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【履歴書】同上の正しい使い方|使う際の注意点を解説

就職活動や転職活動のために履歴書を書いていると、同上という言葉を記載することが多々あります。すでに記載した内容と同じであることを指す言葉です。

何気なく使ってしまいがちですが、適切な書き方があります。この記事では、履歴書に同上と書く際の正しい使い方と注意点を解説します。これから就職活動、転職活動を控えている方はぜひ参考にしてください。

目次

同上を使える場面は限られる

同上はすでに書いた内容を省略できる便利なワードですが、記入してよい欄と、そうでない欄があります。ここでは、同上を記入できる箇所について解説します。

履歴書で「同上」を使えるのは住所・電話番号・緊急連絡先

同上は住所、電話番号、緊急連絡先で使用できます。一般的な履歴書のフォーマットでは、自分の住所、ふりがな、電話番号を書き、その下に緊急連絡先を書きます。自宅住所と緊急連絡先が一致する場合は同上と書いて問題ありません。ふりがなも同じであるため、わざわざ同上と書かなくても大丈夫です。

上に書いてあることと同じであることを同上と表すため、左に同じであれば、同左というように方向に合わせて表記を変えましょう。

同上の記入例

ふりがな とうきょうとちよだくちよだとうきょうハイム自宅電話 090-0000-1111
現住所(〒〇〇〇-〇〇〇〇)東京都千代田区千代田〇〇-〇〇 東京ハイム101号室携帯電話 同上
ふりがな
連絡先(〒〇〇〇-〇〇〇〇)同上同上

同上は連絡先の欄に記入しましょう。ふりがな欄には何も書かなくて大丈夫です。電話番号も、同じであれば同上と書いておきましょう。

使い所を間違えなければ「同上」と書くのは失礼ではない 

履歴書へ「同上」と記載することに対して、手を抜いていて失礼だと思う方もいるでしょう。実際は、使い所を間違えなければ問題ありません。住所のような長い文が、全く同じ内容で2回続くと可読性が悪くなってしまいます。企業によっては1日数十〜数百枚も捌く場合もあるため、相手に取って見やすい履歴書であるかどうかが重要です。省略できるところは省略して、正式名称を書く欄は略さず適切に記載しましょう。

略さずに正式名称を記入する欄

可読性が悪くても、同上は使わずに正式名称を記入しなければならない項目がいくつかあります。それが学歴・職歴欄と免許・資格欄です。

学歴・職歴欄

学歴と職歴欄は、誰しも共通で書くことになる経歴記入欄です。例えば下記のように記載されます。

学歴・職歴
学歴
20153東京都立〇〇高等学校   卒業
20154△△大学経済学部経済学科 入学
20193△△大学経済学部経済学科 卒業
職歴
20194株式会社〇〇 入社
現在に至る
以上

大学や大学院に所属した経歴がある方は、それぞれの学部、学科、専攻を正式名称で記入しなければなりません。長くなって読みづらくなっても、企業が欲しいのは正確な情報です。

長いと1行で収まらない可能性があるため、まずは鉛筆やシャーペンなどで下書きをして、サイズ感を確かめるのがおすすめです。枠からはみ出しそうな場合は、折り返して枠内に収めましょう。

年月は和暦、西暦でもどちらでも大丈夫です。ただし、免許・資格の取得歴など、履歴書全体で統一しなければならないため、一度どちらで記載するか決めたら注意して記入しましょう。

就職活動や転職活動で提出する履歴書は、基本的に高校卒業から記入すれば問題ありません。

ただし、「高校」は正式名称ではないので、「高等学校」と記載するようにしましょう。

職歴に関しては、短期間しか働いていなかったとしても、全て正確に書く必要があります。うっかり忘れてしまうと、バレた時に何か問題があって解雇されたのではないかと疑われる、虚偽の申告とみなされるといったリスクがあります。

記載する情報量が多いため、複数行にまたがっても大丈夫です。会社名は略さず、正式名称を書きましょう。会社名の横か、次の行に業種と従業員数を記入し、職務内容を簡潔に記載します。部署異動があった場合は、異動日時と共にその旨も記載します。同時に役職が昇格した場合は、その旨を書いておくとアピールポイントにつながるのでおすすめです。

退職日が決まっている場合や、退職の予定を立てている場合は「2022年6月 株式会社〇〇 退社予定」という風に退職の予定日を記入しましょう。

会社が中途採用をする際に気になるポイントとして、いつ現職をやめて、いつから働けるかという要素があります。退職予定日を記載しておくことで、企業を安心させる材料になるのです。

また、過去に退社した経歴がある場合は「一身上の都合により退社」という文言が必要です。在職、退職済みに関わらず、職歴の最後に「現在に至る」または「以上」と書いておきましょう。

免許・資格欄

免許・資格
20185実用英語能力検定2級
201911TOEIC Listening&Reading Test 〇点
公認会計士の資格取得に向けて勉強中

履歴書の項目の中で、面接官からの評価を分けるのが、免許・資格欄です。業務に役立ちそうな免許・資格を有しており、適切な記載方法ができていれば、選考が有利に進む可能性があります。

これらも正式名称を書くことがルールとされているため、同上と書かないようにしましょう。そもそも、英検2級と3級のように、上位にあたる免許・資格を有しているのであれば、上位の方だけ記載して、下位のものは記載する必要がありません。

また、取得(合格)年月は和暦と西暦どちらでもよいので、履歴書全体で統一することを意識しましょう。記載する順番は取得日付の古いものから並べて書きます。勉強中の資格でも、その業務に関連するものであれば記載して大丈夫です。

