履歴書をPDFでの提出を求める企業が増えているのをご存知でしょうか?電子化が進み、数多くのメリットがあることから、手書きの履歴書よりもPDFデータでの提出を求める企業が増加しています。
そのため、データでの提出の増加により、応募者が押さえるべきマナーにも変化が起こっています。
ここでは、履歴書をPDF形式で提出するメリット、履歴書の作成方法、メールでの送り方の注意点など紹介します。データで履歴書の提出を求められたときの参考にしてくださいね。
目次
履歴書のPDF形式とは?そのメリット
企業が履歴書をPDFデータで提出するように求める背景には、以下のメリットがあります。
【企業側がPDFで管理するメリット】
・保管場所の必要がない
・管理・検索が容易
・印刷し易い
履歴書は個人情報が多く含まれており、適切な管理が求められます。紙での管理だと場所の確保が必要になり、探すときにも手間がかかってしまいます。
また、保存期間を終えて処分する際にも多くのコストが発生するため、紙での管理は企業にとって非常にデメリットが多いのです。
その点、PDFの電子データで管理する場合は、物理的な場所を必要とせずに、管理・検索が容易に可能です。
削除も紙に比べ手間がかからず、企業にとって電子データでの管理はメリットがたくさんあるのです。
PDF形式で履歴書を作成する方法
企業からPDF形式で履歴書の作成を求められたら、どのように作成すれば良いのか迷う方もいるでしょう。ここでは、PDF形式での履歴書の作成方法を紹介します。
履歴書をダウンロードする
まず、Webサイトで履歴書のフォーマットをダウンロードしましょう。「履歴書 雛形」や「履歴書 フォーマット」と検索し、履歴書のフォーマットがダウンロード可能なサイトを見つけてください。
履歴書のフォーマットをダウンロードすれば、自己PRや職歴の欄、写真の貼り付け位置のような履歴書のスタイルを自分自身で作成する必要はありません。
手書きする時と同様に、自身でダウンロードしたフォーマット通りに、必要事項を記入していくだけです。
履歴書には、JIS規格と各社独自の雛形の2つがあります。
JIS規格とは、日本工業規格で定められている標準の規格です。
コンビニエンスストアや書店で市販されている履歴書は、JIS規格に沿って作られており、名前・学歴・職歴・志望動機・希望欄など一般的な項目を網羅しています。
独自の雛形は、アピールポイント欄の追加や部活動などの経験を記載する欄など、就活向けに各社が項目に工夫を凝らしています。
しかし、特段指定がなければ、国が定めている標準の規格であるJIS規格を選ぶと良いでしょう。また、自分で編集してアピールしたい項目を設けるのも手です。
ただし、ダウンロードする際はPDF形式ではなく、ワードやエクセル、グーグルドキュメントやスプレッドシート形式の編集可能な形式をダウンロードしましょう。
PDFというのは、企業に提出する際の形式です。履歴書に記入するには、編集可能な形式をダウンロードしなければなりません。フォーマットのダウンロード形式を間違えないように注意しましょう。
用紙サイズを選択する
次に、用紙のサイズを選択しましょう。企業から指定がない場合は、二つ折りでA4サイズ、見開きでA3サイズを選んでおくのが無難です。
用紙のサイズは大きい方が記入する欄が広いため、職歴や自己PR、趣味の項目など書きたいことがたくさんある場合には、大きめの用紙サイズを選ぶのがいいでしょう。とは言え、PDFで履歴書を作成する場合には、書き直しが簡単なので、一旦作成した後にバランスを見て用紙サイズを選ぶのも一つの手ですね。
一般的には、ビジネス文書はA4サイズが基本です。企業側がPDFの履歴書を印刷して管理する際には、用紙は統一されていた方が管理しやすくなります。企業から指定がある場合は、指定サイズで準備しましょう。
履歴書を作成する
ダウンロードが完了したら、履歴書を作成しましょう。作成方法は手書きとパソコンの2つの方法があります。
手書きの場合は、Webサイトから履歴書の用紙をプリントアウトして、手書きで記入しましょう。記入ミスをして書き損じる可能性もあるので、複数枚プリントアウトしておくと手間がかかりません。
また、ミスを減らすため、下書きをしてから清書するようにしましょう。
WordやExcelなどパソコン上で作成ができる場合は、パソコン上で作成するのが便利です。
写真データはPDF化する前に貼る
履歴書に貼る写真データは、PDF化する前に貼り付けておきましょう。一度PDF化してしまうと、加工のための専用ソフトが必要になり、手間がかかってしまいます。
また、写真データはスピード写真を利用しても問題ないですが、おすすめは写真スタジオでの撮影です。プロが撮影・編集してくれる写真は、やはり仕上がりが全く異なります。身だしなみや写り方、表情などをプロに指摘してもらえます。さらに肌の色補正のように印象が良くなるような軽い加工もプロが行うため、印象のいい写真になります。
