「営業職をしていたけれど、プライベートの時間がほとんど取れず転職したい」「ノルマがきつく、次はノルマのない仕事がしたい」といった理由から事務職への転職を考える方が多くいます。
しかし、営業職と事務職は真反対な仕事内容です。転職してから後悔しないよう、営業職と事務職との違いや年収の差など、しっかりとチェックしてから考えましょう。
目次
営業から事務への転職は可能?
全く異なる職種に思える営業職と事務職は、そもそも転職が可能なのか気になりますよね。結論からお伝えすると、営業職をしている方が事務職へ転職することは可能です。
もちろん転職の際には、事務の実務経験が豊富で、スキルのある人が求められるのは確かです。しかし、企業の求める人材ニーズは、企業によって異なります。
例えば、未経験だとしてもこの人なら活躍してくれそうだとポテンシャルを感じれば採用してもらえることもあります。ここでは、実務経験の有無以外の部分で企業がどんな人材を求めているのか紹介します。
コミュニケーション能力のある人
事務職の仕事は、お客様との電話応対業務が頻繁に発生します。
事務職では、ビジネスマナーやヒアリング力など、お客様と気持ちよくコミュニケーションが取れるスキルを求めています。
コミュニケーション能力は面接の際にチェックされているので、面接では明るくハキハキと受け答えができるようにしましょう。
目標達成意識の高さ
事務職は縁の下の力持ちとして、社内の人をサポートする仕事です。その中でも特に営業事務職は、営業の人のサポートをする仕事です。営業職は日々、売上や利益目標の達成を求められ数字を意識して仕事をしています。
そのサポートをする営業事務職には、同じように目標達成意識が求められるでしょう。
そのため、営業職から事務職への転職では、自分が営業の経験をしてきた分、営業の人の気持ちがわかるためとても有利に働きます。
また、これまで営業職として達成してきた実績を面接で伝えることができれば、面接官にも目標達成意識の高さをアピールすることができるでしょう。
営業と事務の大変さの違い
営業職をしていた方が事務職へ転身すると、仕事内容が大きく変わります。そのため、今まで営業で大変だと感じていたこととは、全く異なる大変さが待ち受けているでしょう。
多くの方が営業職できついと感じる瞬間は、主に「ノルマ」「お客様との板挟み」「出張」「労働時間の長さ」などがあげられます。常に数字を意識してノルマを達成しなければならず、出張によって移動が多く大変と感じるのではないでしょうか。
しかし、その分営業職は自分でスケジュールを決められることが多いため、比較的自分のペースで業務を行いやすい仕事です。
よく喫茶店で時間を潰しているサラリーマンや、車を止めて仮眠をとっている人をみかけることがあるのではないでしょうか。
その点、事務職は一日中会社の中で過ごすことになります。気分転換もできず一日中会社の人と過ごすことになるため、人間関係の悩みも多くなります。
他にも、毎日同じルーティーン作業や一日中パソコンと向き合う仕事のため、やりがいが感じられないということもあげられます。
未経験で事務職に転職するために身につけるべきスキル
未経験から事務職に転職するのに必要なのは、「コミュニケーションスキル」「オフィスソフトを使いこなすスキル」「臨機応変な対応力」です。
事務職は、人のサポートをする仕事であり、社内の人に頼まれた仕事をこなしていきます。臨機応変な対応力や、社内の人とやりとりをしながら仕事を進めていく能力が必要です。また、資料作成、データ処理、電話対応、来客対応など、業務内容は多岐に渡ります。これらを同時にそつなくこなすスキルも必要です。
MOSや秘書検定、TOIECなどの資格があれば、事務職の仕事に広く使えるでしょう。基礎的な資格を取得した上で、専門性が高い資格を持っていると、より有利に働きます。簿記や宅建などの専門性が高い資格は、経理事務や不動産事務などを目指す際におすすめです。
営業から事務への転職は年収は下がる?
