社会人として転職回数が多い場合、次の転職活動の際に不利に働くのではないかと不安に感じている方も多いでしょう。
確かに企業としては定着率を重視するため、1社に対して長く勤めている方には安心感を抱くでしょう。
しかし、派遣の場合、回数よりも辞めた理由が重要です。
そこで今回の記事では、派遣という雇用形態での転職回数の数え方や転職回数が多くても不利に働かない理由、職務経歴書を作成する際のポイントなどを解説しています。
本記事を読むことによって転職回数の多さに自信を失うことなく、転職活動にのぞむことができるようになりますよ。
目次
派遣は正社員と転職回数の数え方が違う
派遣の場合、同じ派遣会社でのお仕事なら就業先が変わっても1回と数えることが多いです。
なぜなら派遣とは、派遣会社(派遣元)と雇用契約を結んで、実際に働く企業(派遣先)で就業する働き方だからです。
たとえば、5つの就業先で勤務経験がある場合、派遣元の派遣会社が同じなら1回、すべて派遣会社が異なる場合は5回とカウントします。
また、派遣と正社員の転職では数え方の単位が異なります。
上記理由より派遣は「〇社」、正社員は「〇回」となります。
職務経歴書で転職回数が多い派遣は不利?
「就業先の数」が多いと転職回数が多いと感じてしまうかもしれませんが、前述の通り転職回数とはならないので安心してください。
ただし、短期間の契約が続いていた場合は少し注意が必要です。
なぜなら、一つ一つの就業先での契約期間が短いと、「何か理由があって派遣契約が更新されなかったのか」「新しく働き始めても長く続かないのでは」とネガティブな印象を与えることもあるからです。
そのため、もともと短期契約だった場合や先方都合で契約が短くなってしまった場合は、その旨を職務経歴書にしっかり記載しておきましょう。
職務経歴の多さが強みになることも
多くの職場や仕事を経験している場合、「さまざまな経験を積んでいる」「順応性が高い」と解釈されることもあります。
たとえば
- どんな場所でも順応してパフォーマンスを発揮できる
- 新しい環境で人間関係を築くコミュニケーション能力がある
などは、たくさんの会社を経験しているからこそアピールできます。
また、専門性が高い職種の場合、豊富な業務経験があなたのキャリアとして評価されるでしょう。
職務経歴書の書き方|転職回数が多い人の注意点
派遣では短期の契約もあるため、数ヶ月〜1年など複数の職歴が並ぶことはよくあります。書き方を工夫しなければ、仕事が長続きしないイメージを与えてしまうかもしれません。
そこで希望する企業に好印象を与えるよう、職務経歴書の書き方には注意が必要です。
いくつかのポイントにまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
1.就業期間が長い仕事をメインに記載する
過去の職務経歴を振り返り、就業期間が長かった仕事を優先して書くのが賢明です。
就業期間の長い仕事であれば、担当した業務の種類も多かったり、業務の幅が広かったりと内容が充実したものになりますよね。
また、就業期間の長い仕事をメインに書くことで、長く働いた職歴を採用担当に印象付けることも可能になります。
職務経歴の多さから「すぐ飽きてしまうのでは」「何か問題があってやめたのでは」と採用担当に不安視される可能性も軽減できるでしょう。
2.スキルを活かすことができた仕事やスキルアップした仕事をしっかり記載する
派遣先で身につけたスキルを、実務で活かせたかどうかもアピールポイントとなります。
そのため、取得していた資格が役立った仕事や、働きながら資格取得した経験を中心に書くのも一つの方法です。
職務経歴の多さよりも、あなたがどんなスキルをもって各職場で活躍していたのかを採用担当にイメージしてもらうためにも、細かく記載するとよいでしょう。
3.派遣先ごとにまとめて記載する
もし派遣社員として複数の派遣会社に登録していた場合、派遣会社ごとに書くと、職務経歴書自体にまとまりがでます。
たとえば
派遣会社Aから
2021年4月1日~2021年12月31日は〇〇
