社会人になると避けては通れないのが「電話対応」です。自分よりも年上の人や、社外の人からの電話に苦手意識を持つ方は多いのではないでしょうか?この記事では、電話をする時に緊張しないようにする方法を解説していきます。後半では電話対応を上達させるポイントを解説していますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
目次
電話で話すのが苦手な人の心理
ビジネスシーンでの電話応対や、時々かかってくる営業電話、プライベートの異性との電話など、日常生活で電話で話す機会は数多くあります。しかし電話に対して苦手意識を持っている人は少なくありません。そのような人の心理状態として下記のものが挙げられます。
・知らない相手や年上相手に適切な敬語が使えるか不安
・会話のテンポについていけない
・周りに自分の会話を聞かれるのが嫌
・言葉が詰まってしまう
これらの心理状態に共通して言えるのは、電話をする際、自分に自信がないことです。この状況・心理状態を改善するための方法を下記に解説していきます。
電話をする時に緊張しないようにする方法
電話で緊張しないようにするには、練習と準備に力を入れておくのがおすすめです。
場数を踏むのが1番
電話への苦手意識を払拭するには、場数を踏むのが1番です。最初から電話で緊張しない人はいません。言ってみれば、電話はRPGゲームのように、経験値を積んだ分だけ成長していきます。
そもそも自信というのは、可能な限り努力したという自負や成功体験から生まれてくるものです。つまり場数を踏むほどにあなたの自信になっていき、緊張はだんだんとほぐれていきます。
電話の練習をする
場数を踏む前段階の準備として、気軽にできる電話の練習をおすすめします。家族や気の許せる友人を相手に電話をかける練習をするのです。電話応対に自信がないのであれば、対面で電話シーンを想像しながらお互いにフレーズを言い合うのも良いです。また電話での言葉遣いに自信がないのであれば、飲食店、病院の予約など、日常生活で電話をかける際に、言葉遣いを意識して電話をしてみましょう。
話す内容をメモにまとめておく
話す内容を頭の中に思い浮かべたまま電話してしまうと、会話のテンポに追いつかないことがありますよね。相手からの予想外の質問に頭が真っ白になってしまう経験がある方は多いのではないでしょうか?電話をかける前に、話す要件をメモにまとめておくと緊張がほぐれます。話すことを見える化しておくことで、何を話して、何をまだ聞けていないのかが一目でわかります。また基本的にメモの内容に沿って内容を話すだけなので、言葉に詰まりにくくなる効果もあります。
テンプレートを作る
電話応対と一言で言っても、自分からかける時、電話を受ける時、相手が不在の時、折り返しを頼む時など、さまざまなシチュエーションがあります。こういった場合にはこう言おう、というテンプレートを用意しておくと、電話がスムーズに進みます。何を話せば良いのかマニュアルを整備してしまえば、緊張のあまり頭が真っ白になる可能性は低くなります。詳しいテンプレート内容については後述の「電話でよく使うテンプレート」の項で解説します。
メモ帳を用意しておく
電話をかける時、受ける時に共通して重要なことは、メモ帳を用意しておくことです。緊張しないようマニュアルやテンプレートを作り込んでも、相手から予想外の質問や意見、要望が飛んでくる可能性は十分あり得ます。そのような場合は決して焦らずメモ帳に相手の発言をメモしておきましょう。相手の発言が聞き取れなかった場合、メモを取るスピードが追いつかなかった場合、頭が真っ白になってしまうかもしれませんが、相手に聞き返しても問題ありません。落ち着いて、自分のペースで電話をしましょう。「恐れ入りますが、上手く聞き取れなかったのでもう一度お願いします。」などのクッション言葉を使うことで印象を悪くせず聞き返すことができます。
完璧である必要はない
電話をする際に緊張してしまうあなたは、相手に失礼のないように、周りに変に思われないように気を張り詰めていませんか?大前提として電話対応は完璧である必要はありません。電話にこれといった正解がないからです。お互いに要件をしっかり伝えられたのであれば、完璧を求めなくても問題ありません。
【場面別】電話でよく使うテンプレート
電話で緊張しないようにするには、事前準備が重要です。様々なシチュエーションごとにテンプレートをご紹介します。
こちらから電話をかける場合
こちらから電話をかける場合は下記の手順で相手に要件を伝えましょう。
①相手が電話に出たら自分が名乗る
②相手が席にいるか聞く
③要件を伝える
相手が電話に出たらまず自分の名前や所属を言うのが電話の絶対条件です。電話に出た相手が先に名乗りますので、続いてこちらも名乗りましょう。下記のようなフレーズを使うのがおすすめです。
「お疲れ様です。〇〇(自分の名前)です。」
