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エクセル(Excel)で行と列を入れ替える方法を解説|貼り付けの種類を紹介

エクセルで表を作っていると、行と列を入れ替えて表示したいというケースが度々見られます。数行・数列の表であれば、手打ち入力やコピー&ペーストでも表の内容を入れ替えられますが、データがあまりも多く格納されている場合は、とても効率的とは言えません。

エクセルは世界中で使われている表計算ソフトなので、業務効率化の機能が数多く搭載されています。

そこでこの記事では、エクセルで簡単に行と列を入れ替える方法を解説します。非常に簡単でほんの数秒で入れ替えが出来てしまいますので、ぜひ参考にしてください。

目次

エクセル(Excel)で行と列を入れ替える方法

エクセルで行と列を入れ替える最も簡単な方法は、「コピー&ペースト」のオプションです。そのような簡単な作業で本当に行と列を入れ替えられるのか?と思うかもしれませんが、本当にオプション設定だけで入れ替えが可能です。手順を解説していきます。

表全体を選択

まずは表全体を選択します。見出しも含め、表をまるまる範囲選択しましょう。

選択範囲をコピー

次に右クリックしてコピーするか、Ctrlキー + Cキーを同時押ししてコピーします。

行と列を入れ替えて貼り付け

表の左上にあたるセルで右クリックして「形式を選択してペースト(貼り付け)」という項目の「行/列の入れ替え」を選択しましょう。

MAC版のエクセルでは「形式を選択してペースト」という表記ですが、Windowsでは「形式を選択して貼り付け」という項目になります。

行と列が入れ替わった表が完成

上記の手順を踏むと元々コピーした表の、行と列が入れ替わった新たな表が出来上がります。表をコピーして形式を選択してペーストするだけなので、ものの数秒で出来てしまうのです。

ショートカットキーを活用するとさらに時間短縮できる

セルを右クリックして形式を選択、ペーストする方法でも十分早いですが、ショートカットキーを活用すると、さらに作業を高速化できます。Ctrl +Alt + Vを使いましょう。

まずは表をコピーする

はじめに、表の全範囲を選択してCtrlキー + Cでコピーしましょう。表の範囲の選択はShiftキー+矢印キーでも可能です。

Ctrl +Alt +  Vで「形式を選んで貼り付け」のショートカット

表をコピーしたら任意のセル上でCtrl +Alt +  Vを同時押しして、「形式を選んで貼り付け」のショートカットをしましょう。Ctrl + Vで貼り付けというショートカットがあることを知っている方は多いと思いますが、Altキーを加えることで形式を選んでの貼り付けができます。

Eキーを押してEnter

Ctrl +Alt + Vでショートカットを呼び出すと、以下のようなポップアップが表示されます。その状態で「E」を押下するとポップアップ最下部の「行/列の入れ替え」にチェックが入り、行と列を入れ替えて貼り付けが可能です。

貼り付けの種類

行・列の入れ替えだけでなく、エクセルには様々な貼り付けの種類があります。下記に選択肢の一覧を掲載します。

貼り付け
すべて数式書式
コメントとメモ入力規則コピー元のテーマを使用してすべて貼り付け罫線を除くすべて
列幅数式と数値の書式値と数式の書式すべての結合されている条件付き書式
演算
なし加算減算乗算
除算
その他
空白セルを無視する行/列の入れ替え

すべて

コピーしたデータのすべてのセルの内容と書式を貼り付ける方法です。Ctrl + vキーを押下するとこの方法になります。

数式

数式バーに入力した数式のみを貼り付ける方法です。

セルに表示されているコピーされたデータの値のみを貼り付ける方法です。何かの数式で求められた数値をコピーして貼り付けようとすると、数式自体がコピーされてエラーを起こすことが多いため、数値だけを貼り付けたい場合は、「値」が使われます。

書式

コピーしたデータのセル書式のみを貼り付ける方法です。文字色やフォントサイズといった書式がコピーされます。

コメントとメモ

コピーしたセルに添付されているコメントとメモのみを貼り付ける方法です。

検証​​

コピーしたセルのデータ検証ルールを貼り付け領域に貼り付ける方法です。

コピー元のテーマを使用してすべて貼り付け

コピーしたデータに適用されるドキュメントテーマの書式にすべてのセルの内容を貼り付ける方法です。

罫線を除くすべて

罫線を除いて、コピーされたセルに適用されたすべてのセルの内容と書式を貼り付ける方法です。罫線の引かれた表などをコピーする際に、罫線を省けます。

列幅

列または列の範囲の幅を、別の列または列の範囲に貼り付ける方法です。

数式と数値の書式

コピーしたセルから数式とすべての数値書式設定オプションのみを貼り付ける方法です。

値と数値の書式

コピーしたセルから値とすべての数値書式オプションのみを貼り付ける方法です。

すべての結合中の条件付き書式

コピーしたセルからコンテンツと条件付き書式オプションを貼り付ける方法です。

なし

コピーされたデータに数学演算が適用されないことを指定する方法です。

追加

コピーしたデータを宛先セルまたはセル範囲のデータに追加する方法です。

減算

コピー先のセルまたはセル範囲のデータからコピーしたデータを減算する方法です。

乗算

コピーしたデータに、宛先セルまたはセル範囲のデータを乗算する方法です。

除算

コピーしたデータを宛先セルまたはセル範囲のデータで除算する方法です。

空白セルを無視

コピー領域に空白セルが発生した場合に、貼り付け領域の値が置き換えられないようにする方法です。

入れ替え

このチェック ボックスをオンにすると、コピーされたデータの列が行に、またはその逆に変更されます。

リンク貼り付け

クリックして、コピーしたセルへのリンクを作成します。

作業が効率化されるエクセルのショートカット

形式を選択して貼り付けるショートカット以外にも、様々なショートカットが用意されており、それらを効果的に使えれば、業務が非常に楽になります。ここでは、エクセルを使う際に覚えておきたい便利なショートカットを解説します。作業時間短縮のために、ぜひ活用してください。