2022年1月4日~2022年6月30日は△△で就業
のように、派遣会社と派遣先単位でまとめるのです。派遣会社の変更がなかったとしても、短期の就業が多い場合には、派遣会社を記載したうえで、職種や期間ごとに就業先をまとめましょう。
4.パートやアルバイトでもアピールできる場合は記載をする
パートやアルバイト経験の中でも、希望する企業や仕事に活かせそうなスキルがあれば、ぜひ記載してください。
たとえば接客業やコールセンターでの顧客対応、データ入力で身につけたPCスキルなどは、多くの企業で通用する能力です。
今後応募する企業や職種をイメージしながら活かせそうな経験やスキルの棚卸しを行い、しっかりアピールしましょう。
とはいえ、正社員や派遣社員としての経歴だけで職歴欄が埋まる場合は、無理に記載しなくても大丈夫ですよ。
5.ブランクがある場合
転職活動の長期化や病気療養などで職務経歴にブランクがある方もいるでしょう。
結論からいうと、自身の職歴をすべて書くかどうかは自由です。
ウソを書くのは経歴詐称になるので、そんなことをするくらいなら「書かない」ことを選んでも問題もありません。
ただし、職歴に長いブランクがあると面接の際に理由を問われる可能性が高く、採用担当にも「ブランク期間は何をしていたのだろう」と疑問を抱かれます。
そのため、基本的にはすべて記載するのが望ましいです。
ポイントとしては、必要以上にネガティブにならないこと、自信をもって今行っている就職活動に前向きなことをアピールすることです。
たとえば、「資格を取るための勉強をしていた」「地域のボランティア活動に参加し視野が広がった」などの場合、その経験から何を学び、何を得られたか、まで記載するのです。
ほかにも、自身の体調不良や家族の介護といった理由もあるでしょう。
うつ病などの病気が理由の場合、「現在は回復し問題なく働ける」ことなどがわかるように記載すれば採用担当に安心感を与えます。
また、家族の介護などの場合は「介護の必要がなくなり仕事に影響はない」ということが伝わるように書けばOKです。
6.職種や仕事が一貫している場合
英語を使う仕事がしたくて一般事務、英文事務、貿易事務と職種を変えながら、英語のスキル専門性を高めていったなど、仕事内容やめざすキャリアに一貫性を持たせると説得力が生まれます。
この場合、職種がいくつか変わっていても問題ありません。
仕事をするうえで大切にしている価値観や意思を元に、どのようにキャリアチェンジをしてきたのかを伝えましょう。
また、具体的な数字で伝えられる実績や、勉強して取得した資格などがあればスキルに説得力を持たせることができます。
7.職種や仕事がバラバラの場合
職種や仕事内容がバラバラな経歴でも、一貫した軸があるならそれをアピールしましょう。
たとえば、「コミュニケーションを取る仕事」「社会や人の役に立つ仕事」という気持ちがベースにあり、仕事内容が前者だと営業、後者だと福祉関係の事務に就いていたとしましょう。
一見、全く異なる仕事にはなりますが、あなたが大切にしている意思に基づく選択だったことを採用担当に伝えるのです。
無理やり一貫性を持たせようとしてこじつけるのではなく、仕事が変わる度にどんな思いで決断・選択してきたのかを正直に説明すれば、聞いている側の納得を得やすくなります。
職務経歴の多さを気にしない企業について
派遣社員としての職歴では無い場合、一般的には20代で3回以上、30代で5回以上、40代以降で7回以上の転職経験があると、企業からは転職回数が多いと判断される可能性があります。
つまり、年齢を重ねて転職回数が多くなると、書類選考の通過が難しくなるということ。
転職回数が多い職歴は、本人の能力が優秀であっても採用選考の対象になれないこともあるのも実情としてあります。
しかし、過去は変えられません。
転職を考えた際に、自分のキャリアプランを今の会社で叶えることができないか、上司や人事に相談するのもひとつの手です。
一方で、専門性の高い仕事は転職回数よりも実績重視という企業もあります。
