの経歴に説得力を付加する内容に仕上げたい」と考える場合は「である調」を選びましょう。
どちらを使う場合も語尾は「統一」させる
どちらを使用しても問題ないと言われる履歴書の書式ですが、注意点としてひとつ挙げるとするならば「語尾を統一させる」といった点があります。履歴書のはじめの方は「ですます調」なのに、後半になるにつれて「である調」になるなど、書式に統一性が感じられない場合、読んでいて違和感を抱きます。読み進めていくなかで履歴書の内容がイメージできるよう、書式は統一性を保った内容に仕上げることがポイントです。
「ですます」と「である」の特徴
そもそも「ですます調」と「である調」にはどのような特徴を持っているのでしょうか。双方の特徴を掴んでおけば、要所に合わせて使いこなすことができます。ここでは、それぞれの特徴について具体的に解説します。
「ですます調」の特徴は「丁寧」「単調」
「ですます調」の特徴は、読んでいて丁寧な印象を与えたり、穏やかな人柄が感じられたりします。一般的な文章はこの「ですます調」を使用していることから、読み慣れている、親しみやすいと感じられることもあります。ただ、読み慣れていることから「単調」といった印象を与え、当たり障りのない文章、平坦な文章として受け取られてしまうことも少なくありません。たとえば、Web上のサイトや記事などを読み進めていても、途中で読み飛ばしたくなることがあるでしょう。その理由も、「ですます調」が単調に感じられ、文中に変化がないことが原因と言われています。それらを解消するために「体言止め」などを用いているのです。こういった理由からもわかるように、履歴書においても「ですます調」の一点に絞るのではなく、どこかで体言止めを挟み、文章のリズムに変化を持たせることで、読みやすく読み進めたくなる内容へと変えることができます。
「である調」の特徴は「自信」「堅い」
一方「である調」の特徴には、文章を書いた当人の自信が伝わります。書いていても必要以上の言葉を使うことがないため、文章も最小限に抑えることができます。ただ、「堅い」印象を与えたり、読んでいて窮屈さを感じたりする場合も。ほかにも、「である調」は「ですます調」とは違い、敬語ではないことから、上から目線に感じられたり、「自信家」といった強い印象を与えたりすることがあります。
履歴書で「ですます調」を使用するメリット・デメリット
履歴書を作成するにあたり、多くの方が使用する「ですます調」。では「ですます調」には、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。採用担当者が「ですます調」の履歴書を読み進めることで想定できるメリット・デメリットについて見ていきましょう。
メリット①敬語であるため好印象を与えられる
「ですます調」は日本語のなかでも日常的に見たり聞いたりすることの多い言葉です。また、敬語でもあるため、あらゆる場所で見かけることがあります。これらの理由から、「ですます調」の履歴書には、丁寧な印象を受けやすく、好印象を与えたり、一般的な常識人といった印象を与えたりすることができます。
メリット②読み手に分かりやすく伝えられる
Webサイトに掲載されるネット記事やブログ、本などでも見かけることの多い「ですます調」。そのため、読みやすさや分かりやすさを与えます。また、「ですます調」を使うことで、ある程度語尾も想定できるため、職歴や経歴、保有するスキルの名称などを把握しやすいといったメリットもあります。
メリット③読み慣れているためスムーズに読み進められる
あらゆる媒体で読むことの多い「ですます調」。採用担当者も数多くの履歴書に目を通していることから、安定して読み進めることができます。文章に抑揚を付けたり、体言止めを使ってリズミカルに変化させたりすることで、よりスムーズに読み進められます。
デメリット①メリハリのない文章になりやすい
一方、「ですます調」は単調といった印象を与えてしまうことがあります。つまり、読んでいてもメリハリのない文章に受け取られてしまうのです。多くの履歴書、媒体などでも見かけることの多い書式であるため、ポイントだけを読み取ろうと「飛ばし読み」を促す可能性があります。
デメリット②文章が長くなってしまう
「ですます調」は敬語であることから、語尾だけでもそれなりの字数が必要になります。転職回数が多かったり、経歴、スキル、ポジションや乗り越えてきたプロジェクトが複数ある場合は、文章の間隔を保ったり字数をやむを得ず削ったりなど、調整が必要になることがあります。履歴書は1枚、職務経歴書は2枚が一般的と言われていますから、これらの理由によって書き方に工夫を取り入れなければならない点がデメリットと言えるでしょう。
デメリット③誤った敬語を使う可能性がある
「ですます調」は敬語です。そのため、一般常識で使う敬語についてしっかりと理解していなければ、誤った敬語を使ってしまうことも考えられます。敬語に自信がない場合は、ある程度敬語について理解を深めてから履歴書を作成しなければならないため、転職活動における工数がやや増えてしまう可能性も考えられます。
履歴書で「である調」を使うメリット・デメリット
履歴書を作成する場合「である調」の使用についても検討したい方も少なくないでしょう。「である調」を使用する際は、どのようなメリット・デメリットがあるのかを把握したうえで使うことがマスト。読み手である採用担当者が「である調」の履歴書を読み進めていくことを想定し、以下のメリット・デメリットがあることを把握して使用しましょう。
メリット①ですます調に比べ、文字数を削減できる
