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ExcelのSUBSTITUTE関数は救世主!意味と使い方を簡単解説。

ExcelのSUBSTITUTE関数とは、セルの文字を別の文字に置き換えることができる関数です。基本的にはExcelの置換機能と同じですが、あらかじめ関数を埋め込むことで、引数を変更するだけで式をコピーしたり別の文字に変えたりできます。

今回の記事では基本的な操作を紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

Excelは作業効率化につながり時間短縮も叶えられるので、ひとつひとつ身につけていくとよいですよ。

目次

SUBSTITUTEの意味とは?

そもそもSUBSTITUTEの意味はご存知でしょうか。

英文では

Vegans substitute a lot of animal products with plant-based ones.

(ビーガンの方々は多くの動物製品を植物性の製品を代わりにします。)

という使い方をされ、意味は「代わりにする、代わりとなる」のようなものです。

このように関数の名称は英語を用いていることが多いので、これを機に意味を覚えておくとよいでしょう。

英和用語辞典での「substitute」の意味

一般的な「substitute」の意味は次の通りです。

…を、…の代わりに用いる…を、…に代える取り替える

日本語WordNetでの「substitute」の意味

substituteを日本語訳した際、用いられやすい言葉には「代用する」「換える」などがあります。

マイクロソフト用語集での「substitute」の意味

マイクロソフト用語集は、ExcelやWordといったマイクロソフト製品と統合するアプリケーションのローカライズ版を開発する際に活用できます。

それによると「substitute」の意味は「代用製品」とされています。

コンピューター用語辞典での「substitute」の意味

マイクロソフトに絞らず、パソコンやインターネット用語を中心に電子商取引や情報科学などの基本用語を網羅したコンピューター用語辞典では、「substitute」は次のように説明されています。

基本的には「代用する」「取り替える」の意味だが、コンピュータでは「無効」または「誤り」となった符号を置き換えるのに用いられる特殊記号のことをいう。subと略して書かれることもある。

科学技術論文動詞集での「substitute」の意味

最後に、科学技術論文動詞集の説明をみてみましょう。

「substitute」の原義は「代わりに置く」
substitute A for Bで、「数式の中で、AをBに代入する」という意味で使う。「BをAに取り替える」ことを表わすので、類語のreplace A with/by B (AをBに置き替える)と語順が逆になる。
「原子、原子団などを置換する」という意味で使う。

このようにSUBSTITUTEは扱う分野や業種によっても訳され方が微妙に違います。

とはいえ、「代わりにする」「置換」という広義の意味は同じなので、意味を理解した上で関数とも向き合っていきましょう。

Tips|SUBSTITUTEの語源や例文

語源

語源は次の通りです。

ラテン語 substitutus(代わりにした)⇒ ラテン語 substituto(代わりにする)⇒ ラテン語 sub-(~の下に)+statuo(立てる)⇒ ラテン語 status(場所)⇒ ラテン語 status(立った)⇒ ラテン語 sto(立つ)⇒  steh-(立つ)

単語としては「代わりとして下に(sub-)立てる(statuo)こと」に由来しており、英語のconstitute(構成する)と同じ語源をもちます。

出典:語源英和辞典

発音

発音記号: sʌ’bstətjùːt | -tjùːt  

発音の目安となるカタカナ読み:  サァブスタァテュゥートゥ | テュゥートゥ

動詞

動詞では代用する、換える、代わりになる

A substitute for 〜:Aが〜を代理する

文例

He substituted for his father.

(彼が私の父の代理をした。)

A substitute O for〜:AがOを代わりにする

例文

She used dairy milk as a substitute.

(彼女は代わりにミルクを使っていた。)

名詞

代わりをする人・物

substitute for 〜:〜の代わりをする人・物

例文

You can use margarine as a substitute for butter.

バターの代用品としてマーガリンを使うことができます。

例文

I’m sure there is no substitute for practical experience.

(実務に代わるものはないと考えます。)

There is no substitute.

(代わりになるものはない。)

The head coach ordered the substitute to warm up.

(監督は控え選手にウォーミングアップを命じた。)

基礎編|SUBSTITUTE関数の使い方

それではExcelのSUBSTITUTE関数を説明していきます。

SUBSTITUTE関数が対応しているExcelのバージョンは「Excel2010、Excel2007、Excel2003、Excel2002」なので、自分が使っているソフトのバージョンを確認しておくとよいでしょう。

SUBSTITUTE関数の書式

SUBSTITUTE関数は次のように記載します。

=SUBSTITUTE(文字列,検索文字列,置換文字列,[置換対象])

SUBSTITUTE関数では引数を最大4つ使用することができます。

引数とは「ひきすう」と読み、Excelの関数を使用する際に必要になります。

関数が結果を返すための材料と思って頂ければ問題ありません。

引数は関数の後のカッコ内に入力します。

SUBSTITUTE関数を構成している引数を具体的にみていきましょう。

=SUBSTITUTE(文字列,検索文字列,置換文字列,[置換対象])

最初の引数は「文字列」です。

テキストまたは置換するテキストが含まれるセルを指定し、「”文字列”」のようにダブルクォーテーションで囲うことがルールです。囲むことを忘れてしまうと正しく機能しません。

=SUBSTITUTE(文字列,検索文字列,置換文字列,[置換対象])

