雇用形態について詳しく説明することはできますか。
就職や転職する時に、雇用形態について知っておかないと、就業後に後悔してしまう可能性があります。
そうならないためにも、雇用形態について詳しく解説していきます。
あなたに合った雇用形態と働き方を探してみましょう。
目次
雇用形態とは
雇用形態とは、雇う側の企業と、雇われる側の従業員で結ぶ労働契約のことです。
企業が、従業員に仕事の対価として、報酬を支払うことを雇用といいます。
また、雇用の種類のことを雇用形態と言い、雇用形態によって仕事にたいする責任の重さや、企業が従業員に与える報酬や恩恵が異なります。
しかし、雇用という縛りで雇われる従業員は、雇用形態の種類にかかわらず、企業からの命令や指示に、原則従う必要があります。
また、フリーランスなどの、自宅で働くテレワーク者や、業務委託契約で労働している人は、雇用形態というくくりに入らないことが一般的です。
雇用形態の種類は5種類
雇用形態には、大きく分けて5つあります。
・正社員
・短期正社員
・契約社員
・派遣社員
・パート・アルバイト
それぞれの雇用形態には特徴があり、従業員の働き方には大きく関わってきます。
新卒で就職する時や転職する時際に、どの雇用形態で求人広告を出しているのかを確認したうえで、応募するようにしましょう。
また、それぞれの雇用形態の特徴を理解し、自分に合った働き方を知ることで、就職活動の役に立ちます。
正社員
まず、正社員の定義はこちらです。
・労働期間に定めがないこと
・就業規則で定めてある一週間の所定労働時間が40時間程度ということ
・企業と直接契約であること
以上の3点を満たしていればフルタイム正社員としての雇用と言っていいでしょう。
正社員での雇用は、労働期間の定めがないことから、長期的な雇用として社会一般的には認識されています。
そのことから、昔から「正社員は安定している」と言われています。
さらに、正社員として雇用されることで、企業の社会保険の対象になることや各種手当などの福利厚生を受けれるので、待遇面では雇用形態の中でも一番手厚いです。
しかし、正社員という雇用形態は、転勤や異動といった引っ越しを伴う勤務場所の変更を言われることもあります。
短時間正社員
短期正社員とは、通常の正社員とは違い、労働時間や労働日数が少ない正規雇用のことを言います。
正社員というくくりになるので、各種手当などの福利厚生は正社員と同等で受けられるケースが多いです。
そのため、毎年の賞与は、フルタイムで働く正社員と同等の基準で決定され、支払われる会社が多いです。
育児や介護などの家庭と仕事との両立や、定年後でも働きたいと考えている方に推奨されている雇用形態となっています。
契約社員
契約社員とは、有期雇用として働いている従業員のことを言います。つまり、雇用契約に期間の定めがある雇用形態のことです。
基本的には、契約社員は3年間を上限とする期間の定めがあり、毎回3カ月~6カ月程で契約更新がされ、3年後に期間が満了すれば契約は終了となります。
契約社員の働き方には、定めはなく正社員のようにフルタイムで働く場合や、時短で働く場合もあり、企業ごとで異なります。
また、嘱託職員という雇用形態もあり、これは契約社員と同じような労働契約で、定年後にも働きたいと考えている人を企業が、嘱託職員として再雇用するのです。
派遣社員
派遣社員とは、派遣元の企業があり、その企業と雇用契約を結んでいます。
そして、雇用契約を結んでいる企業から、派遣社員として別の取引先企業に派遣され就業する仕組みとなっています。
派遣社員は、雇用元企業と派遣先の企業のどちらからも就業規則があるため、規則に縛られがちです。
非正規雇用として派遣社員で働いている場合は、時給換算で給料が貰えることが多く、同じ仕事内容にもかかわらず、派遣元によって給料が違うケースもよくあります。
また、派遣社員は、契約社員同様に雇用期間の定めが決まっているので、毎回一定の期間で契約延長の有無が決まるのです。
派遣社員は、「労働者派遣法」という法律で定められています。
パート・アルバイト・臨時社員
パートやアルバイトは、同じ意味で1週間の労働時間が40時間よりも短い従業員を雇う際の雇用形態です。