たとえば、コンサル企業や外資系企業などは専門性が高く、即戦力になる人材であると判断されれば転職回数はあまり気にされないケースもあります。
ただし、与えられたミッションに対するコミット力や高い成果を求められるので、ある程度の覚悟は必要でしょう。
職務経歴が多くて不安な方は転職エージェントを活用しよう
本記事の内容で職務経歴が多いことに関する就活事情や注意点をお伝えしてきましたが、やはり転職には不利に働くのではないか、と不安を抱えたままの方も多いでしょう。
そこで、転職活動の方法として、転職エージェントの活用をおすすめします。
転職を考えたときには、ハローワークを利用したり転職サイトの求人の中から自分に合った企業を見つけていく方法があります。
しかし、転職エージェントを利用することによって得られるメリットはとても大きく、職歴の多さの不安を払拭させるためにも有効な方法といえます。
最後に転職エージェントを活用すべきメリットをお伝えしていくので、ぜひ参考にしてくださいね。
1.キャリアの棚卸しができる
職歴が多いことで、羅列する情報はあっても本当に必要な情報をまとめられないのは勿体ないです。
キャリアの棚卸しとは仕事の経験を振り返り、習得したスキルなどを可視化すること。
転職活動では自身のこれまでの職務経歴を整理し、具体的な数値と共に実績や成果を明確にする必要があります。キャリアの棚卸しをするには、ひとりで行うよりも転職エージェントのようなプロの客観的視点を入れることによって質があがります。
2.新しい選択肢に出会える
転職エージェントを利用することによって、キャリアアドバイザーの客観的な判断により、応募先企業として想像していなかった選択肢に出会えることもあります。
自身の職歴の多さを良くも悪くも自分だけの判断で活かそうと必死にアピールポイントを探すでしょう。
しかしながら、転職エージェントは、候補者の職務経歴書を厳しく見極めたうえで企業に人材を紹介します。
職歴の多さやスキルや経験だけではなく、面談を通じて知り得た人間性も判断材料になるため、あなたが気がついていなかった強みやアピールポイントを発掘してもらえることもあります。
その結果、自分だけでは見つけられなかった企業と出会える可能性もあるのです。
3.職務経歴書の添削や面接対策をしてもらえる
職歴が多い方は職務経歴書や面接で、いかに自身の強みやアピールポイントを効果的に伝えられるかがカギです。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは多くの求職者を見てきているので、職務経歴書や面接対策もひとりひとりに合ったアドバイスをしてくれます。第三者の意見で初めて認識されるということもあります。
さらに、キャリアアドバイザーは応募先の人事や採用担当とつながりがあるため、企業がどのような人材を求めているのか把握しています。
その視点からより応募先にマッチした職務経歴書に仕上げるための添削や、模擬面接を通して対策を講じてくれるでしょう。
まとめ
今回の記事では職歴が多い方向けに、派遣と正社員での違いや転職事情、職歴の多さを強みにみせる方法をお伝えしてきました。
職歴が多いと一般的に転職には不利だと言われていますが、派遣元の数でカウントすることで経験の豊富さをアピールすることで強みにすることもできます。
改めて、自分がもっている具体的な実績や経験、身につけたスキルを把握しておきましょう。
企業は「転職回数」自体よりも「在籍期間」と「転職理由」を重要視する傾向にあるため、採用担当を納得させられる理由が必要です。
また、転職回数が多くて不安があるのであれば、ぜひ転職エージェントの力を借りてしっかりと準備をしましょう。
転職活動は孤独との戦いにもなります。
不安要素は少ないにこしたことはないですし、転職エージェントのキャリアアドバイザーは転職に関することであれば何でも相談に乗ってくれます。
ぜひ、二人三脚で新しいキャリアを歩んでいってくださいね。
本記事があなたのお役に立てることを祈っています。
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