「これから営業を始めてみたい」
「1人で稼げる能力が欲しい」
「法人営業が向いていない」
「個人営業ってどんな感じなの?」
会社が潰れたりするリスクや自由な働き方をする人が増えて、何となく不安に駆られることはありますよね。
自分の身一つで稼げる力があると安心できます。今回はそのうち、個人営業に関して紹介したいと思います。
目次
そもそも個人営業って?
個人営業の仕事内容は、法人営業が法人を相手に商品やサービスを売ることに対して、個人を相手に商品やサービスを売ることです。
実際に売る商材は不動産や保険、ウォーターサーバーなどさまざま存在します。法人営業の場合は商材の魅力がモノを言いますが、個人営業では営業マンのスキルが商談の成否を大きく左右します。
個人営業と法人営業の違い
個人と法人で売る相手が違うというだけで、個人営業と法人営業には他にどんな違いがあるのでしょうか?
大きく分けて以下の3点です。
①規模や金額
②取引のスピード
③プレゼンに求められる能力
④休日や年収などの待遇
では、それぞれについて解説します。
①規模や金額
個人営業と法人営業では、取引の規模や金額が大きく異なります。個人営業の場合は、取引相手が個人であるため、家などを商材にしない限り取引の規模や金額はそれほど大きくなりません。しかし相手が法人の場合は、単価がやすいものでも、取引の規模や金額が大きくなりがちです。
②取引きのスピード
個人営業と法人営業では、取引のスピードも異なります。なぜなら、個人営業の場合は商談相手が決済権を持っていることが多いのに対し、法人営業の場合は商談相手の上司が決済権を持っていることが多いためです。
また、これは金額の大きさとも関わります。金額の規模が大きい法人は1人では判断できませんし、そもそも自分のお金でも自分のための使い道でもないため、判断には人数を要し、慎重に対応します。しかし個人営業の場合は、自分のお金であり使用用途も自分で決められることから、判断のスピードは法人よりも早くなります。そこの判断のスピードも、営業マンのスキル次第という部分が大きくなってきます。
したがって法人営業の場合は、商談相手からOKをもらってもその上司の判断を待たなければなりませんし、結果的に商談が破談となってしまうこともあります。
③プレゼンに求められる能力
個人営業と法人営業では、プレゼンに求められる能力に違いがあります。なぜなら、先述の通り決済権の所在が異なるためです。
個人営業の場合は、決済権が商談相手にあるケースが多いため、相手に気に入られることが重要です。そのため、時には自身のキャラクターの魅力をアピールすることも必要になります。
その一方で法人営業の場合は、ひとつの決済に対し多くの人が関わります。そのため、商談相手に気に入られるよりも、顧客のメリットを論理的に説明する能力の高さの方が重要です。
④休日や年収などの待遇
個人営業と法人営業では、休日や年収などの待遇も異なります。休日に関しては、個人営業の場合顧客が休日のときに出勤となるため、休日は平日がメインになります。
その一方で法人営業の場合は、法人を相手に営業をするため、休日はカレンダー通りです。
年収に関しては、個人営業の場合はインセンティブの割合が大きいです。それに対し法人営業の場合は、インセンティブの割合は比較的小さく、その分安定した収入が得られます。
個人営業のやりがい
仕事にそれぞれ特有のやりがいや楽しみ、達成感がありますが、個人営業にはどんな魅力があるのでしょうか。今の仕事と比較して考えてみましょう。
主なやりがいは、以下の2つです。
①成果が収入に反映されやすい
②顧客からの感謝の言葉がダイレクトに伝わる
では、それぞれについて解説します。
①成果が収入に反映されやすい
個人営業は自分の出した成果が収入に反映されやすいと言えます。もちろん法人営業や他の仕事でも高い成果を出せば給与アップにつながるかもしれませんが、個人営業の場合、インセンティブという制度があり、出した成果がダイレクトに給与に反映されます。
インセンティブとは歩合給とほぼ同義で、固定給+インセンティブ(歩合給)もしくはインセンティブ(歩合給)のみの2パターンに別れることが多いです。
②顧客からの感謝の言葉がダイレクトに伝わる
個人営業は顧客と直に関わることから、感謝の言葉をダイレクトに受け取ることができます。
法人営業とは違い、信頼を勝ち取るためにプライベートの相談に乗ったりすることも往々にしてあります。あらゆる方面から顧客の役に立つことができるので、それが楽しくて個人営業している営業マンもたくさんいらっしゃいます。
個人営業の厳しさ
個人営業はいいことばかりではなく、厳しい現実もあります。例えば、最初の方は頑張ってもなかなか成果が出ないことがあります。そのような状況の中でもノルマと戦わなければならないため、精神的には苦しいでしょう。
また、時にはテレアポや飛び込み営業をしなければならないこともあります。これらは相手から冷たい対応を取られることもあるため、やはり精神的にくるものがあります。
そして顧客のスケジュールに合わせなければならないことが多いのもつらいです。自分のスケジュールを犠牲にしなければならない場面も出てくるため、ストレスになります。たくさん稼ぐ方の中には、土日を使って成果を上げている営業マンもいます。
個人営業の平均年収
個人営業の平均年収は、約424万円です。
30代以上になると年収が大きく上がる傾向がありますが、これは転職によって年収を上げているケースが多いためです。個人営業としてのスキルを身につけることで、より好条件で雇ってもらえる機会が増えます。
では、どういったスキルや特長を持った人が、個人営業マンとして年収を上げられるのでしょうか?