似ている雇用形態として臨時社員というものがあり、比較的短期間で働くことを目的とした雇用形態で、パートやアルバイトと大きな区別はありません。
それぞれの特徴としては、学生や主婦などが多く、学校が終わった後や、子供が学校に行った後の隙間時間に勤務するなど、働く時間に制限がないことが特徴です。
また、他の雇用形態よりも責任感は少なく、比較的軽い仕事を任せられることが多いのもパートやアルバイトの特徴とも言えます。
パートやアルバイトは、「パートタイム労働法」という法律で定められています。
雇用形態をグループ分け
それぞれの雇用形態は、グループ分けすることができます。
つまり、雇用形態の名称は違うけれど、同じような意味合いを持った雇用形態があるということです。
なので、今回はグループ分けをして似たような意味を持つ雇用形態を解説していきます。
正規雇用
正規雇用に分類される雇用形態は以下のとおりです。
・正社員
・短期正社員
正規雇用は、具体的に法的では定められてはいませんが、正社員と言われる正規雇用とその他の雇用である非正規雇用として区別されています。
特徴として、会社が雇用期間の定めなく従業員を雇い、永久的または、定年まで働くことを前提とした労働契約のことです。
そのため、安定している雇用で、何かあった時に従業員が法律で守られる力も強くなります。
非正規雇用
非正規雇用に分類される雇用形態は以下のとおりです。
・パート・アルバイト
・契約社員・嘱託職員
・臨時社員
・派遣社員
非正規雇用は、さきほどの正規雇用以外の雇用形態のことをまとめて分類した名称です。
特徴として、一時的な雇用が目的や、定年や永久的な雇用を目的としない雇用形態となり、正規雇用と比べ、安定していないことが特徴的です。
ただ、引っ越しを伴う転勤や異動といった指示は少なく、従業員の生活スタイルを変えてしまうような会社からの命令や指示はほとんどありません。
直接雇用
直接雇用に分類される雇用形態は以下のとおりです。
・正社員
・短期正社員
・契約社員
・アルバイト・パート
・嘱託職員
直接雇用とは、働く企業で直接雇われている雇用形態のことを言います。
正規雇用でも非正規雇用だとしても、直接働いている企業と契約していることをまとめて直接雇用というくくりに入ります。
間接雇用
間接雇用に分類される雇用形態は以下のとおりです。
・派遣社員
間接雇用とは、働いている企業で雇われていない雇用形態のこと言います。
働いている会社とは別に雇用されている会社がある雇用のことです。基本的に間接雇用といわれる雇用形態は、勤務先と自分が所属している会社が別会社にあたる派遣社員です。
その他雇用形態と間違いやすいもの
その他の雇用形態として間違えやすいものは以下のとおりです。
・自営業
・業務委託契約
・家内労働者
これらの働き方は、会社に属する働き方ではないため、雇用形態のくくりには入りません。
業務委託契約は、企業から労務を依頼され、その成果として報酬を受け取る契約となり、基本的には会社からの命令や指示に縛られることはないです。
そのため、会社からの社会保険や福利厚生などの恩恵はなく、税金に関しての処理は個人で管理していかなければなりません。
雇用形態ごとのメリット
それぞれの雇用形態には特徴があり、従業員側の働き方によってメリットがいくつかあります。
それぞれのメリットについて解説していきます。
正社員
正社員のメリットは以下のとおりです。
・昇進しやすい
・福利厚生がしっかりとしている
・安定した雇用形態
・賞与などや退職金などの報酬がある
正社員の一番のメリットは、雇用期間が決まっていないので、自分から会社を辞めない限り安定した生活が送れることです。
他にも、正社員として働くことで、昇進しやすく長期的な目線では昇給が期待できます。
短時間正社員
短時間正社員のメリットは以下のとおりです。
・福利厚生がしっかりとしている
・安定した雇用形態
・賞与などや退職金などの報酬がある
短時間の労働時間にもかかわらず、正社員として雇用されているので、会社側は簡単には解雇できません。そのため、雇用は安定しているといえます。
