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上司へメールを送る場合の状況や注意点を解説 マナーを知って礼儀正しい社会人になろう

仕事上のメールを上司に送る場合、そのマナーや書き方など、気を付けるべき点などを知っていますか?「仕事にまつわる連絡なんだし、いつ送ってもいいでしょ?」と思う方も多いのではないでしょうか。メールというツールですからいつ送っても問題はありませんが、上司が見る状況を察し気遣いを添えてメールできれば、上司も気持ち良くメールを読むことができるようになります。この記事では上司にメールを送る場合の注意点や例文について解説します。

目次

上司へのメール、礼儀的にはOK?

マイボイスコム社による『スマートフォンに関する調査』に目を通してみると、2021年9月に実施された「あなたはスマホを持っているか?」の質問に対し、若年層の10・20代で約98%、30代〜50代で9割前後、70代で8割弱の人が「持っている」といった調査結果を公表しました。つまり、会社に属した人の9割は、スマホを持っているといった計算になります。部下も上司もスマホを持っている環境だからこそ、電話といった相手の都合によっては出られないツールよりも、いつでも好きなときにチェックできるメールを使う機会が増えたと考えられます。一昔前であればメール<電話といった考え方も、今では時代の移り変わりによって、メール>電話が受け入れられています。安易に送れてしまうメールだからこそ、上司に送る場合はそのマナーや送り方に注意すべきと言えるでしょう。

上司へのメールが必要になる状況

では、上司へメールを送る必要性が高い状況について理解していきましょう。

企画書類など確認をお願いしたい場合

取引先へと提出するための書類や企画書などの確認を上司へお願いする場合にメールを使います。この場合、作成した書類などはメールに添付し、訂正・追加項目がある場合はコメントをお願いしたい旨をメール本文に記載すると良いでしょう。メールなど重要な書類を添付する場合においては社内ルールに則り、セキュリティ対策を行ったうえで送信することが重要です。

仕事のアドバイスをお願いしたい場合

作業内容において不明点があったり、職場における悩みなどがあったりした場合も、職場での経験が豊富な上司へメールで相談することも問題ありません。口頭では言い出しにくい場合は「忙しい上司の都合などを考慮したうえでメールを使用した」といったひと言を添えると、TPOをわきまえられる人材であることを示すことができます。なにか相談する場合は、私情を含めた長文になることを避け、困っている部分を端的に伝えましょう。そうすることで、メールを見た上司も相談内容がスムーズに汲み取れ、的確な解決策を打診できるようになります。

仕事量に対して相談したい場合

自分が担当している仕事のボリュームが多く、指定された期日までに終わりそうにないといった状況の場合は、上司へメールで相談することも問題ありません。この場合は仕事を分担してほしい、期日を延ばすことは可能かなど、打開案を提示してメールを送るのが適切です。どうにかして間に合わせようと奮闘しても、期日になって「できませんでした」となってしまえば、上司や職場全体に迷惑を掛けてしまう可能性があります。自分が引き受けたことによって間に合わすことができず、どこか心苦しい部分を感じていたとしても、間に合いそうもないと感じたときにはスムーズな作業ができるよう、こういった相談のメールを送ることが働きやすい環境を作ると言えるでしょう。

上司へのメール 正しい書き方

上司へメールを送信する場合、

*丁寧な文章
*わかりやすい内容

を心掛けるべきです。では、具体的にどのような書き方だと、上司の読みやすくわかりやすい内容となるのでしょうか。

件名で誰からか、内容はなにかを具体的に伝える

多くの人材を抱えていれば、社内メールだけでも多数のメールが来ることを想定し、件名のなかで具体的な内容や緊急度に触れると良いでしょう。

件名:【確認後コメント付きで返信下さい】●●社の企画資料確認のお願い(添付ファイルあり)

例のように、上司にどうしてほしいのか、なにを求めているのかを具体的に伝えています。このような件名にすることで、多くのメールのなかでも件名で一際内容が伝わり、返信を待っていることが伝えられます。

件名:【至急ご確認いただき返信願います】●●社の企画資料確認のお願い(添付ファイルあり)

