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覚悟を持って介護業界に入りました
祖母の介護をしていた経験から福祉系の専門学校に進み、卒業後は老人ホームで介護師として働いていました。祖母は残念ながら高校卒業前に亡くなってしまったのですが、当時の経験を活かしてたくさんのご老人やそのご家族の力になりたいと思って目指した仕事でした。
一般的なトイレ介助やお食事のお世話以外にも、就職した老人ホームはお泊まり制度もある施設だったので、お風呂介助や就寝の促しなど肉体労働もあり、もちろん覚悟していたことではありましたが、少し小柄な私には毎日となると身体に負担を感じることも多々ありました。
また、今までは身内である祖母の介助だったり、学校の実習で一部分しか見えていなかったので、実際になんの繋がりもない方の介護をするというのは、なかなか心を開いてもらえなかったり、現場で毎日起こることは予想外のこともあったり、上手くいかないこともたくさんありました。
ご家族の方とお話しさせてもらう機会もあったのですが、こちらの想いとご家族の考えが合わなくて揉めてしまうこともあり、精神的にも負担がかかることが多かったです。
介護業界は常に人手不足なので、細かい気配りにフォローが回らなかったり、常に忙しくやることが次から次へと出てきて、自分の食事をまともに摂ることも出来なかったですし、夜勤の人手が足りなかったので月の1/3は夜勤、休みも法定休日ギリギリ、なんてことが続きました。
介護業界からキャリアチェンジした体験談はこちらにもあります。
家族の介護とは全く違う、仕事としての介護
もちろん、厳しい業界だとは知っていましたし、少しでも介護で悩む方々の力になれればと思っていたので、そういったことは覚悟していたのですが、家族としての介護と仕事としての介護となるとこんなにも負担が違うものなのかと、現実と理想の違いに悩むこともありました。
でも、覚悟を持って入った世界だったので途中で諦めたくありませんでしたし、なにより途中で辞めたくなかったので、大変なことはたくさんありましたが必死に働いていました。
心と身体は別で1年程働いた頃には、無理が祟ったのか思ったように身体が動かなくなり体調を崩すようになってしまいました。常に咳をして微熱が続くようになり、病院に行ってもストレスから来るものだと診断され、薬ばかり飲むように。
家族や友人にも心配され、ついには産業医からのストップがかかってしまい、自分の身体に代えられるものはないので、退職することを決めました。
今では立派なOLに
退職後はしばらく身体を治すことに専念し、回復し始めた頃には次の就職をどうするのか考えるように。
介護業界は私には向いていなかったことがわかったので、気分転換も兼ねてまったく真反対の会社勤めで事務職がしてみたいな、と思って探しているとキャリチェンの広告を見つけました。
福祉の専門学校が最終学歴だったので、未経験でも人柄採用という文字がすごく魅力的で、早速面接に行ってみることに。コンサルタントの方が丁寧に希望をヒアリングしてくれたのが印象的でした。今では都内で一般事務をしています。転職後に嬉しかったのは、やはりきちんとしたお休みを貰えるというところ。
土日休みで長期休暇もありますし、残業もほとんどなく、座り仕事で体力を使うことがないので、身体を壊す心配もありません。もちろん、仕事なので疲れることはありますが、前職のように極限まで疲れるということはありません。
こんな私でも事務職に転職できたのはキャリチェンのおかげ。気分転換なんかではなく、今の仕事が好きになれて楽しく仕事することができています。もっとキャリチェンが広まってほしいな、と思っています。