日本では、昔に比べると新しい働き方が増えています。
新しい働き方の一つとして「パラレルワーカー」をご存じでしょうか。
数十年前の日本では、一つの企業で長く働くことが正しいという考えが一般的でした。
しかし、大手企業でも従業員の終身雇用を保証することが難しくなった今の時代で、昔とは違った働き方が主流になりつつあります。
今回は多様な働き方の一つである「パラレルワーカー」について詳しく解説していきます。
この記事を読むことで以下のことが分かります。
・パラレルワーカーについて
・パラレルワーカーのメリット・デメリット
・パラレルワーカーの仕事内容
・パラレルワーカーに必要なスキル
目次
パラレルワーカーとは
パラレルワーカーとは、複数の仕事を同時にこなしている人を指します。
そもそもパラレルとは英語で「平行」という意味で、パラレルワーカーは並行して仕事をする人というようなニュアンスになります。
パラレルワーカーは同時に複数の仕事をこなす人ですが、必ずしも全てが利益を求めるための仕事とは限りません。
たとえば、仕事でデザイナー活動をし、別の仕事でボランティア活動をしている人のこともパラレルワーカーと呼ばれます。
パラレルワーカーが流行りだしたのは、2019年3月に労働基準法の一部が削除されたことにあります。
労働基準法の就業規則である「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。」が解除されたことにより、複数の仕事を同時にこなす人が増えました。
パラレルワーカーと副業の違い
パラレルワーカーと副業の違いは、複数の仕事の中で本業とした仕事があるかどうかの違いです。
パラレルワーカーは、受け持っている複数の仕事一つ一つが本業になります。
逆に、副業というのは本業という1本の大きな仕事をメインとして活動します。
そのため、本業と副業としての仕事では、仕事量の比率が大きく変わるのです。
また副業以外に「兼業」という言葉もありますが、「兼業」はパラレルワーカーとほとんど同じ意味で、抱えている複数の仕事量の比率は同じくらいです。
パラレルワーカーのメリット5選
パラレルワーカーで働くメリットを紹介します。
メリットを知ることで、パラレルワーカーが自分に合っている働き方なのか知ることができます。
パラレルワーカーのメリットは、以下のとおりです。
①キャリアアップがしやすくなる
②収入が増える
③収入源を増やせる
④自分の市場価値を高めることができる
⑤自由な働き方ができる
①キャリアアップがしやすくなる
パラレルワーカーで働くメリットの1つ目が、キャリアアップがしやすくなることです。
パラレルワーカーとして働くことで、一度に経験できる業務内容が増えます。
そのため、複数の経験が身に付き自分の市場価値を高めることができるでしょう。
本業のみの場合だと、一つのスキルしか身につかず、他の分野に転職する際に未経験からの採用となります。
しかし、パラレルワーカーとして働くことで本業という概念に縛られず、幅広い仕事の経験から、転職する際に就職企業から待遇される可能性が上がります。
②収入が増える
パラレルワーカーで働くメリットの2つ目が、収入が増えることです。
収入が増える理由は、自分のスキルがアップするからです。
パラレルワーカーで働きさまざまな経験を積むことで、幅広い分野に精通できます。
さらに、人脈が広がることで、経営者との出会いから給料の高い勤め先が見つかることも珍しくありません。
パラレルワーカーとして働き続けると、自然と収入が増えていく傾向にあります。
③収入源を増やせる
パラレルワーカーで働くメリットの3つ目が、収入源を増やせることです。
本業のみのサラリーマンであれば、一本の収入源しかなく、会社が倒産してしまった場合に収入は0円になってしまいます。
しかし、パラレルワーカーとして働くことで収入源を分散させることができ、勤めている会社が倒産したとしても収入が0円になる可能性は低くなります。
現代では大企業だとしても、経営困難による人件費の削減により突然の解雇宣言をされてもおかしくない時代となりました。