このように、緊急度が高い場合は「至急」などの文言を付けることで、急ぎで確認すべき内容であり、且つ返信すべき内容であることがわかります。このように、件名からある程度の緊急度や内容に触れておくことで、上司の目に入るスピードも速まると考えられます。

内容は明確・端的に記載する

伝えたいことが多すぎるあまり、そのまま長文を作成して送っていませんか?長文で送れば具体的な内容や、最終的になにをしてほしいのかが上司に伝わりにくくなります。この場合は、内容について明確・端的に記載する必要があります。

●●部長

お疲れ様です。○○社の企画書についてご確認いただきたくご連絡いたしました。
一度目を通していただき、訂正・追加項目等ございましたらコメントをお願いいたします。

このように、

*企画書を送付

*訂正箇所をコメントして返信してほしい

の2点について明確且つ端的に伝えたことで、自分になにをして欲しいのかが一目瞭然です。その結果、上司も行動に移しやすく、確認後のコメントも確実に返信がもらえるようになります。また、急ぎで返信してほしい場合は、

●●部長

お疲れ様です。○○社の企画書についてご確認いただきたくご連絡いたしました。
一度目を通していただき、訂正・追加項目等ございましたらコメントをお願いいたします。
なお、返信は今週木曜までにいただきたく存じます。

このように、期日を明記することで急ぎで返信がほしいのか、まだいくらか余裕があるのかをすぐに判断ができます。

正しい敬語表現を使う

上司へメールをする場合は、正しい敬語を使うのが社会人としてのマナーとなります。しかし、「○○していただけますと幸いです」「心から感謝申し上げます」など、あまりにも丁寧過ぎる文章を送付すると、依頼メールであるのにもかかわらずやや大げさに受け取られてしまいます。また、丁寧な言い回しをしようと意識する余り、かえって誤った敬語を使う人も見受けられます。上司と言えど、仕事におけるメール文章ですので、社内メールのひとつとして適切な表現を用いてメールを送ることが重要です。

上司へのメールで注意するポイント

上司にメールをするうえで、注意したい点も同時に覚えておきましょう。以下の2つの項目は非常に重要ですから、上司にメールをするうえではこの3つについて留意してから送付するようにしましょう。

緊急度、または機密度の高い内容は電話や口頭で

従業員を抱える数が多いほど、社内メールの多さも必然的に増えるのが上司のメールボックスです。そのため、ひとつひとつを遡って確認していると、どうしてもタイムラグが起きてしまい、「読んでくれただろうか」と気持ちが逸るときがあります。気持ちが逸る場合は緊急度が高い内容をメールにしているということ。「読んだか読んでくれてないか」が気になるようなメール内容の場合は、電話や口頭で質問すべきです。上司が休日の場合は電話も繋がりにくい可能性がありますが、メールでの確認よりも電話の方が緊急度の高さを把握できますから、電話や口頭での確認をお願いしましょう。また、機密度の高い書類を送付して確認を促す場合も同様です。あまりに機密度が高く、外部に漏れてしまうと困るような内容に関しては、一度上司に確認すると良いでしょう。「至急確認していただきたい書類があるのですが、機密度が高くメールにて添付することを躊躇しております。問題ありませんか?」など、一度許可を通し、了承された段階で送付しましょう。

相談すべき内容かをしっかり吟味する

仕事における相談や、人間関係における相談など、経験豊富で頼れる上司だから話を聞いてもらいたいと思うこともあるでしょう。悩みが大きければ大きいほど感情的に伝わりやすく、またダラダラとした内容になりがちです。しかし、先述しているように、感情に任せて長文となれば上司も内容が汲み取りにくく、適切な解決策を打診することが難しくなってしまいます。まずは相談したい内容をしっかりと吟味し、そのうえで私情を挟まずどういった解決策があるのかを明記してメールを送付するようにしましょう。

上司へのメール例文

上司へメールを送る場合、どのようなメール内容だと具体的に伝えることができるのでしょうか。ここでは、これからのビジネスシーンにおいて必須となる上司へ送るメールの例文について紹介します。この方法をしっかりとマスターし、明確且つ端的なメールを送付できるようにしましょう。