「ですます調」に比べて「である調」は文字数を削減することができます。転職回数が多いうえにこれまでの経歴、スキル、経験してきたプロジェクトなどをしっかりと書きたい場合は、文字数を削減しながら的確に埋められる「である調」が最適と言えるでしょう。
メリット②履歴書に「自信」「説得力」を付与できる
「である調」は文章に断言を与えます。言い切りの語尾であるため、文章にブレを感じさせず、固有名詞や経緯のみを適切に伝えられます。そのうえ、自信や説得力を付与して文章を伝えられることから、これまでの経歴や職歴、スキルなどに説得力を持たせたい場合は、「である調」が最適です。新聞やニュース記事でも「妙に説得力があるな」と感じたり「自信に満ちた内容だな」と感じたりすることはありませんか?新聞やニュース記事などが「である調」を使う理由は「常体」という事実を単純、且つ明確に表現した文章様式だからです。「ですます調」は「敬体」と呼ばれ、丁寧語を使った文章様式を指します。しかし、敬体である「ですます調」を使うと、新聞やニュース記事といった事実に基づいた内容を読み進めるには読みにくさを感じます。そのため、新聞やニュース記事では単純、且つ明確に理解できる「である調」を使用しているのです。このように、履歴書もこれまでの事実に基づき作成します。同じ理由であることから、重要な部分だけを単純、且つ明確に伝えたい場合は「である調」を使うのも方法のひとつと言えるでしょう。
デメリット①堅い印象を与えてしまう
しかし、「である調」にも2つのデメリットが存在します。ひとつめは「堅い印象」を与えてしまうという点です。新聞やニュース記事のように、事実だけを単純、且つ明確に伝えるために取り入れていることから、堅苦しさを感じさせることがあります。本来は穏やかな性格の応募者であっても、書類だけ見れば「頑固そう」「真面目そう」「自分に厳しそう」といった印象を与えることも少なくありません。ただ、履歴書が堅い印象だったのに対し、面接では明るい人柄であったり、笑顔が多かったりと、個人の人柄やギャップが多く見られ、人となりを細かく分析するひとつのきっかけにつながる可能性もあります。
デメリット②丁寧な印象に欠ける
「ですます調」とは異なり、「である調」は敬語ではありません。不要な語尾を削減した常体であるため、丁寧さに欠けるといったデメリットが生じます。しかし、
- 転職回数が多く、略称不可能な企業の名称が多い場合
- これまでの経歴において欠かすことのできない内容にボリュームがある場合
- 保有するスキルの名称が長い場合や保有する数が多い場合
- ポジションに就いたことがありプロセスを書く必要がある場合
など、「ですます調」では限られたスペースで収まらない場合は、「である調」を用いて作成すると良いでしょう。
履歴書の書式におけるよくある質問
ここでは本記事の振り返りとして履歴書における書式におけるよくある質問についてご紹介します。これから履歴書を作成し、実際に企業へ応募しようと考えている方や、転職活動をはじめるうえで、正しい情報を知りたいと考えている方は、参考資料のひとつとしてお役立てください。
「ですます調」と「である調」はどっちが最適?
履歴書を提出する際に、企業から書式について特に指定されていない場合は、どちらを使っても問題ありません。採用担当者へ「丁寧な印象を与えたい」「一般的な書式で書きたい」と考える場合は「ですます調」を使用しましょう。一方、「これまでの経歴やスキルに自信がある」「履歴書の内容に説得力を付加したい」と考える場合は「である調」を選びましょう。どちらが最適と言うことはなく、履歴書を作成する際になにを優先にしたいかを決めてから書くと良いでしょう。たとえば、丁寧に綺麗に仕上げたい場合は「ですます調」で問題ありません。しかし、転職回数が多かったり、保有するスキルが多かったりなど、限られたスペース内では収まらないといった懸念がある場合は、「である調」を使って敬語部分の文字数を減らして作成すると良いでしょう。
「ですます調」と「である調」にはどういったデメリットがあるの?
「ですます調」「である調」それぞれのデメリットには以下の項目が挙げられます。
「ですます調」のデメリット | 「である調」のデメリット |
メリハリのない文章になりやすい | 堅い印象を与えてしまう |
文章が長くなってしまう | 丁寧な印象に欠ける |
誤った敬語を使う可能性がある | ー |
メリットだけでなくデメリットについても理解し、そのうえで履歴書の作成を進めましょう。
まとめ
履歴書の作成において、企業から特に指定されていない場合はどちらを使用しても問題ありません。「ですます調」には丁寧な印象を与えながらも、やや文章が単調になりやすく、ポイントを掴みにくいといった点が挙げられます。「である調」であれば、内容に自信や説得力を付与させることはできるものの、敬語ではないために丁寧さに欠けたり、上から目線といった強めの印象を与えたりすることが懸念されます。しかし、「である調」には「敬語を使わないために文字数を削減できる」といったメリットもあります。そのため、これらを考慮し、転職回数が多く、複数の企業名などを書く必要がある場合や、担当したプロジェクトのについてプロセスを書く必要がある場合などは、「丁寧さ」か「具体性」のどちらかを選ぶ必要があると言えるでしょう。経歴、伝えたい内容によってマッチする方を選び、完璧な履歴書を作成してください。
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