本記事では、リモート面接時のマナーをお伝えします。リモート面接と対面面接の違いはあるのか、そしてリモート面接時の服装のマナーやその他、マナーに関すること全般をお伝えします。
目次
リモート面接と対面面接との違いはある？
リモート面接と対面面接、同じ面接だといっても、それぞれ違いがあります。まずは両者の違いを理解し、適切な対策を講じることで、リモート面接や対面面接のどちらも成功させることができます。
コミュニケーションの違い
対面面接では、直接相手の表情や体言を読み取りやすく、表情や身振り手振りなどの仕草、声のトーン、服装などの非言語コミュニケーションからも、印象を与えることが可能です。
面接官との適切な距離感や雰囲気作りは、対面面接の方がやりやすいといえます。
反対にリモート面接では、カメラを通じた、オンライン上でのコミュニケーションがメインになります。対面面接に比べて、表情や身振り手振り、声のトーンなどの情報から相手のリアクションを正確に読み取ることは難しいです。
環境の違い
対面面接では、自分でインターネット環境を準備したり、アプリケーションにログインしたりしなくとも、直接会場にいくだけで面接を受けられます。事前の準備が不要で、直接会場に行って会話をするため、オンライン面接よりも技術的な問題が少ない傾向があります。
リモート面接では、自分が選ぶ場所で面接を受けるため、外部の騒音や環境の変化が影響する可能性があります。静かで落ち着いた環境を確保することが重要です。
また、対面面接には、通勤時間や会場への移動などが含まれるため、面接の前後に時間と負担がかかることがあります。一方でリモート面接では、面接会場に行く必要がないため、面接前後の時間や負担を削減できます。
しかし、パソコンの準備やインターネット環境の準備など技術的な準備や環境整備に時間を費やすことがあるかもしれません。
使用するデバイスの違い
対面面接では、履歴書や職務経歴書などの書類を直接提出することが一般的です。面接官に直接手渡しする方が、印象を残せるでしょう。一方でリモート面接では、履歴書や職務経歴書などの書類を電子メールやオンラインツールを使って提出することが多いです。
リモート面接を受ける際に気をつけるべきマナー
ここからは、リモート面接を受ける際に気をつけるべきマナーをお伝えします。
インターネット接続の確認
インターネット接続が安定しているか事前にしっかり確認しましょう。確認方法としては、使用するオンラインツールにきちんと接続できるか、事前に接続しておきましょう。ただインターネットが繋がっているだけでは、zoomに本当にアクセスできるのかわかりません。
面接時間になって、接続してみたら、接続の不具合が生じて面接を受けられない、という事態も想定できます。そのため、安定した接続ができているのか、そしてそれが保たれているのか事前に何度も確認することで、通信の途中で問題が生じる可能性を減らすことができます。
デバイスの動作確認
パソコンやスマートフォンなど、使用するデバイスが正常に動くか事前にログインして確認し、アプリケーションの誤作動やログインができないなどの不具合がないかを確認してください。
指定されたアプリケーションにログインしていない場合、実際にリモート面接の時間になって、「新規登録」や「バージョンアップ」「バックアップ」の手順を踏まなければならなくなって、焦ってしまうことも。
リモート面接開始時間ギリギリになって焦らなくていいように、デバイスの動作確認はもちろん、指定されたアプリケーションにログインできるかどうかもしっかりと確認しておきましょう。
デバイスの充電確認
使用するデバイスの充電は入っているか、きちんと確認しておきましょう。使用するスマートフォンやパソコンなどのデバイスの充電が途中で切れてしまっては、リモート面接を途中で中断せざるを得ません。
・充電スペースの確保
・使用デバイスの残充電
・モバイル充電器の残充電
・充電コードが使用できるのかの確認
など、上記の充電器関連は入念に確認しておきましょう。充電が切れてリモート面接を中断してしまうのは、「事前の準備がきちんとできない人」「想定しうるリスクを考慮できない人」などの印象を与えてしまう可能性もあります。信用問題にも関わるので、事前にしっかり確認しておきましょう。
代替プランを考えておく
リモート面接中に、ネットワークの不具合が発生したり、使用しているデバイスが誤作動してしまうなど、問題が発生した場合に備えて、他の手段でリモート面接を続行できるようにしておく必要があります。
パソコンの他にスマートフォンを用意しておく、Wi-Fiの環境を2つ用意しておくなど、別のデバイスや通信手段を準備しておくことで、トラブルを最小限に抑えられます。
静かな環境の確保
面接中は、静かで集中できる環境を選び、背景の騒音や不要な音楽は避けるようにします。自分が静かな環境だと感じていても、リモート相手には騒音だという印象を与えてしまうこともあります。自分がいる環境が、リモート相手にも静かな環境なのかということまで考えて、リモート場所を選びましょう。
身だしなみと背景
対面面接では、直接相手と対面するため、身だしなみや服装に特に注意が必要です。また、面接会場の背景や空間も印象に影響を与えることがあります。
もちろんリモート面接でも、身だしなみや服装は重要です。しかしオンラインでカメラを通じてコミュニケーションを行うため、顔や上半身の見た目で印象が決まってしまいます。
リモート面接では、背景も印象をつける上で大切です。バーチャル背景を利用することも可能なので、身だしなみと同じくらい背景には気を配るようにしましょう。
リモート面接時の流れ
リモート面接時の流れを説明します。もちろん、企業によって流れは異なる場合がありますが、大体の流れは同じです。リモート面接の流れを押さえて、失礼のない振る舞いができるようにしておきましょう。
