現職として世界最年少の首相に10日就任したフィンランドのサンナ・マリーン首相(34)はロイターとのインタビューで、ロールモデルとは感じていないと心境を語りました。
初めてこのニュースを耳にしたとき何とも言えない気持ちになりました。エージェントゲートでは特に女性の地位向上を目指して転職などの支援を行っていますが、女性の活躍という意味では日本はまだまだ厳しい状況です。
世界では34歳の女性首相が誕生しているにも関わらず、日本では相変わらず60歳以上の男性がほとんどの閣僚を占めています。政治の世界だけではなく、ビジネスの世界でもまだまだ男性中心の社会であることは間違いありませんね。
日本のジェンダー差別の現実
世界経済フォーラム(WEF)は12月16日、各国のジェンダー不平等状況を分析した「世界ジェンダー・ギャップ報告書(Global Gender Gap Report)2020」を発表し、毎年発表している2019年版「ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)」を公表しました。対象は世界153カ国。
その中で日本は121位と昨年の110位から11順位を下げ、過去最低の順位となりました。 これはもはや恥ずかしいを通り超えて情けないです。ちなみに10位までは下記のとおりです。(カッコ内は昨年の順位)
- アイスランド(1)
- ノルウェー(2)
- フィンランド(4)
- スウェーデン(3)
- ニカラグア(5)
- ニュージーランド(7)
- アイルランド(9)
- スペイン(29)
- ルワンダ(6)
- ドイツ(14)
日本の評価は、項目ごとに優劣がはっきりしています。読み書き能力、初等教育(小学校)、出生率の分野では、男女間に不平等は見られないという評価で昨年同様世界1位のランクです。
しかし、中等教育(中学校・高校)、高等教育(大学・大学院)、労働所得、政治家・経営管理職、教授・専門職、国会議員数では、男女間に差が大きいとの評価で世界ランクがいずれも100位以下。その中でも、最も低いのが閣僚数で139位。国会議員数でも135位とかなり低い。その他の項目でも50位以内に入った項目はゼロです。
しかもサンナマリーンさんだけではなく、マリーンさんの連立政党では5つの政党の連立政権なのですが、4つの政党は女性が党首で30代というじゃないですか。日本の高齢化率は断トツの世界一ではありますが、世界4位のフィンランドがこれなのです。本当に真剣に考えなくてはいけない時代が来たと思います。
キャリチェンを通じて女性の社会進出を応援していますが、日本はこれからますます女性の地位向上を進めていかないと世界に大きく後れを取ってしまうことになりそうです。