書き出しの部分

上司になにか相談する場合や確認を促したい場合は、書き出しに挨拶文を添えて送付しますが、仕事におけるミスなどの謝罪にメールを用いる場合は唐突な印象を受け、不快に感じられることがあります。メールの書き出し部分はいくつかバリエーションを持って臨機応変に対応できるようにしましょう。

<例文>
①○○部長、お疲れ様です▲▲です。
 先日お話しさせていただいた●●社の企画書についてなのですが、今一度ご確認をお願いしたくメールをさせていただきました。

②○○部長、お疲れ様です。▲▲です。
 この度は●●社の企画書についての返信が遅くなり誠に申し訳ございませんでした。
 今後は早急な対応を心掛けさせていただきます。早速●●社の企画書についてですが、 など

依頼などに対しての返信の場合

上司からの依頼などに対して返信する場合は、以下の例文のように返信するのが正しいマナーです。

<例文>
①○○部長、お疲れ様です▲▲です。●●社の企画書について承知致しました。
 早速対応させていただきます。

②○○部長、お疲れ様です。▲▲です。●●社の企画書について承知いたしました。
 恐縮ですが●●社の企画書の■■について質問させていただきたいのですがよろしいでしょうか? など

お礼や感謝を伝える場合

上司に対して、お礼や感謝を伝える場合のメールは以下のように作成しましょう。

<例文>
①○○部長、お疲れ様です。▲▲です。お休みのところ早急にご対応いただき感謝いたします。
②この度は早々に●●社の企画書をご確認いただきありがとうございました。 など

謝罪などを送付する場合

自分の起こしたミスなどに対して謝罪をする場合は、以下のように「何について謝罪しているのか」「今度どうするか」を合わせて送付しましょう。

<例文>
①○○部長、お疲れ様です▲▲です。●●社の企画書の件誠に申し訳ございませんでした。
 深く反省し、今後より早急な対応を心掛けさせていただきます。

②○○部長、お疲れ様です。▲▲です。この度は●●社の企画書についての返信が遅くなり誠に申し訳ございませんでした。
 今後は丁寧に作業を進めるとともに、迅速な対応を意識しながら仕事に取り組んで参ります。 など

依頼をしたい場合

上司に対してなにかお願いをしたいときや依頼を送る場合は、あくまでも低姿勢で送ることが必要不可欠です。また、ひと言感謝を添えるとともに、申し訳ない気持ちも合わせて添えることで、上司に対して申し訳ない気持ちであるものの、どうかこの件だけお願いしたいといったニュアンスで伝えることができます。

<例文>
①○○部長、お疲れ様です▲▲です。
 先日お話しさせていただいた●●社の企画書についてなのですが、今一度ご確認をお願いしたくメールをさせていただきました。
 誠に勝手なお願いですが、今週火曜日までに返信いただきたく存じます。 など

現状報告をする場合

上司との間には報告・連絡・相談の「ホウレンソウ」が必要不可欠です。ここでは現状報告、つまり「ホウレンソウ」の「ホウ」についてメールを送る場合の例文を紹介します。

<例文>
①【上司からの依頼メールに対して確認後】承知いたしました。さっそく取り掛かります。
②○○部長、お疲れ様です。▲▲です。現在の業務の作業進捗についてご報告いたします。 など

締めくくりの部分

締めくくりの文章が欠けていると、どこかせっかちな印象を与えたり、中途半端な印象を与えたりと、せっかく丁寧に作成したメールも台無しになる可能性があります。メールはいつでも書き出しと本文(用件)に合わせて、丁寧な締めくくりでまとめることが社会人としてのマナーです。

<例文>
①大変お手数をお掛けし恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
②今後ともご指導ご鞭撻のほどお願いいたします。 など

まとめ

上司へのメールは、現在では必要不可欠なコミュニケーションツールのひとつです。基本的なマナーができていなければ『顧客に対してもそういった内容を送っているのだろうか?』と上司が不安視してしまい、指摘されるきっかけになることも少なくありません。社会人としてのマナーができる人材として評価されるためには、敬語やメールの正しいマナーをしっかりとマスターすることが重要であることを今一度再確認しましょう。