エクセルにはさまざまなツールがあり、使うシーンに応じて各種覚えていく必要があります。
さまざまな種類の使い方をひとつずつ覚えることはとても大変。
しかし、どんなシーンで使うかをイメージしながら実際にやって覚えていくことで、今までよりもエクセルを好きになり、活用しやすくなりますよ。
この記事では、エクセルのあらゆる【表示】にまつわる対処法を解説します。
エクセル上部に表示されているリボンや数式バー、コメント機能の表示/非表示方法、行や列が非表示になっている場合の対処法など表示に関する困った事象を複数解説しているので、ぜひこの機会にマスターしましょう。
工程はそれぞれエクセルの画像を用いて解説していますので、ぜひ一緒にやってみてくださいね。
目次
エクセルシートに関する表示
エクセルを開いたとき、その表示方法を作業ごとに変更させることで、見やすくなったり、調べやすくなったりするなど、作業効率を上げてくれることがあります。
なにかを調べながらエクセルを作成する場合は分割画面、データを参照したい場合は大きな全画面表示など、臨機応変にエクセルの表示設定をカスタマイズすることが可能です。
ここでは、エクセルのシートのさまざまな表示方法について解説します。
表示方法の種類を覚えて、作業をより効率良く進めましょう。
全画面表示
エクセルを開くと、上部にリボンと数式バーが表示されている状態で使用することが多いエクセル。
しかし、共有されたデータを参照する場合、この項目は特に必要がなく、かえって表示されていると、誤って押してしまうなどのハプニングから、共有データを変更してしまう可能性があります。
特に変更する必要がなく、エクセルを参照するだけの画面にしたい場合は、リボン・数式バー2つの表示をなくし、エクセルをより広く入力ミスなどを防ぎながら表示させることができます。
まずはこのようにエクセルを開いたら、【Ctrl】+【V】→【U】を押しましょう。
【Ctrl】は長押しをしたまま、【V】を押したら【U】を順に押します。
このように、エクセルのホーム画面や関数の挿入部分を消し、セルのみを表示させることができます。
解除する場合は【Esc】キーをおします。
エクセルで作業をするのではなく、既に作成されたデータやリスト、テーブルなどを参照する場合に役立つので、全画面表示の方法も覚えておくと良いでしょう。
リボンや数式バーの表示
上述した方法は、リボンと数式バーの2種を、一気に非表示設定してセルのみを表示させる方法でした。
そうではなく、リボン、数式バーのそれぞれを残しながら画面表にさせる方法もあります。
ここでは
- リボンの表示/非表示方法
- 数式バーの表示/非表示方法
の2種類をそれぞれ解説します。
この方法を用いることで、。必要な項目のみを残しながら選択できるようになるため、データの誤った加工や修正を防げますよ。
リボンの表示/非表示方法
エクセルにおける【リボン】とは、赤枠のことを指します。
この部分を表示/非表示に設定することが可能です。
まずはリボンが非表示となっているエクセルを開きます。
つぎに赤枠で囲っている【リボンの表示オプション】をクリックします。
すると項目が3つ表示されますので、一番下の【タブ路コマンドの表示】をクリックします。
リボンが表示されました。
また、非表示にしたい場合は、
こちらをクリックすることでリボンを非表示設定にすることができます。
数式バーの表示/非表示方法
数式バーとは関数を入力する部分のことを指します。
【関数の挿入】を使う際などにもクリックすることの多いこの数式バー。
こちらも表示/非表示にすることが可能です。
数式バーを非表示にしたい場合は、エクセルのリボンが【ファイル】になっていることを確認したあと、【表示】のなかにある【数式バー】の✔を外します。
この設定で非表示にできます。
また、表示したい場合も、【表示】内にある【数式バー】の✔を入れることで解決します。
並べて2画面で表示
エクセルを複数開きたいときに、複数開ける方法を知っていますか?
Web画面であれば【Ctrl】キーを押しながらブックマークやURLをクリックすることで、複数開くことができますが、エクセルは【Ctrl】キーで複数開くことはできません。
そんなときは、エクセルの【表示】ホームから開きましょう。
まずは2画面にしたいエクセルを開き、エクセルのホームを【表示】に変更します。
続いて【新しいウィンドウ】をクリックします。
開きたい画面の状態で2画面に増やすことができました。
次に、左右にキレイに並べる方法です。
表示の整列部分をクリックします。
ウィンドウの整列が表示されたら【左右に並べて表示】を選択し【OK】を押します。
自分で左右きれいに並べるのも良いですが、それでは均等に置くことができず、なんとなく気持ち悪いですよね。
そういうときは、画面を複数にしたら、そのまま整列を行うことできれいに並べた状態で作業することができます。
同じ要領で3画面も開けます。
分割表示
エクセルデータ自体を分割表示させる方法もあります。
例えばこのように、出勤日数を記したデータがあるとしましょう。
右に行けば行くほど、名前と性別が見えなくなるため、誰が何日出勤したのかがわかりにくくなってしまいます。
そんなときは、特定の場所を固定し、右にスクロールしても対象のデータをいつでも参照できるように設定するのがおすすめです。
固定したいデータのホーム画面を【表示】に変更したら、固定したい部分の列の英語の部分をクリックしたあと、赤枠で囲っている【分割】をクリックします。
今回の場合は名前と性別の部分で固定したいので、C列をクリックします。
するとA列・B列の2列が固定された状態となり、右スクロールしても名前と性別を参照しながら出勤日数を確認することができます。
シートタブが表示されないときの解決方法
エクセルシートに複数のデータを作成したのにもかかわらず、なぜか見出しが表示されていないことがあり、作成したデータはどこへ行ったの?と慌ててしまうことがあります。
この場合、作成したデータの見出しを非表示設定している可能性があります。
見出しが表示されていない場合は、
エクセルの【ファイル】をクリックし、【その他】→【オプション】の順でクリックします。
【詳細設定】を選択し、【次のブックで作業するときの表示設定】のジャンルを見つけたら、【□シート見出しを表示する】となっていることを確認しましょう。
□にチェックが入っていない場合は、【✔】を入れて【OK】をクリックします。
これでシート内にある見出しがすべて表示されるようになりました。
さらに、上記の設定では✔が入っていて、複数の見出しが入っているのにもかかわらず、なぜかいくつかのデータ見出しが非表示になっていることもあります。
そんなときは【現在表示されている見出しを右クリック】し、【再表示】を選択します。
すると非表示になっていたシートが一覧表示されるようになります。
表示したいシートを選択したら【OK】を押しましょう。
また、複数(またはすべて)を表示させたい場合には【Ctrl】キーを押しながら非表示になっているシートの見出しをクリックすることで複数選択でき、一気に表示させることができます。
エクセルを簡単に大小表示させる
エクセルを使用している際、画面を小さくしたり、大きくしたりする場合、どのようにして切り替えていますか?
