「自分で仕事を見つけた時に再就職手当はもらえる?」と疑問に思う人もいるでしょう。
再就職手当は、雇用保険の加入日数や年齢によっては数十万円ほど受け取れるため、せっかく雇用保険に加入しているのであれば受け取りたいですよね。
しかし、再就職手当にはさまざまな条件があるため、就職するタイミングによっては受け取れない可能性があります。
そこで、本記事では再就職手当を受け取りたいと考えている人に向けて、自分で仕事を見つけた時に再就職手当は受け取れるのかについて詳しく解説します。
また、再就職手当の概要や受け取る際の注意点なども併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読んで分かること
・自分で仕事を見つけた時の再就職手当は?
・再就職手当について
・再就職手当がもらえる条件
・再就職手当を受け取る際の注意点
目次
自分で仕事を見つけた時の再就職手当は?
それでは、自分で仕事を見つけた時には再就職手当が受け取れるのかについて解説します。
結論としては、自分で仕事を見つけたタイミングによって再就職手当が受け取れるのか決まります。
例えば、失業保険の申請を出してから一定期間が経過してる場合は、再就職手当が受け取れる可能性が高いです。
しかし、会社を退職する前に自分で仕事を見つけたり、失業申請を出してから間もないころに自分で仕事を見つけたりした場合は、残念ながら再就職手当は受け取れないかもしれません。
【再就職手当がもらえる条件】 ・待機期間(7日間)終了後の再就職であること ・失業給付日数が3分の1以上残っていること ・前職の関係会社で採用されていないこと ・自分で再就職先を見つけた場合は、待機期間終了後に1ヵ月間の期間が空いていること ・再就職先で1年以上の雇用が見込まれていること ・雇用保険に加入すること ・過去3年の内に再就職手当(常用就職支度手当)を受給していないこと ・失業保険申請前に再就職先で内定がでていないこと |
再就職手当を受け取るための条件については後ほど詳しく解説しますので、そちらで確認してください。
再就職手当とは
そもそも、「再就職手当」とはどのような手当なのか簡単に説明します。
「再就職手当」とは、会社を退職して完全失業状態となっている人が、無事に就職先を見つけられた際に与えられる祝い金のことです。
例えば、完全失業中は失業保険が受け取れている状態ですが、就職した際には失業保険の受給がなくなってしまいます。
そうなると、就職活動をせずに失業保険を需給し続ける人が増えますよね。
このような事態を回避するために、「再就職手当」として就業先が決まった人に失業保険残分の一部を祝い金として渡します。
また、失業保険を受け取るためには、完全に失業状態である必要があります。そのため、就職先が決まっている状態で会社を退職した場合は、そもそも失業保険は受け取れません。
【失業保険がもらえる対象者の状態】 ・積極的に就職しよう思っている状態 ・いつでも就職できる状態である ・転職活動をしているけどまだ就職できていない状態 |
再就職手当と就業手当の違い
再就職手当と似ている祝い金として「就業手当」があります。
「就業手当」と再就職手当の違いは、再就職先が1年以上の雇用が見込まれているかの違いです。
再就職手当を受け取るためには、1年以上の雇用が見込まれていないと需給できません。しかし、「就業手当」は1年未満だとしても受給可能です。
「就業手当」が気になる人は、お近くのハローワークに確認してみましょう。
再就職手当と失業手当の違い
「失業手当」との違いは、仕事先が決まっているかどうかだと言えるでしょう。
再就職手当は、失業している人が就職先を見つけて受け取れる祝い金に対して、「失業手当」は仕事を探しているが就業先が決まっていない人が受け取る支援金です。
そのため、「失業保険」の方がもらえる手当は多いです。
しかし、「失業保険」を受け取るためには、一定期間ハローワークに通い就職活動の記録を残す必要があります。
再就職手当がもらえる条件
それでは、再就職手当をもらうための条件をこちらで紹介します。
自分で仕事を探したいと考えているけど再就職手当も受け取りたいと考えている人は、受け取れる条件を事前に確認しておきましょう。
再就職手当がもらえる条件
・もらえる条件:待機期間(7日間)終了後の再就職であること
