「どのような働き方をしている時に過労で倒れてしまうの?」
「過労で倒れた時はどのような症状があるの?」
日々、忙しく働いている心身ともに負担を感じることがあるでしょう。その負担を放置しておくと過労で倒れてしまうリスクが高まります。この記事では過労で倒れてしまう働き方や、過労で倒れそうな時の症状について解説します。自身の働き方が過労に繋がらないか確認してみましょう。
目次
過労とはどんな倒れ方?
過労とは、「働きすぎて心身のいずれかに変調をきたしている状態」です。たとえば、業務が忙しく残業ばかりで肉体的な負荷が増えたり、プレッシャーがかかり精神的にストレスがかかった結果、血管に負担をかけたりするなど、ホルモンのバランスが乱れてしまうのです。
過労で倒れてしまう時は、疲れによる身体の疲労や過度のストレスになどで血圧が上がり、損傷を受けた血管が不整脈や脳出血、くも膜下出血などの病気を引き起こしてしまった時です。
過労により血管系の病気で倒れたら、復帰後も健康状態は十分に回復せず、重大な影響が残ったままになってしまう恐れがあります。その他に、もうつ病といった精神疾患にかかる人もいます。
このように、予兆なく突然倒れるわけではなく、仕事で心身のいずれかに負荷がかかり、限界を超えたしまった際に過労で倒れてしまうのです。
過労の症状
過労になるとどのような症状が出てくるのでしょうか。ここでは、過労の具体的な症状について紹介します。もしいずれかの症状に該当している場合は、過労で黄色信号かもしれませんので休養を取るなどの処置を検討しましょう。
・めまい
・頭痛
・肩こり
これらの症状は単なる疲れと見過ごしがちですが、過労のサインかもしれないので長引く場合は注意が必要です。
・不眠
・吐き気
・生理不順
・食欲低下
これらの症状は、体調が優れない時に現れる症状でもあります。しかし、過労のサインの1つでもあります。仕事が忙しすぎたりプレッシャーがかかったりしている場合には過労としての症状かもしれないので注意しましょう。
・鼻血
・血尿
・耳鳴り
・難聴
・胃痛
・じんましん
・ヘルペス
これらは明確な症状が出ているので、過労を疑って病院に行くことや職場の人に相談するなどしましょう。
これらの症状以外にも、「仕事に集中できない」「やる気が起きない」「ミスが増えた」「朝布団から出れない」などの症状は精神的な症状かもしれません。
悪化すると高血圧や糖尿病、心臓病などの病気を引き起こし過労で倒れてしまうことに繋がりかねませので、自分の体をよく観察しましょう。
過労の前兆
過労で倒れることを防ぐためにも、日頃から心身のストレス状態を自分で把握しておくことが重要です。ここでは「過労の前兆かも?」と感じた時にチェックする項目を紹介します。
該当する項目が多いと過労の可能性が高いので注意が必要です。
ミスの増加
仕事中にミスが増えると、過労の兆候かもしれません。疲れが溜まり、集中力が低下している可能性があります。注意力が散漫になり、今までは起こさなかったミスが起きるようになったり、忘れ物が増えたりします。
自信がなくなる
特に理由なく、自信を無くしてしまう時も過労かもしれません。また、前向きに仕事に取り組めない、やる気が起きないなどの感情も注意が必要です。
寝つきが悪くなる
疲れているのに夜なかなか寝付けなかったり、寝付けてもすぐに目が覚めてしまうなどの場合も注意が必要です。十分に睡眠時間を確保できておらず、体も頭も休まらずに疲労がどんどん蓄積されてしまいます。
食欲不振
食欲がわかないのも、過労が原因かもしれません。消化器官へ血液が十分に届いておらず、機能が低下している恐れがあります。胃腸はストレスを感じやすい器官で、そのままにしておくと胃潰瘍などの重度の病気になってしまう恐れがあります。
立ちくらみがする
疲れからバランスを保てず、立ちくらみをしてしまうケースもあります。貧血やメニエール病などの病気の可能性もあります。また、うつ病でもめまいや耳鳴りを感じることがあります。
頭痛がする
頭痛がひどく仕事ができない、立ち上がれないといった前兆もあります。市販の頭痛薬を飲んで症状を抑えようとする人もいますが、薬には副作用があります。かえって症状が悪化してしまうこともあるので注意しましょう。
