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「ご案内」を使うべきシーンと正しい使い方を解説 言い換え表現や注意点も

ビジネスシーンに留まらず私生活でも見かけることの多い「ご案内」という言葉。相手になにかをお知らせする際に使いますが、正しい敬語を組み合わせた使い方はできていますか?この記事では「ご案内」の正しい使い方や類語などについて解説します。「ご案内」を使う際の注意点にも触れていますから、この記事を通じて社会人としてふさわしい語彙力を学んでいきましょう。

目次

「ご案内」とは

取引先や顧客などに対して使うことの多い「ご案内」という言葉。私生活でもあらゆる場所で見かけることの多い言葉ですが、「案内」とは具体的にどういった意味があるのでしょうか。辞書で「案内」について調べてみると、

案内
[文案の内容の意から内部の事情の意に変化][内容・事情などを]知らせること(文書)行くべき道やその土地などの事情を教えること。その場所の地理や内部の事情に通じている人。取次ぎ。
引用:新明解国語辞典

と記載されていて、なにかについて知る人、または知っていることを教える人などを示します。「案内」という言葉に接頭語である「ご」を付けることで、目上の人や顧客などに対して「案内させていただきます」といった意味として伝えられるほか、「案内」に「人」を付けて「案内人」とすることで、「案内する人」と表現することができます。状況によって多用可能な言葉のひとつです。

「ご案内」と「御案内」

封書やハガキなど、郵便物の多くは「御案内」と表記しますが、「ご案内」とどのような違いがあるかご存じですか?公用文では「お」や「御」に続く語が漢字である場合、原則として「御」と表記し、平仮名が続く場合は「お」と表記されることになっています。一般的に「御」を使用する場合は堅苦しい印象を与えてしまうため、やわらかい印象に変えるために「ご」や「お」と平仮名で表すことが多いです。

「ご案内」の正しい使い方

「ご案内」の表記について理解できたら、今度は正しい使い方について学んでいきましょう。正しい「ご案内」を使えるようになれれば、ビジネスシーンだけでなく、多岐にわたって活用できますからしっかり身につけましょう。

「ご案内」の接頭語「ご」について理解しよう

「ご」や「お」など、言葉の頭に付ける接頭語。具体的に、

謙譲語自分を謙って使う場合
丁寧語相手に対してに敬意を表し丁寧な印象で伝える場合
尊敬語相手の行動を表す言葉に付ける場合

として表現されます。つまり「案内」を使う状況によって、接頭語である「ご」はあらゆる敬語として表現できるということです。この部分を念頭に置いて正しい敬語の使い方を学んでいきましょう。

「ご案内します」は敬語にあたる

上記の表で確認するとわかるように「ご案内します」は正しい敬語表現となります。なぜなら接頭語である「ご」の後に丁寧語である「ます」が付いているからです。ただし、「ご案内します」のみでは相手に敬意を表した言葉が不足しているため、受取手からすれば「丁寧さに欠ける文章」として伝わってしまいます。

「ご案内いたします」は謙譲表現

「ご案内いたします」の場合はどうでしょうか。複数の敬語表現が組み合わさっているため、どこか二重敬語を疑ってしまう方も少なくないでしょう。しかし、「ご案内いたします」を分解してみると、

接頭語
案内主語
いたしいたす(「する」の謙譲語)
ます丁寧語

となり、それぞれ別々の敬語表現を使っていることがわかります。二重敬語の定義は、同一の敬語表現を使って1つの文章を作ることです。そのため、【接頭語+主語+謙譲語+丁寧語】で表記された「ご案内いたします」は正しい敬語表現となります。

<h4>敬語の種類について覚えておこう<h4>

二重敬語の定義を詳しく理解するために、ここで敬語の種類について学んでおきましょう。文化庁の【敬語の指針】を見てみると、

5種類 3種類
尊敬語「いらっしゃる・おっしゃる」型 尊敬語
謙譲語Ⅰ「伺う・申し上げる」型 謙譲語
謙譲語Ⅱ(丁寧語)「参る・申す」型 謙譲語
丁寧語「です・ます」型 丁寧語
美化語「お酒・お料理」型 丁寧語
引用:文化庁【敬語の指針】より

と、敬語の種類は5つに分類されていることがわかります。上記で解説した「ご案内いたします」は【接頭語+主語+謙譲語+丁寧語】と表記されているため、正しい敬語表現であることがわかります。

POINT

接頭語+主語+謙譲語+丁寧語=正しい敬語表現

尊敬語+丁寧語+丁寧語=丁寧語が二度使用されているため二重敬語

「ご案内申し上げます」はより丁寧な謙譲表現

では、上記の表を見ながら、より丁寧な印象を与える「ご案内申し上げます」について確認してみましょう。

接頭語
案内主語
申しあげ「言う」の謙譲語「申し上げる」
ます丁寧語

このように「ご案内申し上げます」は【接頭語+主語+謙譲語+丁寧語】で表現されているため、正しい敬語表現となります。目上の人や顧客、上司などビジネスシーンで幅広く活躍できる言葉のひとつですから、しっかり身につけておきましょう。

「ご案内しております」は相手への敬意を示す

相手への敬意を表する「ご案内しております」について「ご案内申し上げます」同様にチェックしていきましょう。

接頭語
案内主語
動詞「する」の連用形
接続詞
おり「おる」の補助動詞
ます丁寧語

このように、あらゆる言葉の形が連なり、ひとつの敬語を作成していることがわかります。同じ種類の敬語表現を繰り返し使っていないため、「ご案内しております」は正しい敬語表現となります。目上の人や顧客などに対しても丁寧に案内していることを示せるため、こちらも覚えておくと幅広く活用できます。

