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エクセルの「iserror関数」とは?使い方や他関数との組み合わせを紹介

本記事では、「iserror関数」について紹介します。「iserror関数」とは、エクセル内のエラーを教えてくれる関数です。

そのため、「iserror関数」単体で使用することは、ほぼありません。

また、本記事では「iserror関数」は「IF関数」や「VLOOKUP関数」と「IF関数」、「MATCH関数」との組み合わせを紹介しますので、参考にしてください。

・エクセルを使いこなしたい方

・仕事上でエクセルを使う方

・「iserror関数」の使い方を知りたい方

このような方を対象に記事を執筆していますので、当てはまる方は最後まで確認してみてください。

【この記事を読んでわかること】

・エクセルの「iserror関数」とは

・「iserror関数」の使い方

・「iserror関数」と他関数の組み合わせ

・「iserror関数」のエラー

目次

エクセルの「iserror関数」とは

「iserror関数」は、イズエラー関数と読み、エクセル内の対象セルの値がエラーであるかを確かめるために使われます。

エラーと判断された場合は、セル内に「TRUE」と表示され、正しいと判断された場合は「FALSE」と表示されます。

また、「iserror関数」は単体で使用されるケースが少なく、ほとんどの場合で他の関数と併用して使用されます。

そのため、「iserror関数」の使い方を身につけたい場合は、他関数との使い方を学んでおく必要があると言えるでしょう。

「iserror関数」の使い方

「iserror関数」の書式は、「=ISERROR(テスト対象)」です。例えば、セルに「#DIV/0!」と表示された際に、「iserror関数」を使うとどうなるか確かめていきましょう。

今回は、a2セル内に0で割り算をして「#DIV/0!」と表示させた後に、b2セルに「iserror関数」を挿入し、エラーであることを確認します。

まずは、a2セルに「=10/0」を入力し、「#DIV/0!」を表示させます。

次に、b2セルに「iserror関数」を挿入したいので、b2セルを選択します。緑色の枠が表示されたことを確認してください。

そして、上部のメニューバーから「数式」を選択し、画面右上にある「関数の挿入」を選択しましょう。

「関数の挿入」を選択すると、さまざまな関数が表示されます。

今回使用する関数は「iserror関数」ですので、「関数の検索(S)」の入力欄に「ISERROR」と入力し、右側にある「検索開始(G)」を選択してください。

「関数名(N)」に「ISERROR」と表示されたら、選択して「OK」をクリックしてください。

「iserror関数」の関数引数では、「テスト対象」を入力する項目があります。この項目には、テストしたいセルを入力します。

今回は、a2セルにエラーが発生しているかを確認したいので、テストの対象に「A2」と入力します。

そうすると、右下の結果に「TRUE」と表示されます。正しい結果が表示されていることを確認したら、右下の「OK」を選択してください。

最終的な画面は、このようになります。a2セル内にエラーサインである「#DIV/0!」が表示されているため、b2セルの「iserror関数」は「TRUE」と表示されています。

「iserror関数」と他関数の組み合わせ

次に、「iserror関数」と他関数との組み合わせを紹介します。「iserror関数」はほとんどの場合で、他関数と組み合わせて使用するため、こちらで他関数との組み合わせを確認しておきましょう。

「iserror関数」と組み合わせて使用できる関数

・「IF関数」

・「VLOOKUP関数」「IF関数」

・「MATCH関数」

「iserror関数」と「IF関数」

「iserror関数」と「IF関数」との組み合わせで使用する場合、エラーの場合とエラーではない場合に表示するキーワードを決められます。

今回は、在庫管理表を想定したエクセルで、「iserror関数」と「IF関数」を紹介します。在庫の種類は「りんご」「バナナ」「スイカ」です。

そして、在庫がある場合は合計金額が表示され、ない場合は「在庫なし」と表示されるように関数を入力していきます。

先ほどと同様に、関数を挿入したいセルを一つ選択して、上部メニューバーから「関数の挿入」を選択してください。

先ほどは、「iserror」を検索して選択しましたが、今回のメイン関数はIF関数ですので、「IF」と検索します。

そして、検索結果から「IF」を選択し、右下の「OK」をクリックしてください。

そうすると、IF関数の書式設定が表示されます。IF関数の書式設定では、「論理式」「値が真の場合」「値が偽の場合」をそれぞれ入力します。

「iserror関数」を入力する欄は「論理式」です。IF関数の論理式は、「~の場合」という意味で使用されます。

今回の場合は、「価格と個数を掛け算する際にエラーがでるか」を判断したいので、論理式の中には「ISERROR(b2*c2)」と入力します。

そして、「値が真の場合」は「在庫なし」を入力し、「値が偽の場合」には「b2*c2」を入力します。

そうすることで、エラーが発生した場合に「在庫なし」と表示され、エラーが発生しない場合は、「掛け算された数字」が表示されます。

IF関数の書式設定が完了すると、以下のエクセル画面になります。

c2セルに「無」が入力されているため、「iserror関数」でエラーと判定され、d2セルは「在庫なし」と表示されます。

下2つのセルは、フィルハンドルを使用して一括で入力します。d2セルを選択し、右下の■を長押ししながら、下にスライドさせると、d3、d4セルにも同じ書式が設定されます。