「お世話になっております。株式会社〇〇です。」
名乗ったら要件を伝えたい相手が近くにいるか尋ねましょう。
「〇〇様はいらっしゃいますでしょうか?」
というシンプルなフレーズを使うと良いです。相手が電話対応可能な状態であれば、取り次いで貰えることがほとんどです。また、要件を伝えたい相手が電話に出てくれれば「私が〇〇です。」と教えてくれるので、そのまま要件を伝えましょう。相手が離席中で電話に出れない場合のテンプレートは後述します。相手と連絡が取れたのであれば、本題の要件を伝えましょう。声だけのコミュニケーションなので、視覚情報がありません。聞き取りやすいように話すスピードをゆっくりにして、下記のように端的に説明しましょう。
「先日行われました対策会議に関して、確認したいことがございます。」
「依頼されていた見積もりに関してご連絡です。」
相手が不在の時
もし要件を伝える相手が不在の場合は、下記の2つの対応のどちらか1つを行いましょう。
①折り返し電話を頼む
②都合の良い時間を聞いてかけ直す
折り返し電話のテンプレート
相手が不在の場合の対応1つ目は「折り返し電話」です。相手が電話対応可能になったら電話をかけてもらうよう伝言を頼みましょう。その際、自分の所属と名前、電話番号、要件を軽く伝えておくと、スムーズにやり取りが進みます。折り返し電話を頼むときのテンプレートは下記のとおりです。
(不在であることを告げられて、)
「承知しました。折り返しお電話いただいてもよろしいでしょうか? 株式会社〇〇の〇〇です。電話番号は00-0000-0000でございます。案件の進捗に関してのご連絡です。何卒よろしくお願いいたします。」
こちらから電話をかけ直す際のテンプレート
相手が不在だった時の対応として「こちらからかけ直す」という方法もあります。
電話に出てくれた人に、要件を伝えたい相手が何時ごろに戻るか尋ねましょう。テンプレートは下記のようになります。
(不在であることを告げられて、)
「承知しました。こちらからかけ直したいのですが、何時ごろお戻りになるか教えていただけないでしょうか?」
上記のフレーズを用いて、相手が戻ってきた頃合いを見計らい電話をかけ直しましょう。
相手が終日不在でも同様の対応
電話をかけて、要件を伝えたい相手が終日不在であることがわかった場合も、「折り返し電話を頼む」または「こちらからかけ直す」の2つの対応のどちらかを行えば問題ありません。
電話を受ける時
ここからはこちらが電話を受ける時のテンプレートを紹介します。対応の流れは以下のようになります。
①まずは自分が名乗る
②要件を聞く
電話に出る時は、相手よりも先にまず自分が名乗りましょう。この電話番号が正解だと相手に伝えるためです。下記のようなフレーズを使いましょう。
「〇〇課〇〇です。」
「株式会社〇〇の〇〇です。」
自分が名乗ったら、電話をかけてきた相手が要件を伝えてくるので、名前、所属、要件内容のメモを取ります。
もし相手が自分に用がある場合は、そのまま本題に入りましょう。
他の人に取り次ぐよう頼まれた時
他の人に取り次ぐよう頼まれた時は以下の項目を必ずメモして伝達するようにしましょう。
・相手の名前、所属、電話番号、要件
・電話がかかってきた日時
・取り次ぐ相手の名前、所属
もしも担当者が不在の場合、何時までに折り返し電話をするかも併せて聞くとスムーズにやり取りが進みます。
電話対応が上達するポイント
電話で緊張してしまう人の多くは自信のなさが原因で、電話に苦手意識を持ってしまいます。つまり電話対応が上達して成功体験を積むことさえできれば、その苦手意識を克服することができます。
電話対応が上手い人の真似をする
ビジネスでは先輩の上手いところを盗めとよく言われますが、電話においてもその通りです。いつも堂々と電話対応をしているあの先輩は、どのような言葉を使って、どのくらいの声量で、メモはどれくらい取っているのか観察して、真似してみましょう。上手い人の真似をしているのですから、失敗するリスクなどほぼありません。
場数をこなす
電話対応が上手い人の真似ができるようになったら、場数を踏みましょう。積極的に電話を取りに行ったり、練習を重ねることで自分の経験値が増えていきます。するとシチュエーション別にこう対処するというテンプレートが自分の中で構築されていきます。この段階までいけば、電話での緊張はかなり緩和されています。
電話とメールを併用する
こちらから電話をかける際は、一旦メールで内容を相手に送信してから電話をかけてみるのもおすすめです。例えば下記のメール文章をご覧ください。
件名「〇〇プロジェクト進捗について」
本文「株式会社〇〇 〇〇様
お世話になっております。株式会社〇〇 〇〇(自分の名前)です。
〇〇プロジェクトの進捗に関して、確認させてください。
開発フェーズの締切が5日ほど伸びましたが、完成見込みは何日になりますでしょうか?
