今調子がいいから無理して変わる必要なんてないと考えている人はきっと少なくないはずです。でも、自分が変わらなくても周囲はものすごい勢いで変化していくのです。そんな中で自分だけが変わらなければ取り残されてしまいます。そう、変化は常に必要なのです。しかし、自分自身が限界を決めてしまうことでそんなことは出来っこないと思い込んでしまうのが人間です。今回は自分自身が限界を決めること(心理的限界といいます)のたとえ話をいくつかご紹介していきます。
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サーカスの象
サーカスの象は足に鎖をつないで、杭を軽く地面に打ち込むだけで動かなくなります。抜こうと思えば簡単に抜けるものだとしても動こうとはしません。
サーカスでは小象のころに教え込むのです。「足に鎖をつないだら動けないぞ」ということを。小象のころは、足に鎖をつながれても何度も何度も抜け出そうとして暴れます。しかし鎖は外れません、そして動くこともできません。そして小象は思いこむのです。やっても無駄だ・・・鎖は外れないものだと。
その後、象は大きくなり杭など簡単に抜けるようになっても鎖がつながれたら動かなくなってしまうのです。
水槽の金魚
1m程度の水槽の中に、金魚が泳いでいます。もちろん、金魚は水槽全体を自由に泳ぎ回っていることでしょう。そこへ透明のアクリル板を入れて、半分封鎖してしまうと、もちろん、アクリル板の向こうには金魚は行けず、半分のエリアだけを泳ぎます。
しばらくしてからアクリル板を取ってみると、もう障害はなくなっているにも関わらず、封鎖された時と同じように、半分だけで泳ぎ回ってしまうのです。
そこへ、新しく金魚を追加してみます。何も知らない新しい金魚は、水槽全体を泳ぎ回ります。するとそれを見て、先に入っていた金魚たちも、少しずつ全体を泳げるようになるのです。
にわとり小屋のワシ
ある日木こりが山の中でワシのひなを拾ってきます。そのままにするのは不憫に思って連れて帰ってきた木こりは自分のにわとり小屋でそのワシを育てることにしました。他の多くのにわとりと一緒にえさを食べてワシは成長していきます。
そう、明らかににわとり小屋の中で一匹だけ大きく成長していきますが、ワシは決して羽ばたこうとはしません。他のにわとりのように地面を歩きながらえさをついばむのです。そして、空をはばたくワシを見てこう思うのです・・・「僕もあんな風に空を飛べたらいいなぁー」と。
いかがでしたでしょう?ちょっと読んでいると笑い話というか馬鹿だなぁーと思う方がいるかもしれません。でも、実は私たちも気が付かないうちに心理的限界を作っていることが多々あります。この世の中に、挑戦し続けてできないことなんてないんだと考える意識をたまに持つことも重要です。