・もらえる条件:失業給付日数が3分の1以上残っていること
・もらえる条件:前職の関係会社で採用されていないこと
・もらえる条件:自分で再就職先を見つけた場合は、対象期間内であること
・もらえる条件:再就職先で1年以上の雇用が見込まれていること
・もらえる条件:雇用保険に加入すること
・もらえる条件:過去3年の内に再就職手当(常用就職支度手当)を受給していないこと
・もらえる条件:失業保険申請前に再就職先で内定がでていないこと
もらえる条件:待機期間(7日間)終了後の再就職であること
「再就職手当」を受け取るためには、待機期間中に就職先を見つけないことです。なぜなら、待機期間はハローワークがあなたの失業状態を確かめる期間だからです。
そのため、失業状態であることをハローワークが確認している際に就職先を決めてしまうと、失業状態ではないと判断されて再就職手当が受け取れなくなります。
また、待機期間にアルバイトやパートなどをしてしまうと、待機期間が長引いてしまうため、注意しましょう。
もらえる条件:失業給付日数が3分の1以上残っていること
「再就職手当」は、失業給付日数が3分の1以上残っている場合に適用される祝い金です。
そのため、失業保険が3分の1以下の場合は、就職先が見つかると残りの失業保険分は受け取れません。
そのため、失業保険を最大まで受け取りたい人は、失業保険を満額受け取ってから就職先を見つけましょう。
失業給付日数は、雇用保険に加入している期間や離職時の年齢、会社の退職理由によって異なります。
自己都合退職の場合 | |||
---|---|---|---|
被保険者期間 | 10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
65歳未満 | 90日 | 120日 | 150日 |
会社都合退職の場合 | ||||||
被保険者期間 | ||||||
1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 | ||
離職時の年齢 | 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | |
30歳以上35歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
35歳以上45歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 | |
45歳以上60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | |
60歳以上65歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
「出典:マイナビ転職」https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/52/
もらえる条件:前職の関係会社で採用されていないこと
以前働いていた会社に再雇用された場合、「再就職手当」は対象外となります。
なぜなら、以前勤めていた会社への再就職で「再就職手当」を許可してしまうと、不正受給する人が増えてしまうからです。
そのため、「再就職手当」を受け取りたいと考えている場合は、勤めた経験のない会社への転職が必須です。
もらえる条件:自分で再就職先を見つけた場合は、対象期間内であること
自分で仕事を探して就職先を決める場合は、待機期間から1ヵ月間経過している状態でなければなりません。
なぜなら、「再就職手当」を受け取るルールで定められているからです。また、待機期間から1ヵ月間は就職活動ができないかと言うとそういうわけではありません。
待機期間から1ヵ月間は、ハローワークや厚生労働省が決めている職業紹介事業者で見つけた仕事に限り「再就職手当」が給付されます。
そのため、転職エージェントなどを活用して就職先を見つけたいと考えている人は、最低でも待機期間から1ヵ月間は内定をもらわないように気を付けましょう。
もらえる条件:再就職先で1年以上の雇用が見込まれていること
再就職先が正社員や1年以上の契約期間である場合は気にする必要はない条件です。
「再就職手当」は、再就職先の雇用が1年以上見込まれていないと受給の許可がおりません。
