履歴書に書く最寄り駅の欄について、自宅側なのか、職場側なのか、複数最寄り駅がある場合はどのように書くのが正解なのか、わからないことが多いですよね。ましてや書類選考の時点で企業に質問の連絡をする難易度は極めて高いでしょう。答えから言うと履歴書の最寄り駅の欄には自宅に一番近い駅を書きます。この記事では履歴書に最寄り駅を書く理由と、書き方について解説しています。引っ越しや自転車、バイク、自家用車で通勤する場合など、例外についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
履歴書に最寄駅を書く理由
就職活動や転職活動、アルバイトなどに応募する際、履歴書を書いたことがある方は「なぜ最寄り駅を書く必要があるのか」気になった経験があるでしょう。実は最寄り駅は採用に関わる重要な項目の1つなのです。後述しますが、最寄り駅からは応募者の3つの情報が読み取れます。選考の際に同じくらいの評価の人が複数いた場合、最寄り駅が勤務先に近い方が優先されてしまうケースがあります。
志望動機や自己PRと比較すると何も考えず適当に書いてしまいがちな項目ですが、重要な判断材料なので、適切な情報を記入するようにしましょう。
最寄り駅は自宅に最も近い駅を指す
履歴書に書く最寄り駅は「あなたの家から一番近い駅」のことを指しています。会社があなたを試そうとして会社の最寄り駅を書かせようとしている訳ではありません。企業は応募者の最寄り駅から勤務先までどれくらいの時間を要するのかを知りたいので、自分の最寄り駅を書くようにしましょう。
企業が最寄駅から読み取る3つの情報
企業が最寄り駅から読み取るのは「通勤時間」「終電の時間」「交通費」の3つです。順に詳しく解説していきます。
通勤時間はどれくらいなのか
企業は応募者の通勤時間がどのくらいかかるかを知りたがります。というのもあまりにも通勤時間が長いと疲労とストレスが蓄積して、仕事に支障が出るかもしれないと懸念するからです。
例えば往復1時間の応募者と、往復3時間の応募者では一般的に考えると前者の方がパフォーマンスがよくなりますよね。
24時間稼働し続けなければならないシステムの保守・運用をしている会社や医療関係など、企業によっては緊急出社が必要になった際にどれくらいの時間で到着するかも視野に入れて選考しています。
終電は何時か
使う路線によって何時間か差はありますが、終電の時間も企業は気にします。理由としては突発的な残業や深夜の出社に対応できるかどうか知りたいからです。書類選考に通過して面接へ呼ばれると「終電が早く、突発的な残業が発生して帰宅が遅くなった場合どうするのか」と質問されることがあるので返答を考えておきましょう。
交通費はいくらかかりそうか
各社員の通勤・出張にかかる交通費は全額、または一部が企業負担になります。1ヶ月単位で見れば数千円〜数万円の出費でも、全社員の交通費を賄うとなると莫大な出費になります。経営の面から考えて、支出を抑えるためにも企業側はできるだけ交通費を抑えたいというのが本音です。もし自分の使っている路線の交通費が高く心配な場合は、応募前の説明会や企業への問い合わせで交通費は毎月何万円まで負担してくれるのか質問してみましょう。
最寄駅が複数ある場合
自宅から利用できる駅が複数ある場合はどの駅を書けば良いのか悩みますよね。答えは「実際の通勤で使う駅」です。企業は通勤時間や交通費がどのくらいかかるかを知りたいので、実際に使う駅を書かないと記入する意味がありません。なので利用しない駅名は書かなくて良いです。もし複数ルートがある場合は最短ルートで行く際の最寄り駅を記入するようにしましょう。
例:渋谷駅から勤務先まで30分、原宿駅から勤務先まで35分の場合、渋谷駅を記入
最寄駅が遠くてもその駅名を書く
最寄り駅と自宅の距離が遠く、最寄りと言って良いのかわからない場合も、その駅の名前を書いておきましょう。その他例外パターンの書き方を解説していきます。
自家用車・バイク・自転車を利用する場合
鉄道ではなく、自家用車・バイク・自転車を利用した方が早いのでそちらを使う場合も最寄り駅の名前を書いておきましょう。その際自由記入欄に利用する交通手段(自家用車・バイク・自転車)を書いておくのがおすすめです。自動車は「自家用車」、バイクは「自動二輪車」、原付は「原動機付自転車」といった正式名称を書くようにしましょう。
ただ企業によっては交通事故等のトラブルを避けるためにも、勤務先へ直接バイクや自家用車で向かうことを禁止している場合もあるので注意が必要です。
バスの方が近い場合は駅名とバス停の名前どちらも書く
電車を使うよりもバスを使った方が近い場合は、最寄りの駅名と最寄りのバス停の名前を書くようにしましょう。その際は必ず自由記述欄にバス通勤の方が近いことと、バスの路線名を記入しておきましょう。
引っ越し等で最寄駅が変わる場合
引っ越し等で最寄り駅が変わる場合はどう記入すべきなのでしょうか?引っ越し先が決まっているパターンと、未定のパターンに分けて解説していきます。
引っ越し先が決まっている場合
最寄り駅 | 住所欄 | |
2日以内に転居する場合 | 転居先の最寄り駅 | 新住所 |
転居まで3日以上ある場合 | 現在の最寄り駅 | 現住所 |
引っ越し先が決まっており、2日以内に転居する場合は新住所の最寄り駅を記入しておきましょう。住所欄も新住所で構いません。逆に引っ越すのが3日以降になる場合は、住所欄に現住所、最寄り駅欄は現住所の最寄り駅を書きましょう。自由記述欄には「いつ、どこに転居するのか」を記入しておく必要があります。というのも、面接の案内や合否結果の通知が郵送で来る場合に引っ越し先の場所と時期がわかっていないと郵便物が届かないからです。
引っ越し先が未定の場合
UターンやIターン就職・転職等で遠方への就職を予定している場合、採用決定後に引っ越しをしていますよね。つまり実際の通勤手段がわからない訳です。そのような場合は最寄り駅に「未定」、通勤時間は横棒(ー)を記入しておき、自由記述欄で補足説明をしましょう。
補足説明の記入例:「採用となった場合、△△分圏内の場所へ転居する予定です」
複数の勤務地がある場合
複数の勤務地がある場合はどのように書けば良いか悩みますよね。希望する勤務先がある場合と、勤務地がない場合で分けて解説していきます。
希望する勤務先がある場合
希望する勤務先がある場合は、その勤務先への通勤時間と、使うルートの最寄り駅を記入しましょう。自由記入欄か希望先勤務地の欄に、補足説明で希望先の勤務地を補足として必ず書いておきましょう。
勤務先未定の場合
フルリモート(在宅)の場合や、サテライトオフィスといった、勤務地がなく自宅で業務をする場合は、勤務地の記入欄に「未定」または横棒(ー)を記入しておきましょう。
パッと履歴書を見ただけでは採用担当者が疑問に思うので、自由記述欄に補足の説明を書いておきましょう。
通勤時間はどう書く?
