履歴書の資格には、正しい書き方があるのを知っていますか…?履歴書の資格の欄は持っている資格をただ書けばいいのではありません。
例えば、営業職へ応募する際は運転免許が高評価になるなど、企業や職種によって、人事が見ているポイントが異なります。
このため、「仕事と関係ない資格も書くべきなのか」「資格がないときや中途半端なレベルまでしか持っていないときどうしたらいいのか」などお悩みの方は多いはずです。
履歴書の資格の正しい書き方や注意すべきこと、記入しない方がいい資格などを解説します。「履歴書の資格の欄はどう書けばいい?」と疑問に感じている方必見です。
目次
履歴書の資格で何がわかる?
資格は自分の身につけているスキルや経験を、企業にアピールできる材料になります。そのため、自分が持っている資格の中から、企業にアピールしたい自分のスキルを書くことが大切です。
というのも、企業は資格の欄から、あなたのスキルや向上心、興味のあることを読み取っています。そして、その資格取得のために身につけたスキルが、実際に業務の中でどのように活用できるのか、を考えています。
履歴書の資格を書くときの注意点
企業が求めるスキルを考える
企業が求めるスキルを考えると、アピールすべき資格がわかるはずです。例えば事務職の募集では、パソコンスキルや簿記のスキルが必要とされます。具体的には、簿記や秘書検定、マイクロソフト・オフィス・スペシャリストなどです。
特別な場合を除きますが、事務職への転職では、たとえスポーツインストラクターの資格を持っていたとしても直接必要とされる資格ではありません。
企業が求めるスキル、そして入社後役立つスキルをアピールするのが良いでしょう。また募集要項で企業が求める条件をしっかりチェックしましょう。TOEIC700点以上が必要だと記載されているのに、履歴書に記載したのがTOEIC600点だと、募集要件を満たしていないと判断されてしまいます。
もし募集要項に書かれている資格を取得していない場合は「資格取得のために勉強中」「〇〇に取得見込み」など、意気込みを示す言葉を付け加えるといいでしょう。
書く資格の優先順位をつける
履歴書の資格の欄は、持っている資格を全部書けばいいわけではありません。業務に全く関係のない資格ばかり書いていると、「この人は何を目指しているのか」と疑問に思われることがあります。
企業が求めるスキルをしっかりと考え、記入する資格の優先順位をつけましょう。そして、業務内容と関係がない資格は、趣味の欄に記入しましょう。
資格が多い場合は分類して書く
基本的には、資格は取得した順に書くべきです。しかし、記入したい資格が多すぎる場合には、分類分けして記入するのがおすすめです。
というのも、記入している資格が多すぎると、どんな資格を持っていて、業務に関係する資格は何か、判断が難しくなるからです。
まず、業務に関係の高そうな資格を優先して、時系列順に記入しましょう。必要な資格を記入したのちに、直接関係のなさそうな資格をまとめて記入しましょう。
履歴書を読む採用担当者の立場に立って、どのような書き方が一番見やすいか考えることが大切です。
書くべき資格の見分け方とは?
資格欄はとにかく所有している資格をできるだけ書いてしまいがちです。とはいえ、何も関係のない資格を並べてもあまり意味がありません。書くべき資格と。書かなくてもよい資格をどのように分類していくかを整理してみましょう。
積極的に書く資格
ITスキルを示す資格
ITスキルをアピールできる資格は、直接採用に有利になるわけではありませんが、どんな職種でも役に立ちます。ITスキルを示す資格は積極的に記入しましょう。
タイピング技能検定やマイクロソフト・オフィス・スペシャリストなどの資格はITスキルをアピールできます。パソコンを使うことがなさそうな仕事でも、後々パソコンのスキルが必要になる可能性も。直接業務に関係がなくてもアピールしておきましょう。
ビジネススキルを示す資格
ビジネススキルを示す資格は、業務に直接関係なさそうに見えても記入しましょう。ビジネススキルを示す資格は、スキルだけではなく、意欲を示すのにも役立ちます。
業務に直接関係あるように見えませんが、営業職なら運転免許、接客業なら語学系の資格などは業務に役立つことが多い資格です。積極的にアピールしましょう。
書かなくてよい資格
業務に関係のない資格
業務に関係のない資格は特に書く必要はありません。ですが、業務に関係のない資格は、人柄をアピールするポイントになったり、面接の話題作りに役立ったりします。業務に関係のない資格はスキルのアピールにはならないものの、書いていて損はありません。自分の興味のあるものを示すためにも、持っている資格は趣味の欄に記入しましょう。
目的が不明確な資格
資格を通して得たいことが不明確な資格は、アピールにならない場合があります。資格は取得そのものが目的ではなく、取得を通して何を実現したいのかが重要です。取得の目的が不明確だと、資格マニアだと思われてしまう可能性があります。
さらに、なんとなく取得した資格だけをアピールすると、他にアピールできることがない、と判断されてしまうおそれもあります。
資格を記入する際には、なぜその資格の取得を目指し、取得したことで何を得たのかを説明できるものを記入しましょう。
業務に関係のない高度な資格
業務に関係のない高度な資格の記入は避けた方がいい時もあります。例えば、極端な例ですが、医師免許を取得しているのに、一般事務に応募するとします。一般事務の仕事に医師免許は必要ない上に、なぜその医師免許を持っているのに一般事務に応募するのか、と疑問を持たれることになりかねません。
業務に関係のない高度な資格を記入する際には、なぜその資格を取得しておきながら他の仕事をしようとしているのかをしっかりと説明できるようにしておきましょう。
履歴書の資格の欄の正しい書き方
取得日順に正式名称で記入する
資格の欄を書く順番は、一般的に資格を取得した順です。合格証に記載されている取得日の順に記入してください。
また、資格の正式名称で記入しましょう。「英検」「FP」「MOS」など略称で呼ばれているものでも、正式名称で記入するのが正解です。インターネットで検索すれば資格の正式名称がわかります。略称が定着している資格でも、正式名称で書きましょう。
何級から書くべき?