そのため、収入源を増やせることはパラレルワーカーとして働く最大のメリットとも言えるでしょう。
④自分の市場価値を高めることができる
パラレルワーカーで働くメリットの4つ目が、自分の市場価値が高まることです。
一つの分野に縛られない働き方は、さまざまなスキルを身に付けることができます。
そして、さまざまなスキルを持っていると、その人の市場価値は高まります。
市場価値を高めると、単価の高い仕事を任せてもらえたり、仕事を管理する役割に回ることができるので、自分の時間を作ることができるようになるでしょう。
そのため、パラレルワーカーとして働くことは、本業一本で働いているサラリーマンよりも人生の時間が増え、選択肢が広がる可能性が上がります。
⑤自由な働き方ができる
パラレルワーカーで働くメリットの5つ目が、自由な働き方ができることです。
パラレルワーカーは、1つの仕事をメインとして捉えません。そのため。自分の好きな働き方ができます。
たとえば、このようなスケジュールにすることも可能です。
・月曜日 自宅でWebデザイナーの仕事
・火曜日 自宅でWebデザイナーの仕事
・水曜日 休日
・木曜日 株などの投資
・金曜日 休日
・土曜日 動画配信
・日曜日 休日
パラレルワーカーは、自分の好きな仕事スケジュールを組むことができます。
休日を好きな日に決めたり、働く時間を夜だけにしたりと、好きな時間でやりたい仕事に積極的に挑戦できるのが、パラレルワーカーの特徴です。
パラレルワーカーのデメリット5選
パラレルワーカーに興味があるのであれば、デメリットも理解しておきましょう
パラレルワーカーのデメリットは、以下のとおりです。
①自分で仕事を管理する必要がある
②スキルが上がらないと稼ぐことができない
③収入が不安定
④福利厚生がない
⑤覚える業務内容が沢山ある
①自分で仕事を管理する必要がある
パラレルワーカーで働くデメリットの1つ目が、自分で仕事を管理する必要があることです。
パラレルワーカーとして働くと、仕事をする時間や稼働日を仕事の納期から逆算してスケジュールを決める必要があります。
そのため、仕事をすぐに休んでしまう人や体調を崩しやすい人は、仕事のスケジュールが思うように進まず、大変な思いをしてしまう可能性があります。
なので、パラレルワーカーは自分に甘い人や体調管理ができない人には、オススメすることができない働き方です。
②スキルが上がらないと稼ぐことができない
パラレルワーカーで働くデメリットの2つ目が、スキルが上がらないと稼ぐことが難しいことです。
パラレルワーカーが稼ぐ給料は、その人のスキル次第で大きく変わります。
そのため、自分のスキル向上を意識していかなければ、給料が中々思うように上がらないでしょう。
また未経験からスタートするような業界の仕事をフリーランスや個人事業主で働く際に、ある程度のスキルが定着するまでは、最低賃金以下の収入も珍しいことではありません。
③収入が不安定
パラレルワーカーで働くデメリットの3つ目が、収入が不安定なことです。
会社に雇われている人と違い、パラレルワーカーは給料の保証がされていません。
そのため、会社員の平均以上の収入がある月もあれば、会社員の半分以下の給料まで下がってしまう可能性もあります。
収入が不安定な点に関しては、パラレルワーカーで働く大きなデメリットになるでしょう。
④福利厚生がない
パラレルワーカーで働くデメリットの4つ目が、福利厚生がないことです。
会社員であれば、有給などの従業員側に大きなメリットとなる福利厚生が沢山あります。
しかし、パラレルワーカーは福利厚生がないので、体調不良で仕事を休んでしまった場合に給料は1円も発生しません。
また社会保険や厚生年金などは、会社に所属していると半分の金額を会社側が負担してくれます。
しかし、 パラレルワーカーとして働くと全額自分で負担することになるので、支払う税金もサラリーマンより高くなる傾向にあります。
⑤覚える業務内容が沢山ある
パラレルワーカーで働くデメリットの5つ目が、覚える業務内容が沢山あることです。
