今の仕事を辞めて新しい環境に飛び込むことで、自身のスキルや収入をアップさせることができるかもしれません。しかし、転職により、今まで自身が得ていたものを失う可能性もあります。
そこで今回は、転職を行うことによるメリットとデメリットを紹介していきます。転職を考えている方や転職に不安がある方はぜひご覧ください。
目次
転職のデメリットとは？転職前にチェックしよう
転職する前に押さえておきたい転職のデメリットを紹介します。しっかりそれを踏まえたうえで、転職が必要かどうか見極めましょう。
①給付額が減ってしまう恐れがある
退職金や企業年金は、一つの企業にどれだけ勤続年数によって決められる金額になっています。そのため、企業に長く勤務している人のほうがもらえる金額は多くなり、転職によって勤務期間が短い人は少なくなります。
また、少しでも多く退職金や企業年金をもらいたい場合、転職を早めに行い、一つの企業に長く勤務する方がいい場合がありますよ。
②新しい環境に馴染むのが大変
転職するときの理由に、前職で人間関係がうまくいかなかったということがあるかもしれません。その人間関係をリセットするために転職をすることはいい手段ではあります。しかし、それは転職先の職場でも新しく人間関係を築く必要があるということでもあります。
新しい職場で信頼関係を築くためには一朝一夕ではうまくいきません。信頼関係を築くためには、職場の人の信頼を獲得するために努力していくことが必要です。
転職をした年齢によっては、自分よりも年齢が下の人から指導を受けることがもちろんあります。年齢が下の人から指導を受けることにストレスを感じる人はもしかしたら辛いことかもしれません。
③前職の問題が解決されないことも
転職したとしても、前職で抱えた問題が繰り返されてしまう可能性があります。
例えば、前職で人間関係がうまくいかず退社し、転職した場合でも、転職先の人間関係がうまくいくとは限りません。また、上司からの嫌がらせやパワハラを逃れるために転職をしたとしても、転職先の上司からまた同じような嫌がらせやパワハラを受けるかもしれません。もしかしたら、前職での人間関係よりもひどい状態になってしまうこともあります。
ほかにも、休日が取りにくい、有給の取得ができないなどの待遇に納得がいかずに退職し、転職したとします。転職先に提示されていた待遇を受け入れ実際に勤務してみると、休日がなく、有給が取得できないなど、提示されていた待遇と違うこともあります。
④社会的な信用が低下する
転職をした後に住宅や車を購入しようとローンを組むことがあると思います。転職をした後しばらくは、ローンの審査が下りにくくなったり制限がかかったりするなど、不便なことがあります。
勤続年数が短いとローンが下りにくくったり、厳しくなったりするなどデメリットがあります転職をした後鬼、住宅や車を購入しようとローンを組もうと考えているかもしれませんが、住宅や車などの金額の大きい買い物を視野に入れている人は転職をする前に買っておいた方が良いでしょう。
⑤退職の仕方によってはマイナス評価を受けることも
前職に不満があったとしても、マイナス評価される原因を作らないように退職するべきです。
上司に辞表を提出するときにトラブルを起こして退職したり、引継ぎが不十分なまま退職したり、退職先に禍根を残して退職すると、上司や同僚のからあなたに対する悪い評判を流されるかもしれません。もちろん、労働環境が劣悪ですぐには退職させてくれない会社や、提出した辞表を受理してくれない会社などであれば、必ずしも円満退職が必要だとは限りません。
また、転職先の面接を受けるときに、前職をどのように辞めたかを聞かれることがあります。辞めた際に、問題を起こすようなやり方で退職をしていると転職先の人事担当者からはあまりいい評価がもらえなくなってしまいます。もちろん人事担当者はあなたが入社してどのように勤務してくれるかを判断しながら採用を検討するので、引継ぎが不十分じゃないまま退職をする人材を採用したくないかもしれません。
転職するメリットとは？
転職にはデメリットがありますが、もちろんメリットもあります。デメリットよりもメリットの方が魅力的に見えたなら転職を視野に入れましょう。
①人間関係をリセットできる
転職のデメリットに新しい環境と人間関係になじむのに時間がかかると挙げました。しかし、これは逆に言えば今までの人間関係をリセットして、いちから人間関係を構築できると言い換えることができます。
前職の職場で人間関係がうまくいかず、仕事に対してうまく向かい合うことができずに退職してしまっていた人にとって、転職して新しい人間関係を構築することは気持ちを一新でき、モチベーションアップにつながるかもしれません。
転職した先で、自分と同じ考えを持つ同僚や、尊敬できる上司に出会うことで、自分が人間として成長できる可能性もあります。人間は環境によって成長できるかが大きく左右されます。周りの人間が素晴らしければ自分の能力が上がっていくでしょう。
努力しても、人間関係がうまくいかない場合、いっそ転職して新しい職場で仕事仲間との信頼を勝ち取ることがいいはずです。
②収入が増える可能性がある
転職をすることで収入が上がる可能性があります。もし、収入を上げたいなら、今までよりも収入がもらえる業界に転職することが現実的な手段になります。
また、転職をすることで、前職の人事評価と違った評価方法で自身の仕事の能力を評価され、以前よりも高い評価を得ることもあります。以前の職場では正当に評価されることがなくても、転職先の職場では自身の仕事の成果を的確に評価してくれ、収入が上がるかもしれません。
転職し、転職先で新しいスキルなどを身に着けることで、市場での自身の価値を上げ、それが正しく評価されることで収入アップにつながります。
③自分がしたい仕事ができる
就職したときに提示されていた勤務内容と、実際の勤務内容が違ったということはよくあります。本来自身がしたい仕事とは全く違った内容で勤務をしていると、職場に不満を持つようになるかもしれません。
ほかにも、就職する前までは興味があった仕事でも、実際に就職してみると、自分が想像していた内容と違っていてうまく働けないこともあります。そういう時には転職をして、本来自身がやりたい仕事で働ける職場を探すことが、これからの人生で仕事と向き合う上で必要になってくるかもしれません。
④自分の中の世界が広がる
転職をすることで、今までは見えてこなかった自分の可能性を再確認して、スキルアップや自分の価値を上げることができるでしょう。
一つの会社でずっと働いていると、自分の中の世界が凝り固まってきます。これは、自分を客観視することが難しくなってくることにもつながり、自分の可能性が閉ざされるかもしれません。同じことをし続けていると、自分の可能性を閉ざしてしまうかもしれません。
転職には不安がつきものです。「転職するか迷っている…」と悩んでいるなら、一度キャリアコンサルタントに相談してくださいね。
