面接の際、鋭い質問を受けて回答に困った経験はありませんか?「なんでそんなことを聞くんだろう?」と思いながらも、なんとか答えた経験がある方も多いはず。では、採用担当者が鋭い質問をする理由にはどのような理由があるのでしょうか。本記事では採用担当者が鋭い質問を行う理由や回答方法についてご紹介します。本記事を通じていざというときの知識のひとつとして役立ててください。
目次
採用担当者が鋭い質問をする理由
面接において採用担当者が鋭い質問を応募者に問う理由は、以下の項目をチェックするためと考えられています。
・臨機応変に対応できるか ・洞察力 ・観察力 ・瞬発力 ・臨機応変な対応 ・自己分析企業との相性 ・応募者の性格 |
上記の項目を把握する、そのためにドキッとするような質問を行うのです。履歴書や表向きの回答では得ることのできない「把握しづらい性格・特徴・素質・価値観」を見極めているのです。ただし、即戦力をもとめられがちな中途採用の場合では、面接による人当たりの良さや履歴書などといった応募書類から判断しやすい経験・スキルを優先する傾向にあります。それらはすべて企業にとって「スキルマッチ」に該当する大切な項目のひとつでもあります。しかし、スキルマッチだけを重点においてしまっても、
- 社風に沿った価値観であるか
- 社員と馴染める性格であるか
- 業務を遂行できる観察力・瞬発力・臨機応変な対応ができるか
といった、経歴や保有する資格などだけでは採用基準が甘くなってしまいます。つまり、「どうしてそんなことを聞くんだろう」と感じるような鋭い質問によって、応募者の本質を見抜いているのです。
実際にある!面接時の鋭い質問例
ここでは実際にあった5つの鋭い質問をいくつか集めました。今後の面接対策として事前に予習したい方や、恐怖感に囚われずスマートな受け答えができるよう質問項目を網羅したい方はしっかり目を通しておきましょう。
「あなたが入社したことで弊社が得られるメリットはありますか?」
応募者が企業に入社したことで得られるメリットについて問われる理由は、
- 企業リサーチができているか
- そのうえで応募に至った項目について把握したい
- 自分を客観的に見ることができているか
をチェックしようと考えています。しかし、
- わかりません
- 特にないかもしれません
- 今の状況では判断しかねます
といった回答をしては、採用担当者側も「どうして自社を選んだのだろう」「入社においてなにか目的を持っていたわけではないのか……」と疑問を抱かせたりガッカリさせたりする可能性があります。採用担当者にそのような気持ちを与えてしまう回答では、採用は遠くなるばかりです。まずは
- 企業に応募したいと思った経緯
- 入社後の目標
- 希望企業にとって即戦力となり得るあなたの魅力・経験・スキル
をリストアップし、質問の回答として用意しておきましょう。
「なぜ弊社を選んだのですか?」
「数多くの同業他社があるなかで、どうして弊社を選んだのですか?」といった鋭い質問をするケースも少なくありません。この質問では、
- 応募した企業のリサーチができているか
- 入社への熱意の高さ
を把握するためと考えられます。この鋭い質問にうまく立ち向かうためには、同業他社との違いを網羅的に把握する必要があります。ネット検索で得た表面的な情報や企業の公式サイトだけでは網羅的に情報を収集することは不可能です。そのためにも、OB・OG訪問を取り入れたり、就職四季報などに目を通したりして、応募する企業の最深部まで調べましょう。
「弊社があなたを採用した場合、実際に入社しますか?」
「採用すると決まった場合、あなたは入社しますか?」といった質問には、
- 企業への志望度
- 応募者の入社意思
を確認する意図が含まれています。また、本音と建て前として質問するケースと、単刀直入に質問する2つのパターンがあると考えられます。それまでの質問内容から
- 本音と建て前として聞いているのか
- 真剣な意味で質問しているのか
を把握する柔軟さが大切になります。真剣な意味で上記のように質問した場合、答え方次第では
