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面接時の逆質問の際「特にありません」を避けるべき理由と回答例

面接における逆質問の際「特にありませんと答えると不採用になる」といった噂を見聞きしたことがあるはず。面接そのものに強い緊張感があるなか、さらに質問がないか問われると、頭の中が真っ白になり、「特にありません……」と答えてしまう方も少なくないでしょう。本記事では逆質問の際に「特にありません」と答えることがどのような判断・印象となるのか、適切な回答例などについてご紹介します。本記事を通じて、具体的な回答を持参し、胸を張って面接が受けられるよう準備しておきましょう。

目次

面接の逆質問で「特にありません」は不利になるのか

唐突に訪れた「企業になにか質問はありますか?」という質問。この内容に対して「特にありません」と答えるとどのような評価につながるのでしょうか。また、不採用という最悪の結末を招いてしまう可能性はあるのでしょうか。

直接不採用につながる可能性は少ないが、印象ダウンにつながる場合も

結論から言うと「特にありません」と回答した結果が直接不採用につながる可能性は低いものの、最後の最後でマイナスな印象を与えてしまうといった懸念があります。できれば避けた方が良いワードと言えるでしょう。

逆質問における複数のパターンを用意すべき

「企業に対して質問はありますか?」などと問われた場合を想定し、あらかじめ逆質問に対するいくつかのパターンを設けることが重要だと考えられます。面接では逆質問を行う企業が多く存在します。そういった意味でも、事前準備しておくことがマイナスな印象を避けると言えるでしょう。具体的なパターンとしては以下のようなものがあります。

1.企業理念・社風・製品について深掘りする逆質問
2.作業内容に関する逆質問保有資格・能力・応募者の強みを紐付けた逆質問
3.入社後のイメージを絡めた逆質問
4.採用担当者、または企業に絡めた逆質問

逆質問こそ他応募者との差別化を図るチャンスだと捉える

面接の際、必ずといって良いほど聞かれることの多い逆質問。面接を通して応募者が疑問に感じたこと、または不安に感じたこと、入社を想定しどのようなアクションを取るべきか迷ったことなどについて何でも回答したいと考える採用担当者に対して、「特にありません」と回答すれば

  • そこまで興味を持てなかったのかな
  • 入社後のイメージは想定できていないのかな
  • 目標はまだ不透明な状態なのかな

といった不安材料となります。そのような理由からマイナスな印象を与えてしまうと考えられます。しかし、面接を受ける誰しもが不得意とする逆質問こそ面接最後のタイミングで与えられた逆転のチャンスです。面接を振り返り、疑問に感じたことや企業についてもっと知りたいと感じたこと、入社するにあたって得ておくべき知識や学びなどについて質問すると、納得のいく面接として終えることができます。

採用担当者が逆質問をする理由

採用担当者や企業が逆質問を取り入れる理由について理解を深めておきましょう。なぜなら、理由を事前に把握することで、採用担当者の意図に添った回答が可能になるからです。企業が逆質問を行う理由は主に5つあると考えられています。

1.入社に対する気持ちや企業リサーチの深さ
2.双方のミスマッチを防ぐ
3.コミュニケーション能力
4.応募者の人柄・性格
5.自社のブランディングチェック

これらの項目はすべて応募者の

  • 入社意欲
  • 仕事に対する意欲・目標
  • 判断能力や理解力

を知ることを目的としています。ただし、5つめの項目は企業がアピールする方法、たとえば広告や求人情報などからどのような興味を持ったのかをチェックしたいと考えています。大きな5つの理由を踏まえて、回答を用意しておくことが面接におけるあなたの印象を左右すると言えます。

面接で使おう!おすすめ逆質問例文

・経営や事業に関する逆質問
・企業の接遇や社風に関する逆質問
・入社に関する逆質問
・採用担当者が自身に問う質問を逆質問する

経営戦略や事業戦略に関する逆質問

企業の経営、または事業に関する逆質問では、応募者の業界に対する興味を判断する基準となります。その質問内容が深ければ深いほど好印象を与えると考えられます。なぜなら徹底した企業リサーチのもと、この質問を選んだことが理解できるからです。企業の経営、事業に関する質問は、主に上層部が出席する最終面接で行うことが効果的と考えられます。企業に関する深い認識を得たいといった姿勢を判断してもらえるよう、企業の掲げるビジョンについて質問してみましょう。

・御社が事業拡大するにあたって確実に意識している点について伺いたいです。
・御社が掲げる●●といった理念に共感しました。具体的にどのようなことを念頭に取り組まれているのかをお伺いしたいです。
・数多くの同業企業があるなかで、御社がベースにする取り組みについてお伺いしたいです。
・現在、御社では●●といった商品が販売されてから3年が経過したかと存じます。
 今後取り入れようと考えている商品やその理由についてお伺いしたいです。
・御社の将来的なビジョンについてお伺いしたいです。
・御社が一流企業として継続運営されるなかで、具体的な対策、または課題はございますか?