履歴書の資格は何級から書くべきでしょうか。資格によって違いはありますが、一般的に3級は基礎レベルで、難易度が低い資格だと言われています。3級だと高いレベルのスキルを持っているとは感じてもらえないため、履歴書には記入しないのがいいと言われています。
記入してはいけないということではないので、他にアピールできることがなかったり、話題作りにしたかったりする方は記入してもいいでしょう。
勉強中なら取得見込みと書く
勉強中の資格は取得見込みと記入しましょう。取得見込みと記入することで、意思の高さや前向きさをアピールすることができます。
まだ取得していなくても、試験日や合格は発表日が決まっている場合には「現在〇〇試験を勉強中。〇月〇日に受験予定」「〇〇試験を受験済み。◯月◯日に結果発表予定」のように、具体的に記入するのもいいでしょう。
ただし、多くの資格を「勉強中」と書くのは避けましょう。多くの資格を勉強中と記入するだけでは、ただ勉強しているだけで、資格取得に向けて本気で勉強しているわけではないと、勘違いされてしまうおそれもあります。
また、勉強中ではなく、取得してから記入して欲しいと感じる採用担当者もいます。記入するかどうかは見極めが大切です。
書く時にやってはいけないこと
絶対にやってはいけないのは「嘘をつくこと」です。企業が求める資格を持っていない場合は、自分のスキルを盛りたくなる気持ちはわかります。ですが、嘘をついて入社できたとしても、実際のスキルが不十分で、求められる仕事がこなせないこともあります。
さらに、嘘がバレると、入社取り消しや懲戒処分など処罰されることも。自分のスキルを盛ったり嘘をついたりするのは、必ず後悔することになります。絶対にやめましょう。
資格がない時はどうすればいい?
履歴書に書けるような資格がないと「採用不利なのでは?」と不安に感じてしまいますよね。ですが一般的には、履歴書に書ける資格がないからといって、採用に不利になることはありません。ここからは、履歴書に書ける資格がない場合の履歴書の正しい書き方とアピール方法を紹介します。
履歴書に書ける資格がない場合
履歴書に書ける資格がない場合は「特になし」と書きましょう。書ける資格がなくても問題ありませんが、持っている資格がある場合は、一つでも書いておくのがおすすめです。
資格を持っていないことが採用に不利になることはほとんどありませんが、もし「一つでも資格を取得したい」「役に立つ資格を取得したい」と考えている方は、資格取得を目指してもいいでしょう。取得しているとプラスになる履歴書の資格はこちらの記事を参考にしてください。
書ける資格がない時の自己PR法
「履歴書に書ける資格がなくて不安」と感じる方は、資格以外の部分で意欲や前向きさをアピールしましょう。資格はスキルや経験を示す一つのものさしです。資格を持っていないだけでスキルがないと見なされることはありません。
これまでの経験の中から、自分ができること、今後のキャリアプラン、将来勉強したいことをしっかりアピールすると、特に資格がなくても意欲や前向きさを伝えられます。
資格がない場合は、勉強中のことや受講中の講座を書くのも良いでしょう。資格でなくても「ワード・エクセル・パワーポイント使用可能」「デザインの講座を受講中」など意欲的に取り組んでいることをアピールするのもおすすめです。
また、仕事に必要な資格がある場合は、入社後、会社で取得できることもあります。書ける資格がないからと諦めず、これまで身につけたスキルや経験、今後のやる気をどうアピールするかを考えることが大切です。
履歴書の資格以外の欄の書き方に迷ったらこちらの記事も参考にしてくださいね。
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