履歴書を書いている際、「そういえばどこまでふりがなを振ればいいんだ?」と迷ってしまった経験はありませんか?
この記事では、履歴書におけるふりがなの詳しい振り方や注意すべき点、企業側からのふりがなの有無においての印象について解説しています。書類選考など、面接をする前の段階で”常識がない人”と思われてしまうことのないよう、この機会にしっかりと覚えておくようにしましょう。
目次
履歴書のふりがなの書き方のルール
面接を行う前に企業へ提出する重要な書類のひとつ、履歴書。企業が見ているのは過去の経歴や職歴、自己PRであり、そこをしっかり埋めれば問題はないのでは?と思っている方も多いのではないでしょうか。
実はそれは大きな誤りです。履歴書一枚にもしっかりと決められたルールがあり、ふりがなもそのひとつと言われています。ここでは履歴書のふりがなの書き方についてのルールを確認していきましょう。
平仮名とカタカナは分ける
履歴書のふりがなには2つの表記方法があります。それは、「平仮名」と「カタカナ」です。履歴書内に「フリガナ」と表記されている部分についてはカタカナで、平仮名で「ふりがな」と表記されている部分については、平仮名でふりがなを記入することが求められます。
履歴書といえどもルールに基づいてふりがなを振らなければ、面接の際、企業側に「きちんとルールを理解しない人」という認識を与えてしまいますから、面倒くさがらず記入するようにしましょう。
名前のふりがなは漢字以外にも書く
名前にふりがなを振る際に、「名前は平仮名だし、ふりがなは必要ないのでは?」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、名前欄のふりがなについてのみ、「さゆり」や「さな」といった名前であってもふりがなを要します。この部分は特に間違えてしまいがちな点ですので、しっかりと覚えておくようにしましょう。
住所のふりがなは番地の前まで書く
住所に振るふりがなは、番地の前までが一般的です。そのため、「北海道札幌市中央区1番地2号」が住所の場合は、「ほっかいどう さっぽろし ちゅうおうく」と記入しましょう。
また、「さいたま市」や「ニセコ町」など、地名がひらがなやカタカナであったとしても、ふりがなを振ってあげると親切な印象を与えます。
建物名に漢字があればふりがなを書く
住所を書く場合、アパートやマンションに住んでいる方は、その建物名を書くことと思います。もし、アパート名やマンション名に漢字が含まれている場合は、その部分もふりがなを振ってあげることで親切な印象を与えます。
例えば、「斉藤マンション101号室」の場合であれば、「さいとうまんしょん」と書くようにします。
さらに、カタカナやアルファベット表記の場合も同じように、ふりがなを振るようにしましょう。なお、部屋番号の算用数字においてふりがなは必要ありませんので、記入は控えるようにしましょう。
単語の区切りごとにスペースを入れる
ふりがなを振る際は、間隔ごとにスペースを入れて記入しましょう。
例えば、「北海道札幌市中央区」が住所だった場合、ふりがなは「ほっかいどう さっぽろし ちゅうおうく」というように、都道府県、市町村などの地域ごとにスペースを入れて記入しましょう。
そうすることで、相手の読みやすさを配慮していることが伝わり、印象も良いものとなります。ふりがなを記入するスペースには制限があるため、バランスを考慮して書くように努めましょう。
算用数字にはふりがなをつけない
算用数字とは1,2,3~と生活のなかで見られる一般的な数字のことを意味します。
履歴書内の住所でも算用数字を用いて番地などを書くことが一般的ですが、この場合、番地や部屋番号についてのふりがなは不要とされています。
その理由は、算用数字にふりがなを振ってしまうことで、かえって読みにくさを感じさせてしまうという理由があるためです。親切心で番地などにもふりがなを振りたくなってしまいますが、このような理由を覚えておき、算用数字へのふりがなは控えるようにしましょう。
履歴書の住所欄の正しい書き方
続いて履歴書の住所欄について正しい書き方について解説します。大きく分けて、
・郵便番号から書く
・数字の書体を統一する
・住所が長い場合は2段にする
の3つがあると言えます。
郵便番号から書く
履歴書の住所欄で始めに記入する部分と言えば郵便番号ですよね。郵便番号を記入する際は、現住所の郵便番号7桁を記入します。最後の4桁が不明な場合は、郵便局公式ホームページで検索することができますので、漏れのないよう記入するようにしましょう。
さらに、郵便番号のフォーマットが特に指定のない場合は、「123-4567」のように、ハイフンを付けて記入します。
数字の書体を統一する
住所内にある数字の記入方法も、統一した書体で書くようにします。例えば「1番2号」という番地である場合、「一番2号」のように、漢数字と算用数字を混ぜることは控えましょう。
算用数字を使用した履歴書の場合は、算用数字での統一を心掛けましょう。
住所が長い場合は二段にする
住所が長く、ふりがなが決められたスペースでは収まりきらない場合には、二段に分けてふりがなを振りましょう。ふりがなが入らないのに無理に詰めて一段で収めようとしたり、他の枠に侵入してしまうようでは、かえって印象の悪いものとなってしまいます。
そうならないように、二段になってしまう場合はあらかじめ下書きをし、そのうえで清書することで、収まりの良いきれいな履歴書ができあがります。
履歴書のふりがなの注意点
履歴書のふりがなにはどのような注意点があるのでしょうか。この場合大きく分けて
・漢字の上に書く
・スペースを空けて書く
・丁寧に書く
の3つに注意することが重要と言えます。
漢字の上に書く
住所にふりがなを振る場合は漢字の上に記入しましょう。そうすることで、住所の読み間違いを防げるだけでなく、より親切な印象を与えることが可能になります。
また、あらかじめ住所を先に書いておくことで、漢字の上にふりがなが振れるようになるため、誰でも読みやすくきれいな履歴書に仕上げることができます。
スペースを空けて書く
履歴書にふりがなを求められている場合は、区切りのよい部分にスペースを入れて記入するようにしましょう。
住んでいる場所によってはふりがなが長文になってしまうことがあり、上手に埋まりきらない場合があります。この場合は、二段になっても問題ありませんので、読みやすくきれいな間隔でふりがなを記入するよう心掛けましょう。
丁寧に書く
履歴書を書くうえで注意したい3つめには、丁寧に書くということを意識しましょう。
よく、走り書きのまま履歴書を書き、そのまま提出してしまう方もいらっしゃいますが、それでは急いで書いたことが企業にも伝わり、”仕事でも慌てて処理してしまい兼ねない”というマイナスイメージを与えてしまう原因になってしまいます。
それではご自身の良さが伝わらず、不毛な結果を招きかねませんから、落ち着いて丁寧に、手紙を書くような心持ちで履歴書を書くよう心掛けましょう。
まとめ
大人であれば誰でも基本的な漢字は読めると想定し、ついふりがなの欄は空白で提出してしまいがちです。履歴書の書き方だけでも、企業側からすれば、重要な判断材料になることを理解してもらえたかと思います。
企業が履歴書で見ているのは、なにも経験や出身校、自己PRだけではありません。決められたルールに則り、上手に記入できているかも判断材料として見ています。
転職や就職、または新卒ではじめて履歴書を書くこともあるかもしれませんが、そんなときは前もって履歴書の書き方、そして履歴書のふりがなのルールについて学んでおきましょう。そうすることで、企業へ上手にご自身の印象を与えることが可能になりますよ。