失業保険受給中に就職先が決まって、再就職手当を受け取った人もいるでしょう。
しかし、就職先の人間関係や仕事内容が合わずに、再度退職してしまった人もいるのではないでしょうか。
そこで、本記事では再就職手当をもらってすぐに退職してしまった人に向けて、改めて失業保険が受給できるのか解説します。
また、再就職を成功させるために意識するポイントや、同じ職場で長く働くためのコツなども併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
【この記事を読んで分かること】
・再就職手当をもらってもすぐに退職して失業保険はもらえるのか ・失業保険とは ・再就職手当をもらってすぐに退職する注意点 ・再就職を成功させるためのコツ ・同じ職場で長く働くためのポイント |
目次
再就職手当をもらってもすぐに退職して失業保険はもらえる?
最初に、再就職手当を受け取って就職した会社をすぐに退職した場合、失業保険を再度受け取れるのか解説します。
結論としては、失業保険の一部が残っている場合は、退職後にも一部の失業保険を受け取れる可能性があります。
そのため、新しい仕事先を退職した場合はハローワークに再度失業保険の申請をしましょう。
特に、前職を退職した理由が「会社都合退職」である場合は、失業保険の受給日数が多いため、再度失業保険がもらえる可能性が高いです。
「会社都合退職」で受けられる失業保険の受給日数は、以下のとおりです。
会社都合退職の場合 | ||||||
被保険者期間 | ||||||
1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 | ||
離職時の年齢 | 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | |
30歳以上35歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
35歳以上45歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 | |
45歳以上60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | |
60歳以上65歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
「出典:マイナビ転職」https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/52/
例えば、前職が「会社都合退職」で失業保険の受給日数が合計で、180日間付与されたとします。
そして、50日間の失業保険を受給後に就職先が決まって再就職手当を受け取った場合、失業保険の受給日数が全体の3分の2以上であることから、残り給付日数の70%が再就職手当として受け取れます。
その結果、91日分の失業保険が再就職手当として受け取れるでしょう。
つまり、まだ受け取れていない失業保険受給日数分は、39日間あるということです。
このように、再就職手当を受け取った上で失業保険が残っている場合は、条件を満たすことで残りの失業保険が受け取れます。
また、再度失業保険を受け取るためには、失業保険の申請をすることになった仕事先の退職日から1年以内であることが条件です
そもそも失業保険とは
そもそも、失業保険とは何か簡単に説明します。
失業保険とは、雇用保険に加入している人が、転職先が決まっていない状態で退職した場合に受けられる保険です。
また、失業保険は失業中であること以外にも、次の転職先を積極的に探している人が受け取れる対象となります。
そのため、再就職手当を受け取って再度失業保険を受け取りたいと考えている場合は、改めて、就職活動に専念する必要があると言えるでしょう。
失業保険が受け取れる対象者は、以下の通りです。
【失業保険がもらえる対象者の状態】 ・積極的に就職しよう思っている状態 ・いつでも就職できる状態である ・転職活動をしているけどまだ就職できていない状態 |
また、失業保険の受給日数は、「自己都合退職」か「会社都合退職」で大きな差があります。
こちらも確認しておきましょう。
自己都合退職の場合 | |||
---|---|---|---|
被保険者期間 | 10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
65歳未満 | 90日 | 120日 | 150日 |
会社都合退職の場合 | ||||||
被保険者期間 | ||||||
1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 | ||
離職時の年齢 | 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | |
30歳以上35歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
35歳以上45歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 | |
45歳以上60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | |
60歳以上65歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
「出典:マイナビ転職」https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/52/
再就職手当をもらってすぐに退職する注意点
こちらでは、再就職手当を受け取ってからすぐに退職する際の注意点を紹介します。再就職手当を受け取ってすぐに退職する際の注意点は、以下の通りです。
【再就職手当をもらってすぐに退職する注意点】 ・1度目の失業手当の申請のきっかけとなった会社を退職した日から1年以内でなければ、失業保険は受け取れない ・次の転職で採用される可能性が下がる |
再就職手当を受け取って就職した会社をすぐに退職しても、不正ではありません。
しかし、次の転職先が決まりにくくなってしまったり、退職時期によっては失業保険が受け取れなくなったりするため、注意しましょう。
再就職を成功させるためのコツ
