50代の転職は採用されにくく難しい。50代の転職は不利だと思っている人は多いのではないでしょうか。採用する企業の立場からすると、これまでのやり方が抜けにくくて扱いにくい、プライドが高く柔軟さにかける、謙虚さがないといったマイナスイメージが根強くあり、20代や30代に比べ50代の転職は不利かもしれませんが、絶対成功しないということではありません。
ではプライベートでも仕事でも変化が起こりやすい50代の転職、どういうことに気をつければいいのでしょうか。
目次
変化が起こりやすい50代の転職
50代は仕事でもプライベートでも変化が起こりやすい年代です。女性の場合は特に、ホルモンのバランスの変化はよく知られていることですが、ライフステージでの大きな変化を迎える人も少なくありません。では具体的にはどのような変化があるのでしょうか。
ライフステージ
ライフステージとは、入学、卒業、就職、結婚、出産などといった、一生のなかで節目ごとに区分される生活環境の段階のことを言います。一般的には、男性よりも女性の方がライフステージの変化が起こりやすいとされていて、出産を機にライフスタイルが変化します。
そして子育てが落ち着いた頃、程度の差はあるものの介護によるライフステージの変化が起こりやすいのも50代です。
心と体
ホルモンバランスの変化とともに心と体の変化を実感することが増えてきます。個人差はありますが、主に感じる体の変化は肌の乾燥、動機息切れ、肩があがりにくい、膝が痛い、顔のほてりなどがあり、気づいていながら放っておくと慢性疾患となることがあります。
このような体調の変化にストレスを感じたり、ホルモンバランスの変化による自律神経の乱れから気力がわかない、集中力が続かない、感情の起伏が激しくなる、ネガティブ思考から抜け出せなくなる人もいます。
また成人病などの他、免疫系の疾患が表れやすい年代でもあることから、予期していないライフステージの変化が起こりやすいと言えます。
キャリア
年齢に関わらず転職で何より気になるのがキャリア。特に50代は経験してきた業務や立場による個人の能力差がでやすく、今の会社で描けるキャリアパスの限界や、今のポストでの自分自身の能力に限界を感じることが多くなる年代です。
加えて人生100年時代といわれるようになったことからも、これから先の人生とキャリアを考え直したいと思うタイミングでもあることから、転職を考える人はたくさんいます。
50代での転職は変化のとらえかたで未来が変わる
このようにいくつかの大きな変化が起こりやすく、これまでとは違う不安や体調の変化にストレスを感じることが増える50代ですが、視点と捉え方を少し変えるだけでも未来が変わります。
まずはつい固くなりがちな50代の思考と心を理解して、転職に備えていきましょう。
そもそも人はネガティブ思考
このタイトルで自分はネガティブじゃないと思ったなら、ぜひ読んでいただきたいです。
人にはもともと防衛本能が備わっていて、危険を回避するため脳が勝手に不安を募らせるようにできています。新しい環境への不安、先が見えない読めないことへの不安など、予測できないことを恐れるものなのです。
そういうことからも、変化が起こりやすい50代は防衛本能が危険信号を発しやすい環境にあるところに、ホルモンバランスの変化によるネガティブ思考への陥りやすさと、長年積み重ねてきた経験からくる固定観念が加わって、柔軟な考えかたがしにくくなります。
これらが強く出すぎると、やっぱり50代はプライドが高く柔軟さにかける、謙虚さがないという言われてしまうだけでなく、自分自身の可能性も狭くすることになってしまいます。
ではどうすればいいのでしょう。
ポジティブ思考になるのは簡単
簡単なのはポジティブ思考になることです。わかっているけどそれができないと思ったら、この先もぜひ読んでみていただきたいです。
ポジティブ思考になるのは簡単じゃない、難しいと思われるのはイメージしにくいことにあります。ネガティブ思考はイメージしやすく本能でもあるため、簡単になれます。
言葉の意味としては