営業職から事務職への転職は、年収が大きく下がる可能性が高いでしょう。営業職の平均年収は440万円といわれています。ただし、ひと口に営業職といっても扱う商材によって、年収は大きく異なります。
例えば、家具や雑貨などインテリア関連の営業職だと平均年収が397万円なのに対し、医薬品メーカーは659万円と262万円もの差が開きます。
次に、事務職の年収は329万円です。事務職のなかでも平均年収が高いといわれている貿易事務でさえ平均年収366万円で、一番低い医療事務では289万円となっています。
営業職の中でも年収の差はありますが、その中でも一番低い397万と比較しても事務職への転職は大幅に年収ダウンの可能性が高いでしょう。
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営業から事務への転職をする際の自己PRのポイント
前章でお伝えした通り、営業職から事務職への転職は年収が下がってしまう可能性が高いです。
しかし、「営業職のノルマが辛くて辞めたい」「年収が下がったとしても事務職に転職したい」と考える方もいるでしょう。
今章ではそんな方のために、事務への転職を成功させるための自己PRのポイントを3つ紹介します。
営業職で培ったスキルをアピールする
営業職から事務職への転職では、営業職で培ったスキルをアピールするのが有効的です。
特に営業事務職は、営業職のサポートをする仕事です。自分が営業職をしていた経験から、営業の人の気持ちがわかることが強みとして活かすことが可能です。
営業事務への転職を目指す際には、営業職の人が営業しやすいようにサポートできることを伝えましょう。
数字に強い
営業職で身につけた数字の強さをアピールしましょう。具体的には、「売上目標の管理」「売上進捗」「前年度比」「前月比」「アプローチから商談への移行率」「商談から成約までの成約率」などの計算を行っていたことをPRするのがおすすめです。
タフさをアピールする
営業職で培ったタフさのアピールも有効的です。営業職はお客様との交渉に会社との板挟み、遠方への出張や土日返上での出勤など、とにかくタフさが必要な仕事です。
事務職にはそこまでのタフさは必要ではありませんが、営業職で鍛え上げられたタフさをアピールするのは効果的です。
自己PRを作成する時の注意点
ここからは、営業職から事務職への転職を目指す際の自己PR作成の注意点をお伝えします。
ジョブポッパーと思われないようにする
ジョブポッパーという言葉があるように、短期間で転職を繰り返す人は採用担当者からすると、「入社してもすぐに辞めてしまうのだろう」と懸念されてしまう可能性が高いです。すぐに辞めると疑念を持たれないような自己PRを作成しましょう。
楽だから事務職を選んだと思われないようにする
特に営業職は「ノルマが辛い」「精神的に辛い」などの理由から、比較的楽なイメージである事務職への転職を目指す人も多いです。「楽そう」「定時で帰れそう」などの理由から事務職を選んだと疑念を持たれないように注意しましょう。
営業にされないようにする
営業職の経験や実績があると、営業職に誘われがちです。特に自己PRで営業職での実績をアピールしすぎてしまうと、事務職ではなく営業職に誘われてしまう可能性が高くなります。
営業から事務職に転職する際の自己PRの例文
「営業職で培ったコミュニケーション能力や気配り力を、事務職でも生かしていきたい」「前職では、20代から80代まで、幅広い年齢層の方に営業活動をしておりました。常に相手の立場に立って考え、お客様が何を求めているか、何が必要なのかを考えながら仕事をしていました。前職で培ったコミュニケーション能力と相手の立場に立って考えられる力を、事務職でも生かしていきたい所存です。」
前職でどのようなことを学び、それをどのように活かせるのかを具体的に記載することが大切です。
営業職から事務職への転職をした体験談
私は新卒でメーカーに就職し、営業部に配属されました。初めは、新社会人として右も左もわからない状態で、日々勉強に追われる日々でした。
少しずつノルマもこなし営業成績を達成することはできていたのですが、土日も関係なく電話が来るためプライベートのない生活でした。「このまま仕事だけに人生の時間を使うのは嫌だ」という気持ちが生まれてきて、異動の依頼をお願いしました。
しかし、なかなか希望が叶わず、子供が欲しかった私は将来が不安になってしまったこと、またちょうど結婚のタイミングも重なり転職を決意しました。
結婚後は子育てを中心とした生活を送りたかったので、定時で帰宅がしやすい事務職を選択することにしました。年収は大きく下がってしまったのですが、私はプライベートを何より重視できる今の生活の方が自分に合っていて、後悔なく過ごしています。
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まとめ
企業が求める人材ニーズや営業と事務の大変さの違い、営業職と事務職の年収の違い、営業から事務への転職をする際の自己PRのポイント、営業職から事務職への転職をした体験談など紹介してきました。
営業職をしていた人からすると、ノルマがなく楽そうに思える事務職。しかし、隣の芝は青く見えるもので、事務職には営業職の時には気づかなかったような大変さがあるのです。
しかし、それでもやはり事務職は、プライベートとのバランスを保って働くことができ、とても人気の高い職種です。
事務職に転職したいと考えている方は、ぜひキャリチェンにご相談ください。キャリチェンなら、営業職から事務職への転職を成功させるためのサポートを行うことが可能ですよ。
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