他にも、福利厚生や賞与といった点で、フルタイムで勤務している正社員と同等の待遇が見込めるので、給料面でも恵まれている雇用形態といえます。
契約社員
契約社員のメリットは以下のとおりです。
・転勤の可能性が低い
・仕事内容が責任の少ないことが多い
・会社によっては福利厚生がよい
契約社員は、基本的には3年~5年で契約満了となります。
なので、会社側としても、責任のある仕事を任せることは基本的にはありません。
そのため、契約社員は正社員よりも仕事内容が簡単なことが多いです。
他にも、正社員と比べ会社からの要求が少ないため、引っ越しを伴う転勤や異動が少ないこともメリットの一つとなります。
派遣社員
派遣社員のメリットは以下のとおりです。
・責任の少ない仕事内容が多い
・転勤がない
・働きたい仕事が見つかったら比較的に簡単に変更することができる
派遣社員は、派遣元から派遣先の会社に働きにいっているので、違う仕事内容で働きたい場合は、転職せずに派遣先を変えることで仕事内容を変えることができます。
また、派遣社員は、短期的な雇用として考えられているため、責任のある仕事を任せられることが少ないです。
パート・アルバイト
パート・アルバイトのメリットは以下のとおりです。
・自分の好きな時間に働ける
・転勤・異動がない
・責任のある仕事はない
パート・アルバイトは、雇用形態の中でもとくに業務内容は狭く、責任のともなう仕事は基本ありません。
雇用期間も数か月から数十年と従業員と会社側の同意があれば、長期的に働くことができ、とても融通が利く雇用形態と言えます。
雇用形態ごとのデメリット
それぞれの雇用形態には、デメリットもあるので、メリットだけではなく、デメリットを知っていおくことで、今後の転職活動などに役に立ちます。
正社員
正社員のデメリットは以下のとおりです。
・フルタイムでの勤務のため長時間の拘束
・残業が多い可能性がある
・転勤や異動がある
正社員で雇用されると、会社からの指示や命令は、原則従わなければなりません。
そのため、引っ越しをともなう転勤や異動を言われた際に、自分の生活スタイルを会社に合わせる必要があります。
なので、会社に縛られたくなく、自分の好きな時間に働きたいと考えている人にはオススメできない雇用形態です。
短時間正社員
短時間正社員のデメリットは以下のとおりです。
・昇進しにくい
・転勤や異動がある
短時間正社員は、フルタイムでの勤務ではないので、昇進する可能性はフルタイム正社員に比べて低い傾向にあります。
昇進を前向きに考えている人であれば、オススメできない雇用形態です。
契約社員
契約社員のデメリットは以下のとおりです。
・雇用が安定していない
・退職金や福利厚生が少ない
契約社員は、雇用期間は原則3年~5年で契約終了となってしまい雇用は安定していません。
そのため、将来も安定して長期的に働きたいと考えている人には、オススメできない雇用形態です。
派遣社員
派遣社員のデメリットは以下のとおりです。
・雇用が安定していない
・福利厚生がない
・派遣元と派遣先での就業規則のしばりが多い
派遣社員は、雇用が安定していなく、派遣先や派遣元によって派遣切りをされてしまう可能性があります。
他にも、派遣元と派遣先の就業ルールを理解しないといけないので、ルールがややこしい環境で働きたくない人には、オススメできない雇用形態です。
パート・アルバイト
パート・アルバイトのデメリットは以下のとおりです。
・給料が少ない
・研修制度が少ない
パート・アルバイトは短期的な契約が多いため、研修制度がしっかりしていないケースが多く、また時給換算で報酬が発生するので、休日が多い月だと給料も大幅に減ってしまいます。
時間に余裕のある人には、オススメできない雇用形態です。
雇用形態まとめ
今回は、雇用形態についてまとめました。
まとめとして、主な雇用形態を載せておきます。
・正社員
・短期正社員
・契約社員
・派遣社員
・パート・アルバイト
それぞれの雇用形態の特徴や、メリットデメリットを理解しておくことで、就活や転職の際に役に立ちますので、ぜひこの記事を参考に失敗しない就業活動に取り組んでみてください。
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