幾度と転職を重ねていると、職務経歴書の枚数が気になる人も多いのではないでしょうか。 自己PRも絡めて経歴を書くとするなら、そのボリュームについて懸念する人も多いはず。この記事では、転職を経験した人にとって最適な職務経歴書の枚数とその書き方について解説します。フォントや行間、さらにはパソコンで作成するうえでの注意点をはじめ、転職を経験したことがない人でも空白を作ることなく安定した職務経歴書を作る方法についても説明します。
目次
職務経歴書の一般的な枚数は【2枚】
一般的な職務経歴書の枚数は2枚と言われています。その理由は、文字数との兼ね合いや、これまでの経歴と合わせて、自身のPRを織り交ぜた結果、まとめやすく読みやすいのが2枚なのです。職務経歴書は、多ければ良い、少なければ良いといった理由はなく、採用担当者が応募者の経歴を読みやすく伝えられることが重要です。『長すぎてどこで何をしたのかだけでなく、どんなPRが書かれているのかがぼんやりしている』といったマイナス評価にならないためにも、
- 簡潔に書かれていること
- 各企業に入社したことでどういったスキルを得たのか
- どのようなことを学んだのか
- 自己PRや志望動機は明確に書く
といった4点に配慮し、工夫を取り入れながら書くことが重要です。
職務経歴書と履歴書の違い
職務経歴書は転職活動を行ううえで大切な書類です。その理由は、これまでの経歴をもとに、自分を最大限にアピールすることができるからです。職務経歴書には、これまでの職歴に加えて、作業内で身につけた技術、部署内で学んだこと、スキル取得につながった経緯などを書くことができます。つまり、自己PRをするために必要なのが職務経歴書なのです。これまでの経歴やスキルなどを自己PRとともに職務経歴書に書き示すことで、入社後のビジョンをよりイメージさせやすくする資料とも言えるでしょう。ですから、職務経歴書は、転職において最大限の武器にもなり得るのです。一方で、履歴書は学歴や簡易的な職歴賞罰など、応募者自身の中身に関する書類です。応募者である自身はどこに住む者で、どういった特技があるのか、どういった希望をもって応募したのかを明確にする書類です。こういった理由から、採用担当者が書類選考をするうえで、判断要素として用いるのが職務経歴書であり、重要な役割を担っていると考えましょう。
職務経歴書を書く前に知っておきたい準備
職務経歴書を書くうえで、事前に知っておくべき準備というものがあります。具体的に準備できていなければ、職務経歴書を書こうとしても、うまく内容がまとめられず、冷静になったときに読み返してみても、よくわからない内容を書いてしまう可能性があります。そのようなことになっては転職期間が少しずつずれ、空白期間を招きかねません。適切な内容を書くためにも、以下の項目について留意しましょう。
企業リサーチ
どれだけ魅力的なスキルや経験があっても、企業が求めるニーズと異なっていてはアンマッチしてしまうため、採用されなくなってしまいます。職務経歴書を作成するためには、まずは自分が持っているスキルや経験が活かせる企業を見つけることが重要です。マッチする企業を見つけたときは、企業リサーチを行い、
- どのような活動を行っているか
- どのような営業理念を掲げているか
- どういったことに力を入れているのか
- どのような製品(サービス)を展開しているのか
といった企業の細かな部分にまで着目しましょう。そういったひとつひとつを自分のスキルや能力と照らし合わせ、本当にマッチしているかを確認することが、職務経歴書を適切に埋めるアクションです。
客観的に経歴を振り返る
義務教育卒業からこれまでの経歴を振り返り、客観的に確認することも重要です。なぜなら、これまでの経歴などから本当に合う企業を見定めることができるからです。給与や働きやすさ、通勤環境やスキルなど、つい自分よりになって決めてしまいがちな希望企業も、客観的に振り返ることで、企業と自分の相性を見定めることが可能になります。感情や状況などで決めてしまわないよう、これまでの経歴やスキル取得は、客観的にみたときに本当に企業にとってプラスに働くかを考慮することも重要です。
職務経歴書をパソコンで作成する場合の注意点
企業によってはパソコンで書類を作成することが好まれる場合もあります。そういった場合でも適切に対応できるように、以下の注意点を踏まえて職務経歴書を作成しましょう。
文字サイズ
転職の回数が少なかったり、長期にわたって1社でに勤めたりした場合だと、職務経歴書を埋めることが困難な場合があります。かといって、文字サイズを大きくして、職務経歴書をわざと埋めるような方法は履歴書との統一感が得られないとマイナスイメージを与えかねません。職務経歴書を埋めることが困難な場合でも、タイトルは14〜18pに、本文は10〜12pで収めるようにしましょう。
行間
文字サイズ同様、職務経歴書を埋められないといった理由から、行間も大きくしてしまう人が少なくありません。行間についても、採用担当者が読みやすい工夫を取り入れるべきです。そういった理由から、
- 行間は40行×40文字以内
- 余白は上25mm~30mm以内
- 左右下は20mm~25mm以内
に留めることがマストです。
職歴が少なく書くことがほとんどない人への対処法
社会人経験が浅い人や、1つの企業に長く勤めていたために職務経歴書を埋めることが難しい人も少なくないでしょう。そういった人の場合は、企業に入社したことで業務がしっかりとこなせる人材か、すでに持ち合わせるスキルや能力が、企業にとってどのように作用するかについて描きまとめることが重要です。そのためには、以下の項目について留意しながら職務経歴書を埋める必要があります。
応募する仕事に関する経験やマッチするスキルを洗い出す
