年齢を重ねるごとに困難になると言われる転職。しかし、最近では年齢を重ねたうえでも転職を志望する人や、転職に励む人の数が増えています。昔よりも転職する人の数は増えたものの、その多くは経験を活かし、さらにスキルアップを目指す人がほとんど。そういった人が多いと知っていても、なかには未経験職種にチャレンジしたいと考える人、これまでの経験を活かしながらも、もっと自分ができることを知りたい、磨きたいと考える人も少なくありません。では、未経験職種に転職する場合、志望動機はどのように書くことが重要なのでしょうか。
目次
未経験の転職 採用の可能性はある?
求人サイトなどを見ていると、なかには「未経験者歓迎」「未経験可」と書かれた企業を見かけることがあります。この2つの募集項目には、業績が好調であったりニーズが高まっていたりする成長企業が記載していると考えられます。もう少しかみ砕いて説明すると、高齢者社会である昨今が背景にあることから、「医療業界」「福祉業界」「介護業界」がほとんどです。この3つの職種であれば、今後の需要もさらに増えると考えられ、未経験者でも企業に沿った方針で育てられる、他の業界から取り入れてきた経験やスキル、能力などを活かして企業に貢献できる可能性が高まるというメリットを踏まえ、未経験者の採用も積極的に行っていると考えられます。
【未経験職種に転職】書類選考しやすい志望動機を書く5つのポイント
未経験職種に転職する理由について明白にしていなければ、具体的な志望動機を書くことができません。採用担当者が応募者の履歴書を見たときに、「なぜ未経験である弊社を希望したのか」が明記されていなければ、続けていけるか不安に思ったり、目標やビジョンを見いだせなかったりと、自身の思いを感じ取ることが困難です。では、志望動機はどのようなことをポイントにすることで、採用担当者に思いを伝えることができるのでしょうか。書類選考のしやすい志望動機の書き方について見ていきましょう。
未経験職種にチャレンジしようと思った経緯を考えまとめる
採用担当者の多くは、応募者からの履歴書を見たときに「なぜ弊社を希望したのか」について知りたいと考えます。どういった希望を持っているのか、弊社に勤めたことで将来的なビジョンを持っているのかなど、応募者の真意を知りたいと考えます。そういった採用担当者の気持ちに添うよう、未経験職種にチャレンジしようと思った経緯や考えをまとめておくことが大切です。
応募したい企業の魅力をまとめる
未経験職種であっても、企業PRとして見かける広告やCM、商品や募集内容などをみることで、多くの興味を持つことがあります。そういった枝分かれした興味をひとつひとつあぶり出し、企業の魅力としてピックアップしていきましょう。求人サイトを見たとき、「この企業は働きやすそうだ」といった些細な魅力でもリストに追加していきます。複数の企業を併用して応募していくことで、転職期間のロスを防ぐことにもつながるため、効率よく自分に合った企業を選ぶためにも、まずは魅力を感じた企業は1箇所ずつ魅力をリストアップして、志望動機を書く際に「本当に自分にマッチしているか」を熟考できるものを作っておきましょう。
応募したい企業の魅力や選んだ理由を書く
志望動機は「自身がどうして御社を選んだのか」について書き記す項目です。そういった理由から、採用担当者の興味を引き、さらには自分が弊社に勤めることでどのような戦力となり得るのかなどを伝える項目と言えます。長々とまとまりのない文章にならないよう、上記で紹介した企業の魅力リストを1箇所ずつチェックし、
- 自分が働くことで企業にどのようなプラスがあると考えるか
- 企業に勤めたことでの将来性のあるビジョン
- 自分のスキルや経験などと合わせて、企業をより良いものにできると考える部分
などについて書きます。企業の魅力に合わせて企業を選んだ具体的な内容がプラスされることにより、採用担当者にあなたが働くことで得られるビジョンがイメージでき、面接、ひいては採用にまでつながりやすくなります。
転職理由・企業への魅力・志望動機に一貫性を持って書く
在職中、または前職から転職をしたうえで未経験職種にチャレンジするわけですから、「どうして前回の企業を辞めたのか」「在職中にもかかわらず、どうして弊社を選んだのか」を採用担当者は知りたいと考えます。採用担当者の気持ちになって考えてみれば、その疑問はいたって普通のものだということがわかるはずです。採用担当者の「なぜ?」を志望動機から感じ取ってもらえるよう、前職、または在職する企業からの転職理由と、志望動機は一貫性を持って書くことがマストです。たとえば、前職が営業職であり、これから未経験職種である介護職を選んだとしましょう。営業から介護職と、仕事内容にも大きな違いがあるため、採用担当者から見ても「なぜ?」と感じることは否めません。しかし、その「なぜ?」に対して「前職の営業職では、新商品の販売や管理、高齢者施設への営業なども行ってきました。あらゆる人と関わることが自分のやりがいにも通じ、さらには人とのコミュニケーションがいかに大切かを、たくさんのことを考えさせられるきっかけとなった貴重な経験です。転職理由は、この経験とコミュニケーション能力を活かし、もっと高齢者に寄り添った仕事がしたい、毎日の安心と楽しみを提供したいと考えたため、未経験職種である御社を希望しました」と答えたとします。すると、採用担当者には、
- 前職ではる営業職ではあらゆる人とのコミュニケーションを図れていたこと
- 新人として入社しても、同僚や先輩とのコミュニケーションが取れそうなこと
- 高齢者を相手にすることが苦痛ではないこと
- 高齢者に対して安心と楽しみを提供したいなど、介護として必要な心構えを持っていること
が伝えられます。転職した理由と企業に感じた魅力、さらには志望動機が一貫性を保つことで、具体的な内容を採用担当者へと伝えられます。
転職を経て何を目標にしているのか、どれだけの戦力になるのかを書く
