営業事務をされている方は
「営業事務の目標とは何なのか」
「何のために仕事を頑張ればよいのか」
迷ったり悩んだりしたことがある方もいらっしゃるでしょう。
確かに、営業担当のように達成すべき売上があるわけではないので、定量化することが難しいとされているお仕事です。
結論からいうと
- 担当営業の営業活動をサポートすること
- 部署の目標とする売上粗利を達成すること
以上です。
営業担当と二人三脚で目標数字の達成に向けて頑張り、目標を達成できたら一緒に喜び合う…そのような環境が理想的ですよね。
今回の記事では営業事務が目標にすべきことは何か、そのために必要なスキルや目標設定のコツをご紹介していきます。
営業事務や営業アシスタントの職に就いている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
営業事務の仕事内容と目標について
営業事務も営業担当の目標数字を他人事だと思わず、しっかり目標を定めて取り組むことが重要です。
営業の戦略を理解し、「自分はその片腕として事務作業を進めている」という意識をもつことで、事務仕事をただの雑務ではなく意義のあるものとすることができます。
そのためには、営業事務に従事する方も営業担当同様に、きちんと目標を定めましょう。
そして、営業領域を管轄している管理職の方は、ぜひ営業事務に従事する方々に対し、適切な目標基準を設定してください。
まずは営業事務の仕事を具体的に紐解いていきます。そうすることで、どのような目標を定めることができるか見えてくるでしょう。
営業事務の仕事内容
営業事務は、部署や営業担当のサポートが主な仕事です。業界や取り扱う品・サービスによって仕事内容は変わります。
まずは、多様なスキルを求められる営業事務の仕事内容についてみていきましょう。
1.書類作成やファイリング
営業担当がプレゼンで使用する資料や、取引に必要な書類を作成することは営業事務の重要な仕事のひとつ。営業事務が扱う代表的な書類は以下のようなものがあげられます。
- 見積書
- 契約書
- 覚書
- 発注書
- 納品書
- 請求書
営業担当が顧客と契約を結んだり、取引を開始する際は、営業事務が作成する書類が不可欠。
金額、営業とクライアントが交わした条件が正確に記載されていなければならず、また顧客と決めた期限内に用意する必要があります。
ほかにも、営業担当の指示でプレゼン資料を作成したり、社内会議用の資料を作成したりといった、大切な書類作成を任せられることも多いです。
そのためには、Microsoft OfficeのPowerPointやWordなどのツールを使えることはマストスキル。指示どおり作成するだけでなく、フォントや色彩、グラフなどで見やすいものを作成するという付加価値も求められます。最近はリモートワークが主流になってきたので、オンラインで活用出来るGoogleスプレッドシートやGoogleスライドを使いこなせると、より重宝するでしょう。
また、営業活動や取引で使用する書類をファイリングするのも、営業事務の大切な仕事。
見積書や納品書など、中には法律で一定期間の保管が義務付けられている書類もあります。
クライアント別や期間別など、誰もが探しやすく見やすいように整理することが求められます。
2.来客対応
取引先のお客様に、好印象を持ってもらうためには、ビジネスマナーに沿った来客対応が欠かせません。
商談や定例会などがスムーズに進むために、営業事務が営業担当の代わりに対応することもあります。
来客対応の流れは一般的に
- 事前準備
- 受付対応
- 会議室・応接室へご案内
- お茶出し
- お見送り
です。リモートワークの普及により、直接の対面はなくなり、Web会議も主流になってきました。この場合、営業事務はデバイス、Webカメラ、ヘッドセット、インターネット環境の4つを準備し、Zoomなどのツールで参加者を招待し、Web会議を開催します。
まだこれらの手順に慣れている方ばかりではないので、スマートにWeb会議の準備から開催ができるようになれば、あなたの強みになるでしょう。
3.電話・メール対応
営業部署や担当営業の代理で、メールでのやり取りや電話対応を行います。