企業の接遇や社風に関する逆質問

企業が取り入れる接遇や社風について逆質問することも効果的です。タイミングとしては、一次面接・二次面接・採取面接のどの状況でも問題ありません。ただし、現場で働く社員がその場にいるときに質問することでより具体的な内容を聞くことができます。

・御社で働く社員にはどのような人材が多いと把握していますか?
・御社の接遇についてどのような意識、理念のもと取り組まれているのかお伺いしたいです。
・社員が集まるレクリエーションや社員旅行があると伺いました。
 これらを取り入れるに至った経緯についてお伺いしたいです。
・社員同士の交流会、ランチ、飲み会などに力を入れているとお伺いしましたが、精力的に取り入れた経緯について伺いたいです。

入社に関する逆質問

「もし自分が働くことになるとしたら、どのような取り組みを意識的に行うべきか」について具体的な答えが気になることもあるでしょう。応募者であるあなたの応募書類を見た中で感じたことを、直接採用担当者から聞き出すことで、入社前に学ぶべきもの・ことを細かく知るきっかけにつながります。入社が決まったときに焦らずに業務遂行できるよう、入社に関する逆質問も効果的です。

・入社までに学んでおく必要のあるものがありましたら、ご教示願いたいです。
・●●様(採用担当者)がこれまで達成感を得た業務について可能な限りで伺いたいです。
・●●様(採用担当者)がこれまでに困難・苦痛を感じた業務はどのようなものですか?
 また、乗り越えたコツや工夫などについて伺いたいです。
・御社で私が活躍するとするなら、どのような勉強をすべきか伺いたいです。
・在宅ワークの導入に際し、実際に導入している社員はどれくらいいらっしゃいますか?
 また、入社直後でも在宅ワークは可能なのか伺いたいです。

採用担当者が自身に問う質問を逆質問する

応募者が受けた質問に回答したあと、同様の質問を採用担当者に行う方法も効果的です。採用担当者との相性、または企業との相性などが把握できるため、「あなたはどう思っていますか?」といったニュアンスで聞き出してみるのも良いでしょう。

(質問されたことに対して答えた上で)
私はこのように思っていますが○○様はどのようにお考えですか?

逆質問だけに意識を向けると、他の質問がふわふわとした内容となりかねません。まずは面接に正面から挑み、採用担当者との会話を進める中で感じた不安、疑問について聞き出すことが大切です。

面接時の逆質問における注意点

面接において逆質問は必須項目であると考えることが重要です。なぜなら、逆質問では履歴書や職務経歴書といった応募書類だけでは図れない応募者の素質や性格を見極められるからです。ここでは逆質問における注意点についてご紹介します。逆質問を行う理由を踏まえたうえでどのような点に注意する必要があるのかを事前に把握しておきましょう。

すでに説明を受けた内容は避ける

企業へ応募する前に、企業説明会やインターンなどで企業と関わったり情報を得たりする機会があった場合は、そのなかですでに得た情報をさらに逆質問などで聞き出すことは控えましょう。企業説明会やインターンの際、具体的なプログラムを組んだ上で実施しています。そのため、それらのなかで説明したとすぐに分かるような内容を再度質問してしまえば、「話を聞いていなかったのかな?」「メモを取るクセはないのかな?」など、応募者の小さなミスに気付く原因となります。わざわざ面接の際にマイナスな印象を与える必要はありませんから、すでに説明を受けたと思うような内容は逆質問では行わないよう気を付けましょう。

ネット検索でわかる内容は避ける

企業について知りたいと考え、あらゆる質問を用意したとしても、ネット検索でわかる質問は避けましょう。「どのような思いから現在の企業理念に至ったのですか?」といった内容では、応募者のなかでも多い質問内容であり、採用担当者側からすると上澄みの質問にしか聞こえません。高い熱意をもって企業に入社したいと考えているのであれば、もっと深い内容を知りたいと考えるからです。企業理念や企業の基本的な内容は、ネット検索を使うことで簡単に知ることができます。そうではなく、そこからややひねった内容に変えれば、採用担当者側の印象も良いものへと変化します。

Web面接であっても逆質問は用意する

新型コロナウイルス感染症の流行と共に面接の仕方にも変化がありました。対面が基本な面接も、最近ではパソコンなどを使ったWeb面接を取り入れる企業が増加しています。たとえWeb面接えあってもこれまでの面接内容とさほど変わりません。面接という言葉が付く以上は同じ姿勢で臨みましょう。Web面接を受ける場合であっても、企業リサーチを念入りに行い、そのうえで逆質問の内容をいくつか考えておきましょう。

用意していた逆質問を忘れてしまった場合は……

「特にありません」という言葉を避けるためにも、事前にあらゆるパターンを用意していた逆質問。しっかり備えていたはずなのに、いざそのときがくると、つい質問内容を忘れてしまう、といった人も少なくありません。また、「絶対に入社したい!」といった思いが強ければ強いほど緊張度が高まり、うまく伝えられないこともあります。せっかく用意していた逆質問を忘れてしまい、やむを得ず「特にありません」を使わずにはいられない状況の場合は「今にところは特にございません」とひと言添えてから「特にありません」を使うようにしましょう。「今のところ」という言葉をひと言添えるだけでも、印象が全く違うことがわかるはず。採用担当者からみても「面接内容について問題なく理解できているんだな」といった印象を与えられ、双方安心して面接を再開できます。ほかにも、応募者の意欲や関心を伝えられるといったメリットもあるため、「特にありません」を使わずにはいられない状況に陥った場合は、「今のところは」を添えるよう意識しましょう。

逆質問こそ最大のチャンス!しっかり準備をしよう

逆質問は多くの応募者が不得意とする項目です。だからこそ、念入りな企業リサーチを行い、ライバルと大きな差を付けることができる項目と言えるでしょう。逆を言えば、大きな差をつけられる可能性もあると考えられます。「差をつけるのは私だけで充分!」といった強いメンタルを持って、企業に合わせた逆質問を行いましょう。「特にありません」というひと言で採否が決まることはないものの、やはりあまり良い印象は与えないことは確か。最後の最後にマイナスな印象を与えないためにも、答え方に工夫を取り入れたり、あなたの独自の視点を活かした質問内容を作成したりするなど、面接に備えておくことが大切です。

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