- 弊社は第一志望ではないこと
- あまり良い印象を持っていない
- 入社を迷っている
といったネガティブな印象を与えかねません。この質問はずばりあなたの入社熱意を把握するための質問にもなり得ます。たとえ第一志望ではなかったとしても、第一志望の企業であるつもりで入社への熱意を高い熱量を持って伝えられるよう準備しましょう。
「(趣味・特技など、これまでの経験に対して)なぜ辞めることになったのですか?」
これまで努力してきたことに対してなぜ辞めることになったのかを問われることも。単に、辞めた理由を聞き出したい場合や、辞めるまでのプロセスについて知りたいと考えている場合もあります。実際にあった出来事を答えて構いませんが、業務や職場の人間関係に不安を与えるような答えは避けるようにしましょう。
「専攻分野とは異なる企業を選ぶ理由はなぜですか?」
これまで高校や大学で専攻していた分野とは異なる職種を志望した場合に必ず問われる質問です。採用担当者側の思考としては、「なぜ全く異なる分野を選ぶんだろう」「なにか深い理由があるのかな」と考えることから、必ず聞かれると言えます。もし、専攻分野とは異なる職種を選んだ理由が採用担当者側にマイナスな印象を与える可能性がある場合は、プラスな印象となるよう理由を考えておくと良いでしょう。
鋭い質問に答えるためのポイント
面接では応募者それぞれに異なった鋭い質問を投げかける可能性があります。どんな質問であっても、あなたらしい回答ができるよう2つのポイントについて解説します。
正直に回答する
採用担当者からの質問には、本音と建て前の範囲で回答して問題ありません。ただし、正直に回答することが重要です。
- 経歴
- 資格
- 成績
- 経験
などの内容にウソをつくことは避けましょう。なぜなら、ウソが発覚した場合に、あなたの印象が最悪なものとなってしまうからです。また、ウソをついた経歴などが認められ、万が一採用になったとしても、入社当日から退社までウソの発覚に怯えて過ごさなければなりません。楽しみにしていた社会人生活を送ることは不可能となってしまうのです。また、入社後にウソの経歴が発覚することで、経歴詐称として懲戒解雇、または、
- 軽犯罪法違反
- 私文書偽造罪
- 詐欺罪
といった違法行為とみなされ、罪を問われる可能性も少なくありません。そうならないためにも、正面から面接を受けるよう心掛けましょう。
奇を狙った回答はしない
鋭い質問に回答する際、採用担当者の印象に残るような回答である必要はありません。無理に印象的な回答にしようと意識すると、かえってマイナスな印象を与えてしまうことも。採用担当者からの質問には正確性を持ち、あなたらしい回答を考えることが大切です。
採用担当者への鋭い逆質問例
面接の最後では、「今回の面接や企業に対して、なにか質問はありますか?」などと問われることがあります。この時間を「逆質問」と呼び、応募者側から企業・採用担当者側へあらゆることを質問できます。逆質問の質の高さによっては、
- 企業リサーチの深さ
- 入社への熱意
- 入社後の目標
などを最大限にアピールするチャンスです。採用を手にするためにも、ここでは逆質問に効果的な以下の4パターンについてご紹介します。
・経営戦略や事業戦略に対する逆質問 ・企業の社風や文化に対する逆質問 ・入社に対する逆質問 ・質問内容に対する逆質問 |
経営戦略や事業戦略に対する逆質問
経営戦略、または事業戦略に対する逆質問は、応募者による会社や業界への興味を示唆する内容です。つまり、深い内容であればあるほど企業や採用担当者は「しっかりと社会や企業をリサーチしているな」と考えます。このような内容は、企業側の上層部が出席する最終面接で実施すると効果的です。この質問を機に、企業の掲げるビジョンを聞き出しましょう。