個人営業に向いている人の特徴
個人営業に向いている人の特徴は、以下の2つです。
- 課題を見つけるのが上手い
- コミュニケーション能力が高い
これらの特徴は後天的に身につけることも可能であるため、現在該当していなくても諦めずに、現状で出来る限りのことをして身に付けましょう。
では、それぞれについて解説します。
①気が利くマメな人
1つ目は、気が利いてマメな人です。個人営業は顧客との信頼関係がモノを言うと伝えましたが、その信頼を勝ちとるために必要なのが、気が利いてマメなことです。
個人営業マンで成果を上げている人は、顧客に対して気の利いた言葉を言ったり、連絡がマメで顧客が気付きていないことも指摘することができます。
そうすることで、顧客満足度が上がり、信頼関係が築いて、契約へとつながり、さらには紹介へと繋がるのです。
②コミュニケーション能力が高い人
2つ目は、コミュニケーション能力です。顧客の信頼を勝ち取るためにはコミュニケーション能力が必要です。
顧客の信頼を勝ち取るためには、どんな性別や世代の人が相手でも問題なくコミュニケーションを取ることが出来なければなりません。
コミュニケーション能力で一番大事なのは、聞く力です。相手にいかに話やすいと思ってもらえるかで、ニーズがわかったり、信頼関係を築くことが出来るのです。
個人営業のキャリアパスについて
個人営業からのキャリアパスでおすすめなのは、以下の4つです。
- 企画部門
- 営業部の管理職
- 人材教育
- 独立
では、それぞれについて解説します。
企画部門
企画部門では、営業の現場からは離れます。しかし、営業活動を通じて培ったノウハウは、営業部門の目標や経営層の方針を実現するためにバックアップする仕事に役立てられます。
営業部の管理職
営業職として実績を出していけば、そのまま営業部長や役員などに昇進できる可能性があります。
昇進をすると責任が大きくなりますし、マネジメント力も必要になってきますが、営業部を引っ張っていきたい場合はこの選択肢もありでしょう。
人材教育
営業活動を通じて培ったノウハウを活かして、人材教育を担当するのもひとつの道です。
今まで経験したことを社員に伝えるためにはどうしたらいいのか、実際に講師になって教えることもあれば、外部から講師を呼んだりと、自分で成果を挙げるというよりは、成果を挙げる社員を増やすという仕事になります。
実際に自分の元で学んだ社員が成果を出すとやりがいも生まれるはずです。
独立
営業力がつけば、企業から独立して個人事業主となる選択肢も見えてきます。
個人事業主となった場合、企業からは給料をもらうのではなく、業務委託契約を結んで実績に応じて報酬を貰うのが通常です。
リスクはありますが、より高収入を目指したい方、自由に仕事したい方にとっては挑戦するのもありでしょう。
コンサルティング営業
コンサルティング営業は、顧客から顕在ニーズという顧客が認識しているニーズだけではなく、潜在ニーズという顧客も気付いていないニーズを洗い出す能力が必要です。
顧客の話の中から、潜在ニーズを見つけ出して、それを自社のサービスをもって改善する提案が成果につながります。
レベルは高いですが、その分給与も高くなるので、ステップアップとして選択肢に入れるのも良いでしょう。
個人営業になるためにやるべきこと
では個人営業として成功するために、今からやっておくべきことは一体何なのでしょうか?
個人営業になるためには、以下の2つのことをやっておきましょう。
①成果主義のマインドセット
②目指したい業界の勉強をする
③クレーム対応力を磨く
では、それぞれについて解説します。
①成果主義のマインドセット
顧客との信頼構築は必要ですが、目的を見失ってはいけません。何故信頼を構築するのかというと、契約が欲しいからですよね。
もちろん顧客からの「ありがとう」が欲しいから。という感情的なモチベーションがあっても良いとは思いますが、第一に数字を追うという成果主義のマインドがないと、充分な成果は挙げられません。
「何が目的なのか?」と普段の生活から疑問を持ってタスクをこなしていきましょう。
②目指したい業界の勉強をする
個人営業になるためには、目指したい業界の勉強をして知識をつけておきましょう。
例え営業力において自信があっても、売る商材の業界について詳しくない営業マンだった場合、絶対にその人から何か買おうとは思いませんよね。
転職活動の際も、その業界について知らない求職者を雇いたいと思いませんね。
勉強のついでに資格を取得することも、より信頼度が上がるため有効です。
③クレーム対応力を磨く
個人営業の場合、得をするのも損をするのも、目の前にいる顧客です。距離が近いことから、直接クレームを受けることが多々あると思います。
厳しい口調で断られることもしばしばあるので、顧客の話を冷静に聞いて「クレーム対応力」とつけておくと良いでしょう。
まとめ:個人営業は自分次第
個人営業は、良い意味でも悪い意味でも自分次第です。努力が成果に直結しやすいですし、さまざまなキャリアプランもある魅力的な職種です。
責任と裁量が大きい仕事をする経験は必ず後で役に立ちます.
個人営業として必要な資質はありますが、それらは努力次第で後天的に身につけられます。
今後の生活が不安だったり、今の仕事がつまらないと感じていたり、自分の力を試してみたいと思っているからにはピッタリだと思います。
ぜひ挑戦してみてください。