パラレルワーカーとして働くと、自分のスキルアップに期待できます。しかし、そのためには新しいことを常に覚えていく必要があるのです。
会社員であれば、自分に割り振られた仕事をこなしていくだけで給料が貰えるので、新しいことは覚えなくてもお金はもらえます。
しかし、パラレルワーカーとして働くには自分のスキル向上が必要不可欠なため、常に新しい事を学んでいく必要があり、業務量が増えることになるでしょう。
パラレルワーカーの主な仕事
実際にパラレルワーカーには、どのような仕事があるのでしょうか。
パラレルワーカーとして働くにはバイトやボランティア活動など幅広くありますが、こちらで紹介するのは、在宅でも手軽にできる仕事です。
・オンライン家庭教師
・Webデザイナー
・投資家
・Webライター
・カスタマーサポート
・イラストレーター
・テレアポ
・インフルエンサー
・ブロガー
・ハンドメイドアクセサリー販売
・動画配信
・システムエンジニア
・物品販売
以上がパラレルワーカーとして在宅でできる仕事です。
最近はコロナの影響によりテレワークが増え、自宅で簡単にできる仕事が以前よりも人気になりました。
上記の仕事は、どれもスキルが必要となる仕事が多いですが、未経験者でも始めることができる仕事なので挑戦してみると良いかもしれません。
パラレルワーカーに必要なスキル3選
パラレルワーカーとして求められるスキルを3つ紹介します。
①専門的な知識や能力
②仕事のスケジュール管理
③コミュニケーション能力
パラレルワーカーとして働いていきたいと感じたら、この3つのスキルがあればお金を稼ぐ能力があると言えるでしょう。
1つでも多くのスキルを習得していきましょう。
①専門的な知識や能力
パラレルワーカーとして求められるスキルの1つ目が、専門的な知識や能力です。
専門的な知識や能力は、実践を経験しながら身に付けていくのも悪くはありません。
しかし、パラレルワーカーとして働く前に、一般の人では出来ない、または知らないような専門的な知識や能力を勉強しておくと、パラレルワーカーになってもすぐに稼ぐことができます。
とくに、Web系の仕事はスキルも持っている人が業界に少ないため、常に人員不足になっています。
何のスキルを勉強しようか迷っている場合は、Web系のスキルを身に付けることがオススメです。
②仕事のスケジュール管理
パラレルワーカーとして求められるスキルの2つ目が、仕事のスケジュール管理です。
仕事のスケジュール管理ができることは、パラレルワーカーになるための最低条件と言えるでしょう。
スケジュール管理ができないと仕事の納期が遅れてしまいクライアントからの信頼が無くなってしまいます。
また、自由な時間を遊びに使ってしまい、収入が稼げない可能性もでてくるでしょう。
パラレルワーカーとして働くなら、しっかりとしたスケジュール管理は必須のスキルとなります。
③コミュニケーション能力
パラレルワーカーとして求められるスキルの3つ目が、コミュニケーション能力です。
コミュニケーション能力は、仕事の打ち合わせをする際に必要となります。
コミュニケーション能力が無いと仕事のやり取りが上手くいかず、クライアントの信頼が無くなってしまい長続きしません。
なので、最低限のコミュニケーション能力は必要不可欠と言えるでしょう。
パラレルワーカーについてのまとめ
今回は、パラレルワーカーについてまとめました。
パラレルワーカーとは、平行して複数の仕事を同時にこなす人のことです。
将来なりたいと考えているのであれば、メリットとデメリットをしっかりと理解した上で行動するようにしましょう。
パラレルワーカーは、人生の選択肢を増やしてくれる働き方なので、理想的な生活に近づけるチャンスでもあります。
パラレルワーカーになるためには、積極的に行動していくことが大切です。
パラレルワーカーのメリット
①キャリアアップしやすくなる
②収入が増える
③収入源を増やせる
④自分の市場価値を高めることができる
⑤自由な働き方ができる
パラレルワーカーのデメリット
①自分で仕事を管理する必要がある
②スキルが上がらないと稼ぐことができない
③収入が不安定
④福利厚生がない
⑤覚える業務内容が沢山ある