昨年から始まった新型コロナウィルスは世界中で感染拡大が広がっています。2020年4月4日時点で日本では東京で118人の新たな感染者が発表されました。一日の感染者数が100名を超えたのはこれが初めてで、まだ拡大が広がっていると言えるでしょう。
これで、日本で見つかった感染者数の数は3497人で死者数は84名になっています。東京で感染者は国内最大で・・3497名の中の891名となり、恐らく間もなく1000名を超えることでしょう。
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欧米から始まる世界恐慌の足音
こうしたウィルスの拡大によってこれから失業する方も増えていくことでしょう。現在、感染者数が23万人を超え死者数は5600人を超えているアメリカではすでに失業する人が激増しています。実際にこの2週間で失業保険の申請は1000万件を超えているとのことです。
大手調査機関のアナリストによる予測ではアメリカ国内の失業率はこのままいくと15%以上になるとの見通しを立てています。トランプ政権におけるこれまでの失業率はおおよそ3.5%程度で推移しており、ひとつの大きな評価要因でしたが、これをきっかけに「史上最悪の景気」まで落ち込んでしまう可能性すら見えてきました。
このようなアメリカの経済状況を考えると、日本でも少なからず同じような状況になると考えられています。4月からの新卒入社の人の中には内定取り消しになってしまった人も多いようです。今後、景況感が悪くなると若い人や女性から失業者が増えてしまうことでしょう。
大きな被害を受けた業界
外出自粛が要請されている東京ではサービス業を中心にどんどん経営状況が悪化しています。特に旅行観光業などは非常に大きな打撃を受けています。大型レジャーランドなどでも休業をし始めて1か月以上になる方が増えてきています。
施設の一時休業は政府の要請によるものだっただけに、失業については適切な補助をされることが期待されますね。
旅行業界
恐らくコロナウイルスの影響を最も受けているのが旅行業界ではないでしょうか?もう間もなくGWになってしまうが、今年のGWには回復しないであろうと考えている業界の関係者は多いようです。
最大手であるHISはいち早く3月の頭に2020年10月期の売上高を1260億年引き下げる発表を行いました。収束については半年以上かかるだろうと予測し7月までは影響があるとしています。
都内のホテルについても大きな影響を受けています。京王プラザホテルなどは来日外国人(インバウンド)の需要が全体の7割以上だったため、大幅に売り上げを落とすことになりました。インバウンド頼みだったホテル業界はそもそも抜本的な戦略の変更が必要なのかもしれませんね。
外食業界
外食業界もまた大きな影響を受けている業界の一つでしょう。政府が外出自粛を要請している中で休業するお店も続出しています。飲食店の場合、日々の売り上げが仕入れや、家賃、給与といったものの支払いに直結するためキャッシュフローが相当ひっ迫しているお店が続出しています。
緊急事態宣言により営業自粛要請が出た業態には 「感染拡大防止協力金」 が設けられて、店舗が単独なら50万円、二店舗以上の場合は100万円支給されることが発表されました。
参照元:補助金ポータル
タクシー業界
外出自粛要請が出て以降は、街に出ている人の数が激減しているためタクシー売り上げにも大きな影響がでています。
国際自動車(kmタクシー、東京・港)の広報担当者は「影響は東日本大震災のとき以上。当時は昼のお客さんはそこまで変化はなかったが、今は昼も夜も少ない」と語る。日本交通(東京・千代田)の広報担当者も「3月は前年比で2割ほど落ち込んでいる」と、利用客が減少している状況を説明する。
参照元:日経ビジネス 苦悩するタクシー業界、新型コロナでも「稼働台数は減らせない」
仕事が増えた業界
このような状況下でもニーズが増え、売り上げを伸ばしている業界があります。当然、そうなると人材の更に必要になり、募集の拡大が予想されます。
宅配業界
外出自粛の要請が出て、多くの人が自宅で過ごすようになってきました。買い物についてもできることなら出かけずに済ませたいと考えるのが当然です。そうした状況でネットを使って買い物をする人が増えています。それによって宅配業者のニーズが非常に高まっています。
更に、宅配業者からしますと・・多くの人が自宅にいるので届けるにあたって再配達の可能性が非常に下がっていることもあって、効率的にお届けできるようです。もともと再配達の割合は全体の2割と言われ、ドライバーにとって大きな負担となっていましたが、その割合が下がることは生産性向上につながっているようです。
テレワークツール業者
企業のリモートワーク、テレワークが進む中でそれを実現するためのハードやソフトを作っている企業は求職にニーズが高まっています。特に 「Microsoft Teams」「Googleハングアウト」「ZOOM Cloud Meetings」 といったビデオ会議をするためのツールの利用拡大が顕著になっています。
ZOOMは感染拡大に伴い利用者は2億人に急増しました。一方で4月5日にセキュリティー問題が指摘され、多くの不適切動画が流された事例が報告されました。こうしたセキュリティーの問題に今後どのようにしっかりと対応するかが課題となりそうです。
ゲーム、漫画アプリ業界
外出が自粛されるようになり、自宅にこもって過ごすことにストレスを感じている方も少なくありません。そうした中で自宅で楽しく過ごすツールへのニーズも急増しています。スマホで楽しめる漫画やゲームなどもその一つといえるでしょう。そうしたアプリの会社も売り上げを伸ばしています。
コロナウイルスで解雇は正しくはない
法律的な側面から見た場合、コロナウイルス感染拡大によって売り上げが減少したしまったことは従業員の解雇理由にはなりません。こうした整理解雇の場合には4つの条件が大前提となります。
1、人員削減は本当に必要なのか?
2、従業員解雇を避けるための最大限の努力を行ったのか?
3、解雇される対象となる従業員は公正に選ばれているか?
4、企業側と従業員側が話し合いを尽くしたか?
この条件を満たしていない解雇はそもそも無効と考えられます。例えば・・・従業員解雇の前に貯金や借り入れの状況はどうなっているのか。役員報酬などをまずはカットしているのか?それをした上で会社と従業員が話し合いを行っているのか。これは、コロナウイルスがどうこうではなく解雇の際には満たさなくてはいけない条件です。
解雇の前の企業側の努力の一つとして「雇用調整助成金の申請を行ったか?」ということが挙げられます。従業員として、申請を要求することも増えてきているようです。
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