社会人経験が浅い人や、転職自体が少ない人でも、応募する企業に適したスキルや経験を持っているのであれば、しっかりとアピールできる内容に努めることが重要です。学生期間中に学んだことや、就職活動中に学んだことを織り交ぜてアピールするのも方法のひとつです。これまでの経験を再度思い浮かべながら、応募する企業に対して自分がなにを武器にできるかを明確にすることで、あなたの学び舎スキルが即戦力として活用できる入社後のビジョンをはっきりさせることができます。
具体的なエピソードを加える
採用担当者があなたの職務経歴書をみたときに、入社後のビジョンをイメージしやすくなるように、具体的なエピソードを加えるのも効果的です。社会人経験が浅い場合は、これまでに学んできたことを積極的に記載し、どういった経験を持って入社後に活躍できるかを明確にします。応募する仕事に関連する経験を持っている人は、アピールする武器が豊富であることをしっかりと理解したうえで、職務経歴書を作成することが大切です。
職歴が多く書くことが多い場合
転職経験が多く、職務経歴書の書き方に悩んでいる人も多いでしょう。短い人生のうちに、いろんなことを経験して、自分のスキルアップにつなげたいと考えた結果、転職回数が人以上に多い人もいることと思います。そういった人のために、ここでは職歴が多い人が取り入れるべき職務経歴書の書き方について説明します。あらゆる経歴を適切なアピール法にできるよう、しっかりとチェックしておきましょう。
これまでの経験やスキル、取得資格などを適切にまとめる
職務経歴書は採用担当者が応募者のスキルや経験を把握したうえで、自社にとってどのような活躍ができるのかをイメージしながらチェックしていきます。そのため希望企業に関係するスキルや経験などを中心にまとめることが大切です。また、希望する企業に対してあまり関連性のない職歴に関しては、1行にまとめる、箇条書きにするなどして、簡潔にまとめると良いでしょう。なお、希望企業にマッチするスキルや経験などは、数字を用いて適切にアピールできるような内容にまとめることがポイントです。数字を使うことで実績として伝わりやすく、入社後にもどのような戦力として応募者が活きるのかをイメージすることができます。
【職務経歴書用】チェックリストで最終確認
これまでの注意点や必須項目、書き方などを踏まえて、最終的なチェックを行いましょう。パソコンで職務経歴書を作成した場合は、数字のフォントや文字サイズ、行間などが変更していないかなどを確認し、シンプルかつ読みやすい職務経歴書を完成させましょう。
いつ | 職務経歴書では西暦表記を使用しましょう |
どこで | 入社した企業、所属した部署、担当した地域などを細かく記載しましょう |
何を | 携わった商品やサービスなどを明確に記載しましょう |
どれぐらい | 販売・提供した商品の単価や、取り扱った量などについて記載しましょう |
誰に対して | 営業であれば顧客に対してなど、商談した相手について記載しましょう |
立場 | 役職が付いていた場合には、大きなアピール規準になりますから、しっかりと記載しましょう |
何をしたか | 役職に就いていた場合は具体的な作業内容について記載しましょう |
成果におけるエピソード | 成果につながったエピソードを交えて記載しましょう |
専門スキル | 商品製作に携わった場合は商品制作における知識、企業ごとの知識、営業職に就いていた場合はスキルなどについて記載しましょう |
入社後に応用可能なスキル | 入社したことを想定して、応用可能なスキルについて記載しましょう。英語ができる場合は英語に関する資格についてや、パソコンについて詳しい場合はパソコンに関する資格について記載しましょう |
最終的な確認チェックリスト
ここでは手書き・パソコンに関わらず、内容に問題がないかをチェックする項目を紹介しています。各項目を一通りチェックし、この1枚を提出することで、自身を最大限にアピールできているかを確認しましょう。
簡潔に内容をアピールできているか | ビジネス文書は主に体言止めを用いることが一般的です。「~しました」や「~入社した」など、表現の揺れがないかを確認しましょう |
具体的に書けているか | 勤務年数や資格取得時期など、主な期間や業績について、数字を用いてより具体性を持った内容になっているかを確認しましょう |
行間や書体など | パソコンを使って職務経歴書を作成している場合、文字フォントや行間が異なっていたり、文字サイズが統一されていなかったりすることがあります。プレビュー画面を用いて確認したり、実際に印刷したりして統一感のある内容になっているかをチェックしましょう。 |
卒業後から現在まで書けているか | 社会人経験が少ない場合は中学校卒業から、転職経験が多い人は義務教育以外の学校を卒業してから書くことがマストです。卒業から現在までをしっかりと時系列に沿って書けているかを確認しましょう。 |
職務経歴書は自身をアピールする最大の武器!
職務経歴書と履歴書の違いと書き方・注意点について解説しました。職務経歴書とは、自分のスキルや経験を最大限にアピールするための武器です。職務経歴書によって自身を最大限にアピールするためには、企業と自分の相性がアンマッチとならないよう、
- これまでのスキル取得で得たこと
- これまでの経験で感じたこと・学んだこと
- これまでの職歴からスキルアップに繋がった内容
などを客観的に振り返りながら盛り込む必要があります。客観的に振り返らなければ、Aのスキルが強みだと自負し、Aのスキルだけを書いても、企業によっては実は書かずにいたBのスキルのほうが魅力的に感じたり強みに感じたりする可能性もゼロではありません。自身の経歴や経験については、つい感情が伴って膨大な文字数とともに紹介してしまうこともありますから、
- 自分の魅力について炙り出しを行う
- 自分に合う企業を見つける
- 見つけた企業を徹底的にリサーチ
この3つに留意しながら職務経歴書を作成しましょう。
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