吐き気がする
ストレスによって消化をサポートするセロトニンの分泌が減り、消化不良によって吐き気をもよおしてしまいます。特に、寝起きの際に吐き気がある場合は、症状が悪化している可能性があります。
文字が書きにくい
うつ病や自律神経失調症の場合、血行不良でいつものようにペンを握れず、文字がうまく書けないことがあります。また、手足が重くて動かせないというケースもあります。
人間関係でトラブルが増える
小さなことが気に障り、周囲の人とトラブルが増えてしまうこともあります。疲れによってストレスが溜まっているせいもあり、イライラして家族や職場の同僚、友達とのコミュニケーションがうまくいきません。
過労の兆候には、さまざまなものがあります。しかし、寝つきの悪さやミスが多い程度では気に留めない方も多く気付きにくいのです。当てはまる症状が多い方は、過労を疑っておきましょう。
過労になりやすい働き方
ここでは、過労につながる働き方について紹介します。自分の働き方は問題がないか、以下に該当していないかチェックしてみましょう。
・週60時間以上の勤務
・月80時間以上の残業
・夜勤の発生する不規則な労働
・十分な睡眠が取れずに日々仕事をしている
・顧客や会社から過度なプレッシャーをかけられている
・高い営業ノルマが課せられている
一般的に過労になりやすい働き方は、長時間労働です。厚生労働省は、「(過労による疾患は)発症前2ヶ月間ないし6ヶ月間にわたって、1ヶ月当たりおおむね80時間を超える時間外・休日労働が認められる場合は、業務と(過労による疾患の)発症の関連性が強い」としています。
そのため、残業時間が増えれば増えるほど、健康上のリスクが高まっていくのです。
また、職場での過度なプレッシャーや高い営業ノルマは、それらをクリアするために結果として長時間労働に繋がる確率が高くなります。そして、肉体的な負荷だけでなく、同時に精神的なストレスもかかってしまうため、より過労に繋がるリスクがあります。
\仕事から逃げたい時はどうすべき?/
過労で倒れるのを防ぐ方法
最後に、過労で倒れるのを防ぐためにおすすめの、2つの方法を紹介します。自分の体は自分で守るしかありません。過労の兆候が見えたら、倒れるのを防ぐためにすぐに対策を行いましょう。
体を休ませる
1つ目の方法は体を休ませることです。長時間労働やプレッシャーによるストレスで心身が疲れている時は、積極的に体を休ませてください。体を休ませる時に大事なことは、十分に睡眠をとることです。人によって必要な睡眠時間は異なるので、まずは自分に合った睡眠時間を探しましょう。
また、カレンダー通りに勤務している場合は、就寝時間、起床時間を毎日一定にするように心がけてください。生活のリズムが整うことで、睡眠の質を高めることができます。
仕事を辞める
2つ目の方法は仕事を辞めることです。極端なように感じられますが、ストレスとなる要因から離れることで過労によって倒れてしまうリスクを下げることになります。
数日休むことでも体の疲労は減少しますが、「仕事に行かなければいけない」「任された仕事を終えなくては」といったプレッシャーが常につきまといます。このプレッシャーも過労につながるため、今の職場がストレスの元となっているのであれば、思い切って仕事を辞めるのも1つの方法なのです。
ポイント
過労を防ぐには、十分な睡眠を取り体を休ませること。それが難しいような仕事であったり、ストレスが強い場合には、仕事を辞めるのも方法の一つです。
\仕事のストレスで限界な時は?/
まとめ
過労とはどんな倒れ方なのか、過労の症状、過労の前兆、過労になりやすい働き方、過労で倒れるのを防ぐ方法を紹介しました。
過労は突然倒れるわけではなく、必ず前兆や症状が存在します。最初は小さなことなので、とても気付きにくいでしょう。特に日本人はとても真面目で努力家なため、「残業なんでみんなしている。これぐらいできて当たり前だ」「疲れているのは気のせいだ」なんて思い無理しがちです。
しかし、ちょっと疲れているだけなんて思いそのまま頑張ってしまうと、最悪の場合過労死につながってしまいます。会社はあなたの体や人生を守ってはくれません。日頃から自分の体の状態を把握し、体を一番に考えてあげましょう。