フィルハンドルでコピーした書式を確認すると、自動で数字が変わるので、それぞれのセルを対象に「iserror関数」と「IF関数」で結果を表示してくれます。

最終的な結果として、d2セルに「在庫なし」、d3セルに「400」、d4セルに「在庫なし」と表示されます。

「iserror関数」と「VLOOKUP関数」「IF関数」

次に、「iserror関数」と「VLOOKUP関数」「IF関数」の組み合わせを紹介します。

「VLOOKUP関数」は、指定した範囲を縦方向に検索し、条件に一致したデータを自動で探してくれる関数です。

IF関数の中に「iserror関数」を挿入し、さらにその中にVLOOKUP関数を挿入する書式を完成させます。

今回は、在庫として保管してある果物に対して、出荷できる果物を区別する際に自動で判断する関数を作成します。

まずは、d2セルを選択します。そして、メニューバーから「関数の挿入」を選択してください。

そして、先ほど同様に検索欄に「IF」と入力し、IF関数を選択してください。

そうすると、IF関数の書式を設定するポップアップが表示されますので、「論理式」「値が真の場合」「値が偽の場合」を入力します。

VLOOKUP関数の書式は、「VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索の型])」です。この書式にあてはめます。

そうすると、論理式に入力する書式は、「IF(ISERROR(VLOOKUP(C2,A2:A4,1,FALSE)),」です。

a2:a4に入力されている項目を対象に、検索結果をD2に表示させるため、このような書式となります。

論理式に「iserror関数」とVLOOKUP関数の書式を入力できたら、次に、「値が真の場合」「値が偽の場合」の入力です。

「iserror関数」を使用すると、エラーが発生した場合が真ですので、「値が真の場合」は、「集荷不可」、「値が偽の場合」は「集荷可能」となります。

「OK」をクリックし、先ほどと同様にフィルハンドルで他のセルに書式をコピーすると、d2セルに「集荷可能」、d3セルに「集荷可能」、d4セルに「集荷不可」と表示されました。

集荷希望欄の「みかん」は、在庫欄には記載されていないため、正しい判定ができていると言えるでしょう。

「iserror関数」と「MATCH関数」

最後に、「iserror関数」と「MATCH関数」を組み合わせた使い方を紹介します。「MATCH関数」は対象のセル範囲同士の値が一致しているか確認する関数です。

「MATCH関数」の書式は、「=MATCH(検索値,検索範囲,[照合の種類]」です。それでは、実際のセル画面で確認してみましょう。

今回は、在庫A列と在庫B列の商品名が一致しているかを「iserror関数」と「MATCH関数」を使用して確認します。

結論から言うと、「iserror関数」ですので、一致していれば「FALSE」、一致していなければ「TRUE」と表示されます。

まずは、d2セルを選択し、「関数の挿入」を選択します。今回は、「iserror関数」をメイン関数として使用するので、検索欄で「ISERROR」を入力し、選択してください。

今回は、a2からa4までの「りんご」「バナナ」「スイカ」と、c2からc4の「りんご」「バナナ」「みかん」を比較したいので、「iserror関数」の書式設定には、「MATCH(A2:A4,C2:C4,0)」と入力します。

その結果、d2セルに「FALSE」、d3セルに「FALSE」、d4セルに「TRUE」と自動で表示されます。

みかんのみが、対象のセル範囲に存在しないため、エラーで「TRUE」と表示されます。

「iserror関数」のエラー一覧

「iserror関数」でエラー判定される場合を確認しておきましょう。エクセルではさまざまな場合にエラーが発生します。

それぞれのエラー項目を知っておくことで、実際にエラーが発生した場合に対応できるスキルを身につけられます。

エラー表示エラー内容
#DIV/0!0 で割り算している
#N/A検索関数で検索対象が見つからない
#NAME?関数名や定義した名前が間違っている
#NULL!セルの範囲指定が間違っている
#NUM!エクセルや関数の数値の範囲を超えている
#REF!参照しているセルや行や列が削除された
#SPILL!スピルの範囲に値が入力されている
#VALUE!関数の引数に間違った型を指定している

iserrorのまとめ

今回は、エクセルの「iserror関数」についてまとめました。「iserror関数」は「イズエラー」と読み、エクセル内の対象のセルの値がエラーであるかを確かめるために使われます。

エラーの場合は「TRUE」と表示され、正しい場合は「FALSE」と表示されます。

「iserror関数」で判断できるエラー内容は、以下の通りです。

エラー表示エラー内容
#DIV/0!0 で割り算している
#N/A検索関数で検索対象が見つからない
#NAME?関数名や定義した名前が間違っている
#NULL!セルの範囲指定が間違っている
#NUM!エクセルや関数の数値の範囲を超えている
#REF!参照しているセルや行や列が削除された
#SPILL!スピルの範囲に値が入力されている
#VALUE!関数の引数に間違った型を指定している

また、「iserror関数」は単体で使用されるケースが少なく、ほとんどの場合で他関数と使われます。

今回紹介した「iserror関数」との組み合わせができる関数は、以下の通りです。

・「IF関数」

・「VLOOKUP関数」「IF関数」

・「MATCH関数」

それぞれの関数と組み合わせて使用することで、「iserror関数」をさまざまな場面で活用できるため、使い方を覚えておきましょう。