次に、再就職を成功させるためのコツを紹介します。
再就職手当をもらって就職した会社をすぐに退職した場合、次の仕事先では長く働ける仕事先を探す必要があるでしょう。
そのためにも、こちらで紹介する再就職を成功させるためのコツを意識して、就職活動をすることが大切です。
【再就職を成功させるためのコツ】
・成功させるためのコツ:転職エージェントを利用する ・成功させるためのコツ:自己分析する ・成功させるためのコツ:就職先で活かせるスキルや経験をまとめる ・成功させるためのコツ:就職の悩みを一人で抱え込まない ・成功させるためのコツ:失業手当に頼りすぎない |
成功させるためのコツ:転職エージェントを利用する
再就職を成功させるためには、転職エージェントを積極的に利用しましょう。なぜなら、転職エージェントを利用することで転職・就職の成功率が大幅に上がるからです。
【転職エージェントを活用するメリット】 ・履歴書・職務経歴書の添削をしてくれる ・面接対策をしてくれる ・一般的には公開されていない非公開求人を紹介してくれる ・担当アドバイザーが応募先企業にあなたをアピールしてくれる ・転職活動のスケジュール調整をしてくれる ・あなたに合った仕事先を多くの求人から厳選してくれる ・転職活動の相談に乗ってくれる |
また、転職エージェントを利用する際、求職者側の費用は無料であるケースが多いです。
転職活動にお金をかけたくない場合は、転職サポート費用無料で利用できる転職エージェントを選びましょう。
転職サポート費用が無料であることから、転職エージェントを利用してみて合わないと感じたら解約すれば良いため、気軽に登録できます。
成功させるためのコツ:自己分析する
再就職を成功させるためには、自分が楽しいと思える仕事は何かなどの自己分析が大切です。
自己分析することで、やりがいの感じる仕事内容や自分に合う職場の雰囲気などを客観的に考えられるでしょう。
そのため、新しい職場を探す際は、さまざまな観点から自分に合った会社を見つけられます。
成功させるためのコツ:就職先で活かせるスキルや経験をまとめる
就職先で活かせるスキルや経験をまとめておくことも、再就職を成功させるために大切なことです。
再就職手当を受け取って就職した会社をすぐに退職した場合、次の仕事先を探す際には面接官に仕事で活かせるスキルや経験、前回の仕事を早期退職した反省点を伝える必要があります。
これらをしっかりと伝えて、次は長期間で働けることを面接官に伝えましょう。また、面接官は、あなたの仕事に対する熱意、活かせるスキルを意識します。
そのため、事前にスキルや経験をまとめておくことも大切です。
成功させるためのコツ:就職の悩みを一人で抱え込まない
就職活動で悩みが出ても一人で抱え込まないようにしましょう。
例えば、就職先が中々決まらなかったり、面接で相手にうまく伝えられなかったりと、さまざまな悩みが出てくると思います。
就職活動で悩みが出た際は、ハローワーク職員、転職エージェントの担当アドバイザー、信頼できる友人や家族などに相談することが大切です。
そうすることで、ネガティブ思考にならずに就職活動を進められます。
成功させるためのコツ:失業手当に頼りすぎない
再就職を成功させるためには、失業手当に頼りすぎないことが大切です。
なぜなら、失業保険に頼りすぎてしまうと、就職活動をしなくてもある程度の収入が入るため、危機感を感じなくなってしまうからです。
そのため、失業保険は一時的な援助金として、就職活動に専念して安定した収入を作ることが大切だと言えるでしょう。
同じ職場で長く働くためのポイント
最後に、同じ職場で長く働くためのポイントを紹介します。同じ職場で就職先が決まった場合は、こちらで紹介するポイントを意識して働くことが大切です。
【同じ職場で長く働くためのポイント】
・ポイント:自分から積極的に話しかける ・ポイント:分からないことがあったらすぐに聞く ・ポイント:熱心に仕事する ・ポイント:周りと協力した仕事を進める |
ポイント:自分から積極的に話しかける
同じ職場で長く働きたいと感じている人は、自分から積極的に話しかける行動が大切です。
なぜなら、自分から積極的に話しかけなければ、馴染むのに時間がかかってしまうからです。
そのため、新しい職場では先輩社員に積極的に話しかけてみましょう。
ポイント:分からないことがあったらすぐに聞く
新しい会社に入社したら、分からないことがたくさん出てくると思います。その際は、すぐに先輩社員に質問することが大切です。
そうすることで、周りに迷惑をかけずに仕事をこなせます。また、先輩社員と話すきっかけにもなるため、積極的に質問しましょう。
ポイント:熱心に仕事する
新人の頃は、とにかく熱心に仕事をすることが大切です。なぜなら、熱心に仕事をすることで先輩社員や上司から好かれる人材になれるからです。
どんなに仕事ができなくても、やる気と素直さがあれば先輩社員から好かれる人になれます。
そのため、最初は熱心に仕事をする気持ちを忘れずに日々業務に取り組みましょう。
ポイント:周りと協力した仕事を進める
仕事をする際は、一人で黙々と業務をするのではなく、周りと協力して仕事を進めると、周りとの人間関係を良好に保てます。
工場などの単純作業で一人でも黙々とこなす仕事であれば仕方ないですが、チームなど複数人で協力する仕事であれば、協調性を大切にしましょう。
再就職手当をもらってすぐに退職した場合の失業保険についてのまとめ
今回は、再就職手当をもらってすぐに退職した場合の失業保険についてまとめました。
結論としては、再就職手当を受け取って就職した会社をすぐに退職した場合でも、1回目の失業保険の申請をすることになった会社の退職日から1年以内であれば、残りの失業保険を受け取れます。
しかし、失業保険ばかりに頼っているのではなく、次の就職先を積極的に探す努力が必要です。
最後に、再就職を失敗しないコツと、就職後に同じ職場で長く働くためのポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
【再就職を成功させるためのコツ】 ・転職エージェントを利用する ・自己分析する ・就職先で活かせるスキルや経験をまとめる ・就職の悩みを一人で抱え込まない ・失業手当に頼りすぎない |
【同じ職場で長く働くためのポイント】 ・自分から積極的に話しかける ・分からないことがあったらすぐに聞く ・熱心に仕事する ・周りと協力した仕事を進める |