積極思考(せっきょくしこう、英: positive thinking ポジティブ・シンキング)は、なんでも前向きに物事を考えればそれは実現し、人生はうまくいく、という考え方、物事の良い面を見ようと努め、ポジティブな姿勢を保ち、「思考そのもの」を変えることで現実を変えることを目指す思考法である(※Wikipediaより引用)とあります。
さらに難しく感じてしまうので、理解するより日々の習慣を変えることで思考の癖をポジティブに変えることができます。ポジティブになろうと頑張りすぎることでストレスを感じることもなく、ほんの少しの日々の意識で気づけばポジティブに変わっているのが理想的です。
使ってはいけない3つのワード
具体的には日々使っている言葉のうち「どうせ」「でも」「だって」の三つを外すだけ。
多くの場合、この言葉は無意識に使われています。前述のように人はそもそもネガティブ思考なので、新しいことを始めたい環境を変えたいと思っていても、気づかないうちに自己防衛本能が働き無意識にこの言葉を使ってしまうのです。無意識とは言えこの言葉はいろいろなシーンで良くない現象を引き起こします。
「どうせ」から始まると
最後は否定的な言葉で結ばれます。他者に対して使う場合は相手への否定や見下しとも捉えられるため、人間関係を壊すことがあります。
「でも」から始まると
聞く耳を持たない印象を与えます。50代での転職の場合、そんなつもりがなくてもこれまでのやり方を変える気がないように思われたり、柔軟さにかけるという評価につながりかねません。
「だって」から始まると
言い訳しているように聞こえます。言い訳が悪いわけではありませんが、「だって」を連発されると周囲は気持ちがいいものではありませんよね。状況によっては人のせいにしているような誤解を与えることもあり、使いかたを間違えないように気をつけたい、できれば使わないにこしたことはない言葉です。
このように「どうせ」「でも」「だって」の三つの言葉は、周囲によい印象を与えないだけでなく、自分自身にとってもマイナス効果をもたらします。なぜならこれらは自分自身の考えをも否定する言葉だからです。
否定的な言葉をあびていると、無意識に自己評価が下がり自信喪失につながります。また気づかないうちにどんどん不安が大きくなるため、柔軟でありたいと思っているのにこれまでのやり方が変えられない、新しいことが受け入れられない矛盾が起こり、さらに自信がなくなることにもなりかねません。
無意識だから仕方ないと思わずに、この言葉をなるべく使わないように意識することから始めてみましょう。これらを使わず話をすることに慣れていないため戸惑うこともあるかもしれませんが、気づけばポジティブ思考に変わる近道です。
ポジティブなら50代の転職はうまくいくのか
ではポジティブ思考なら、50代の転職はうまくいくのでしょうか。
必ずうまくいくわけではありませんが、ネガティブ思考より可能性は高くなります。
なぜなら企業が抱いている50代へのマイナスイメージが払拭されやすくなり、積み上げてきたキャリアを活かしながら、新しい環境のなかで次のキャリアを築く道へのチャンスを掴みやすくなるからです。
転職は新たな人間関係を築くことでもあります。どれほど高いキャリアを積んでいても、これまでとは進め方や流れが違うことはよくあります。社内での情報共有の流れや、諸手続きなどわからないことも多く、誰かに教えてもらわなければ前に進まないこともでてきます。
そんな時ネガティブな言葉が多い人より、謙虚さや素直さ、ポジティブさを感じさせる人の方がスムーズに事が進みやすいのは想像がつきますね。
視野を広げる、選択肢を広げる
ポジティブ思考で転職がうまくいく可能性が高くなる理由は他にもあり、その一つが視野と選択が広がりやすくなることです。
年齢とともに自己防衛本能が強く働いて、新しい経験や知らない業界に対する根拠のない不安感が強くなりやすくなります。それによってこれまでのキャリアや積み重ねてきたやり方に捉われて、狭い視野で転職活動を行うため選択の幅が広がりません。