担当者への取り次ぎだけでなく、代理で回答するケースも。
そのため、企業や部署の商品・サービスの内容、価格帯も把握しておく必要があります。
4.売上管理・商品管理・受発注業務
部署や営業担当の売上を日別、月別などで記録し、まとめます。場合によっては記録するだけでなく、ダッシュボード化し、分析作業を行うこともあります。
可視化専用ツールやExcelなど会社によってさまざまですが、社内報告や分析のためには売上管理だけでなく、可視化能力も必要とされることが多いです。
また、商品を扱う会社では、納品や在庫管理、受発注業務も営業事務が担当するケースが多いです。
5.顧客情報管理
営業担当や部署の取引先管理も営業事務の大事な仕事です。住所や電話番号といった名刺からわかる情報だけでなく、契約内容や発注履歴もあわせて管理します。
過去の取引履歴をもとに再提案・新規提案を行うなどのきっかけにもなる売上に関わる重要な業務です。
6.コミュニケーション
社外コミュニケーションが多いのも営業事務の特徴です。営業担当やクライアントはもちろんのこと、扱う商品によってはエンドユーザーとも関わります。
エンドユーザーとは、ある製品を実際に使ったり消費したりする人や組織のことです。
商品の作り手や売り手から見て、直接のクライアントと実際の利用者が異なる場合に用いられる概念をさします。
クライアント及びエンドユーザーから問い合わせを受けた際に、正確にヒアリングができなければ、営業担当に正しく伝えることができません。
結果、営業担当がクライアントに的外れな提案や打ち合わせとなってしまう危険性があるのです。
そのため、ヒアリングを含むコミュニケーション力は、営業事務として大変重要なスキルといえます。
営業事務の目標
営業事務の仕事内容が把握出来たら、いよいよ目標設定です。
営業事務の仕事はいずれも処理スピードと情報管理の正確性が求められます。
さらに「営業担当に言われたからやる」ではなく「次に何をしたら営業担当が動きやすいか」を自発的に考え、行動するマインドが求められます。
そのマインドの育成と業務内容を紐付けて、目標設定をしていきましょう。
ここでは、3つの目標の立て方を解説していきます。
1.営業活動の目標達成
まずはいかに営業担当の行動をサポートできるかがポイントになります。業務ひとつひとつのスピード感と正確性を達成基準にすると目標にしやすい内容です。
- 顧客データを整理して成約までのスピードを〇%向上する。
- 営業資料作成から営業担当の手元に届く時間を短縮する。
- 営業資料のフィードバックを受け、内容の充実及びミスをなくす。
- サービス理解を深め、問い合わせで回答できる項目を〇件増やす。
- 営業担当と予実管理を共有できる成果物を作成する。
- 業務に関する資格を取得する。
- 提案アイデアを1週間に〇件提出する。
- 月に〇件、営業担当向けにターゲットリストを作成する。
2.顧客満足度の向上
顧客満足(CS)はCustomer Satisfaction(カスタマー・サティスファクション)のこと。
顧客満足度向上のためには、お客さまを理解し、仕事を丁寧に進めることが大切です。
営業事務にもとっても他人事ではありません。
何かトラブルに発展した際、営業事務として誠実な対応を続ければ、「あなたがついてる企業・営業担当なら大丈夫」と顧客から信頼を得ることにもつながります。
- 資料請求には迅速に応じる。
- 資料請求の傾向からニーズの仮説立てを行い、情報提供をする。
- 営業資料の見やすいデザインや伝わりやすさを追求する。
- 汎用性のある資料の雛形を作成する。
- サービスや商品理解を深める。
- 資料切れ・在庫切れのないよう、過去の出荷傾向から分析する。
- 期限内に間に合わない業務であっても、代替案や最短納期を提案できるよう関係者と連携を図る。
- 資料作成及びメールのダブルチェック・チェックリスト管理を徹底し、ミスゼロを目指す。
- あらゆる事務処理のスピードを〇%アップさせる。
3.事務作業効率化
最後に事務作業効率化についてご説明します。
営業事務は、多くのバックオフィス業務を担当します。
