すでに面接を受けた企業から内定を受けた場合や、より魅力的な企業を見つけた場合、前もって予定されていた企業の面接をドタキャンする人が跡を絶ちません。確かに、理由としてはあまり良い印象はないことから辞退の連絡をしにくいと考える人も多いでしょう。また、「入社する予定もないしドタキャンしてもいいかな」といった軽い気持ちで行動してしまう人も多いようです。しかし、ドタキャンという行動によって、あなたの印象が最悪なものになっていることもあるのです。
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面接のドタキャン・すっぽかし率は12%
面接のドタキャン・すっぽかしの経験者について人事のミカタ公式サイトが調査したところ、「はい」と答えた方が12%いることがわかっています。また、企業側への調査結果では、全体の92%が面接前のキャンセルを経験していることが判明。では、なぜ企業との面接をドタキャンするに至ってしまうのでしょうか。主な理由は以下の5つと考えられています。
・辞退理由をどう伝えれば良いのかわからなかった ・辞退に対する申し訳ない気持ち ・連絡する時間がなかった ・企業への口コミなど、企業リサーチによって評判が良くないことを知った ・面接自体に疲れてしまった |
もともと決まっていた面接を辞退する場合、何らかの理由が伴うものです。
- 同業企業のなかでもより理想的な企業を見つけ、面接が決まった場合
- 口コミを参照した際にあまり良い印象がなかった場合
- 想像していた企業とどこか違うと感じた場合
などあらゆる原因が考えられます。ドタキャンにつながる多くの理由は応募者の心境・状況に変化があったことが主であるため、だからこそ「自己都合で企業を振り回してしまった気がする」といった申し訳なさから辞退を伝えられずにドタキャンに至ることがわかります。ほかにも、転職活動そのものに疲労感を抱き、その環境から離れたいといった思いからドタキャンに至るケースも少なくありません。「定職に就かなければならない」、「新型コロナウイルス感染症に伴い就職率が低下する中、自分の行動は意味があるのだろうか」といった転職活動者の就職に対する思いが、悪いこととは理解していても、やむを得ずドタキャンにつながってしまうケースも少なくないと言えるでしょう。
面接のドタキャンは企業でも対策が打てない
上述したように、面接をドタキャンしてしまう主な理由は応募者側にあると考えられます。同時に、企業側では対策が打ちにくい問題と言えるでしょう。企業側も面接を受ける応募者の名簿リストを作成し、そのうえで日程調整を行い面接を実施していますから、どのような理由であっても、必ず辞退連絡をすることが重要だと考えられるでしょう。
面接のドタキャンは最低最悪の印象を与える
面接を何らかの理由でドタキャンすることを選んだ場合は企業側への印象を考える必要があります。たとえドタキャンをした企業に勤めることがないとしても、思いがけないところでドタキャンについて触れられる可能性も少なくありません。応募者だけでなく、企業側もあらゆる準備を行い時間を割いていることを考え、お詫びの言葉を添えたうえで辞退連絡をすることが社会人としてのマナーと言えるでしょう。
面接・選考を辞退する連絡方法と伝え方
面接当日になって辞退を考える人は、応募者全体の14%といった調査結果が人事のミカタ公式サイトでわかっています。また、「企業への申し訳ない気持ち」がドタキャンを選んでしまうこともわかっていることから、面接が近づくにつれ、応募者の心境や環境に変化が起き、その結果ドタキャンに至っていることが考えられます。面接を辞退する場合は、以下のポイントに留意した上で連絡をすることが重要です。
- 面接を辞退したいと決めた段階で連絡をする
- 無断で辞退はしない
- 面接期日が迫っている場合は必ず電話で辞退を申し出る
では、上記のポイントを留意した上で、ドタキャンをせずに社会人らしい辞退連絡を行うためにはどのような伝え方をすれば良いのでしょうか。ここでは状況別の辞退連絡方法についてご紹介します。
・他社からの内定を受けた場合面接を重ねた結果、方向性に違いがあることに気付いた場合 ・家庭・自分自身の都合の場合現職を辞められなくなった場合 |
他社からの内定を受けた場合
他社からすでに内定を受け、面接を受ける必要がなくなった場合は、そのままの内容を伝えることが大切です。内定を受けたことはとても喜ばしいことです。別企業との面接をドタキャンし、わざわざ嫌悪感を抱えた上で就職する必要はありません。採用担当者にはお詫びの言葉と合わせて内定を受けたことを簡潔に伝えましょう。
面接を重ねた結果、方向性に違いがあることに気付いた場合
一次面接、二次面接など、何度か企業との面接を経た結果、方向性の違いなどといった細かな部分が気になることも少なくありません。回数を重ねれば重ねるほど、企業を知るきっかけにつながることから、やむを得ないと言えるでしょう。このような場合は、「入社後に気付かなくて良かった」とプラスに考え、時間を割いて面接に対応した採用担当者、企業へ感謝の言葉を伝えると同時に、「自分には合わないと感じる部分があった」ことを簡潔に伝えましょう。ただし、伝え方や声のトーンに気を付け、あくまでも辞退に対する申し訳ない気持ちを前面に表した態度を持って伝えることが重要です。
家庭・自分自身の都合の場合
家族の入院、治療、または応募者であるあなたの体調悪化や入院など、企業とは直接関係ない内容から辞退を申し出る場合も、その旨を正直に伝えることが大切です。また、自分では単身赴任は構わないと考えていても、家族からは反対され、どうしても入社は避けなければならないといったケースも少なくないでしょう。そのような場合は、「一身上の都合により面接を辞退したい」といった言葉で辞退を申し出るよう留意しましょう。当然、こちらの都合で面接を辞退するわけですから、謝罪の言葉、これまで丁寧に対応した採用担当者への感謝の意を持って辞退を申し出ましょう。
現職を辞められなくなった場合
在職中の方が転職活動を進め、そのうえで面接を重ねる場合も多いはず。期間までに退職する予定でいたのに、在職中の企業のあらゆる理由から、退職することが困難になるケースも少なくありません。そのような状況の場合であっても、正直に理由を伝え、面接を辞退するよう努めましょう。特に、現在社会人として企業に配属している方の場合、ドタキャンをしてしまえば、応募者のあなただけでなく、在職中の企業への印象も下がってしまう可能性があります。企業に在籍中の方は、ドタキャンはあらゆる方面に悪影響があることを受け止め、必ず辞退連絡を行うよう努めましょう。
面接・ドタキャンにまつわるよくある質問
ここでは本記事の振り返りとして面接のドタキャンに関するよくある質問についてご紹介します。面接に向かいたくない方、面接の日にちが近づくにつれ、不安感が押し寄せる方は、今後の参考資料としてお役立てください。
どうしても面接に行くことができない場合はどうしたらいい?
