「書類送付時の添え状はどのように書けば良いの?」と、書類送付について悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
ビジネスで書類送付を行う際、添え状を一緒に送ることがマナーとなっています。しかし、添え状をどうやって書けば良いのか、どんなマナーがあるのか知らない方もいるでしょう。
今記事では、書類送付時に同封する添え状について、書き方やテンプレートを紹介します。今記事を参考に、ビジネスで書類送付する際に失敗しないよう、添え状についての理解しましょう。
目次
書類送付(添え状)とは?
添え状とは、ビジネスにおいて書類を送付する際やFAXで送信する際に、内容物と一緒に送付する書類のことを指します。
ビジネスでは、見積り書や請求書、契約書など数多くの書類のやりとりが発生します。そして、これらの書類を送る際に欠かせないのが添え状です。
添え状は送り状、送付案内状、書類送付書などさまざまな名称で呼ばれることがあります。しかし、目的は同じです。添え状は手書きの他、Word(ワード)やExcel(エクセル)で作成することもあります。
また、会社間にとどまらず、個人間で書類や資料を送る際にも、簡易な添え状を一緒に送ることが慣例となっています。新卒の就活や転職活動の際にも、履歴書や職務経歴書を送るときに添え状を送ることが一般的です。
そのため、添え状は書類のやりとりに欠かせない存在と言えるでしょう。
ビジネスにおける書類送付書(添え状)を送る役目
ビジネスで書類を送付する際、なぜ添え状が必要なのでしょうか。ここでは、添え状が果たす3つの役割を紹介します。
挨拶
添え状を送る主な役割の1つは、挨拶です。ビジネスにおいて最も丁寧な文書の渡し方は、先方に出向いて、直接手渡しする方法が挙げられます。
しかし、現代では手渡しで渡すことは難しいでしょう。しかし、郵便やファックスで送ると挨拶ができません。そのため、その代わりとして添え状を一緒に送り、挨拶としているのです。
通知
添え状の役目の2つ目は、送付する書類にどのような物があるのかをまとめて通知することです。添え状で通知する項目について、具体的に紹介します。
【添え状にて通知すること】
・送付する書類の目的
・書類や資料、サンプルなど送付物の内容
・送付物の差出人、担当者、住所や電話番号
・送付物の個数、枚数など
これらを伝えることで、以下の効果が期待できます。
・添え状で通知した内容物と実際に届いた内容物に差があるか確認できる
・宛先が間違ってしまった際、誤送信を知らせてくれる
補足説明
添え状では、定められた書面の中で知らせることができない内容を付け加える役割も担っています。たとえば、以下のようなケースが挙げられます。
・添え状に記入する補足説明例
・署名捺印をして返送して欲しい場合
・重点的に目を通して欲しい項目を知らせる場合
・連絡をもらう期日を伝える場合
書類の本文では伝えられない内容を補足することも、添え状の大事な役割なのです。
添え状の役割には、挨拶、送付する書類の通知、補足説明の役割があります。
書類送付書(添え状)の書き方
実際に書類を送る際、添え状をどのように書けばいいか迷う人も多いのではないでしょうか。ここでは、添え状の書き方について紹介します。書類を送る際はこれから紹介する添え状の書き方を参考に作成してみてください。
1:挨拶文
添え状の書き出しでは、まず挨拶文を盛り込みます。ビジネスの場面で添え状を送る場合には、一般的に頭語と結語を利用します。
【頭語と結語の組み合わせ例】
・頭語 「拝啓」 結語 「敬具」
・頭語 「謹啓」 結語 「謹白」
・頭語 「前略」 結語 「草々」
頭語と結語には、これらの組み合わせがあります。書類の送付先との関係性で、適した組み合わせを選びましょう。また、一般的に時候の挨拶は記載してもしなくても問題ありませんが、記載した方が丁寧です。
2:差出人情報
書類を送るあなたの情報を記載しましょう。具体的に記載すべき項目は、以下の通りです。
・日付(添え状を作成した日または送付した日)
・社名
・郵便番号、住所、電話番号(ファックスの場合は、ファックス番号)
・所属部署名
・担当者名