免許・資格を数多く所有している方は、大前提として、業務に関連するものを優先してください。例えば、IT企業へ応募する際に、10個しかない免許・資格欄を、世界遺産検定や宅建士といった業務に関係のない資格で埋めたとします。本来ITパスポートや基本情報技術者試験のようなIT企業に関連する免許・資格欄を持っているのにもかかわらず、記載しないと採用担当者には伝わりません。面接で話せばいいやと思っていても、書類選考で落とされては意味がないのです。

下記で、よく履歴書に書かれる免許・資格の正式名称を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

▼履歴書でよく見られる免許・資格の正式名称

免許・資格の略称免許・資格の正式名称
普通普通自動車第一種免許
準中型準中型自動車第一種免許 
中型中型自動車第一種免許 
大型大型自動車第一種免許
大特大型特殊自動車免許
原付原動機付自転車免許
普自二普通自動二輪車免許
大自二大型自動二輪車免許
小特小型特殊自動車免許
普二普通自動車第二種免許
中二中型自動車第二種免許
大二大型自動車第二種免許
大特二大型特殊自動車第二種免許
牽引免許
引二牽引第二種免許
英検実用英語技能検定〇級
漢検日本漢字能力検定〇級
TOEICTOEIC Listening&Reading Test 〇点
FP〇級ファイナンシャル・プランニング技能士 
簿記日本簿記検定〇級日本商工会議所簿記検定〇級
宅建宅地建物取引士
秘書検定秘書技能検定〇級
MOS WordMicrosoft Office Specialist  Word
MOS ExcelMicrosoft Office Specialist Excel
教員免許(幼稚園)幼稚園教諭(一種・二種・専修)免許状
教員免許(小学校)小学校教諭(一種・二種・専修)免許状
教員免許(中学校)中学校教諭(一種・二種・専修)免許状(教科)
教員免許(高等学校)高等学校教諭(一種・専修)免許状(教科)

履歴書に「同上」と書く際のポイント

ここでは、履歴書に「同上」と書く際に注意すべき点を解説します。つまらないミスをして、採用担当者からの評価が悪くなり、面接に進めないのは勿体無いので、ぜひ最後までチェックしましょう。

元情報は間違いのないように書く

同上や同左のような書き方をする際は、元情報を絶対に間違えてはなりません。自宅の情報を間違えると、緊急連絡先も同じ情報なので、連絡がつかなくなってしまいます。

また、同上と書く時以外にも、記載内容の確認は必ず行いましょう。誤記の内容によっては、企業から採用を取り消される可能性や、解雇される場合があります。特に免許や資格の数字に関してはうろ覚えで書かず、しっかり調べてから書きましょう。

例えば、多くの方が取得する普通自動車第一種免許では、人を乗せてお金をもらうタクシーのような業務に就くことはできません。人を乗せてお金が得られるのは第二種になります。間違えて第二種と書いてしまって、採用された後に所有している免許が第一種で、業務が遂行できないことがわかると虚偽の申告として解雇される場合があります。

また、TOEICの点数のようなスコア系も正確な情報を書きましょう。100の位を間違えると相当な誤差です。スコアが高いほど英語力が備わっている証なので、面接が英語で進行する場合があります。また、一般企業では600点以上、外資系企業では700点以上が求められるとされています。

学歴・職歴欄では使わない

履歴書の学歴は「〇〇大学入学 〇〇大学卒業」、職歴欄には「株式会社〇〇入社 株式会社〇〇退社」という風に繰り返し所属機関を書かなければなりません。誤字脱字の許されない履歴書では、リスクを負わないために可能であれば同上と書きたいところですが、正式名称を繰り返して書きましょう。

学歴と職歴同様、免許、資格の記入欄も同上を使ってはいけません。これらの項目は正式名称を書かなければならないため、見にくくなると思っても避けましょう。

同上は上の文言と一緒の時のみ

同上は文字通り、上に書いてある文言と同じである時に使うため、何か違う情報を記載したい時は使えません。例えば自宅の隣に緊急連絡先である両親の家があった場合、住所の番地は1つずれることになります。このような場合は、住所が一致しないので、同上と書くのはふさわしくありません。面倒に思うかもしれませんが、緊急連絡先住所を全て書きましょう。

履歴書に〃(点々)を使うのはNG

同上と同様の意味がある〃(点々)は、履歴書に書くのはNGです。カジュアルな印象を与えてしまい、失礼な表現に捉えられることがあるため、同上を用いるか、省略せず全て記載するようにしましょう。

記入欄の左端に詰めて記載する

同上は記入欄の左端に詰めて記入します。履歴書の住所は左側から右に向けて読みます。真ん中や右端に記入すると見づらくなるため、左端に書くことを意識しましょう。

まとめ

履歴書に同上と記載できる項目は、住所、電話番号、緊急連絡先の3つです。学歴・職歴欄や免許・資格欄に書くのは適切ではありません。同上は使い所さえ間違えなければ、可読性を上げて採用担当者が見やすい履歴書になります。正式名称で書く項目と、同上で省略して良い項目を使い分けて、採用担当者の目に留まりやすい履歴書を作成しましょう。

注意点としては、下記の5点が挙げられます。

・ふりがなはふらない

・元情報は間違いのないように書く

・同上は上の文言と一緒の時のみ

・履歴書に〃(点々)を使うのはNG

・記入欄の左端に詰めて記載する

特に誤記がないか記載内容をチェックするのは重要なポイントです。場合によっては虚偽の申告として内定取り消し、解雇の可能性があるため、必ず確認してから提出しましょう。

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