時間や場所にとらわれずに働くことができるリモートワーク。近年は職種を問わず、リモートワークを活用した働き方が増え、多様な働き方が広がってきました。
本記事では、事務はリモートワークができるのかはもちろん、リモートワークのメリット、デメリット、そしてリモートワークで事務をする際に必要とされるスキルなどをお伝えします。
目次
リモートワークで事務はできない?
リモートワークが広がって、多様な働き方ができるようになりました。しかし、リモートワークには、向いている職種と向いていない職種があり、リモートできるものとできないものがあります。
医療関係や製造業などの人との関わりが必須の仕事や、人がいなければできない仕事はリモートワークとの相性が悪いと言われています。
その中でも、事務職はリモートワークとの相性が比較的いい仕事です。
事務職のリモートワークの働き方
「リモートワークで働く」と言っても、色々な働き方があります。
・週5回リモートワークで働く「フルリモート」
・週3回リモートワーク、週2回出社する「ハイブリット型」
・満員電車の時間帯を避けて出社する「フレックスタイプ」
など、働き方は多様化しています。フルリモートはほぼ出社せずに、リモートワークのみで働く働き方。フルリモートを活用して、都市部から離れた地方に引っ越し、田舎でのんびりしながら働く働き方にシフトした方もいます。
ハイブリット型は、半分リモートワーク、半分出社のように、出社とリモートをバランスよく配分して、上手く働くやり方です。リモートワークの際は事務作業やリモート会議、出社時は会社でしかできない仕事をする、というようにバランスよく働く働き方です。
フレックスタイム制は、満員電車の時間帯や都合の悪い時間帯を避けて、出社する制度です。朝にリモートワークで仕事をして、電車が空いている時間帯に出社し、仕事を行うような働き方です。子育てをしている方や満員電車での通勤が辛い方におすすめの働き方です。
【未経験の職種でフルリモートは難しい】
リモートワーク未経験者の方が最初からフルリモートで働くのは難しく、なかなか求人も見つかりません。未経験者が仕事を覚えるには、教えてもらう必要があるので、最初からリモートワークというのは難しくなってしまうのです。
未経験の職種に挑戦する際は、リモートワークだけではなく、オフィスワークも組み合わせた働き方を考慮すると、未経験の職種でも多様な働き方ができるでしょう。
オフィスワークで事務職の経験をある程度積んでから、リモートワークに移行するのも手です。
事務がリモートワークをするメリット
ここからは、リモートワークのメリットをお伝えします。
場所と時間の制約がなくなる
事務職に限らず、リモートワークは時間と場所の制約がなくなり、心身の負担が軽減されやすいです。
自宅やカフェ、その他レンタルオフィスなど、自分の好きな働きやすい場所で働くことができるため、仕事に集中しやすい環境を作る事ができます。
また、通勤がなくなることによって、通勤のストレスが解消できる、睡眠時間を確保できる、などのメリットもあります。
特に、満員電車での通勤は心身共にストレスを感じやすいです。体力を消耗してしまい、仕事へ悪影響を与える可能性もあります。
リモートワークで通勤時間がなくなることによって、満員電車や通勤のストレスがなくなり、仕事へより高いモチベーションで望めるでしょう。
自分に合った空間で働ける
自分に合った空間で仕事ができるのは大きなメリットです。オフィスで働くとなると、空調を自分の好きな温度に合わせられず体調を崩したり、不快感がある中仕事をしないといけなかったりする場合があります。
しかし、自分に合った空間で働くことができると、自分に適した温度の部屋で仕事ができたり、自分のお気に入りの香りや音楽を選んで業務に取り掛かることもできます。
自分好みの空間で働けることは、仕事のモチベーションを保つ上で非常に重要。モチベーションを保つためにも、リモートワークは有効な働き方だと言えます。
多様な人材と交われる
場所を問わず働けるリモートだからこそ、場所を限定せずに色々な人と仕事をすることができます。地方在住のまま都市圏の企業の仕事をおこなうことができるようになることで、地方、海外問わず、普段なら関わることができない人々と関わって仕事をすることができます。
リモートワークの導入によって、場所による都合で仕事を選ばなくて済むので、地方にいる優秀な人材や都市圏に何らかの都合で来られない方、在宅での仕事を希望している方なども働ける可能性が高まります。場所を問わず多様な人材と働けることは、自分の仕事の視野を広げて、自分の可能性を高めるためにも、非常に重要なことです。
集中できる
リモートワークでは、自分が集中しやすい環境を選んで、自分のペースで作業を進めることができます。自宅や静かなカフェなど、自分にとって適した場所で作業ができるため、外部からの騒音や他の人の邪魔を最小限に抑えることができます。
自分に合った場所で、無理なく取り組むことで、ストレスを軽減し、集中力を保つことができます。
また、オフィスで働いていると、集中して作業している最中に、話しかけられたり、業務を依頼されたりして、集中力が途切れてしまったという経験はあるでしょう。
リモートワークであれば、コミュニケーションはオンラインツールを用いて、自分の好きなタイミングで、他のチームメンバーや上司とコミュニケーションを取ることができます。これにより、集中している最中に突然の打ち合わせや会話が入ることがなくなり、集中して 業務を続けることができます。
必要とされるスキル
