「高卒でも大丈夫?」「資格を持っていないと不利かも」と様々な不安がある既卒の就職活動ですが、企業側は既卒をいったいどういう扱いとしているのでしょうか。
また、就職は難しい、厳しいと言われる理由と既卒でも、就職を勝ち取るために、既卒ならではの特化した就活方法を紹介します。
既卒は新卒や第二新卒とは就活の仕方が少し異なりますのでポイントを押さえて就職活動を成功させましょう。
目次
既卒とは?
既卒は、高校や専門学校、短大、大学などの学校を卒業後、およそ3年以内に正社員として企業に就職した経験がない人のことを指します。
ただ、社会人経験がないといっても、学校卒業後にニートではなく、フリーターやアルバイト・パートとして働いている人も既卒に入ります。
ただし、2012年から既卒であっても、卒業してから3年目以内であれば新卒枠として就活が可能となりました。
これによって企業によっては新卒と同等に扱われ、新卒枠の募集に応募することが可能です。
それに対して、第二新卒とは学校を卒業後、正社員として企業に就職して、およそ入社して3年以内に離職をしている人です。
第二新卒が、次の就職先を探す行為は転職活動ということとなります。
既卒と第二新卒との違いは、会社に一度は正社員として就職して働いたことがあるかどうかということです。
\第二新卒はいつまで?/
既卒の就職は難しい?厳しいと言われる理由
やり方にもよりますが、一般的に既卒の就職は難しく厳しいと言われるのはどうしてでしょうか。
難しいと言われる理由を探ってみましょう。
新卒で就活に失敗している
新卒の時に内定をもらえず、就活に一度失敗しているのだから、就職は難しいとされます。
しかし、挫折を味わったからこそ、その失敗をバネに挫折を乗り越えられると就職先にアピールできます。
そのアピールの仕方次第で、無理と思われている既卒の就職も成功するので、全く諦める必要はありません。
新卒で就職していない場合でも、積極的に働いている人はたくさんいますし、近年、終身雇用は常識ではなくなり、転職市場は今までよりも活発になっています。
再度就活に励む際は業種をこだわり過ぎたり、自分の得意を決めつけ過ぎずに幅広い業界をあたってみることを念頭に置きましょう。
働く意欲が低いと思われる
既卒で就職経験がない場合、「何かの問題がある人物だから他社で入社できなかったのではないか」と面接官に懸念される恐れがあります。
「もしかしたら新卒の時に働く意欲が低く、就活を怠ったのではないか」というネガティブな感情を持つ面接者がいるのも事実です。
ただ、働く意欲は入社後の仕事に対する熱意や、明確な志望動機や将来へのビジョンを示せば十分に伝わります。
決して怠け者だから就活に失敗したと誤解されないよう、自信を持って働く意欲をアピールしてください。
ビジネスマナーが身に付いていない
第二新卒は一度就職して社員教育を受けて、それを実践でも活かしていますので、しっかりしたビジネスマナーが身に付いていることが多いです。
それに対して、既卒の場合は社会人として働いたことがないため、企業はメールの送り方、電話の受け答え方など、ビジネスマナーを最初から教える必要があり、コストと労力がかかってしまいます。
企業には、既卒は第二新卒に比べると教育に手間がかかると思われているのです。
そのため既卒でも、ビジネスマナーを身につけていることをアピールできると良いでしょう。
\第二新卒の転職のポイント/
既卒が就職を成功させる就職活動の方法とは?
未経験や資格なし、職歴なしの人が既卒で就職するのには不安がありますよね。
年齢的には20代でまだ若くても、既卒なら新卒と同じ就職活動をしていてはいけません。
早めに行動を起こす
既卒であっても、企業によっては卒業後3年以内は新卒枠で応募できるケースがあります。
従って、その新卒扱いの期間のうちにすぐに就活を始めましょう。
新卒のように、悠長に何十社も掛け持ちで入社の選考を受けている余裕はありませんので、即決する必要が出てきます。
理由としては、大手企業や福利厚生がしっかりしている企業は人気が高く、新卒採用枠で十分な人員が確保できるため、既卒の応募がないことがほとんどだからです。
既卒の入社日は新卒のように4月にこだわらず、いつからでも企業側が欲しいタイミングで人材を採用します。
活動の流れとしては応募は数社に絞り込み、求人があり次第早めに行動して、内定を貰えばすぐに入社するのがおすすめです。
将来像を明確にする
自分はこういう人になりたい、こんな仕事をしたいからこの会社を選んだという自分の将来像ややりたい仕事を自己分析し、明確にすることが大切です。
既卒になった理由を前向きに捉えている人は、この将来像がしっかりしていて、やりたいことを明確にアピールできます。
将来像がはっきりした志望動機を持っている人には説得力があるので、採用を勝ち取ることができるのです。
新卒での失敗を認める
まずは既卒になってしまった理由を企業側に伝えましょう。
就活では目標に向かって頑張ったけれど、残念ながらうまく結果が出ず、既卒になってしまったと訴えます。
一度失敗して挫折を経験している自分だからこそ、それをバネに頑張る力が新卒より上だとアピールすることがおすすめです。
履歴書の経歴は正直に書く
自分を良く見せようし履歴書の経歴を盛って、これまでのことを何かと理由をつけて正当化するのはいけません。
既卒になったことを自分のせいではないとアピールしようとする人がいますが、経歴のハンデを取り繕うように書くと、かえって面接官に追及されて逆効果となります。
面接の質問に対していつでもきちんと答えられるように、履歴書の経歴は誰が見ても不自然を感じないように正直に書きましょう。
既卒になった理由を前向きに伝える
応募の際にはなぜ既卒となったのか、その理由を自信を持って説明できるようにしておくことが重要です。
就職先選びの基準が年収の良い大企業に入りたかったから、残業がなくて定時に帰れる仕事がよかったからなどと、企業規模や給料、待遇など仕事内容以外へのこだわりを挙げるのは絶対にNGです。
応募先への意欲と、自分が希望している仕事と会社の仕事がマッチしていることをアピールすれば、前向きな返答といえます。
まとめ
既卒でなかなか就職先が決まらない、探し方が分からない場合は、転職サイトや転職エージェントのサポートやカウンセリングをぜひ受けてみましょう。
イベントやセミナーも開催されています。過去に成功した人の体験談を聞けたりうまくいくコツを教えてもらえたりしますので、一度参加してみると良いでしょう。
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たとえ既卒で未就業であっても新卒時とは違った志望動機の作成や面接対策を行ってもらえますので、積極的に相談してください。