上記の例を元に、営業職から未経験職種である介護職に転職するとなった場合、どれだけの戦力になるかも的確に伝えることが大切です。営業職と比べて、介護職の給料は安い傾向にあるため、採用担当者が納得できるような理由がなければ採用は難しいでしょう。そういった場合を考慮し、自分が入社することでどのような戦力につながるのかも明記します。
- 営業職で養ってきたコミュニケーション能力を持って、高齢者の気分を楽しいものにさせることができる、
- 営業職で培ってきた粘り強さを、認知症の患者へと使っていきたい
などと明記することで、採用担当者も、あなたが入社したあとのビジョンがイメージしやすく、採用へとつながりやすくなります。
【未経験職種に転職】志望動機を書くうえでの3つの注意点
志望動機を書く場合、採用担当者や採用にあたって、必要のないものを書かないといったいくつかの注意点があります。未経験職種にかかわらず、志望動機を書くうえで知っておくべき注意点ですから、しっかりチェックし、今後の転職活動に活かしていきましょう。
志望動機のコピペ
一口に履歴書と言っても、応募する企業によってはその書き方には大きな違いが生まれます。志望動機も同様で、希望する職種が異なれば経験が活きるかどうかや活かせるスキルについて、企業理念や人気商品といった各社の魅力が異なるために、内容もすべて企業にマッチしたものを書く必要があります。何社も応募することになった場合、志望動機ほど大切な項目も、面倒さが生じてコピペをしてしまう人も少なくありません。たとえば、企業理連に対して非常に心動かされるものがあった、企業理念を通じて、自分の仕事への生きがいも感じられると思ったなど、ぼんやりとした内容を複数の企業に送るのはNGです。企業理念に納得してくれた方が採用しやすいだろうと感じる人も少なくないようですが、採用担当者は数多くの履歴書を読み、幾度となく面接を行っています。つまり、面接のプロです。面接のプロに対して企業理念や商品の魅力を感じたといった志望動機では、上澄み部分しかリサーチしていない、またはどこにでも送れそうな内容であり、本人の熱意が伝わってこないといった判断を下します。ですから、企業理念や商品の魅力に賛同したといった内容のコピペや、企業内容に沿わないのにどの企業にも同じ志望動機を書くことはやめましょう。
給与が中心の内容
転職理由として多い内容は「給与」に対してです。給与が作業内容と見合っていない、どれだけ交渉しても上がることがなかったなど、給与に対しての不満が転職理由になることも少なくありません。ただし、志望動機には、前職、または在職中の企業の給与に不満があることは書く必要はありません。その理由は、応募者の辞めた理由が、直接的に採用後の転職理由に繋がってしまう可能性があるからです。給与が少なかったために、高給の仕事である御社を選んだ、と書いてしまえば、より給料の良い企業を探して転職してしまうのではないかといった懸念を生んでしまいます。それでは初めから採用しなければいいのではといった答えを導いてしまいかねませんから、給与面での不満が転職理由になったことは書かないようにしましょう。
ネガティブな内容
転職理由の多くは、残業や作業ボリューム、休日出勤が多かったことや休みがうまくとれないなど、転職するひとそれぞれで理由が異なります。ですが、そのまま直接的な言葉で「残業が辛かったために残業の少なそうな御社を選びました」と書いてしまえば、採用担当者からすると「万が一残業が続いてしまった場合に仕事を続けていくことはできそうか」が重点となります。上記では給与について説明しましたが、転職の決め手となった理由についても、志望同期内では直接的な言葉で書くことはNGです。残業や休みが少なかったなどのネガティブに受け取られる理由については、よりポジティブな理由に変えて説明するよう努めましょう。例えば、残業が多く、さらに休みも少なかったといった理由が転職に繋がった場合。そのような理由のときには「残業や休みが多くあったことは転職の理由のひとつです。残業ややむを得ない休日出勤は全く問題ないのですができる限り効率よく仕事を進め、職場にとっても自分にとっても成果に繋がるような時間の使い方をしたいと考えています。転職を機に今までの残業時間が自分の時間になった場合には、御社で活用できる資格取得や企業の戦力になれるよう学びの時間として活用したいと考えています」のように、ポジティブな表現に変えて記載しましょう。
まとめ
未経験職種への転職は、多くの人が不安を抱えるでしょう。しかし、これまでの経歴や自負する能力、取得スキルなどによっては、あらゆる方向から自分をアピールすることが可能です。もっと言えば、転職を希望する企業を見つけたあとに魅力をリストアップすれば、自分のスキルや能力と照らし合わせて、「本当に自分に合っているか」を確認しながら決められます。提出書類を作成する段階では、最終的に自分に合う企業だけを選びなおせるため、より具体的な志望動機を書くことができます。未経験職種の場合は、経験してきた職種に履歴書を提出するときよりも具体的な内容を明記することが、採用担当者のイメージを膨らませることにつながり、採用への道が近づくと言えます。
- どうして未経験職種である弊社を選んだのか
- 弊社に入社することでどういったメリットがあるのか
- 弊社に入社したことで自身の将来的なビジョンはどのようなものなのか
この3つを根本に置き、さらにポジティブに変えた転職した理由と併記することによって、応募者であるあなたの入社後のビジョンや戦力を最大にアプローチできます。まずは自分の強みをしっかりと洗い出し、そのうえで企業の魅力をリストアップしましょう。きっと、あなたにしか書けない履歴書ができあがり、従来よりも魅力的な志望動機が書けるはずです。
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