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エンジニアとはどのような仕事?求められるスキルと向いている人の特徴を解説

IT技術が発達していなかった少し前までは、エンジニアといえば、機械工学の設計者や携帯電話、車といった道具を開発する人のことを指していました。しかし、現在はエンジニアというとITエンジニアのことを指しています。この記事ではエンジニアの種類や仕事内容、エンジニアに求められるスキルや向いている人の特徴を解説します。

目次

エンジニアとは技術者のこと

エンジニア(engineer)を日本語に訳すと、機械・電気技師、工学者や技術者のことを指します。IT技術が発展した現代では、機械技師や電気技師よりもITエンジニアを指す言葉として使われています。

基本的にはITエンジニアのことを指す

現代におけるエンジニアとは、ITエンジニアのことを指す場合がほとんどです。ITエンジニアと一言でいっても、システムエンジニア、プログラマー、サーバーエンジニアといった専門分野による区分けがあります。ここではそれぞれのエンジニアの特徴を解説します。

上流工程と下流工程

エンジニアとして働く上で必ず知っておかなければならない用語として、上流工程と下流工程があります。上流工程には、要求分析、要件定義、外部設計が該当し、下流工程には、内部設計、プログラミング(実装)、テストが該当します。必ずしもこの6つ、順番通りというわけではなく、外部設計と内部設計がセットになる場合や、開発現場によって異なります。企業や現場によって、これらの工程のどこに携わるかが変わるため、入社前に一連の流れを経験できるのか、それともテスト、プログラミングしかできないのか確認しておくと良いでしょう。

システムエンジニア

システムエンジニアとは、システム・ソフトウェア開発の際に上流工程を担当するポジションです。プログラムを書くよりも、顧客と打ち合わせを重ねて、組み込みたい要素を、どのように実現するかを考えるのが仕事です。現場によっては、プログラムを書いたり、テストをすることになるため、必ずしも上流工程だけやればよいというわけではありません。上流と下流まで担当できる力を持つため、プログラマーよりも給与・待遇は良くなります。

システムエンジニアになるためには、開発現場のことや、プログラムの書き方、コンピューター言語のことを知らなければならないため、まずは後述するプログラマーから始めることが多いです。IT業界での主な出世ルートとして、以下の2パターンがあり、どちらもシステムエンジニアを経由することになります。

パターン①プログラマー→システムエンジニア→プロジェクトリーダー(マネージャー)

パターン②プログラマー→システムエンジニア→スペシャリスト

プログラマー

プログラマーは、下流工程の中のプログラミング(実装)とテストを担当します。システムエンジニアが上流工程で設計した仕様書をもとにコーディング(プログラムを組むこと)していきます。プログラムが当初の想定通り動かない場合は、テストと修正を繰り返してプログラムを見直す、システムエンジニアに指摘する作業もプログラマーの仕事です。

未経験でITエンジニアになる場合は、まずはこのプログラマーを目指すことになります。最も簡単なテスト作業で仕様書通りに動いているか確認することからはじめ、どのようにコードを修正すればプログラムが仕様通りに動くか考えていきます。テスト作業に慣れてきたら、段々とコーディングへ手を広げていき、プログラミングをこなせるようになっていきます。

ここで上述したシステムエンジニアに触れますが、プログラミングができるようになって、ある程度の知識・経験を積むと、どのような設計であれば、要求されたことを実装できるというのがわかってきます。その段階まで辿り着くと、上流工程の外部設計、要件定義など、出来ることが増えていき、システムエンジニアに昇格するのです。

サーバーエンジニア

サーバーエンジニアとは、インターネットが当たり前のように使える現代において、非常に重要なサーバーを構築・設計・運用・保守していくエンジニアです。現在あなたが目にしているWebサイトもサーバーが正しく稼働しているおかげで見れています。

インターネットで何かを検索する際、検索結果から気になったタイトルをタップしますよね。すると、この記事を見たいという人がいるので表示できる情報をください、とサーバーが記事の情報を個々の会社のシステムに求めます。個々のシステムから文字や画像、動画、装飾といった、Webサイトを表示するための情報をサーバーが受け取って、あなたのスマートフォンやタブレット、パソコンに反映する仕組みになっています。これはWEBサーバーの例ですが、ファイルサーバーやメールサーバーといった、さまざまなサーバーが存在するため、定義が広いのが特徴です。

後述するネットワークエンジニアと混同するかもしれませんが、厳密には担当する分野が違います。サーバーエンジニアは、サーバーを稼働するアプリケーションの管轄であり、ネットワークを接続するアプリケーションを担当するネットワークエンジニアとは、違うものなのです。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、ネットワークの要件定義・設計・構築・保守・運用を担当します。上述の通り、ネットワークアプリケーションの分野を担当するため、サーバーとは意味合いが異なります。ネットワークを使用する際の機器の種類、数などを決めて、故障・トラブルのないよう、保守・運用しなければなりません。

データベースエンジニア

データベースエンジニアは、その名前の通り、データベースの設計・開発・保守・運用を担当します。データベースとは、データを格納する箱のようなもので、膨大なデータを扱う際に、一度格納すると再利用が便利になります。例えば、美容室予約サイトでは、さまざまなヘアカタログを見れますよね。年々増え続けるヘアカタログの写真や似合う骨格、担当美容師などの情報をデータベースに格納しておくことで、効率よく再利用できます。例えばミディアムヘアーのランキングや美容師ごとのヘアカタログなど、複数のページでそのデータを使う際は重宝する仕組みです。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、その名前の通り情報セキュリティに強いシステムを設計・開発・保守・運用していくエンジニアです。サーバーに関する業務を行うこともあります。IT技術が発達した現代では、至るところで個人情報の漏洩が起こっています。今や個人情報がお金になり、ビジネスで使われるため、どうにか盗み出そうと常時外部からの攻撃を受けてしまうのです。そのためにセキュリティ対策を施したシステムを構築していくのがセキュリティエンジニアになります。