そのため、雇用期間が1年未満の派遣社員や契約社員、アルバイト・パートなどに再就職を希望している人は、就職先からハローワークで発行される1年以上の雇用が見込まれる書類にサインしてもらうか、雇用契約を1年以上と定める契約書を発行してもらう必要があります。
また、開業届を提出して独立を考えている人は、業務委託契約書などで取引先会社との契約が1年以上であることを証明する必要があります。
もらえる条件:雇用保険に加入すること
独立せずに会社に勤務する場合、再就職先で雇用保険に加入する必要があります。
ほとんどの場合で自動的に加入することになるので、そこまで気にする必要はないでしょう。
もらえる条件:過去3年の内に再就職手当(常用就職支度手当)を受給していないこと
過去3年以内に再就職手当(常用就職支援支度手当)を受給している人は、「再就職手当」は対象外です。
過去に一度も受給したことがない人は気にする必要はありませんが、一度でも再就職手当や常用就職支援支度手当を受給した経験があるのであれば、お近くのハローワークに確認してみましょう。
また、常用就職支援支度手当とは、さまざまな理由から就職が困難だと判断された人が就職した際に支給される支援金のことです。
もらえる条件:失業保険申請前に再就職先で内定がでていないこと
こちらは、冒頭でもお話した通り、就職先が決まっている状態で退職した場合や、失業保険の申請を出す前に再就職先で内定が出ている場合のことです。
就職先が決まっている状態で退職すると完全失業期間が発生しないため、「失業保険」の対象外となります。
【失業保険がもらえる対象者の状態】 ・積極的に就職しよう思っている状態 ・いつでも就職できる状態である ・転職活動をしているけどまだ就職できていない状態 |
また、内定が出ていることを隠してハローワークに失業保険の申請を出すと、不正受給になってしまうため、後日失業保険の返還を求められたり罰則金を支払ったりしなければなりません。
再就職手当を受け取る際の注意点
最後に、再就職手当を受け取る際の注意点を紹介します。
再就職手当を受け取る際は、失業保険の申請をなるべく早くハローワークに提出することが大切です。
なぜなら、失業保険の申請が遅れるほど、再就職手当を受け取るタイミングも遅れてしまうからです。
失業保険は、ハローワークに申請を出してから待機期間が始まり給付制限期間となります。そのため、申請が遅くなると、自分で仕事を探すタイミングも遅くなるでしょう。
また、失業保険の申請を出す際は、離職票や雇用保険被保険者証が必要となるため、退職した会社から事前にもらっておくことが大切です。
【失業申請の際に必要な持ち物】 ・離職票 ・雇用保険被保険者証 ・本人確認書類 ・証明写真(マイナンバーカードでも可) ・本人名義の普通預金通帳 ・印鑑 |
自分で仕事を見つけた時の再就職手当についてのまとめ
今回は、自分で仕事を見つけた時の再就職手当についてまとめました。
自分で仕事を見つけたタイミングによっては、再就職手当を受け取れます。
自分で仕事を見つける場合は、待機期間終了の1ヵ月後〜失業保険受給日数が3分の1以下になるまでです。
この期間であれば、自分で仕事を見つけたとしても再就職手当が受け取れます。
また、最後に再就職手当を受け取るための条件をまとめておくので、ぜひ参考にしてください。
【再就職手当がもらえる条件】 ・待機期間(7日間)終了後の再就職であること ・失業給付日数が3分の1以上残っていること ・前職の関係会社で採用されていないこと ・自分で再就職先を見つけた場合は、待機期間終了後に1ヵ月間の期間が空いていること ・再就職先で1年以上の雇用が見込まれていること ・雇用保険に加入すること ・過去3年の内に再就職手当(常用就職支度手当)を受給していないこと ・失業保険申請前に再就職先で内定がでていないこと |
キャリチェンでは、専門のキャリアコンサルタントが女性のキャリアアップやキャリアチェンジをご支援いたします。
転職にまつわるささいなご相談から、自己分析などキャリアプランの作成、面接練習などの具体的な選考対策まで幅広くサポートいたします。
土日休みで残業もほとんどないお仕事も多数ございますので、「定時で上がってアフターファイブを楽しみたい!」など
プライベートとの両立を叶えたいという方は是非お問い合わせください。
今なら、LINEから3分ほどで簡単にお申し込みいただけます。
是非お気軽にご相談ください。