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パティシエへの憧れとのギャップ
小さなころから母とお菓子を作るのが大好きで、高校はパティシエの専門学校に通いました。勉強で学ぶとますますお菓子作りが好きになって、できるだけ自分が食べておいしいと思えるケーキ屋さんで働くのが夢になっていました。
子供のころからの夢でもあったので、卒業後はケーキ店に就職しました。ケーキ屋さんと聞くと華やかなイメージがありますが、裏側はかなり重労働で、特にクリスマスシーズンになると、ほとんど休みなしに働き詰めになります。小麦粉などの粉も何十キロもあり、働くうちにすごく筋肉がついた気がします(笑
休みは基本週一日でお店の休みである火曜日だけでした。恥ずかしい話ですけど、あまりの激務にお休みの日はどこかに出かけるという気も起きず、何とか部屋の掃除だけはしてあとはずっと寝ているだけになることが多かったです。
実際に働いてみたギャップからキャリアチェンジした体験談はこちらにもあります。
夢をあきらめる罪悪感に苦しむ私の背中を押してくれた母の一言
本当はそんな生活が1年ぐらい続いて、もうこんな生活できない、辞めたい。と考えていたのですが。家族も自分の夢を応援してくれていたのでなかなか言い出すことができませんでした。
子供のころから大好きだったケーキがいつの間にかすごく嫌いになってしまっていて、私ってなんのために働いているんだろ。夢ってなんだっけ?と・・そんな疑問を毎日のように考える日々が続きました。
あれだけ大好きだったケーキを食べる機会もぐっと少なくなり、休みの日においしいケーキ屋さんをめぐるのが大好きでしたが、しなくなってしまいました。
3年目を迎えたお正月に実家に帰ったとき・・初めて自分の正直な気持ちや状況を母に話をしたところ。「あなたはもう十分頑張った。辞めてもいいんだよ」と言ってくれて。母と抱き合いながらずっと泣いていたのを覚えています。
キャリアチェンジできたきっかけは、この母の言葉が大きいです。もちろん私も夢を捨てることになるという、罪悪感のようなものがありましたが。家族が応援してくれたのは、何よりも心強かったです。
親の一言がきっかけでキャリアチェンジした体験談はこちらにもあります。
週末のケーキ屋さん巡りが一番の楽しみ
転職するとは決めたものの、パソコンはほとんど触ったこともないし、どちらかといえば機械音痴だったので、事務なんてできるのかなというのはものすごく不安でした。
でも、研修ですごく丁寧にパソコンのことを教えていただいたので、まだまだ未熟ではありますが、一通り求められる業務はできるようになりました。
いまは土日休みになったので。仲良しの友達を私が案内して美味しいケーキやさん巡りをしたりするのが楽しみです。会社でも、先日たまたま前職の話になって、今度、ケーキの作り方を教えて欲しいという子たちが何人かうちに来ることになっているんです。なんか自分の居場所が見つけられた気がしています。
今までやってきたことを手放すのって勇気がいりますが、新しいものを手に入れるには一度手放すことが一番の早道なんだなと教えていただきました。その勇気をくれたのがまさしくキャリチェンでした。