多くの方は、きっと【×】の左横にあるマークをクリックして、大小切り替えて表示しているかと思います。
そんなときは、【Ctrl】+【F10】キーを押すことで、マウスを使用せずとも、大小に画面を切り替えることができるようになります。
エクセル画面が表示されない
エクセルを開いたときに、画面がグレー一色になり、データが表示されていないことがあります。
これはエクセルを作成した、または提供者がエクセルを非表示設定している可能性が考えられます。
このような場合は、
エクセルのメニューを【表示】へと変更したら【再表示】をクリックしましょう。
つぎに【ウィンドウの再表示】のダイアログボックスが表示されるので、表示させたいブックを選択し【OK】をクリックします。
【中央値】のエクセルが表示され、見出しもデータもすべて表示しました。
特定の行や列が非表示になっている
エクセルに限らず、エクセル内の行や列が非表示になっている場合もあります。
そのようなときは、こういった方法で対処することができます。
行が非表示設定されている場合
行が非表示になっているエクセルを作成しました。このような場合のときは
まず【ホーム】にある【書式】をクリックします。
つづいて【書式】をクリックすると、各項目が一覧表示されます。
【非表示/再表示】をマウスで合わせると、更に左に項目が一覧表示されます。
まずは行を表示させたいので【行の再表示】部分をクリックしましょう。
無事行が表示されました。
列が非表示設定されている場合
つづいて列が非表示になっている場合を解説します。
画像を確認するとアルファベットで書かれていた列部分が、非表示設定されていることが確認できます。
この場合も、上記と同じ要領で再表示させましょう。
【ホーム】
↓
【書式】
↓
【非表示/再表示】
↓
【列の再表示】をクリックします。
アルファベットで書かれていた列が表示されました。
共有データの場合、作成者が変更・加工されて困るものに対して、上記の方法で非表示設定されている可能性があります。
共有されたデータが上記のように非表示設定となっている場合は、前もってデータ共有担当者に「再表示しても構わないかどうか」を確認してから参照すると良いでしょう。
エクセルのコメントを表示にする
エクセルにはセルそれぞれにメモを残すこともできます。
Excel2016以前のバージョンでは、コメントという名称でしたが、Excel2019以降は【メモ】という新名称になっています。
ここではコメント改めメモの表示/非表示の方法について解説します。
メモの表示/非表示設定
セル内にメモを残しました。現在は表示されていませんが、マウスをメモのあるセルにあてることで表示される状態です。
このメモを、常時表示させるよう設定して忌みましょう。
メモのあるセルを選択し右クリックを押しましょう。
するとセル内でできる複数の項目が一覧表示されます。
下の方に赤枠で囲った【メモ表示/非表示】と書かれた項目があるのでクリックしましょう・
メモが常時表示されるようになりました。
この方法を用いることで、エクセルを複数の人に共有する場合に、変更点があった箇所や、記入してもらいたい箇所などにわかりやすく目印として残せるだけでなく、メモを用いて記入方法などを指示することができるため、エクセルを社内で使用する方には非常に使い勝手の良いツールと言えます。
解決した場合は非表示にするなどしてあげることで、共有者も確認しやすいので、ぜひこの方法を覚えておくと良いでしょう。
まとめ
エクセルにまつわる表示には、
- エクセルのリボン・数式バーの表示
- セルの行・列の表示
- 見出しの表示
- セル内の表示
など複数の表示/非表示の設定ができることがわかってもらえたと思います。
使える項目が多ければ多いほど、表示/非表示にできる項目も必然と増えるんですね。
今回の記事ではエクセルにおけるさまざまな表示について解説しました。
あらゆるシーンでうっとうしく感じていたツールの非表示方法が分かったことによって、必要な部分のみを表示できるようになり、データ参照がしやすくなることでしょう。
また、ご自分からエクセルデータを共有したい場合も、メモ機能を随時表示する方法や、加工・修正されないようリボンなどの非表示設定することで、エラーなどを防ぎながらデータを確認してもらうことができます。
ぜひ、あらゆるツールの表示/非表示方法を覚え、必要に応じて作成したエクセルデータを守りながら共有できるようにしましょう。