面接に真剣に向き合っていても、緊張から話の意味がよく理解できていなかったり、「なぜそんなことを聞くんだろう?」と思うような回答しにくい質問に出会ったりすることがあります。面接といえども重要なビジネスシーンですから、「わかりません」と回答するのは避けたいところ。では、面接の質問内容がわからなかったり、質問意図がわからなかったりする場合は、どのように対処すると良いのでしょうか。これから面接を控える方は、本記事で紹介する対処法や質問意図を把握し、万が一に備えておきましょう。
目次
面接時の質問内容がわからない場合の対処法
どれだけ真剣に採用担当者の話を聞いていても、なかには「どういう意味なんだろう?」と思うような難しい質問に当たることも少なくありません。質問内容の意味が分からなければ
当然スマートな受け答えができず、その瞬間から徐々にペースが乱れてしまうことも。とはいえ、採用担当者からの質問について「応募者がわからないと感じる質問事項」を面接前に把握しておけば「わからない」を防ぐことは可能と判断できるでしょう。採用担当者が実施する質問から、「応募者が回答に困る内容」は2つのタイプがあります。それは
- 難しい言葉を羅列した質問
- なぜそんなことを聞くんだろう?と困惑するような質問
です。これらの質問に対しての回答が非常に困りやすく、また面接という重要なシーンであるからこそ、質問し直すこともためらってしまいます。しかし、うまく回答できず「わかりません」と答えるのは社会人として避けるべき回答例のひとつとも言えます。では、応募者が困惑するような質問を受けた際、どのような対処法を行うことが望ましいのでしょうか。最適な対応としては以下の4つの方法が考えられます。
・正直に聞き直す ・「わかりません」のひと言で済ませない ・事前に質問項目を洗い出すと安心 |
正直に聞き直す
採用担当者の質問内容がわからなかったり、うまく意味をくみ取れなかったりした場合は、素直に聞き直すことが鉄則。質問内容を理解できていないのにもかかわらず、行き当たりばったりの回答をしてしまえば、採用担当者側は「質問内容と異なる回答だな?」と違和感を抱きます。最悪、「いえ、そういう意味ではなく……」と、採用担当者がわかりやすいように質問内容を簡潔にまとめた場合、「(聞き直せば良かった……)」といった後悔につながったり、手間を取らせたことがネックとなったりして、その後の面接に響く可能性もあります。うまく聞き取れていなかった質問に対して、行き当たりばったりの回答を行うことはその後の面接に影響するような事態に発展しかねませんから、素直に聞き直すことが重要です。また、質問を聞き直したからと言って、直接的に採否につながるようなこともありませんから、安心して落ち着いて聞き直しましょう。
POINT① ・質問内容を聞き直しても採否に影響することはない。 ・「恐れ入りますが、もう一度質問内容をお伺いしてもよろしいですか?」のように社会人としてふさわしい敬語を取り入れながら、丁寧に聞き直そう |
「わかりません」のひと言で済ませない
うまく聞き取れなかった場合、または質問の内容がわからない場合は、どのように回答すれば良いのか多くの応募者が困惑します。ただ、わからないからといって「わかりません」のひと言で済ませてしまうのは社会人として避けるべき回答です。なぜなら、「わかりません」のひと言には、「しっかり考えていないのではないか?」といった、応募者の質問に対する姿勢の低さや真剣さに欠ける印象にさえつながってしまうからです。社会人としてわからないことを「わからない」のひと言で終えるのはナンセンスです。どうしてもわからない、答えにくい回答には、
- 恐縮ですが、少しお時間を頂戴してから回答してもよろしいでしょうか?