写真スタジオで撮影すると、撮影した写真をデータでもらうことができ、パソコン上で操作・作成することができます。
その都度紙に貼り付けるよりも、データで貼り付けられる方が手間が少なく、何度もスピード写真に足を運ぶ必要もなくなります。
ただし、最近ではスピード写真でも、撮影データをダウンロードできるものがあります。スタジオ撮影を行う時間がない方は、撮影データをダウンロードできるタイプのスピード写真を選ぶのもおすすめです。
\履歴書の写真はどこで撮る?/
印刷した後に写真を貼るのも◎
写真のデータがない場合や、データ上に写真を挿入するのが難しい場合は、履歴書を印刷した後に写真を貼り付けるのも手です。写真以外の欄をパソコンで入力し、その印刷したものに写真を貼り付ける方法です。
後から写真を貼り付けることで、写真の画質や発色を損ねることなく、提出できるというメリットがあります。
わかりやすいファイル名にして履歴書をPDF化する
最後に、履歴書をPDF化しましょう。パソコンやスキャナーでPDF化できる場合は、自宅でデータ化してください。自宅でデータ化できない場合、紙で印刷し、コンビニエンスストアでPDF化しましょう。
また、PDF化した履歴書のファイル名には、日付と氏名を明記してください。採用担当者は応募者からの履歴書だけでなく、日々数多くのメールやファイルを受け取っています。
そのため、管理が煩雑にならないよう、ファイル名に日付と名前を明記すると採用担当者が管理しやすくなります。
データにパスワードを設定する
履歴書や職務経歴書のように重要な個人情報のデータを保管する際には、必ずデータにパスワードを設定しましょう。他の人にメールしてしまった、データを保管していたパソコンを紛失してしまったような場合に、パスワードを設定していない状態だと個人情報が流失してしまう可能性があります。大切な個人情報を保護するためにも、ファイルには必ずパスワードをつけましょう。
データにパスワードをつけることで、ITリテラシーの高い人という印象を与えられます。ファイルで履歴書を保存する際には、パスワードを必ずパスワードをつけてくださいね。
PDF形式の履歴書は手書きとパソコンどっちが良い?
PDF形式の履歴書を作成する場合、手書きで書くべきか、パソコンで作成するべきか悩む方も多いでしょう。
ここでは手書き、パソコン、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。志望する企業や業界、職種によって使い分けてみましょう。
手書きのメリット・デメリット
手書きのメリットは、志望度が高いと採用担当者にアピールできることです。手書きで書くことは労力が伴うため、一般的に熱意や意欲が高いと受け取ってもらえ、印象にも残りやすくなります。
しかし、間違えたときの修正ができず、一からやり直しになってしまう点がデメリットとなります。履歴書に修正液の利用はNGです。そのため、誤字脱字があればすベて書き直さなければならず、非常に時間がかかってしまいます。
また、ITリテラシーを求める企業では、パソコンの操作に慣れていないのでは、とネガティブに捉えてしまうこともあるので注意が必要です。
パソコンのメリット・デメリット
パソコンのメリットは、何度も修正できる点です。誤字脱字があっても、パソコンならすぐに修正ができます。また、文章全体を修正したい場合にも、パソコンであれば容易に修正することができる点はメリットでしょう。
また、ITリテラシーを求める企業では、履歴書の作成過程からスキルをアピールすることも可能です。
デメリットは、手書きの文字と異なり意欲や熱意を感じることが難しい点です。志望度を文章のみでアピールすることになります。
\履歴書は手書きとパソコンどちらがいい?/
履歴書をメール送付する際に気を付けること
履歴書をメールで送る際に気を付けることを紹介します。
パスワードをかける
PDFファイルで送る時に注意する点は、ファイルにパスワードをかけることです。履歴書は大事な個人情報であり、セキュリティ上パスワードを設定する必要があります。PDFファイルにどのようにパスワードをかけるのかを以下で紹介します。
Windowsを利用している場合
パスワードをかけるファイルの上で右クリックする
圧縮→.zip(pass)をクリック
任意のパスワードを設定
OKボタンをクリック
Macを利用している場合
パスワードをかけるPDFファイルをプレビューで開く
ファイル→「PDFとして書き出す」をクリック
詳細を表示する
暗号化にチェックし、任意のパスワードを設定
メールで送る際は2通に分けて送る
採用担当者へファイルを送る際に注意する点は、ファイルとパスワードを別々のメールで送ることです。別々のメールで送らなければ、ファイルにパスワードをかけた意味がなくなってしまいます。
ファイルを送信後に、別のメールでパスワードのみを送るようにしましょう。
送付で気を付けるべきポイントは、「ファイルにパスワードをかけること」「パスワードは別送すること」です。
履歴書に関するよくある疑問
履歴書のサイズはどうするべき?
