転職する際に貯金はどのくらいあると安心なのでしょうか?この記事では転職する際にどのくらいの貯金があると良いのか、引っ越すならどのくらい貯金があればよいのかについて解説しています。また貯金と貯蓄の違いも解説しているので、少しでもお金を増やしたい人はぜひ参考にしてください。
目次
転職前にいくら貯金は必要?
そもそも転職前に貯金は必要なのかという問題ですが、しておくことをおすすめします。というのも転職活動が長くなると、その分交通費や応募書類の作成費、出先でかかる食費、身だしなみを整えるためのお金など様々な出費があります。また転職に伴い引っ越すとなったら何十万円という出費があります。それらの出費を賄うためにも、貯金をしておくのがおすすめなのです。
家賃6ヶ月分の貯金があると安心
ではどのくらいの額を貯金しておくべきかと言うと家賃6ヶ月分です。というのも最も大きい出費とされる引っ越しが家賃5ヶ月分ほどかかるので、何かあった時のために6ヶ月分用意しておくのです。
在職中の転職なら10万円程でも可能
在職中に転職活動を行うことで、安定した収入がある状態での転職が可能になります。特に正社員として働いているのであれば、ボーナスをもらえば一気に貯金10万円は達成できることでしょう。
転職活動期間中にかかるお金
転職活動中には下記のようなお金がかかってきます。これから転職活動を始める方はぜひ参考にしてください。
交通費
近年はリモート面接を取り入れる企業が増えてきましたが、やはり対面でなければわからない要素があるため、企業に赴いて面接を受けるケースは存在します。企業によっては2次面接、3次面接、最終面接と複数回面接があり、そのたびに往復の交通費がかかるため、案外交通費にはお金がかかります。1回の面接で往復1000円かかったとして、それが10回続けば1万円かかることになります。
宿泊費
遠くの企業へ赴くとなると、日帰りで行くことが厳しい場合があります。その場合どうしても宿泊費数千円がかかってきてしまいます。少しでも宿泊費の元をとるためにも、1日目と2日目で別々の企業の面接を入れておくと少しお得に感じることができます。
移動先での食費
面接は朝から夕方まで様々な時間帯に行なわれるため、その時間帯に合わせたライフスタイルを送らなくてはいけません。そのため普段自炊している方も仕方なく外食を選択することがあります。また多少の交通機関の乱れを見越して早めに現地に着いてしまうとやることがなく、カフェ等で時間を潰さなくてはいけません。するとまたお金がかかってしまいます。
身だしなみを整えるためのお金
少しでも受かる可能性を上げるために、面接会場にはベストなコンディションで向かいたいですよね。となると美容室やエステサロン、スーツや靴など、身だしなみを整えるために使うお金もかかります。
応募書類にかかるお金
履歴書や職務経歴書などの応募書類を書く際もお金がかかります。どの企業にも共通して証明写真代がかかりますし、郵送しなくてはならないときは封筒代もかかります。
各種税金
在職中の転職、退職後の転職、どちらにも共通して各種税金がかかることを忘れてはいけません。特に社会健康保険や国民健康保険、国民年金、住民税といった各種税金がかかります。
引っ越しには家賃4〜5ヶ月分かかる
冒頭で少し触れましたが、単身者の場合、引っ越しには家賃4〜5ヶ月分のお金がかかります。主に初期費用と退去費用がかかります。物件によっては初期費用である敷金、礼金、前家賃といった費用を削減することができます。
働きながら転職する?退職してから転職する?
転職を検討している方は、在職中に行うか退職してから行うか、どちらにするか決めていますか?まだ決めていない方は、在職中に転職活動をすることをおすすめします。
働きながらの方がおすすめ
金銭的余裕の面から考えると、転職は在職中に行うのがおすすめです。というのも在職中であれば安定した収入があるため、転職活動が長引いても金銭の余裕があります。また、金銭的な余裕があると、妥協して早く転職活動を終わらせる必要がないので、じっくり考えることができます。
退職してから転職はダメなの?