以上よろしくお願いいたします。」
このようなメールを送ったあとに「先程送りました、プロジェクト進捗メールに関して確認したいことがございます。」と電話をかけることで、カンペとしてメールを使うことができますし、相手も何を聞かれているのか一目でわかります。視覚情報と聴覚情報どちらも使った、認識相違が発生しにくいコミュニケーションを行うことができるのです。
声色に注目してみる
電話は声だけのコミュニケーションであるため、相手の表情がわからず、緊張してしまいますよね。それもそのはず、人間情報の半分以上を目から得ているので、不安に思うのは自分も相手も同じなのです。そこで重要なのが声の表情を感じ取ることです。相手の声色に注目してみましょう。元気な声色、イライラしている声色、申し訳なさそうな声色、顔を見なくても、声だけで相手の感情を押しはかることができます。
注意したいのが、顔が見えていないからとだらしない体勢で電話をしていると、不思議と声色に出てしまうことです。気だるげな声を出していると、相手に電話する気がないと思われてしまいます。電話でも、実際に目の前に相手がいるかのように表情を付けて話すことで自分の声に表情を付けることができますので、ぜひ1度試してみてください。
聞き返しても問題ない
冒頭でも解説したように、電話は聞き返しても問題ありません。実際、対面で話していてわからないこと、聞き取れなかった箇所があれば相手に聞きますよね?それと同じで、電話先でも相手に聞き返すことはマナー違反ではありません。特に声だけのコミュニケーションなので、認識の相違がないように、都度確認しながら話を進めていくとお互い気持ちの良いコミュニケーションができます。
聞き漏れ、質問はすぐにかけ直す
ビジネスシーンにおける電話対応上達のコツは、相手にかけ直す勇気を持つことです。人間が1人の相手に要件を伝えると、その内容の70%しか伝わらないとされています。どうしても漏れやわからないことが出てくるので、恥ずかしがらず、素直にかけ直して聞いてみましょう。
緊張で声が震えたら
しっかり練習や準備を重ねてきても、ここ一番の大事な時に声が震えてしまう。そんな時にできる対処法をご紹介します。
首と肩のストレッチ
首や肩まわりの筋肉が凝っている時は呼吸が浅くなり、声が思うように出ない場合があるので、リラックスのためにストレッチをしましょう。腕や肩を伸ばしたり、首をぐるっと回したり、電話前の軽いストレッチが発声に役立ちます。
ゆっくり話す
緊張のあまり話すスピードが早くなってしまうと、会話のテンポが上がってしまいます。すると焦りからか頭が真っ白になり、どうしようもなくなる負の循環に入ってしまいます。そこでゆっくり話すことを意識しましょう。大きく息を吸って、ゆっくり話すことで自分にゆとりができるだけでなく、相手からしてもあなたの声が聞き取りやすくなります。
緊張している自分を俯瞰する
絶対に失敗できない営業電話や異性への告白など、対面ではなくとも、電話でのコミュニケーションは十分緊張します。緊張が極度に高まっているのであれば、「自分は今緊張しているな。重要な電話だし、それもそうか。」と自分を俯瞰してみましょう。
お腹から声を出す
緊張で声が震えてしまう時は、腹式呼吸を意識しましょう。息を思い切り吸って吐くとお腹が膨れたり凹んだりしますよね。腹式呼吸を意識すると声に迫力が出たり、肩の力が抜けるので緊張で声が震えてしまったらすぐに意識してみましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?電話で緊張してしまう原因は様々ありますが、共通して言えるのは自信の無さです。誰しも経験したことのないことや、上手くいったことがない物事に緊張しないわけがないですよね。ストレッチや腹式呼吸など、緊張を和らげる方法は様々ありますが、1番の対処法は場数を踏んで成功体験をすることです。上手い人の真似をしながら、徐々に自信をつけていきましょう。
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