面接に行くことができなくなってしまった場合は、ドタキャンをするよりも先に行けない理由を採用担当者や企業に伝えることが大切です。どのような理由であれ、あなたのために時間を調整する人がいることに変わりはありませんから、お詫びの言葉とともに行けない理由を伝えましょう。ドタキャンは社会人としてのマナーができていないと判断されます。面接予定の企業に入社する予定がなくても、あなたを採用した企業と関わりを持つ可能性があったり、あらゆる可能性からあなたのドタキャンの過去がつきまとったりする可能性があります。一時的な感情に身を任せ、自分自身の印象を最悪なものにしないためにも、丁寧な対応を持って面接辞退を申し出ましょう。
面接辞退はどのように伝えれば良い?
面接を辞退する理由には、以下の4つが主だと考えられています。
・他社からの内定を受けた場合 ・面接を重ねた結果、方向性に違いがあることに気付いた場合 ・家庭、自分自身の都合の場合 ・現職を辞められなくなった場合 |
面接を辞退するということは、企業が原因ではなく応募者の心境や環境の変化であることが主です。そのため、「自己都合で振り回してしまった企業に対して申し訳ない思いが強い」といった理由から、ドタキャンに至ると考えられます。だからこといって、面接辞退を伝えないことは社会人として厳禁です。言いにくい理由であっても、お詫びの言葉とともに簡潔に申し出ることが重要です。
面接辞退は電話・メールどちらが良い?
面接を辞退する場合、電話とメールのどちらが良いのか迷う方も多いでしょう。なかには「どちらで伝えれば良いのか迷い、ドタキャンに至ってしまった」という方も少なくないかもしれません。電話で面接辞退を申し出る場合は、企業、または採用担当者の対応可能な時間を見計らった上で以下のような内容を伝えると良いでしょう。
電話で辞退する場合—————————— 応募者:お忙しいところ恐れ入ります。●月●日に面接予定の●●と申します。面接担当者様はいらっしゃいますでしょうか。 ↓(担当者につないでもらう) 応募者:お忙しいところ恐れ入ります。●月●日面接予定でした●●と申します。今お時間よろしいでしょうか? 採用担当者:○○です。問題ありません。いかがなさいましたか 応:ありがとうございます。先日は面接のご連絡をいただきありがとうございました。 誠に申し訳ないのですが一身上の都合により面接を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。 採:わざわざご連絡いただきありがとうございます。 差し支えない範囲で構わないので辞退理由を教えていただくことは可能ですか? 応:はい、実は他社からの内定により、転職活動を終了する運びとなりました。 そのため、面接を辞退させていただくことにいたしました。こちらの都合で誠に申し訳ありません。 採:それはおめでとうございます!それでは面接ご辞退の件を承りました。 わざわざご連絡いただきありがとうございます。 応:お手数をお掛けいたしますが何卒よろしくお願いいたします。 お忙しいところご対応いただきありがとうございました。失礼いたします。 |
メールで辞退する場合—————————— 件名:●月●日の面接に関するご連絡【○○(応募者の名前)】 本文:株式会社■■人事部 ○○様 お世話になっております。●月●日●時より面接にお伺いする予定の○○です。 この度一身上の都合により面接を辞退させていただきたくご連絡いたしました。 面接を辞退する理由は▲▲のためです。 お忙しいなか、○○様をはじめとする人事部の方へ貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、このような形となり大変申し訳ございません。 一時面接、二次面接を通じて、親切丁寧にご対応いただきましたこと、心より感謝申し上げます。 末筆ながら貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。 ーーーーーーーーーーーーーーーー ●月●日○○(氏名)(住所)(電話)(メールアドレス) |
面接辞退は誠実な姿勢が大切
企業側からすると、面接がキャンセルになることはそこまで珍しいことではありません。しかし、応募者からすれば面接辞退を伝えることは勇気が必要なシチュエーションとも言えるでしょう。どのような理由であれ、社会人がドタキャンを行うのは御法度です。気まずいといったあなたの感情や、企業に対して申し訳ないといった感情が伴ったからといって、ドタキャンしても良いのでしょうか。ドタキャンは、あなたの配慮する気持ちとは全く違った形で表現されます。つまり、申し訳ないといった気持ちは一切伝わらず、かえって最悪な印象を与え、一生つきまとってしまいます。あなたのなかにもひとつの後悔としてひどく残ってしまうでしょう。どのような理由から面接を辞退するに至ったとしても、これまであなたに時間を割いてきた採用担当者や企業に感謝の気持ちとお詫びの言葉を伝えることが大切です。本記事の伝え方を持って、誠意ある対応を意識しましょう。
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