①日程調整
まずはリモート面接の日程を企業側と決定しましょう。面接日時とオンライン会議の詳細（ミーティングリンク、アクセスコードなど）を確認し、面接当日にすぐに取り掛かれるような準備が大切です。
②準備
⚫︎通信環境を整える
⚫︎ウェブカメラやマイク、スピーカーなどの機器が正常に動作するかの確認
インターネット接続を確認し、安定した通信環境を整えます。その際には、オンライン会議ツール（Zoom、Microsoft Teams、Skype）など、リモート面接で指定されたアプリケーションをダウンロードし、アカウントの作成とログインを行いましょう。
⚫︎名前の表示、背景の確認
オンライン会議ツールの名前の表示、背景の確認をしましょう。オンライン会議ツールの名前が英語表記になっていたり、ニックネームで登録されていたりと、名前が正しく表示されていない可能性もあります。
履歴書通りの名前がオンライン会議ツールの名前欄に正しく記載されているかをしっかり確認しましょう。
⚫︎面接の質問事項の確認
想定される質問に対する受け答えの準備をしておきましょう。
自己紹介や職務経歴、自分の強み・弱みなど、想定される質問はリモート、対面ともに変わらないことがほとんどです。質問されることに対して、スムーズな受け答えができるようにしっかりと準備をしておきましょう。
③実際にリモート面接
準備ができたら、リモート面接に取り掛かります。声の大きさや身振り手振りなどに気をつけながらリモート面接に集中しましょう。
カフェやその他、公共の場でリモート面接を行う際は、カメラの向こう側の相手だけではなく、周囲への配慮を忘れず、配慮した声の大きさで取り組むようにしましょう。
リモート面接時の服装のマナー
リモート面接時の服装は、対面面接と同様に非常に重要です。真剣に取り組む姿勢をアピールするひとつの判断材料になります。
特に、リモート面接の場合は上半身しか見えないために、上半身が印象を決めてしまうので、特に重要なのです。ここからは、リモート面接時の服装のマナーについて詳しく説明します。
ビジネスカジュアルまたはビジネスフォーマル
ビジネスカジュアルとは、ジャケットやスーツを着用せずに、シャツやブラウスにスラックスやスカートなどを組み合わせるスタイルです。
またビジネスフォーマルとは、ジャケットやスーツ、ネクタイなどを含む、より正装のスタイルです。
どちらにせよ、上半身はラフな格好ではなく、襟付きのシャツまたは、きっちりとしたブラウスなどがおすすめです。上半身しか映らないからといって、下はラフな格好にする方もいますが、もしかしたら画角を変えなければならず、立つ必要があるかもしれません。そのような場合に備えて、上半身だけではなく下半身の格好も配慮しておくほうがいいでしょう。
業界や企業の文化に合った服装にする
一部の企業や業界では、カジュアルな服装も許容されることがありますが、リモート面接でも業界や企業の標準に合った服装を選ぶことが重要です。
服装についての詳しい説明は以下の記事を参照してください。
⚫︎シワの確認
服装は清潔でしわが少なく、整然としたものを選ぶようにしましょう。リモートでカメラ越しにしか見えないからといって、油断は禁物です。シワのあるシャツはカメラの画面越しであってもわかります。シャツのシワは全体的にだらしない印象を与えてしまいます。きちんとアイロンがけされたものを着用し、悪い印象になるのを避けましょう。
⚫︎適切な色選び
明るすぎず、派手すぎない、落ち着いた色合いの服装を選びます。一般的には、ホワイトやブルー、グレーなどが適しています。
オンライン会議のカメラでは照明などによって、洋服が白飛びしてしまったり、反対に顔色が悪く見えてしまうことがあります。そうすると顔の印象が暗くなってしまうため要注意です。顔の表情を明るく見せるためにも、適度に鮮やかな色を取り入れて見るのがおすすめです。
⚫︎アクセサリーやメイク
アクセサリーやメイクも適度に控えめにし、過度な装飾を避けることが望ましいです。リモート面接では、スマートフォンやPCなどのカメラを通して、画面上の面接官とコミュニケーションを取ることになります。そのため、部屋の照明や背景、カメラの高さなど、対面面接とは異なる点から、綺麗に画面映りする見え方を考えていくことが求められます。
この理由としては、照明が明るすぎて顔色が不自然になってしまうと、顔がハッキリと映らず、印象が悪くなってしまいます。反対に明るさが不十分で暗い部屋の照明の下では、顔色が暗く写り、暗そうな印象が目立ってしまうことも。顔色の見え方次第で、発言の内容まできちんと面接官に伝わらないといったケースが実際に存在するために、アクセサリーやメイクまでこだわるのがおすすめです。
詳しいメイクの方法については、以下の記事を参考にしてくださいね。
髪型と身だしなみ
髪型も清潔感があり、いい印象を与えるものを選びましょう。また、髪の毛や服にホコリやシワがないように注意します。面接前に着てみて、ビデオ画面でどのように映るか確認しておくと良いです。
リモート面接でも、服装に気を配ることでプロフェッショナルな印象を与え、自分の意気込みを相手に伝えることができます。
背景の確認
リモート面接の際、背景にも注意が必要です。整理された、片付いた背景を選びましょう。明るい照明や遮光カーテンを使用することで、良い背景を作ることも可能です。
まとめ
本記事では、リモート面接を受ける際のマナーについて詳しく説明しました。リモート面接時でも、対面面接時でも質問の受け答えの内容は基本的には変わりませんが、準備する内容や印象の与え方などは大きく異なります。リモート会議ならではのポイントに注意しなければ、悪い印象を与える可能性もあります。今回説明したポイントを押さえて、マナー違反にならないよう注意しながらリモート面接を受けてくださいね。