なお、社印や担当社印は必要に応じて押印しましょう。
3:タイトル
添え状のタイトルを記載するようにしましょう。タイトルは、送付物によってアレンジして構いません。書類を送る場合は、「書類送付のご案内」が一般的なタイトルです。
書類以外にも資料などを送る場合は「資料送付のご案内」と内容物に合わせてタイトルを変更すると良いでしょう。
4:添付書類
添え状には、添付する書類の内容を一覧で見られるように記載しましょう。代表的な書き方の例を紹介します。
【添付書類の代表的な書き方】
・添付書類 見積り書 1部
・添付書類 仕様書 1部
・送付物 返信用封筒 1部
「添付書類」の右側に同封する書類の内容と部数を記載します。また、同封物が書類でない時は、「送付物」や「送付内容」としましょう。
5:備考欄
添え状の最後に補足することがあれば、備考欄に記載しましょう。必ず記載しなくてはいけないものではありませんが、一言手書きでメッセージを残すと良い印象を与えることができます。
とくに、営業の場合は、一言「ご不明点があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。」と記載すると良いでしょう。
書類送付書(添え状)のテンプレート
一般的な添え状の雛形を紹介します。書類送付時の参考にしてください。
_________御中令和○年○月○○○様東京都○○区○○ 1-2-3株式会社○○営業部 ○○ 書類送付のご案内 謹啓貴社におかれましては、貴社におかれましては益々ご清祥のことと心よりお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。早速ではございますが下記の素類をお送りいたします。ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。 敬具 記 添付書類 ○○ ○部添付書類 ○○ ○部 備考 |
書類送付書(添え状)を手書きする際のポイント
添え状を手書きで作成する際のポイントを8つ紹介します。なお、手書きで添え状を作成する際は縦書きが基本になりますので、注意してください。
頭語を記載
添え状の礼儀として、本文には頭語と結語を忘れずに記載しましょう。まず、本文の冒頭に頭語を記載しましょう。頭語と結語の組み合わせは相手との関係性で選んでください。
時候の挨拶を記載
頭語の後に時候の挨拶を記載しましょう。時候の挨拶は定型文で問題ありません。
内容物を記載
送付する内容物について、箇条書きで記載しましょう。具体的な書き方としては、送付する書類の種類と部数を記載してください。
結びの挨拶を記載
本文の最後に結びの挨拶を記載しましょう。こちらも時候の挨拶同様、定型文で問題ありません。営業で目を通してもらいたい場合は、一言「ご検討のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。」など手書きで記載すると効果的です
結語を記載
添え状の礼儀として、結びの挨拶の後に結語を忘れずに記載しましょう。記載する位置は、結びの挨拶の次の行に下に詰めて記載します。
結語の次の行に日付を記載
結語を記載した次の行に、日付を記載します。日付は郵送する日を、漢数字で記載することに注意しましょう。
なお、年度は西暦でも和暦でも好みで選択して問題ないですが、他の内容物と同じ表記になるように注意しましょう。
自分の名前を記載
自分の名前は、日付を記載した次の行の下側に記載しましょう。マナーとして名前の最後に1文字分余白を設けるようにしましょう。
宛名の記載
宛名は上詰めで記載しましょう。1行目に送り先の企業名を正式名称で記載し、2行目に担当の部署、相手の名前を記載してください。フルネームが分からなければ名字だけでも問題ありません。
まとめ
書類送付(添え状)とは一体何なのか?ビジネスにおいて添え状を送る役目や、添え状の書き方、添え状のテンプレート、添え状を手書きする際の書き方など紹介しました。
添え状の役割には、「挨拶」「送付する書類の通知」「補足説明」の役割があります。そのため、ビジネスで書類を送付する際に欠かせないものとなっています。ぜひ今記事を参考に、書き方をマスターしましょう。