退職してから転職はダメなのかと言われるとそうではありません。やむを得ない理由で今すぐにでも会社を辞めなければいけないケースがあります。その場合退職してから転職活動を行うことになります。
失業中の補助制度を確認しておく
退職してから転職する方は、失業中に受けられる補助制度を確認しておきましょう。これを知っているのと知らないのとでは、大きな差になります。
失業給付金
離職日から遡って2年間の間に最低12ヶ月以上働いた期間がある方は、ハローワークで求職の申し込みを行うことで、在職中にもらっていた給料の6割ほどをもらうことができます。ただ、この失業給付金は申し込んでから支給が開始されるまで3ヶ月ほどかかることがあります。なので最低3ヶ月は収入がなくても生きていけるようにしなければいけません。実家暮らしの方はともかく、一人暮らしの方はアルバイト等で一時的なお金を稼ぎましょう。最低でも家賃分の収入がないと信用情報に傷が付き、クレジットカードや賃貸契約が困難になってしまいます。
再就職手当(就職手当)
上記で解説した失業給付金には支給期間があり、その期間内に再就職を決めると、残りの期間にもらうはずだった金額の60〜70%を受け取ることができます。
年代別の平均貯蓄額
平成28年時点の厚生労働省のデータでは、下記のような結果が得られています。この平均貯蓄額が表すところによると、20代と30代では平均貯蓄金額に2倍以上の差があります。結婚・子育てが30代以降重要視されるので貯蓄額が増えていきます。
年代 | 平均貯蓄金額 |
29歳以下 | 154万8千円 |
30~39歳 | 404万1千円 |
40~49歳 | 652万7千円 |
50~59歳 | 1,051万2千円 |
60~69歳 | 1,339万4千円 |
70歳以上 | 1,263万5千円 |
貯金なしで転職するのはアリ?
金銭的な不安を感じてしまう方は貯金があった方がおすすめです。しかし、貯金がなくても、転職活動を成功させることはできます。ここからは貯金がない状態で転職活動をするコツを解説していきます。
貯金がない場合の対処法
貯金がない場合は以下のどれかに従って、少しでも金銭的な余裕を持つことが転職を成功させるカギとなります。
在職中に転職をする
貯金がない時は在職中に転職をするのがおすすめです。安定的な収入源を確保しておくことで、貯金がなくても最低限の生活分のお金と転職にかかる費用を用意することができます。
辞めるのはボーナスをもらってからがおすすめ
ボーナスは一般的に給料2〜3ヶ月程の額をもらえるため、貯金がない方はボーナスをもらってから退職するのがおすすめです。
在職中に転職活動を終わらせて、ボーナスをもらってから退職する流れを意識するとお得になります。
Uターン転職をする
Uターン転職とは、一度地元を離れた人が再び地元に帰って転職をすることを指します。一人暮らしをしている方にとって、Uターン転職というのはかなりの節約になります。というのも実家に泊まることで宿泊費が浮きますし、食費も浮く可能性があります。また都心と比べて地方は物価が安く、様々な面で都心よりもコストをかけずに転職活動を行うことができます。
短期集中で転職先を決める
転職にかかるコストを浮かす一番の方法は、短期集中で転職活動を終わらせることです。業界・職種を絞り込んでおく、在職中に転職エージェントを利用して、応募企業を絞り込むなど、事前にここだけ受けて内定をもらうという強い意志を持って挑むのが重要です。
失業保険とアルバイトで乗り切る
上記で解説した失業保険をもらいつつ、アルバイトをしてお金を貯めることで、転職活動にかかるお金を用意することができます。正社員ほどの給料をもらうのは厳しくなるので、節約しながら生活することになるので注意が必要です。
無職で転職するよりも、アルバイトしながら転職の方がおすすめ