WEBエンジニア

WEBエンジニアとは、WEB上で利用されるソフトウェアアプリケーションを担当するエンジニアです。実際にユーザーに見える部分を請け負うフロントエンドエンジニアと、データベース、OS、サーバーなどを請け負うバックエンドエンジニアの2つに分かれます。サーバーエンジニアやネットワークエンジニアは、こちらのバックエンドエンジニアに分類されます。

セールスエンジニア

セールスエンジニアは、営業よりの仕事をするため、エンジニアというよりは営業のイメージを持っておくと良いでしょう。自社で作成したシステムの魅力をアピールして、購入してもらうのが仕事になります。いかに顧客の要望を取り入れたシステムを予算内・納期内で作れるかが重要になります。

ITエンジニア以外のエンジニア

ITエンジニア以外にもエンジニアと呼ばれるものは存在します。例えば電気技師はその例です。ふと自分の家を思い浮かべてみると、電球やクーラーなど当たり前のように家電が使えていますよね。家全体の電気設備を設置したり、修理したりする仕事をするのが電気技師です。

その他にも、通信機器、医療機器、ロボット、身近にある家電など、あらゆる機械を設計・開発する機械技術者もエンジニアの1つです。

ITエンジニアに求められるスキル

ここでは、ITエンジニアに求められるスキルを解説します。エンジニアを目指している方や、選択肢の1つとして考えている方はぜひ参考にしてください。

プログラミングスキル

ITエンジニアとして最低限必要になるのがプログラミングスキルです。どのエンジニアも、まずはテスト・コーディングからスタートします。そのために基本となるコンピューター言語の使い方は知っておかなければなりません。例えばJavaやPHP、Pythonといった言語がその例です。

言語ごとに得意な分野が異なるので、システムやプロジェクトごとに使用言語は変わってきます。どの言語も似た部分はありますが、詳しく見ていくと、コーディングの方法が全く異なるので、常に知識をアップデートしていかなければなりません。

コミュニケーション能力

次に必要とされるのがコミュニケーションスキルです。開発現場の多くは、チームで1つのシステムを開発します。要件定義、設計は上司が、プログラミングは後輩が行うといった分業が当たり前のようにあるので、それぞれ認識にズレがないようにコミュニケーションは頻繁に行います。

技術力だけあれば良いと思われがちですが、上流工程を担当するシステムエンジニアやプロジェクトリーダー・マネージャーは、コーディングの時間よりも人と話す時間の方が長くなるため、コミュニケーション能力は必須なのです。

マネジメントスキル

次に求められるのがマネジメントスキルです。上述したように、システム開発はチームで行うことが多く、プロジェクトリーダーやマネージャーが、それらを管理します。誰がどの作業をどのくらい進めていて、納期に間に合うのか、間に合わないのか、延長してもらうならどれくらい時間が必要かといった判断をしなければなりません。スペシャリストではなく、プロジェクトリーダー・マネージャーの道を選ぶならマネジメントスキルは必須です。

文書作成スキル

ITエンジニアはコーディングした後にレビューと言われる、仕様通りに動いているかどうかのチェックを第三者に行なってもらったり、プロジェクトの経過報告書、レポートを書かなければなりません。WordやExcelといった文書作成に使うソフトの基本操作は覚えておきましょう。

エンジニアに向いている人

ここでは、エンジニアに向いている人を解説します。特に未経験からエンジニアになろうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

常に新しいものを学び続けられる人

ITエンジニアは、常に新しいものを学び続けられる方に向いています。コーディングに使うコンピュータ言語や、システムは日々進化を続けており、10年もあれば今の技術は廃れてしまう可能性があります。なので、業務が終わった後も、新たな技術にアンテナを広げて自主的に勉強し、自分の知識をアップデートできる方は向いています。

好奇心旺盛な方

好奇心旺盛な方もITエンジニアに向いている人の特徴です。単純に未知の領域を開拓したいという性格が向いているというのもありますが、システムには思わぬ挙動やバグが発生する可能性があるため、テストやコーディングであらゆる可能性を考慮できる、ひらめく方は重宝されます。

忍耐力のある人

コーディング作業は、思ったよりも地味で時間のかかる作業です。エラー解消につまずくと中々直らないこともあり、忍耐力がなければ続けられません。

協調性のある人

システムの開発作業は、基本的にチームを組んで行います。なので協調性がないとコミュニケーションも取りづらく、仕事がしにくくなります。自分のペースで仕事をしたいという方には、向かないかもしれません。

エンジニアは未経験でもなれる

エンジニアは学び続ける意思があれば未経験でもなれます。IT人材の需要は増す一方で、近い将来供給が追いつかなくなるため、未経験でも雇ってくれる企業は数多く存在します。

まとめ

エンジニアは技術士のことを指す言葉です。ITエンジニア、電気技師、機械技術者といった種類があります。中でも近年勢いを増しているのがITエンジニアです。ITエンジニアにはさまざまな種類があり、企業ごとに採用している、なれるエンジニアが変わっています。

企業調査・業界調査をしっかり行って、自分が希望するエンジニアになれるところを選びましょう。

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