・御社が事業拡大に求める価値について伺いたいです ・御社が掲げる●●といった企業理念について非常に共感いたしました。実際どのようなことを念頭に取り組まれているのかを伺いたいです。 ・あらゆる同業企業があるなかで、御社が一番に取り組まれている内容についてお伺いしたいです。 ・現在、御社では■■といった目標を掲げてから5年が経過したかと存じます。今後取り組まれる予定の目標などはございますか? ・御社の10年後のビジョンについてお伺いしたいです同業企業が数多くある中で、具体的な課題はございますか? |
企業の社風や文化に対する逆質問
企業が設立した経緯・文化・社風を逆質問することも効果的です。認識のミスマッチを避けるためにも重要な部分となり得ますから、しっかりと質問してみましょう。逆質問を実施するタイミングとしては、どの面接でも可能です。ただし、現場職員がいる際に質問すると、リアルな内容を聞き出すことができます。
・御社に属する社員には、どのようなタイプが多いと認識していますか? ・御社の社風や文化について伺いたいです年に一回、社員が集まるレクリエーションがあると伺いました。 具体的な内容や、レクリエーションを取り入れるに至った経緯について伺いたいです。 ・社内サークルがあると伺いました。上層部の方も合わせて参加していらっしゃるのでしょうか? ・社員同士での交流会や飲み会などはありますか? ・企業が意欲的に取り入れるに至った理由について伺いたいです。 ・非常にアットホームな職場だと実感しておりますが、上司や部下、先輩や後輩ではどのように呼び合うことが多いですか? ・御社では定期的に地域活動を行っていると伺いました。 過去に私自身ボランティア活動を経験しましたが、どのような取り組みを行っていますか? また、地域活動を取り入れるに至った理由について伺いたいです |
入社に対する逆質問
採用となり、実際に働く場合、どのような取り組みを意識的に行うべきか把握しておくことも重要です。現在認識している内容と、企業との内容がミスマッチであれば、業務遂行が困難になります。そういった状況を避けるためにも、入社に対する質問も用意しておくと良いでしょう。
・入社までに得ておくべきことなどがありましたらご教示ください。 ・これまでの業務内容のなかで、達成感を抱いた内容を差し支えない範囲で伺いたいです。 ・これまでの業務のなかで「困難」を感じた内容はどのようなものですか? また、そのような困難を乗り越えたコツや工夫などについて伺いたいです。 ・あらゆる取引先があるなかで、一番に気を付けている項目についてご教示ください。 ・御社で活躍するためには、どのような勉強をすべきか伺いたいです。 ・新型コロナウイルス感染症に伴い、在宅ワークの導入があると伺いました。 現在御社で在宅ワークを導入する社員はどれくらいいらっしゃいますか? ・チームリーダー、または役職に就くためにはどのようなスキルが望ましいとお考えですか? |
質問内容に対する逆質問
応募者が質問を受けた内容に一度回答し、そのうえで企業や採用担当者に逆質問する方法も効果的です。あなたと企業間の価値観のミスマッチを防いだり、どれだけ学ぶことができるかを把握したりすることが可能になります。
(質問されたことに対して答えた上で) ・○○様はどうお考えになりますか? ・先ほど●●についてご質問があったかと存じますが、○○様はどのようにお考えですか? |
これらはあくまで一例です。重要なことは、面接を行うなかで気になった項目や聞きたい・知りたいと感じた内容について聞き出すことです。企業とのミスマッチを防ぐため、また、採用に至った際にどのような活躍が求められるのかを聞き出すことも忘れてはなりません。あなたらしい表情や仕草、正しい言葉遣いを持って逆質問にトライしてみましょう。
まとめ
面接の際、企業は応募者の判断力・対応力・相性を判断しています。どれだけ鋭い質問があっても、うろたえることなく、適切な回答をすることが望ましいと言えます。しかし、緊張や想定外の質問内容から、黙ってしまったり、「分かりかねます」と答えたり、虚偽の内容でごまかしたりするのは避けましょう。本記事を活用し、適切な回答ができるよう事前準備しておくと安心です。
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