2番目の引数は「検索文字列」で、「文字列」から検索する文字列を指定します。

=SUBSTITUTE(文字列,検索文字列,置換文字列,[置換対象])

3番目の引数は「置換文字列」で、「文字列」から検索した「検索文字列」と置き換える文字列を指定します。

=SUBSTITUTE(文字列,検索文字列,置換文字列,[置換対象])

最後の引数は「置換対象」です。最初の3つは必須で記載すべき引数だったのに対して、この引数は任意です。

「文字列」の中に複数の「検索文字列」が見つかった際、何番目の文字列を置き換えるかを数字で指定します。省略するとすべての「検索文字列」が「置換文字列」に置き換えられます。

SUBSTITUTE関数使用例

使用例1 置換

次の図を例にSUBSTITUTE関数の使い方をみていきます。

式は次の通りです。

=SUBSTITUTE(A2, “りんご”, “みかんl”)

検索文字列を「りんご」に設定し「みかん」に置き換えます。

置換対象が設定されていないのですべての「りんご」が置き換わるので、結果は「りんご りんご」となります。

続いて、 2番目の「りんご」だけを置き換えてみましょう。

=SUBSTITUTE(A2, “りんご”, “みかん”, 2)

結果は「りんご みかん」です。

なお、任意の位置から指定した文字数分だけ置き換える場合はREPLACE関数を使用することもできます。REPLACE関数については公式で次のように解説されているので、参考までに目を通しておくとよいでしょう。

REPLACE関数の説明
REPLACE関数は、文字列に含まれる、指定された文字数の文字を別の文字に置き換えます。
重要 これらの関数は、一部の言語ではご利用いただけないことがあります。REPLACE 関数は、1 バイト文字セット (SBCS) を使う言語での使用を意図したものです。REPLACEB 関数は、2 バイト文字セット (DBCS) を使う言語での使用を前提としています。 コンピューターの既定の言語の設定に応じて、戻り値は次のようになります。REPLACE 関数では、既定の言語の設定に関係なく、1 バイト文字も 2 バイト文字も、各文字が常に 1 つとして数えられます。DBCS をサポートする言語には、日本語、簡体字中国語、繁体字中国語、および韓国語があります。
構文REPLACE(文字列, 開始位置, 文字数, 置換文字列)

REPLACEの書式には次の引数があります。
文字列:必ず指定します。 置き換えを行う文字列を指定します。
開始位置:必ず指定します。 置換文字列と置き換える先頭文字の位置 (文字番号) を数値で指定します。文字列の先頭文字の位置が 1 になります。
文字数:必ず指定します。 置換文字列と置き換える文字列の文字数を指定します。
バイト数:必ず指定します。 置換文字列と置き換える文字列のバイト数を指定します。
置換文字列:必ず指定します。 文字列の一部と置き換える文字列を指定します。

引用:Microsoft|REPLACE関数の説明

使用例2 削除

他の例でみていきます。

図のように、検索文字列「Word 」を空白文字列「””」に置き換えて削除することもできます。

式は次の通りです。

=SUBSTITUTE(A2, “Word “, “”)

結果は、「Word」が削除されて「Excel 2022」と表示されます。

応用編|SUBSTITUTE関数のネストで2つ以上の文字列を置換

SUBSTITUTE関数の中にSUBSTITUTE関数を入れる形、いわゆる「ネスト」にすると、2つの文字列を同時に置換が可能です。

使用例1 文字列の置換

たとえば

=SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(セル,”A”,”C”),”B”,”D”) 

こちらの式では、「 A→C 」、「 B→D 」を同時に置き換えることができます。

使用例2 改行を削除する

SUBSTITUTE関数で「改行」を削除することもできます。

2番目の引数である「検索文字列」に改行を指定すれば処理が可能です。

式は次の通りです。

=SUBSTITUTE(セル,CHAR(10),””)

改行は画面に表示されない制御文字なので、CHAR関数を使用して指定します。

CHAR関数とは、引数に指定した文字コードが表す文字を取得する関数の1つです。

なお、引数に指定する文字コードはWindows 環境ではANSIコード、 Mac環境ではMacintosh文字セットを使用します。

出典:Microsoft|CHAR 関数の説明

CHAR関数の改行文字コードは「10」なので、引数に「10」を指定します。

使用例3 改行をスペースに置換する

使用例2のように、SUBSTITUTE関数で改行を削除しただけでは、データがつながってしまって見にくくなることもあります。

その場合は、SUBSTITUTE関数を使って改行をスペースに置き換えてみましょう。

該当セルには次の式を入力すればOKです。

=SUBSTITUTE(セル,CHAR(10),” ”) 

まとめ|SUBSTITUTE関数は置換機能の救世主!

今回の記事ではSUBSTITUTE関数の意味や使い方、関連する関数(REPLACE関数、CHAR関数)について解説してきました。

ワークシート上の文字列をまとめて修正するときには、ショートカット「[Ctrl]+[H]」の機能をよく使います。

しかしながら、「元の文字列を残しておきたい」「文字列の中で置換したい文字と置換したくない文字がある」ということもありますよね。

そのため、置換したい文字列が複数ある場合は、SUBSTITUTE関数を使って置換することが効率的です。

Excelのスキルはあがればあがるほど、作業が早く正確になります。

関数はたくさん存在しますが、ひとつひとつ学び、状況に応じて使い分けられるようになりましょう。

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