「ご案内差し上げる」は目上の人にはタブー

次にやや丁寧さにかける「ご案内差し上げる」についてはどうでしょうか。

接頭語
案内主語
差し上げ「やる」「与える」「する」の謙譲語
ます丁寧語

正しい敬語表現ではあるものの、どこかぶっきらぼうな表現と感じる方も多いのではないでしょうか。その原因は「差し上げる」にあります。「差し上げる」とは、

差し上げる
①手に持って高く上げる
②相手に何かを与える「上げる」の丁寧表現。[何をして差し上げましょうか]など
引用:新明解国語辞典

このように2種類の意味があることがわかります。例文のなかでの意味は②であり、何かを与えることを指しています。「物を差し上げる」などこちらからの奉仕の気持ちだけでなく、「お手伝い差し上げます」のように、「やる」といった強い表現としても伝わることがあることから、どこか強い印象を受ける、ややぶっきらぼうな表現と感じてしまうのです。「与える」の謙譲語である「差し上げる」ですが、「与える」にまつわる言葉を使用している時点で「上から目線」「偉そう」と受け取られることがありますから、使用には十分注意しましょう。

「ご案内」の言い換え表現

では「ご案内」の言い換え表現について見ていきましょう。たくさんの言い換え表現を使うことで「ご案内」のバリエーションが増え、さらに言葉の意味を理解することで正しい敬語表現ができるようになります。

お知らせ

「ご案内」と同じ意味を持つ言葉として「お知らせ」があります。「知らせ」の意味には、

知らせ 
①知らせること。通知。
②変事の前兆。
引用:新明解国語辞典

の2つがあり、ビジネスシーンでは「知らせること」「通知」として用いられます。接頭語の「お」を付けることにより「知らせたいことがあります」といった丁寧な印象で相手に伝えることができます。

ご紹介

「ご紹介」も幅広いシーンで見聞きしたことがあるでしょう。「招待」は具体的に、

紹介
[「紹」はつなぐ・取り持つの意]未知の人同士を引き合わせること。[未知のものの内容を解説して人々に知らせること、の意にも用いられる。]
引用:新明解国語辞典

といった意味があり、ビジネスシーンでは主に「見知らぬ人同士をつなぐ場合」「物事について知らせる場合」に使います。「紹介」に接頭語の「ご」を付けることで口頭・文章どちらでも丁寧な印象を与えることができます。文末に「丁寧語」である「ます」を付けることで丁寧な敬語表現となりますから、目上の人や顧客などあらゆる人に対して丁寧な印象を持って伝えることが可能です。

ご招待

「ご招待」も見かけることの多い言葉のひとつ。「招待」には、

招待
何かの催しに客を呼ぶこと。
引用:新明解国語辞典

といった意味があり、接頭語の「ご」を付けることで口頭・文章ともに丁寧な印象を与えます。文末に「ます」を付けることで十分な丁寧語となりますから、目上の人や顧客などあらゆる人に向けて使うことが可能です。

ご説明

「ご説明します」といった言葉を口頭で使うビジネスヒューマンも多いでしょう。「説明」には、

説明
それがどういうものであるか(事情で存在し、また起こったか)を、相手に分かるように(順序を立てて)言うこと。事理・事件を説明する文章。
引用:新明解国語辞典

といった意味があり、接頭語の「ご」、丁寧語の「ます」を付けることで「説明します」よりも丁寧な印象を与えることができます。会議やプレゼン、プライベートなどあらゆるシーンで活用できるため、同時に覚えておきましょう。

「ご案内」における注意点

「ご案内」を使う場合に「丁寧語」の「ます」ではなく「させていただく」「させてください」と使うこともあるでしょう。この場合、

「させて」「 いただく 」「させてもらう」の謙譲語
「させて」「させる」の使役動詞
「ください」「くれ」の尊敬語

のように、「自分のこれから行うことに対して相手に許可を取っている」文章となります。そのため案内する前にワンクッション相手とやりとりを経なければならないため、スムーズに話が進まずまどろっこしく受け取る人も少なくありません。「させていただく」「させてください」を使用する場合には、あらかじめ案内する予定がなかったものの、自分が案内すべきだと思った状況などに留めるなどし、ほとんどの状況では「ご案内します」「ご案内いたします」と伝えましょう。

「ご案内」の英語表現

これから世界に出るなどグローバルな活躍を考えている方や、現在海外企業との取引がある方、海外出張などが多く英語を使う機会が多い方のために「ご案内」の英語表現と例文を紹介します。この段落をしっかりチェックし、あらゆる状況で丁寧な「ご案内」を使っていきましょう。

Information(ご案内)
I’ll show you(ご案内する、します、いたします)
Would you come with me?(ご案内しましょうか?)
Guidance on new releases and products(新しいリリースおよび製品に関するご案内)
We plan to make an announcement when the details regarding the resumption of the concerts has been decided.(再開については詳細が決まり次第ご案内する予定です。)

まとめ

「ご案内」の正しい使い方と意味について理解できたでしょうか。「ご案内」にあらゆる言葉を付属することでより丁寧な印象を与えることがわかってもらえたかと思います。これからのビジネスシーンにおいて、今回の記事で学んだことをしっかりと活用し、語彙力スキルの高い社会人として大いに活躍してください。