- 申し訳ございません、今現在ではわかりかねてしまう内容です
のように、時間をもらう、または今現在では答えられないといった意思を丁寧な言葉を持って伝えましょう。
POINT② 「わかりません」は社会人として避けたい回答のひとつ。どうしても答えられない場合は、「申し訳ございませんが、今現在はわかりかねてしまう内容です」「今現在では判断しかねるため、後ほど回答させていただきたいです」など、丁寧な対応を心掛けよう |
可能性を含めた回答は印象がぐっと良いものになる
面接において答えにくい質問を投げかけられても、その質問にどのような対処が必要となるかを考えるのも方法のひとつ。要するに、答えにくい質問や意味を汲み取りにくい質問でも、調査することで回答できるものであれば「わかりません」ではなく、適切な言葉を持って回答するべきです。たとえば、今はわからなくても、別の機会がある場合や採用担当者のメールアドレスなどを把握している場合は、「勉強不足で申し訳ございません。一度調べてから回答したいと思うのですが可能でしょうか?」といった回答を取り入れてみましょう。すると採用担当者側も「真剣に質問を受け入れている」といった誠意を感じたり、「自分が勉強不足なことを受け止めた上で、適切な回答をしようと心掛けられる人」といった好印象を与えたりすることができます。企業においてこのような対応は非常に重要であり、幅広い対応力がある人材として重宝します。「わかりません」のひと言は、応募者の可能性を最小限に抑えてしまいます。また、その場で済ませてしまうなど、雑な印象を与える恐れのある言葉として捉え、わからないことであっても安易にその場で済ませてしまう言動は避けた方が良いと言えるでしょう。
POINT③ 「わかりません」は応募者の印象を大きく変える可能性のある言葉として捉え、わかりかねる質問、回答しかねる質問に対しては、「勉強不足なため調査し、改めて回答したい」など、可能性の幅を広げる言葉を取り入れよう |
事前に質問項目を洗い出すと安心
どのような質問内容であっても、正確・丁寧に答えることが重要な面接。そういった意味でも、面接を控えている方は、面接に質問されやすい内容をネット検索などで行い、事前に内容について把握・対策しておくと安心です。職種などによって質問内容も異なりますから、ネット検索を行う際は、「職種別 面接 質問」「面接 質問 営業種」など細かく分けてリサーチしましょう。検索キーワードを細かく分けると知りたい内容に寄った記事や資料が見つけやすくなります。
POINT④ 面接における質問項目について事前に調査・対策する方法もひとつ。事前に調査することで面接でも落ち着いた対応ができる。 |
なぜ採用担当者は回答に困る質問を行うのか
答えにくい質問への対処法がわかったところで、次はなぜ採用担当者側はそのような質問を行うのかその理由について見ていきましょう。企業・採用担当者側の質問意図を理解することで、回答すべき理由が明白になります。ここでは、
・応募者の対応力を判断するため ・あらゆる角度から応募者の人柄を把握するため ・自社との相性を確かめるため |
の3つのポイントについてご紹介します。
応募者の対応力を判断するため
採用担当者が回答しにくい質問を行う理由のひとつとしては応募者の対応力を判断するためといった点が挙げられます。誰もが困るような質問を投げかけたことで、どのような対応力ができるのかを見定めているのです。企業では多くの顧客からあらゆる質問・クレームを受ける場合があります。そういった状況に陥った際に、適切な対応ができるかを判断しようと考えているのです。速やかに頭で考え、行動に移せる人ほど、社会人としてどの職種にも適応すると考えられます。ですから、わかりかねる・回答しかねる質問内容に対しては、状況に合わせた回答を取り入れることが重要なのです。
あらゆる角度から応募者の人柄を把握するため
採用担当者が回答しにくい質問を行う理由の2つめとしては応募者の人柄を把握するためといった点もあります。答えにくい質問から、どのような回答をするのか、応募者それぞれのポテンシャルや思考について知りたいと考えているのです。定番と言われる「回答しやすい質問」では、応募者の表面上の回答しか得ることができません。一方で、「回答しにくい質問」を行うと、応募者それぞれの性格や思考を読み取ることができるのです。そのような意味でも、あえて回答しにくい質問を取り入れていると考えられます。