ポジティブ思考になると不安感が軽減されやすくなるため、今後のキャリアアップに向けて必要なことを学んだり、情報を集めて分析することもしやすくなるので視野が広がり、選択肢の幅が広がることにもつながります。
経験はとらわれるのではなく活かすもの
不利と思われがちな50代の転職ですが、これまで積み上げた経験のどの部分を活かすかで大きなステップアップにつながることがあります。
多くの場合経験してきた業務にこだわりがちですが、企業が変わっても業務の内容や流れなどにとてつもなく大きな差はありません。それよりは経験した業務や立場から何を得たのか、それを次の企業でどう活かせるかの方が大切です。それらを職務経歴書やポートフォリオでどう表現できるか、面接という短い時間のなかでいかに整理して伝えられるかが、転職がうまくいくかどうかが違ってきます。
経験してきた職種や業務のなかで積み上がってきた本当のキャリアが何なのか、一度分析してみてもいいかもしれません。
何かと邪魔をしてくるプライドと向き合おう
年齢とともに高くなりがちなプライド。自分ではそんなつもりがなくても、プライドが高いと言われた経験がある人は多いかもしれません。
50代の採用が敬遠される理由の一つでもあるプライドの高さ。本人が自覚していないのにプライドが高いと思われる、そのように取られてしまうのは無意識のうちに使ってしまう否定的な言葉かもしれません。
また人にはそれぞれ長い年月をかけて積み上げてきたキャリアや一般常識、固定観念といったものがあり、違うことを言われるとつい自分の考えを言ってしまったりしているのかもしれません。
くどいようですが人は環境などの変化に対して自己防衛本能が強く働き、根拠のない勝手な不安感を抱きやすくなるため、自覚のないまま否定的な言葉を使ったり自分の考えを言ってしまうことで、プライドが高いと思われている場合も多々あります。
仕事に対するプライドは必要ですが、自己防衛本能からくる無意識の言動による誤解だとすれば、それは新たな環境で新たな人たちと関係を築くうえでの邪魔になります。仕事へのプライドなのか、無意識の言動による誤解なのかを見極められれば誤解されることはぐんと減ります。
社会と自分の変化を受けいれる
50代は仕事でもプライベートでも変化が起こりやすいだけでなく、社会の変化も実感している年代です。社会に出てからの数十年、仕事の進め方やツールの変化、働く環境の変化など様々な変化を経験しています。ですが大きく変わろうとしている体の変化と、先の見えないライフステージの変化などに戸惑いと不安を覚えます。そこに転職という環境の変化が加わると、気づかないうちに大きなストレスを抱えさらに不安が大きくなり、つい自分を守るような言動が増えてしまいます。
それが50代の転職を難しく不利にしてしまうだけでなく、自分自身にとっても大変な負担になり精神的に余裕がなくなり、転職がうまくいかない可能性を高くしてしまいます。
そうならないようまずは自分自信の変化に気づくこと、社会の変化と波に気づくことが大切です。
どのような変化が起きているのか客観的に捉え、時間的精神的、体力的にも無理をしすぎないバランスが取りやすくなり、少し長い目で先を見据えたキャリアイメージを描きやすくなるのではないでしょうか。
まとめ
これまでのキャリアを振り返り、変化する社会と企業でどう活かせるかを考えることで転職先の選び方や、転職の方法も違ってきます。
無理をしすぎない、負担になりすぎないバランスを考えながら進めることが、ライフステージや心身の変化が起きやすい50代の転職で失敗しないために大切です。そのためにも、ネガティブ思考に邪魔されない自己の確立に向け、日々使っている言葉を意識してみてください。
ポジティブな空気と発言に人は惹かれます。年齢相応の魅力や包容力、そこにキャリアをプラスできるのが50代の最大の魅力です。これからのさらなるキャリアアップ、高みを目指し前向きに進める参考にしてみてください。
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