汎用的なショートカット

まずは汎用的なショートカットです。コピー&ペーストなど、汎用的なショートカットを解説します。

汎用的なショートカット
Ctrl + CコピーCtrl + V貼り付け
Ctrl + X切り取りCtrl + S保存する
Ctrl + Z元に戻すF12名前を付けて保存
Ctrl + F検索ボックスを表示するCtrl + H置換ダイアログを表示する

入力関連のショートカット

現在の日付や時刻などを素早く入力できるショートカットです。

入力関連のショートカット
Ctrl +  ; (セミコロン)現在の日付を入力Ctrl + : (コロン)現在の時刻を入力
Shift + F3関数を挿入F2セルを入力モードにして末尾へカーソル移動

書式関連のショートカット

文字を太字にしたり下線を引くなど、書式関連のショートカットです。

書式関連のショートカット
Ctrl + B文字を太字にするCtrl + I文字を斜体にする
Ctrl + U文字に下線を引くCtrl + Aシート全体を選択
Ctrl + 1セルの書式設定ダイアログを表示Ctrl + Spaceアクティブなセルと同じ列を選択
Ctrl + Shift + 方向キーアクティブなセルと同じ列、または行の最後のセルまでを選択Shift + Spaceアクティブセルと同じ行を選択

セル編集関連のショートカット

セルの編集に関するショートカットです。

セル編集関連のショートカット
Ctrl + Dアクティブなセルの上のセルをコピーするCtrl + Rアクティブなセルの左のセルをコピーする
Ctrl + Y直前の操作と同じ操作を繰り返すCtrl + プラス(+)セルの挿入(セルをズラす方向を選択。列と行も選択可能)
Ctrl + マイナス( – )セルの削除(セルをズラす方向を選択。列と行も選択可能)

カーソル移動系のショートカット

カーソル移動を楽にするショートカットが存在します。これを覚えておくと作業効率が上がること間違いなしです。

カーソル移動系のショートカット
左に移動文頭にワープ
右に移動文末にワープ
Shift + ←1文字ずつ選択Shift + →1文字ずつ選択
Shift&↑左側をすべて選択Shift&↓右側をすべて選択 
Backspace1つ前を削除Delete1つ後ろを削除
Enter確定して下のセルへ移動Tab確定して右のセルへ移動

メンテナンス性を向上させるならTRANSPOSE関数

Excelで行と列を入れ替える方法は他にも存在します。それがTRANSPOSE関数を使う方法です。こちらはメンテナンス性に富んだ関数になります。

TRANSPOSE関数とは

TRANSPOSE(トランスポーズ)関数とは、丸かっこ()の中にコピーしたい元の表の全範囲を選択するだけで行と列を入れ替える関数です。形式を選択して貼り付ける方法の方が直感的にわかりやすく、作業も早いので認知度は低いですが、何度も表の値を書き直すような場合はTRANSPOSE関数を使った方が便利です。

この関数を使うメリットは、コピー元の表とセルの中身の数値がリンクしていることです。形式を選択して貼り付けで行列を入れ替える方法では、ただコピー&ペーストをするだけなので、コピー元の表の数値を変えても、コピー先の表には変更が反映されません。しかし、TRANSPOSE関数を使うことで、数値がリンクしているので行列を入れ替えたコピー先の表の値も変わるようになります。

TRANSPOSE関数の使い方

TRANSPOSE関数の式は下記のようになります。

=TRANSPOSE(表の範囲)

上記の画像は「=TRANSPOSE(A1:B25)」と入力した結果を表したものです。行と列が入れ替わっています。引数には配列を指定しましょう。上記の画像では複数の行・列を指定して入れ替えていますが、仮にA列単体を指定すると縦方向から、横方向の行に変換できます。

エクセルで行と列を入れ替えられない時の対処法

エクセルでは決まったプログラムに従わないと、行と列を入れ替えられません。手順を間違えないようにしましょう。

範囲の切り取りでは入れ替えができない

行と列を入れ替える前のコピーもとの表はいらないからと、切り取って貼り付けようとすると失敗します。必ずコピーするようにしましょう。

形式を選択して貼り付けが出来ない場合

元々の表と新しく作成する表の位置が重なっていると、「この選択は適切ではありません。コピー領域と貼り付け領域が同じサイズかつ同じ形状でない場合は、それらの領域が重ならないようにしてください」というエラーが出ます。このエラーが出ると、行列入れ替えの貼り付けができません。位置が被らないように調整しましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?Excelで行と列を入れ替えるには、貼り付けオプションから「形式を選択して貼り付け」を選ぶか、「TRANSPOSE関数」を使いましょう。「形式を選択して貼り付け」はスピード感に優れており、コピー&ペーストだけで済みます。ショートカットキーを覚えればさらに作業を効率的にこなすことができるので、簡単で便利な初心者にも扱いやすい方法です。

一方、TRANSPOSE(トランスポーズ)関数を使う方法は、メンテナンスに優れるという特徴があります。コピー元の表と行と列を入れ替えた先の表の値がリンクしているので、変更内容が自動反映されるのです。エクセルで行と列を入れ替える際は、シチュエーションごとに使い分けてみてください。