自社との相性を確かめるため
回答しにくい質問によって自社との相性を確かめるため、といったケースも少なくありません。ある企業では「血液型はB型の人のみを採用する」といった方針があるなど、採用方法も企業によってさまざまなカラーがあります。類似した回答をする応募者こそ、企業に属する社員と似たような価値観であることがわかるため、あえて回答しにくい質問を行い、似たような答えを行う人材のみを見つけるケースもあります。
やってはいけない!適切な答えがわからない時に避けるべき3つの行動
どれだけ回答しにくい質問を投げかけられても、いち社会人として正しいマナーや応対ができていなければ採用担当者は不安を抱えてしまうもの。なぜなら、面接というビジネスシーンのひとつで社会人としてふさわしいマナーや応対ができていなければ、実際に顧客を相手にした際に、状況に合わせた対応ができないと受け取られるからです。つまり、回答しにくい質問であっても、状況に合わせた対応を心掛けることが重要であり、それらができなければ社会人としての不安材料になり得ると言うこと。答えにくい質問は応募者の人間性を把握するための質問です。そのためにも以下の3つの応対に気を付けることが重要です。
・無言になる ・すぐに答えようと誤った情報を回答する ・まとまりのない回答をする |
無言になる
突拍子もない質問を投げかけられたことによって慌てる人も少なくありません。「どうしてこの瞬間にそんな質問をするの?」と驚くあまり、これまでスムーズに進んでいた面接も、一気に不安と緊張が押し寄せる時間になるでしょう。しかし、採用担当者側からすると、スムーズに進められていた面接だからこそ意味が無いと感じたのかも知れません。要するに、準備した答えや応募書類から判断できる表向きの内容しかくみ取れずにいたため、応募者の本質を知りたいがために、わざと意地悪な質問をした可能性も考えられるのです。あらゆる可能性を面接の前に把握し、社会人としてふさわしい対応を心掛けましょう。そのためにも、困惑した感情のまま、無言になったり、笑顔でごまかしたりといった対応は避けるよう努めましょう。
すぐに答えようと誤った情報を回答する
質問にはすぐに答えなければならないといった思考から、誤った情報を回答するケースも少なくありません。このような回答は社会人として避けるべき行動と考えられます。なぜなら、入社した際に顧客の質問に対して、「調査後に回答するのはお客様を待たせてしまう」といった考え方により、事実とは異なる回答をする恐れを示唆しているからです。このような行動はひとりの独断により大きな損害を与える可能性も考えられるため、どのような状況でも注意が必要です。面接もビジネスシーンのひとつですから、仕事と同様、わかりかねる質問には、「わかりかねるため、調査した際に改めて回答したい」といった言葉で回答するよう意識しましょう。
まとまりのない回答をする
- うまく答えなければならない
- 質問を受けたのだから今すぐ答えなければ
- 丁寧に答えなければ採否に影響があるかもしれない
など、あらゆる可能性を考慮した結果、つい思いついた内容をそのままの言葉で回答してしまうケースもあります。答えられない回答であれば、その理由と合わせて回答することが重要です。採用担当者の答えにくい質問を取り入れる意図は、応募者の人間性を把握することです。答えられない質問に対して、どのような判断・対応ができるのかを判断しています。ですから、まとまりのない言葉のまま回答することも避けた方が良いと考えられます。
答えにくい質問は応募者の対応力・判断力を示唆する材料のひとつ
面接ではあらゆる質問によって応募者の判断力・対応力などを判断しています。これまでスムーズに進んでいた面接こそ、最後の局面で意地悪な質問を受けることがあります。ただ、質問内容に対して悲観的になるのではなく、本記事を通じて「人間性をチェックするための質問だな」と事前に理解しておけば、慌てることなく状況に合わせた対応が可能になります。いち社会人としてあなたの素質を知ってもらうチャンスですから、適切な対応を取り入れ、面接に活用していきましょう。
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