履歴書のサイズに関しては特に決まりはありません。ビジネス的にはA4サイズで統一するのが基本です。そのため、「A4用紙の書類一枚だけでもいい?」と疑問に思うかもしれませんが、A4用紙1枚だけというのは避けるべきです。
1枚のA4用紙だけでは記入する情報量が少なくなってしまうからです。
A3サイズを2つ折りにするとA4サイズになります。できればA3サイズの履歴書にまとめるようにしましょう。
履歴書と職務経歴書の違いとは?
履歴書と職務経歴書はそれぞれ役割が異なります。履歴書は、応募者のプロフィールを確認するもの。対して職務経歴書は経験してきた業務やスキルを確認するものです。
それぞれ役割が異なるため、両方提出する必要があるのです。履歴書と職務経歴書の両方を提出する場合には、自己PRや職務経歴などはどちらか一方に記入すればOK。履歴書と職務経歴書で内容を書き分ける必要はありません。重複しない書き方をしてくださいね。
履歴書は折り曲げてもいい?
履歴書は折り曲げてOKです。大きい見開きサイズの履歴書を印刷して送付する際には、二つ折りにして封筒に入れましょう。記入面が外側になるように折り曲げてください。
基本的には三つ折りや四つ折りはマナー的にNG。三つ折りは許容範囲内と言われることもありますが、四つ折りはできるだけ避けましょう。
履歴書の日付はいつにすべき?
履歴書や職務経歴書の日付は、その書類の記入日で構いません。
履歴書に添付する写真はどこで撮るべき?
可能であれば写真館で撮影するのが望ましいです。ただし写真館では時間と費用がかかるというデメリットがあります。スピード写真でも構いませんが、企業が指定しているフォーマットは必ず守りましょう。また、写真なしで履歴書を送るのは避けてくださいね。
写真のサイズは3×4㎝
写真のサイズは3×4㎝が一般的です。企業独自の規定がないか事前に確認してください。
フォーマットは変えてもいい?
ダウンロードしたフォーマットは自分好みに変更しても構いません。「自己PRをたくさん書いて、職歴を少なく書きたい」のように自分を最もアピールできる書き方ができるように変更することも可能です。
まとめ
履歴書のPDF形式とは一体何なのか?企業がPDFを求める理由や、PDF形式で履歴書を作成する方法、手書きとパソコンどちらを選ぶべきか、履歴書をメール送付する際に気を付けることなど紹介しました。
PDF化する前に写真を貼り付けることや、送る際にはパスワードをかけることなど、さまざまな注意点があります。作成する際には気をつけましょう。
しかし、いくつもの企業へ履歴書や職務経歴書を送付するのは、結構めんどうだなと感じる方も多いでしょう。そんなときは、キャリチェンを利用するのがおすすめ。
キャリチェンでは、企業へ応募する書類を代行して送付することや、企業と面接日程調整のやりとりもすベて行っているので、余計な手間がかかりません。ぜひ気軽に利用してみましょう。