会社をやめて収入源のない状態で転職活動をするのはあまりおすすめできません。というのも経済的余裕は精神的な余裕と時間の余裕を生み出すからです。
例えば無収入で貯金がどんどん減っていく状態と、アルバイトをして毎月10万円の安定した収入がある状態では、どちらの方が精神的な余裕があると思いますか?絶対アルバイトをしながらの方が余裕がありますよね。またお金と心に余裕があれば、次の就職先が見つかるまでの時間が長くなっても、ある程度は耐えられます。
アルバイトを選ぶポイント
アルバイトを選ぶポイントとしては肉体労働を避けることです。肉体労働は体力を使うので、アルバイトが終わった後に転職活動に割くエネルギーが足りなくなるからです。
おすすめなのは単純作業やデスクワークなどの軽作業です。アルバイトに時間を割きすぎて、転職活動が疎かになっては本末転倒です。あくまで転職活動をするための経費稼ぎとしてアルバイトをするよう意識しましょう。
職業訓練校に通う
職業訓練校は、転職に必要な技術を学びながらお金がもらえるお得な制度です。失業保険の給付期間も延長されるだけでなく、職業訓練校へ通う交通費も支給されます。またハローワークのように就職先も紹介しているので、貯金なしで転職するには、一度会社を退職して、職業訓練校に通い始めるのも手です。
貯金よりも貯蓄がおすすめ
貯金と貯蓄という単語はよく耳にする機会があると思いますが、具体的にどのようなものかイメージできていますか?ここからは貯金と貯蓄の違い、貯蓄の方がおすすめな理由を解説していきます。
貯金は金銭を貯める、貯蓄は資産を貯める
貯金と貯蓄の違いを一言で表すのであれば、お金を貯めるか資産を増やすかの違いです。貯金がお金を貯めるのに対し、貯蓄は資産を増やしていくことに焦点を当てています。正確に言うと、貯蓄は株式投資、積み立て、定期預金、貯金などの経済活動を全て含めたものを差しています。なので貯蓄をおすすめするのは、貯金だけではなく、株式投資や積み立てNISA、定期預金などの資産を増やすべきだからです。
貯金と貯蓄ではどのくらい得られる金額が違う?
ただお金を貯める貯金と、資産を増やしていく貯蓄では、どのくらい将来得られる金額が違うのでしょうか?
例えば月に2万円ずつ(年に24万円)貯金していく生活と、年に24万円を元手に利回り3%の積み立てをする生活を比較すると、下記のようになります。
経過年数 | 貯金 | 貯蓄 |
10年後 | 240万円 | 278.9万円 |
20年後 | 480万円 | 653.7万円 |
ここで設定した利回り率は3%なので、貯蓄の方が年に3%ずつ資産が増えていき、年数が経つほどその額も大きくなっていきます。
すぐに結果は見えてきませんが、10年後、20年後という長い目で見ると違いは一目瞭然ですよね。
貯蓄ってリスクはないの?
株式投資や投資信託のような貯蓄は不確定要素があるため、お金が増えることもあれば減ることもあります。もしリスクが怖い方は通常の貯金に加えて低予算から始められる貯蓄をおすすめします。今や1000円から始められる投資があるので、そこまでリスクを負わなくても、貯蓄する実感が得られるのでリスクヘッジを重視する方にもおすすめです。
まとめ
いかがだったでしょうか?転職する際に貯金があった方が、時間や金銭に縛られずに転職活動を行うことができるので、成功率が上がります。貯金は家賃6ヶ月分用意しておくと、いざ転職するとなった時の諸経費や引っ越し費用を賄うことができます。
ただ貯金がないと転職できないかと言われたらそうではなく、失業給付金や職業訓練校といった制度を利用することで、お得に再就職へ近づくことができます。
20代の頃は貯金をしてしまいがちですが、総合的な資産を増やす貯蓄の方が、将来的に有利になるため、やるのであれば貯蓄がおすすめです。
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