最寄り駅同様、通勤時間をどのように書くべきか悩みますよね。ですが基本的には最寄り駅と考え方は一緒で、自宅から会社までの「最短ルートのドア to ドアの時間」を書けば良いのです。
自宅から勤務先までの最短時間を書く
履歴書の通勤時間の欄には”自宅から勤務先までの所要時間”を書きましょう。その際は最短ルートでドア to ドアの時間を書くようにしましょう。
例:自宅〜最寄り駅:バス20分
最寄り駅〜勤務先の最寄り駅:電車40分
勤務先の最寄り駅〜勤務先:徒歩10分
通勤時間:1時間10分
通勤時間は5分単位で書く
履歴書の通勤時間欄に書く時間が中途半端になってしまう場合は5分単位で切り上げて記入しましょう。実際に例を出してみると下記のようになります。
例:25分→25分
29分→30分
34分→35分
46分→50分
59分→60分(1時間00分)
0で埋めておくと誤解が生まれない
WEBで自由にダウンロードできる履歴書や、市販の履歴書は通勤時間欄に「◇時◇分」と既に印字されているケースがほとんどです。通勤時間が1時間未満の場合、◇時の部分にはゼロを記入しておきましょう。「通勤時間 0時50分」と「通勤時間 時50分」という表記では、どちらの方がわかりやすいと思いますか?ゼロで埋まっていない方は「記入漏れなのかな?」と採用担当者が疑問に思います。これは「分」の場合も同様で、通勤時間が1時間ちょうどの時は「1時間00分」と記入しておくと意図が正しく伝わります。
企業は通勤時間から何を見ている
企業が通勤時間から読み取ろうとしているのは「企業がどのくらい交通費を負担するのか」「応募者にどれくらいの肉体的負担がかかるのか」の2つです。最寄り駅と通勤時間を同じ考え方で良いと説明したのは、このことです。企業が読み取りたい要素が共通だから同様の考え方で良いのです。
通勤時間は地図アプリで調べるのがおすすめ
人によって通勤手段が異なり、徒歩、電車、自転車、自動車と様々あります。選考で不利にならないよう、正しい通勤時間を調べるにはGoogleマップ等の地図アプリがおすすめです。地図アプリはあらゆる交通手段に対応したルート検索が可能で、一般的な徒歩のスピード、自転車のスピードで目的地に向かうと、どれくらい時間がかかるか調べてくれます。住所から住所、つまりドア to ドアの通勤時間を1発で検索してくれるのです。
よく乗り換え案内アプリや時刻表アプリを使う人もいますが、これらはバス停と駅名にしか対応していないケースが多く、自宅から最寄り駅、会社から会社の最寄り駅の所要時間が含まれません。
各種スマートフォンに入っているデフォルトの地図アプリもGoogleマップと同様の機能がありますので、ぜひ活用しましょう。
実際の勤務時間に合わせて検索をする
電車やバスといった公共交通機関は、平日か、土日か、時間帯によって本数が異なるため、数分〜数十分のズレは平気で起こります。休日昼過ぎの時間帯のダイヤを調べるのではなく、実際の平日朝の勤務時間に合わせた時間帯でルートを検索しましょう。
例えば応募先企業が朝9時始業なのであれば、20分〜30分前に到着するようにルート検索するのです。そうすることで、自分自身も働き始める前に何時に家を出発すれば良いのかがわかるため、実際にその会社で働くイメージが湧きやすくなります。
使用する交通手段も記載しておく
企業は応募者への負担や、交通費について知りたがっているので、交通手段を書いておきましょう。例えば同じ最寄り駅の応募者が2人いた場合、バスと電車で通勤する応募者と、徒歩と電車で通勤する応募者では、かかる交通費が違ってきますよね。採用の際の判断材料になるので、きちんと書いておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?履歴書に書く最寄り駅は、「あなたの家から一番近い駅」を指しています。企業は最寄り駅から「通勤時間」「終電の時間」「交通費」の3つを知ろうとしています。これらは選考の結果に大きく関わってくるので正しく記入するようにしましょう。
引っ越しの予定がある場合や、電車以外の交通手段を使う場合など、最寄り駅を書きづらい場合は自由記述欄で補足するのがおすすめです。
履歴書の通勤時間も同様に選考に大きく関わってくるので、正しい時間を調べて記入するようにしましょう。
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