そのため、Microsoft OfficeなどのPC操作や書類作成のスキルが向上すれば事務作業の効率化もあがり、捻出した時間を他の業務にあてることができます。
前述した「営業活動の目標達成」や「顧客満足度の向上」をどうすれば達成できるかを考え、提案し、PDCAを回せるようになると個人の評価も上がります。
- Excel、Word、PowerPointのスキルをあげる。
- ショートカットキーを覚える。
- マクロやRPA(Robotic Process Automation)をマスターして、PC操作を自動化する。
- Tableauでインタラクティブなダッシュボードが作成できるようになる。
- メール作成業務を1件あたり〇分から△分に短縮した。
- 提案資料は雛形作成からフロー化する。
- 書類は複数人の手でダブルチェック及びブラッシュアップし、チームでミスゼロにする。
- オフィスのレイアウトを工夫して環境衛生を図る。
- ToDoリストを作成、活用し優先順位に準じて行動する。
- 既存労働時間を〇%短縮させ、新規業務を増やす。
営業事務が目標達成するために必要な能力
ここまででお伝えした通り、営業事務にも多くの目標を設定することができます。
営業担当の片腕というだけでなく、時に営業担当をリードする手腕も身につけられる可能性もある営業事務。ここからはこれらの目標を達成するために必要な能力をご紹介していきます。
多くの企業は、即戦力として活躍できる方を採用したいという思いから、求人の際に営業事務を募集する際にも実務経験を求めることも少なくありません。
しかし、実際には未経験でも応募可能な求人は多くあります。その背景には、このような目標設定や成長機会へのポテンシャルが期待されているのかもしれませんね。
逆をいえば、次のスキルが身についている方は、今後営業事務として働くチャンスがあるということ。
しっかりおさえておいてくださいね。
1.パソコンスキル
営業事務は資料作成やデータ入力・分析などPCを使った業務が多いので、WordやExcelの操作など、基本的なPCスキルは必須です。
基本的な操作以外に、複雑な関数が扱えるようになると、より専門性の高い業務を任せられるようになり、仕事の幅が広がります。
2.ビジネスマナー
営業事務は社内外の人とかかわる機会が多いため、最低限のビジネスマナーが必要です。
ビジネスマナーを学ぶには書籍で独学もできますが、ビジネスマナー研修を受けるとよいでしょう。
おすすめなのは秘書検定やビジネス実務マナー検定です。キャリアアップにもつながりますので、検定合格を目指して勉強してみるのもよいでしょう。
3.コミュニケーション能力
営業事務は営業担当や部署などの社内サポートが主たる仕事。
そのため、自然と社員とのコミュニケーションが増えるので、コミュニケーション能力に長けている方は円滑に仕事を進めることができます。
また、取引先や来客応対も時として必要となるので、TPOに応じたコミュニケーションが取れるとベストです。
4.スケジュール管理能力
スケジュール管理能力は「自分が何をいつやるか把握し、優先順位をつけて実行する能力」のことです。
営業事務は営業担当の依頼を受けてから提出までのスケジュールを管理するだけでなく、時として先回りして資料の準備なども必要になってきます。
スケジュール管理能力を磨くためには「タスクの把握」「優先順位の決定」「時間の見積もり」を意識することが大切。日々の積み重ねが習慣化し、自然とスケジュール管理が身についてくるでしょう。Excelなどで時間軸で管理しておくこともおすすめですよ。
まとめ
今回の記事では営業事務の目標について、仕事内容から見えてくる目標設定の仕方や必要なスキルについて説明してきました。
営業事務は部署や営業担当が取引先と円滑にお仕事を進めるため、重要な役割を担っている、縁の下の力持ち的存在です。
売上金額や実績が見えないことでモチベーションが下がることもありますが、すべてのお仕事に必要不可欠な役割であることを認識し、目標をもって業務にあたってくださいね。
あなたの頑張りを見ている方は必ずいますよ。
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