ここからは、リモートワークで事務職として働く際に必要とされるスキルについてお伝えします。事務職で必要とされるスキルと重複する部分もありますが、リモートワークだからこそ必要とされるスキルも追加されます。
コミュニケーションスキル
リモートワークは、対面でのコミュニケーションよりも、挨拶や会話、業務連絡などが難しいと感じている人も多いです。出社して同じ場所で働いていると、ちょっとした会話の中から相手の困っていることを見つけたり、顔色の変化から体調の変化に気付けたりと、適切なコミュニケーション手段の選定やタイミングが難しい場合もあります。
適切な言葉選びや共有ツールの活用を通じて、チームと円滑に情報を共有し、課題を解決する能力が求められます。
タスク管理スキル
リモートワークでは仕事とプライベートの境界が曖昧になりがちです。タスクを効果的に管理し、仕事時間と休息時間を適切に区別する能力が求められます。
特に事務職では、細かいデータの処理や書類の処理など、高い集中力が求められる職種です。タイムマネジメント力、優先順位や目標の設定などを自分で行わなければなりません。提出期限や予定された納期を守ることが重要です。デッドラインを守るためには、作業の進行状況を把握し、時間配分を適切に行うスキルが必要です。
自己マネジメントスキル
オフィス環境とは異なり、リモートワークでは自己管理が重要です。タスクの優先順位の設定やスケジュール管理、集中力の維持などを自己で管理できる能力が求められます。
特に集中力はかなり必要で、自宅で仕事をするとなると、ついついダラダラしてしまいます。周囲の目がなくとも自分で仕事をコツコツと続ける集中力と、自己マネジメントスキルが必要になります。
ITスキル
リモートワークをする上で、ITスキルは必須です。というのもリモートワークでは、様々なオンラインツールを活用する必要があるからです。例えば、パソコンの使い方がわからず困っている時、オフィスであれば周りの人に聞いてすぐ解決できることもありますが、リモートでは気軽に聞いて解決することはできません。
ほぼ全ての連絡手段がオンラインツールになるために、必要最低限のITスキルは必要です。
オンラインツールやコラボレーションプラットフォームの使用も不可欠です。基本的なオフィスソフトウェア(ワード、エクセル、パワーポイントなど)のスキルに加え、ビデオ会議ツールやプロジェクト管理ツールの使い方にも慣れておくことが重要です。
問題解決スキル
リモートワークで働くには、自分で問題を解決する力が必要です。これは同じ環境にすぐに相談できる人がいないからです。
オフィスであれば、ちょっとした疑問や不安を、周りの人にささっと聞くことができますが、リモートワークの場合はチャットやメールを使って尋ねることになります。自分の思っていることや疑問を文章でまとめて、相手に連絡するというのはスキルが必要ですし、時間がかかってしまうでしょう。
そのため、問題が起きた際に自分で問題が起きた理由とその解決策、次回失敗しないための方法を、自分で考えられるスキルが必要なのです。
さらに、自分で解決できるのはもちろん、その起きた問題の原因やその対策などを上司にリモートで説明できるスキルも必要ですね。文章力や顔が見えない状態でも、課題や問題を説明できる能力が必要になります。
また、新しいツールやプロセスに迅速に適応できる能力が必要です。リモートワークは環境が変化することが多いため、変化に対する柔軟性を持ち、効率的に仕事に取り組むための方法を常に探求する姿勢が大切です。
プライバシーとセキュリティ意識
リモートワークでは、オフィス以外の自宅やカフェなどで仕事を行うため、情報の漏洩やセキュリティのリスクに気を配る必要があります。データの取り扱いやセキュリティの確保に対する意識が必要です。
特にカフェのような公共の場で作業を行う場合は、盗み見によってデータ漏洩してしまう可能性も高いです。セキュリティに対する高い意識が必要になります。
チームワークスキル
一見リモートワークでは、チームワークスキルがなくともよさそうに見えますが、オンラインでもチームワークスキルは必要です。 チーム内での情報共有やタスクの説明、進捗報告などを行うための明確かつ効果的なコミュニケーション能力や、チーム内で問題が発生した際に、他のメンバーと協力して解決策を模索する能力が求められます。
議論や意見交換を通じて、最適な解決方法を見つけることが重要になるからです。
また、オンラインツールを利用してコミュニケーションを取らなければならないため、チームメンバーのちょっとした体調の変化やメンタルの変化にもオンラインで気づく力が必要不可欠です。
細かいデータを扱えるスキル
事務職は、細かいデータや文書の管理が重要な職種です。細かいデータや文書の管理を自分一人で行うというのは、なかなか難しいです。
データ入力スキル、データ整理と分類、データの正確性と精度、データベース管理、詳細な検索スキルなどが必要で、高い集中力を保ったまま、これらの細かいデータを扱わなければいけません。
これらのスキルを磨きながら、リモートワークで事務職としての業務を成功に遂行するための準備を進めることが大切です。
まとめ
リモートワークで事務職として働くメリットや必要なスキル、働き方、未経験でリモートワークとして働く際の働き方についてお伝えしました。
リモートワークは広がっている働き方ですが、合う人と合わない人がいて、全ての人にとって働きやすい働き方というわけではありません。
自分に合った働き方や職種を見つけて、楽しく無理なく働けるようにできると最もいいですよね。